かわいそうな光 俺なんか好きになったばっかりに

心を殺す方法(4)

kokoro wo korosu houhou

心を殺す方法(4)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神35
  • 萌×213
  • 萌2
  • 中立5
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
13
得点
238
評価数
55
平均
4.4 / 5
神率
63.6%
著者
 
媒体
BL漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
onBLUE comics
シリーズ
心を殺す方法
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784396784355

あらすじ

妊娠中の母親は気づき始める。
実子・光が見せる、
10歳上の義兄への異常な執着に。

そんな義母から光との仲を牽制されたのを機に、
春樹は姿を消した。光に忘れられる事を願い、誰にも告げず、遠くへと……。


しかし、光は、春樹を見つけてしまう。

その瞬間、春樹は逃げる事をやめ、
身体を光の愛欲に委ねた。
そして密やかに、ある未来を選択するーー。


愛憎極まる義兄弟インモラルドラマ、衝撃の終幕。

表題作心を殺す方法(4)

篠原光、春樹の義弟
篠原春樹、義兄

同時収録作品心を殺す方法(4)

英、春樹の先輩
篠原春樹、後輩

その他の収録作品

  • 番外編 4
  • bonus track

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レビュー投稿数13

憎しみさえも

光の母の選択肢は決して間違ってはいなかったようにも思いますが
愛は平等のようでそうではないんですね。
光にはもう春樹しかいないのに苦しめるばかりで
それでも愛さずにいられない矛盾。
別荘での濃厚な交わりが最後のつもりだったなんて…。
自ら命を終わらせる道を選んだ春樹を誰も責める事は出来ませんが
助かった時の絶望感はどれほどだったろうかと。
母の死で、自分こそが死ぬべきだったと気づく光、
これもまた生き地獄のような未来しか待ち受けていないであろうと予想される中盤は
誰も救われないのではないかと気持ちが沈みました。
先輩のおかげで徐々に回復していく春樹の姿を素直に喜べないのは
遠い親戚へ引きとられた光がどうなったか気になったからです。
先輩は春樹をまだ好きだと告げ、
春樹が応えなくてホッとしてしまった自分に驚きました。
春樹に幸せになって欲しいと思っていたはずなのになぁ…。

母の真相を知らされてもそこには怒りも憎しみもなく
ただ求めるひとは春樹ただ一人だったと改めて信じられ
愛の重みを感じました。
春樹以外には容赦の無い美しい悪魔になれる光だけが
自分のすべてを許せる唯一無二の人間ならば
あれだけ憎んだことすら愛情へと変われるんですね。
誰も立ち入ることのできない世界でも
二人が幸せだと感じられるならばそれは紛れもないハッピーエンド。
でも先輩のやりきれなさだけが心に残りました。
春樹を再び救う時に、もう間違えないと誓ったのに…。
どうすることが良かったのかいつまでも答えが出せぬまま
先輩が心から幸せを感じる未来は来るんでしょうか。
今作で私は先輩に対して気持ちがフラフラ揺れて
好ましいのか好しくないのかよくわからなくなってしまいました。
一番割に合わなかった気がする先輩に幸あれ。

2

最後まで気を抜けない

ドロドロの愛憎劇、久しぶりにこんな重いので高評価つけました。地雷踏みまくり、ずたぼろになりながらも最後まで読んで良かったです。
全てがわかって、第三者からしてみれば、最初に春樹が光をもっと拒んでいればとか、母親が二人の息子を同じようによく見ていてあげればとか、息子の変化に気づくのが遅すぎとか、英さんがもっときちんと春樹から話を聞いていればとか、いらいろ思うことはあるんですけど、そのどれもが後の話でそれぞれが自分のことしか見えていないというか、仕方ないことなんだろうなと思います。3巻までは、やはりどんな理由があろうとも光が許せなくて、歪んでるとしか思えなかったけど、最後まで読んで春樹が許したのなら犠牲は大きすぎたし、迷惑かけ過ぎだけどもうこうなったらこの二人で生きていくしかないでしょと思ってしまいました。

英さんが一番納得いかないだろうな。あ、でもお父さんも絶対許せないか。お父さんにだけは死ぬまで二人の関係は秘密ですね。

物語の最後と思っていたところからの二転三転がとても面白くて、流石カシオさんだなと思いました。光にぴったりな美少年さえいたら、映画化も賛成ですね。いないだろうけど。

0

"悲しみよ こんにちは"

きました。ドロドロ愛憎劇、完結巻。

両親や、周りの人間をも巻き込んだ義兄弟の愛憎の果てに何が待つのか?そこに救いはあるのか?
読み手によって解釈は違ってくるものだと思いますが、私は、素晴らしい結末だと感じました。

ネタバレ無しで読んだ方が、絶対に良いです。
なので、これから読まれる方は、このレビューはとばしてくださいね…。

***

遥さんと和解して、別れ際にさよなら、って微かに微笑んだ春樹の表情に、今にも消えてしまいそうな儚さと、なにか大きな決断をしているような、そんな予感をさせる冒頭。
このシーン、全て読み終わってからまた読むと、泣きそうになる…。

そして、春樹と光、2人の絡み合いも、全巻通して最も濃厚なんじゃないでしょうか。
別荘でひたすら抱き合う2人ですが、もうえっっっろいです。春樹が。
冷めた瞳で、凄まじい殺し文句で光を誘うのに、光の本気には身体が追いつかなくて、泣いて逃げ出そうとするのとか…。エロい…萌える…

でも春樹はもうきっと、疲れ切ってたんだろうね…。
憎いけど、憎みきれない。逃げたいのに、逃げ切れない。
そんな春樹が出した決断。それは、光を殺すこと。
たった1人で、傷つき、悩みぬいた春樹が出した、最期の答え。それを思うと、この濃厚な2人のsexが、悲しくて切なくて堪らない。

でも、湖を見て、"綺麗"と呟いた光の横顔に、春樹は決心が鈍りそうになるんですよね…
本当に、その時の光がただただ綺麗で、大好きなシーン。春樹の心情に胸が詰まりそうになります。

そして、春樹の決心を予感していた光。
知っていながら、全てを春樹に委ねる。
もし、この人に、命を奪われるのだとしても…
それでも、愛してる。

けれど、2人を待つのは、何よりも辛い現実。
遥さんと、お腹の赤ちゃんの死…。

え⁉︎嘘でしょ⁉︎、そんな感じでした。
こんなドロドロ義兄弟モノなんだから、バッドエンドも充分ありえるじゃないですか。だから、もし死ぬとしたら、春樹か光か、それか諸共か…そう思っていたので、遥さんの死はあまりにショッキングでした。それに、お腹の赤ちゃんまで…

遥さんの死をきっかけに、お父さんは光と縁を切ります。どうしようもない、遣る瀬無い怒り。
それがひしひしと伝わり、胸が苦しい。…大好きだったんだ、遥さんのこと。

そして、春樹と英さんの再会。
あぁ…英さん…

やっぱり英さんは男前だ‼︎
春樹が英さんに縋ると、"そうじゃないんだ"って。
弱ってる春樹だから、そこにつけ込むようなことはしたくない。きっとそれは依存だから。
恋人としてではなく、傍にいたい。傍で、見守っていたい。
でも、英さんはまだ、春樹のことが好きなんですよ⁇なのに、自分の気持ちよりも、春樹の心を大事にしたい、立ち直らせてあげたい…。
自分の恋心は、押し殺して、友人として先輩として、春樹の傍にいて支えたい…。男前すぎるだろ…

そんな英さんのお陰で、春樹、そしてお父さんも、少しずつ日常を取り戻していきます。
元気になった春樹に、抑え続けていた恋心を告白するけど、ダメだった英さん…。切ないなぁ…( ; ; )

取り戻していく日常の中で、どうしても残る傷。
陽気にお酒を呑んでいたと思えば、4人で写った家族写真を手に涙を流すお父さんの姿が寂しい。

そして、春樹の中にも、消えない思い。
光への、思い。

3年ぶりに2人は法事で再会し、そこで春樹は光に告白します。
遥さんを殺したのは、自分だと。

光を殺そうとしたあの時、どうしても殺せなくて、どうしたらいいのかわからなくて、誰かに助けてもらいたくて…。
"本当の母親だと思って"
最後に会った日の、遥さんの言葉がよぎって…。

想定なんて出来なかった遥さんの死だけど、きっかけを作ったのは春樹だったのに、気付かない間に全て光の罪になり、光は母親も家族も全て失った。
それが、春樹の罪…。

きっと、3年かけて、春樹は光を許したのかな…。
壊れたものはもう戻らないけど、また作り直すことは出来る。今度は、自分が、光への償いをしなければいけない。

そして!ここからが!!涙無しでは読めない…
涙を流し、全てを告白する春樹。その指が光の頬に触れた時、ボロボロと、光も涙を溢れさせて、昔の記憶が蘇る。

春樹のお父さんと、遥さんの結婚式。
ウエディングドレスの遥さんが、光に微笑みかける。泣きそうになる。
そして春樹。再婚を喜べず、体調を崩ししゃがみこんだ光に、手を差し伸べてくれた人。

さっきまで苦しかったのに、それがスーッと引いていく。
たった1人、孤独から救ってくれていた母親の手を失って、真っ暗闇にひとりぼっちになった気がしていた。そんな時に、光をくれた人…

もう、なるほどねなるほどね、って、ここで涙腺崩壊ですよ!
光にとっては、春樹こそが"光"だったんだ。
光の、冷たくて暗い孤独な世界に、たったひと筋差し込んだ光だったんだ…。

泣けるBLって割とありますけど、個人的には1番泣けました。ぼろぼろ泣けました。

そしてまた…このbonus trackよ!
本編で泣かされて、ここでまた泣かされます。
もう…勘弁して…レビュー書いてる時も泣けてきた…

"真夜中に 胸をかきむしるような悲しみを 僕たちは知っている"

癒える訳ない。まだ踠いてる。そんな悲しみを背負いながら、それでも生きていかなければ。

それぞれに深い傷を負ったまま、それを抱えながら愛せるのはお互いだけなんだと、そんな感じがします。

春樹のことを、"すごくかわいかった"って思う光に、春樹への変わらない深い深い愛情を感じます。

ファンタジー色一切なしの義兄弟モノとは、こんなに重いのか!というくらいに、ヘビーでしたが、私は1巻から通して大満足です。
このラストにも、やられました。何も無かったようにハッピーエンド!なんてことはなく、深く傷を負ったがゆえに、また深く繋がり合う春樹と光、この終着に文句のつけようがありません。

素晴らしい作品をありがとうございました。

2

すごく面白かった!けど…

えげつない話だったー ( ˃ ⌑ ˂ഃ )
えげつない話大好きだし、えげつない話のハッピーエンドは好きじゃない。って思うのに、これはハッピーエンドで終わって欲しかった…

春樹は、どこまでも善人だからこそこんな風に理不尽な運命に巻き込まれるのは辛かった。。

木原音瀬さんの檻の中の堂野を思い出す…

光が悪いとか、英先輩のタイミングが悪いとか、お母さんが悪いとか、春樹目線だと思ってしまうけど、でも皆それぞれ必死だったから、やっぱり誰かを責めるのも違う気もして。


英先輩と幸せになって欲しかったなぁ

0

歪んだ兄弟愛?

1.2巻を読み、二巻の終わり方があまりにも春樹が報われなくて3.4巻どうなるかと思いました。
3巻はどうしようもなく救いのない所も魅力的ですが、光が春樹に対して優しくなっていくのも見所ですね。
四巻はどうしてそうなったんだ!と思いました(笑)

他の方も書いてらっしゃいましたが、リアリティがものすごくあります。
光のお母さんが死ぬ理由はあまりなかったのではないか…と思いました。それがあるからこそ兄弟愛が引き立つんでしょうか?

長編だからこそ描ける心理描写などがとても素敵で、絵柄が物凄く好みでした!

2

完結!!

完結しましたね。1.2巻を読んだのがだいぶ前なので、1巻から4巻まで又始めから一気に読みました。
読後のモヤモヤがハンパないです。
義兄弟ものBLなので、最後は春樹は光と
くっつくのだろうと思っていたのですが、英先輩がかわいそう。
お母さんと赤ちゃんが死んでしまう、自殺未遂など、あまりのドロドロな展開に放心状態です。
本の中でも光が悪魔と英先輩が感じてましたが、私も本当にその通りだと思ってしまいました。
受け入れて許してしまう春樹も、感情がおかしくなってしまったのかなと思ってしまいます。
まさに愛憎劇。
だからこそ読んでてどうなるのか先が知りたくて、読むのが止められなかったです。
3.4巻同時発売で完結まで読めてよかった。

1

本当に愛?

2巻まで読んでどきどきしながら続刊を待っていましたが、事前に他の方のレビューを読んでいたため英派の私は購入するのに覚悟が必要でした。
義兄弟BLですから、最終的には光と結ばれるのだろうとなと予想はしながらも納得のいく結末を期待していました。

これは好みの問題となるかもしれませんが、自分の主張を押し付ける光に魅力を見出せず、英を含めた二人の人生を壊すほどの酷いことをした動機、それ許してしまう春樹の気持ち、光が許されてしまう倫理観に一切納得や共感ができません、倫理観を持ち出すのは無粋と承知の上です。ただただ、ほだされてしまった感が否めません。

大団円のハッピーエンドを求めているわけではなく、結末が悲しいもの、虚しいもの、救いのないものであっても、登場人物がこの選択をするのも仕方がなかったよな、と思えるような終わり方をしてくれるだろうとカシオさんに期待していただけに、とても残念でした。

5

まさにドロドロ

待望の完結編です。1巻から読み直すと読み応えがすごく、放心状態になってしまいました。以下感想はかなりのネタバレになります。

1・2巻の前半も相当なドロドロっぷりでしたが、まさに期待を裏切らない後半でした。1巻の最初から光目線で話が始まるだけに私としてはどうしても最終的には光のもとに春樹がおさまってほしいと思っていましたが、3巻から春樹の壊れっぷりがすごくどちらかが死ぬという結末も(一命は取り留めます)途中仕方ないかと思ってしまいました。ガチ兄弟、義兄弟ものはとても好きなのですが、リアルに描くとやはりハピエンとはいかない設定だと思うので。最後感情的には祝福しきれない部分もありますが、でもやはり2人がくっついたことは嬉しかったし、罪を共有しボロボロになった2人だからこそ支え合えるこれからがあるのだろうと思いました。さすがにあの後英先輩のもとにいくことは罪の意識からも無理があるだろうと。しかし義兄弟もので周囲を置いていかないでしっかり描くとここまでドロドロになってしまうんだなと改めて思い知らされました。面白いけどやっぱり読むのが辛いですね。遥さんとお腹の赤ん坊が亡くなったのは本当に悲しかったです。光を殺そうかとしたときに遥さんからの電話が入るなんてどんなタイミングかと、山中なんだから圏外でいいんじゃないかと、そうすれば亡くなることもなかったのに。こんなに周りを不幸にするのもはやり兄弟ものならではですよね。お父さんが家族写真を見て泣いている姿を見てなんともやるせない気分になりました。
あと光が春樹に惹かれた描写があったことがよかったです。1巻ではそれほど描かれていなかったのでどこでそんなに執着してしまったのか不思議に思っていたので。もう一ついうとラストのピロートークも良かったです!2人を包む生暖かいような雰囲気がこれからの穏やかな日々を想像させてくれました。

1

終わりに共感できず

「心を殺す方法」の完結編。

内容はすでに書いてくださっていますので感想を。

光は、本当に春樹のことが好きなんだよね。
うん。
その気持ちは理解できる。

けれど、相手の気持ちを無視して自分の気持ちを押し付けることだけが愛情じゃないんだよ、と思った。
どんなに好きで、どんなに手に入れたくても、我慢しなくちゃいけないこともある。

光は自分の欲しいものをあきらめきれずに駄々をこねている子どもにしか見えなかった。

一方の英さん。
春樹の意向を無碍にしたくない、いつか自分のことを受け入れてほしい。
と、春樹の気持ちを尊重したばかりに、彼を手に入れるタイミングを永遠に失ってしまった。

カシオさん作品なので、こういう結末になるんじゃないかな、というのはある程度予想はしていたものの、個人的に光よりも英さん派だったこともあってこういう結果は非常に残念でした。

愛している、という言葉を免罪符に、自分の気持ちを優先させた光。
愛しているからこそ、相手の気持ちを尊重したい、という英さん。
どちらがお好きか、というのは完全に好みの問題でしょう。

ただ、完結まで読んで感じたのは、「救いがない作品だったな」という事。
それが=悪いわけではない。
こういうストーリー展開はカシオさんらしさにあふれていると思ったし、こういう作風こそがカシオさんの持ち味でもあると思う。

ただ一番のモヤっとした要因は、春樹はなぜ英さんではなく光の手を取ったのか、という点です。

遥さんの死という、家族として受け入れがたい悲しみを共有し、許し合いたい、という気持ちになったのは理解できるのですが、でも、そこから兄弟という枠を超えて身体の関係を持つにいたる、春樹の気持ちに共感できなかった。

できることなら、春樹は最後にどちらを選んだのか、を読者に委ねる終わり方にしてほしかったな。完全に好みの問題ですが。

そうしたら、「もしかしたら続編が出るかも?」という期待感で終われた気がします。

3

美しさと醜悪さ

完結しましたね(´;ω;`)
カシオ先生の作品が同人の頃からめちゃんこ大好きなので欲目もあるレビュー?感想?かと思いますがお付き合いくださいめっちゃ長いです…

とてもよい作品でした。
ストーリー・BLとしてのエロさ・作画どれも本当に素晴らしかったです。カシオ先生はわりとほのぐらい作画でエロラブコメ〜みたいな作品がここまで多かった気がするのですが今作では本領発揮…!って感じでした。待ってました〜〜〜

女性に性的ハラスメント(性的なもはや虐待といえると感じました)を受けて育った光は優しい義兄の春樹に恋心を感じ、それを性的暴力で春樹に表現してしまいます。幾度もそのような関係を繰り返し、その度に光は春樹の優しさに漬け込んでエスカレート。春樹は可愛がっていた義弟に都合のよい性的捌け口にされ続け(光は自分には春樹さんしかいない春樹さんを愛しているし春樹さんも自分のことを憎からず思っていると思ってますKOI HA MOUMOKU)、精神的に病んでいきます。この時点でだいぶ不和が生じてます1巻の序盤から闇です。

そんな中、春樹を精神的に支える存在、春樹の職場の上司(大学からの先輩)英が台頭してきます。英は春樹の事情を知らないながらも、春樹の唯一の支えとなり、二人は自然と恋愛関係へと発展します。しかし、光はそれを察知し二人の仲を引き裂くきっかけをつくり、それにより春樹は英に罵られ破局、そして辞職し職も失うこととなります。(ここで春樹が英に義弟との関係を吐露し助けを求めたらまた結末は違ったろうにと思いますが、春樹の性格的に言えなかったんでしょうね…そういうところが深いです)

どんどん精神的に人間的に病んでいく春樹、変わらず春樹に盲目な光の対比はとても痛々しさを増していきます。その頃、春樹たちの母が妊娠します。それは自分の居場所を見つけられない光を追い込み、追い込まれた光が更に春樹を追い込んでいきます。幸せだったはずの再婚家族は、光と春樹のみならず父母お腹の子も巻き込んでだんだんと不協和音を奏で始めます。春樹は家族の中に自分の居場所を見いだせなくなり、また光から離れなくてはとも思い、トびますが、光はそんな春樹の居場所を見つけてしまいます。もうここまできたら春樹は完全にどうしたらいいかわかりませんもう自暴自棄、光に体を投げ出します…二人は爛れた僅かな時を過ごし、春樹はひとつの決断をしますーーーーー

光の過ちが家族を崩壊させ、家族の人生を狂わせます。ただ、光の過ちは光自身から産み出されたものではなく、また、そんな光の過ちを誰も止められなかったことに真の悲劇性を私は感じました。しかしながら、この悲劇をただのバットエンドで終わらせなかったのがカシオ先生のすごいところだなあと思います。光の大きな過ちが春樹の小さな過ちで救われてる…と、つい感じてしまいました。何もよくないし、何もハッピーじゃないんですけど、腑に落ちるというか…
また、個人的には春樹たちの母の描写もこう思わせてる要因のひとつなのではと思っています。
母の遥は実子の光をとても愛しているものの、光に対して母として充分してやれてないとも感じていたのではないかなあ…と。そんな気持ちから春樹と一度は対立しますが、結局、春樹に対しても母として家族を取り戻そうする言葉をかけます。その言葉に春樹が最後いろんな意味ですがってしまって最強のバットエンドを作り出すんですけど、最強のバットエンドにも関わらずそこにいきついた春樹を読者の我々は責める気持ちに全然なれないそんなかんじです…
重ねて、春樹たちの父親が最後まで光を許せない・妻の遥を思っては涙ぐむを貫いていたのもよかったと思います。もしこの人が光を許せてしまったら、一気にチープな感じになってたかもしれないなあと思う次第です。罪は罪って思わせてくれるのが心にスッとはまります。

最後に、一時は春樹を救った英さんですがいい男でしたよね(´・ω・`)!ラストまでには春樹の重い事情にもたどり着き、よき理解者として春樹の支えに再度なりました。めちゃいい男です…。でもきっと一生報われないんでしょうね。悲しい…。このお話、個人的にはバットエンドではなかったんですけど、英的にはくそほどバットエンドです(´・ω・`)光と春樹の関係を越えることはできないの…ごめんね…新しい恋さがそ…ふぁいと!ってかんじです

蛇足
続編ないほうが嬉しいなと思うんですけど、パラレルとか劇中話みたいのは読みたい派です〜それだけよくまとまっていた、ここに落ちるしかないと思える作品でしたすごい
これただの文句なんですけど、帯の煽り何か好きじゃない…

4

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