この感情は、愛なんて言葉じゃ片付かない。

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表題作花と月

神崎
ヤクザの部下
菅原
ヤクザ組長

同時収録作品花と雷音

鷲見
幼馴染・高校生
羽根田
幼馴染・高校生

その他の収録作品

  • 月の照らす先

あらすじ

幼い頃にヤクザの菅原に拾われ、命をとりとめた神崎。
やがて菅原は組長の座を継ぎ、神崎も右腕として菅原を支えるようになる。しかし、組はすでに傾き始めており、前組長の尻拭いに明け暮れる日が続いた。そんななか、組を守るため、菅原が他の組のヤクザに抱かれている事を知る。
全てに終止符を打つため、神崎はひとり暗躍しはじめ……。
冷徹な舎弟×飄々とした組長 歪んだ情愛の行く末は――。

作品情報

作品名
花と月
著者
峰島なわこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
ISBN
9784796411172
3.2

(36)

(7)

萌々

(9)

(9)

中立

(9)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
107
評価数
36
平均
3.2 / 5
神率
19.4%

レビュー投稿数10

ヤクザBL萌え

峰島先生は「海とヘビースモーカー」がとても好きでした。
その峰島先生のヤクザBL、かっこいい表紙に惹かれて読みました。

□花と月 prologue、月の照らす先
すごく好きです。
神崎が長身短髪寡黙有能年下イケメン…理想の攻め♡
そんな神崎が自分の命より菅原が大事←ヤクザBLの醍醐味!!

□花と雷音
途中から、もしかして、いじめを描くBLで見たことある展開なの?と思ったらその通りでした。
怖いよ〜鷲見がかわいそうよ。鷲見しあわせになってくれー。

□花と月
続きが見られるのうれしいと思ったらいきなり菅原の娘登場。がっかりしたのが正直なところです。

でも神崎にとってお嬢は菅原の娘なので守るべき存在。
神崎がお嬢に菅原が絶対的な存在だと伝え、お嬢がそれを理解し「ありがとう」「お父さんを一人にしないでくれて」と言う場面はよかったです。
お嬢を誘拐したヤクザがロリコンじゃなくてよかった。

3人ともしあわせな結末でよかったです。
ただ、ヤクザモノ、BLとしてはもう一押し何かあればなぁと。
雰囲気はよかったので、個人的には少〜しだけ惜しい気がしました。

0

サラッと読めた。

初の作家さん買いです。
表紙が、仄暗い感じでヤクザものだったので読んでみました。
んんんんん・・・案外、さらっと読めちゃいました。
受けの菅原さんと、菅原に救われた攻めの神崎くんのお話。
絵柄が白黒調で素敵でした。
けど、ごめんなさい。
ストーリーも良かったのに、なんだか読んでいて心に残るものがあまりなかったなぁ〜。
菅原さんの娘さんが出てきたりして、もう少し神崎くんとのお話が読みたかった。

高校生の方の話の方が面白かったかな。

0

いや、もう怖いって

閑話休題的な同時収録にこころをやられました…。
出だしから表題作も重いのに、間に挟まれた同時収録がもっと重い。
読むのに十分な心の準備が必要です。

【花と月ーprologueー】【月の照らす先】【花と月】(2話+epilogue) 萌
プロローグと【月の照らす先】と本編の間に同時収録の短編があります。
一瞬、表題作は前半で終わりかと思いました。
前半は893の組長の菅原と、その菅原に拾われて育てられた神崎の救いのない話。
育ててもらった恩義とも、893の忠誠心とも違う執着を菅原に対して抱いている神崎が、その関係の幕引きのために取った行動は…、というのが前半です。
後半の本編では、罪を償ってカタギになった2人に菅原の娘が加わっての奇妙な3人暮らしが始まります。
母親に育てられて父親の顔も知らなかった娘の反発や、戸惑いながらも父親になろうとする菅原、さらに3人というバランスの悪さに「邪魔なのは誰?」という疑問も生じて、全員が不器用ながら、3人の形を作っていく過程が描かれていました。
前半はお互いに研ぎ澄まされたナイフのようだった菅原と神崎でしたが、後半は神崎の番犬っぷりはそのままに、菅原は毒が抜け切った印象でした。

【花と雷音】 しゅみじゃない
素行の悪い鷲見(すみ)と幼馴染みの羽根田の奇妙な関係が、もう怖い。
ふつうの幼馴染みものだと思って読み進めていただけに、怒涛のネタバラシで背筋が凍りました。
途中から予感はあるものの、予感くらいじゃ全然平気では読めませんでした、怖い。
タイトルから表題作と関係のある話かと思いましたが、無関係です。
同時収録にしては入る場所がおかしいのですが、後味が悪すぎるので順番的に最後じゃなくて良かったと読み終わったときに実感するはずです。

重い1冊でしたが、後半に収録された本編と描き下ろしで救われました。
同時収録は読む前に深呼吸して、何があっても気持ちを切り替える準備をして読んでくださいますよう…。

1

舎弟×枯れおじさん

蜂島なわこ先生の作品は、どうもあと一歩何かが自分と合わない。舎弟×枯れおじさんて好きなのに、好きなはずなのに何かが。

神崎が撃たれそうな場面で何故さらっと撃たれないのかが疑問で仕方なかった。ゼロ距離で頭に銃口突きつけて撃たないって、モブヤクザよ飾りかその拳銃は。

咲来ちゃん登場も、序盤もう少し伏線はってあった方が好みだったな。あまりにも唐突だったので。

"花と"シリーズで途中に入ってる「花と雷音」は、別CPの作品です。メリーバッドエンドっぽい。

0

任侠ものとしてより、アットホームものとしてオススメしたい、けれど・・・

任侠もののオトコの世界を期待すると後半は合わないかもしれません。
かといって、アットホームな作品が好きな方には前半が合わない気がします。
でも私はこの作品が好きなので、オススメしたいんです。

あらすじに書かれている部分は、「花と月 prologue」「月の照らす先」の内容なんですね。
もちろんこのお話も「花と月」には違いないんですが、「花と月」という題で本編として書かれているのはその後、出所した菅原と神埼とが一緒に暮らし始めてからなんです。
前半の任侠世界の暗い澱んだ退廃した雰囲気も好きですが、後半のアットホームになっていくところ、私はとても素敵だと思ったし、救われた気持ちになりました。
「花と月 epilogue」で咲来ちゃんが幸せそうなのが三人で暮らした生活への答えだと思うし、彼女の最後のモノローグが作者さんが一番言いたかったことなんじゃないかな、と思いました。

1

キャラは好きだけどベースが緩い

◆花と月(表題作)
 キャラ設定は良いと思ったのですが、せっかくの素敵な題材を活かしきれてないような気がしたので中立評価にしました。表題作はヤクザもので、組長である菅原と幼少期に彼に拾われた若い忠犬神崎のストーリーです。菅原は、もう自分の組は潰すのに潮時であり特に存続させたいという意志がないため、部下が何かやらかしてもお咎めなしにするような異色の組長です。

 最初は、ヤクザものでここまで覇気のないボスも珍しくて良いなぁと感じたのですが、そういう諦観の空気が強過ぎるとどうもヤクザものとしての醍醐味が薄まってしまうんじゃないかということに気が付きました。菅原の組への思い入れがないため、たとえ体を売っていようとそこには悲壮感も必死感もなくて、何か思うところがあるのは神崎だけで、読者からすると何とも思えないというか。神崎のためだけに組を存続させてきたとはいうものの、それが神崎視点で語られるので菅原の神崎に対する想いの変遷も分からず、消化不良でした。何より組の設定がふわっとしているので、なぜ落ちぶれたのか、資金繰りをするためには本当に菅原が体を売るしかなかったのかなど、肝心なところが端折られていてヤクザものとしての地盤が緩いように感じました。なので、がっつりヤクザものに浸りたいというよりも、そういうジャンルの話をあくまで軽く読んでみたいという方にはオススメします。

◆花と雷音
 高校生もので、気弱な受けの方が実は攻めへの執着がすごい、というダークさのあるストーリーです。こういう運びは好きなんですが、最近は似たような展開の作品もそこそこ増えてきたように思います。この系統の話は、周りからは哀れに思える側の方が本当は闇を抱えていたということを明らかにする時に、どういう手法をとるかによってそのダークさに酔えるかどうかが決まってくるのかなぁと思うんですよね。この作品ではそこまでの驚きもなく、さらっと読めてしまいました。

0

裏家業から足を洗うには

表紙買いしてそのまま積んでいたのを、あまりの暑さに(2018.7.23日本の観測史上、最高気温更新された日)なんか寒そうな表紙に惹かれて発掘。
表題作のヤクザ物も、同時収録の「花と雷音」も、愛と執着の物語で、程よい薄暗さとひんやり感があって、前半は涼めました。
後半の「花と月」は、出所してきた菅原を迎えたのは、帰りをずっと待ち続けていた神崎と、菅原の一度もあったことのない娘で…という、ハートウォーミング?な家族物ですが、一応ここでもまだ、ヤクザな道からは離れきれずにはいられない。
最終的に菅原は小説家か何かになっていたようですが、epilogueまでの間のストーリーってどこかで描かれていたりしないのかな?

1

世界の全ては、あなた。

とても評価に迷いましたが、最終的には萌で評価させてもらいました。
(他カップルの「花と雷音」は評価の対象にしていません。闇の深さはメインカップルより上かもしれません。)


組長の菅原(受け)と舎弟の神崎(攻め)の物語。
前半は神評価。
そして、後半は萌評価。
後半の菅原の娘登場からは3人が家族になっていく物語へ主眼がシフトしていきます。
疑似家族を作り、最終的に孫も産まれるという幸せな展開は嫌いじゃない。
なのですが、如何せん前半と後半の温度感やら雰囲気の落差が私のなかでうまく擦り合わせができず違和感が・・・。
前半もどちらかというと雰囲気重視なのでフワッとした裏社会モノですが、人物がとても艶っぽく描かれていて魅力的であり、画面から流れる空気感や質感が仄暗く刹那的で魅了されます。
静かに淡々と進んでいく無彩色の世界観。
攻めの神崎が抱える忠義・愛着・執着がない交ぜになった情が身のうちを焦がす表現の仕方も好み。

後半は前半の二人とは別の人物だと思えば「家族を構築する物語」としてアリです。
ですが、もちろん同一人物なので別物として読むのもおかしな話なわけで。
後半は刑務所でお務めを果たした後なので年月が流れ、人物造形に変化をもたらしているかもしれませんし、バッドエンドをハッピーエンドに大転換させることで人生には救いがあり、やり直すことが可能であると読者に見せるのも物語のひとつのカタチとして素敵です。
ただ、娘の登場によって無彩色の世界観から有彩色(ある意味騒々しい)の世界観への移行がどうにも私自身がうまくはまれなかったことが惜しい。

個人的には光の見える終わりが想像できなかったので、救われないままのエンディングの方が物語としては美しく完結したのでは?とは感じました。


峰島さんの物語を購入したのは初めてでした。
他作品のためし読みをしたところ、この作品だけ毛色が違うようですね。
絵柄も好みで時折ハッとするほど魅力的なコマがあります。
また、こうした雰囲気の物語を描かれることがあればぜひ購入したいと思います。

3

ダークさに酔ったままでいて欲しかった…

いままで峰島先生の作品はアンソロジーや雑誌でしか読んだことがありませんが、ちょっと変わった設定だったり惹きつけられるものがあり、本作は表紙を見た時から”買う!”って決めてました。
学生の短編が間にはさまってる以外は、ヤクザの部下とヤクザ組長の話です。

●「花と月」
手下も逃げ出すつぶれそうなヤクザ。
組長の菅原は金策に走り、部下の神崎にも組を抜けるように言うけれど、神崎は「あんたの視界から消える時は死ぬときです」と、どこまでも菅原についていきそうな忠実ぶり。
でも組がこんなことになったのは、神崎が組の情報を横流ししていたせいで、それを知った菅原は…

表紙右側が菅原です。けっして若くはない、でも踏みにじってしまいたくなるような不思議な色気がある男で、見返りにカラダを求められるのも納得してしまう。
神崎は親のネグレクトで行き場のないところを菅原に拾ってもらって、居場所のない神崎は”菅原”に居場所と、自分の存在意義を求めている。
そんな神崎が菅原を裏切ったのは、菅原への執着した愛が理由で、菅原もそれを知っている。
刹那的なくらい、心の奥底から求め合っている二人…
作者さんが暗さに酔いすぎてる気がしなくもないですが、ここまでなら私も惹きつけられるものがあって好きです。

でも、短編のあとに、服役後の菅原と、突然現れた菅原の娘を、神崎が面倒をみる話がはじまるんですが、これが娘を中心に展開する”家族になろう”的なもので…
描き下ろしのepilogueまでくると、ハッピーファミリー物語となり、神崎と菅原が辿りついた未来として喜ばしいのかもしれないけれど、私的にはダークな刹那感を台無しにされたような、”コレジャナイ”を感じてしまいました。

●花と雷音
ヤンキーの鷲見と、普通で気弱そうな羽根田は、周りから不自然に思われても一緒にいる幼馴染。
羽根田がイジメのターゲットとなり、怪我をしたりイジメがエスカレートしていって、鷲見は自分と一緒にいるせいではないかと悩んでいると、今度は鷲見と敵対しているヤンキーに羽根田が乱暴されそうになり…

オチを知らずに読んだ方が楽しめると思うのでネタバレはしませんが、その一緒にいて欲しいって想いは愛なのかな?もう一人にされたくない執着と、一度拒絶された復讐なんじゃないかなって、背筋が寒くなる話でした。
ヤクザの話より、学生のこっちのほうがダークです。

評価は迷いましたが、期待外れ感があったので…

3

ジャケ買いですが、満足できました。

初めて拝読した作家様でした。
表紙がものすごくカッコいいな!と、ジャケ買いです。

任侠の世界が舞台。神崎の視点から言えば、青年期(前期)・少年期・青年期(後期)、成人期、という感じで描かれています。それと同時に受けである菅原も年が変わりますが、神崎を拾って育てている頃の菅原さんが非常に色っぽくて素敵です。
任侠物ということもあり、某有名作品がちらっと頭を過ってしまうことがありました。(某作品も非常に巧みですが、こちらの作家様も非常にお上手なので、比較するつもりがなくても勝手に頭の中で並べてしまうんです、申し訳ないです・・・)
でも、こちらはこちらでオリジナリティのある作品だったと思います。

とても簡単に言ってしまえば、神崎の菅原に対する超絶な執着ものなんですが、自分を「犬」と評してるだけあって、私は執着というよりも忠義の方がしっくりくる感じがしました。
執着心や忠義心が恋慕の方にシフトしていく感じが私の中でいまひとつハマりませんでしたが、だからといってそれが不協和音になっているというほどのこともなく、キレイなストーリー展開でした。

途中で【花と雷音】という短編が入っています。
こちらは学生同士の共依存というか病み系のお話。暗い雰囲気の短編で、【花と月】の世界観を壊さずにするっと挿入されているので、これもどこかに繋がっている話かと思いましたが、ストーリーとしては全く繋がっていないです。作者様曰く、時系列で繋がっているそうですが。

【花と月】は、ダークな雰囲気で始まり展開していくのですが、後半になるにつれアットホームな雰囲気になっていきます。一冊の中で十数年という年月が流れているからでしょうか、時がいろいろなことを穏やかに変えていっているのを感じます。神崎も菅原もとっても可愛らしくなってて、「どうぞお幸せに!」という気持ちでラストを迎えられます。

気になるような点はほとんどありませんでしたが、神崎が異常に強くて、どういう設定なんだろう?と思ったくらいです。拳銃持ってる相手をどうやって倒したのやら・・・??

絵柄も美しく、また表現力が非常に高い作家様ですね。
まるで映画を見ているように引きこまれる作品でした。

電子版で購入したので電子限定描き下ろし(1P漫画)が入っていましたが、すごく可愛らしくて面白かったです。シリアスな漫画のあとにこういうコメディ系のが入ってると嬉しいです。

6

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