• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作獅子王の寵姫 第四王子と契約の恋

ダリア,33歳,大国シェイセスの若き国王
クランベール,26歳,エフセリア国第四王子

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

倹約家な王子・クランベールは、他国へ嫁いだ伯母の頼みで、国を建て直すため、傲慢で派手好みな国王・ダリアを調教することに…?

作品情報

作品名
獅子王の寵姫 第四王子と契約の恋
著者
朝霞月子 
イラスト
壱也 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
第八王子と約束の恋
発売日
ISBN
9784344841970
3.2

(10)

(0)

萌々

(5)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
30
評価数
10
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

前半大爆笑

「第八王子と約束の恋」にちらっと登場していた第四王子のお話。前作での雰囲気と、あらすじの「倹約家」という文言から得られた期待の通り、大好きなタイプで大満足ですw。前半の勢いのまま最後まで突っ走ってくれたら神だったんですけど、最後はちゃんとBLらしくなって、個人的にはちょっと残念でしたため萌2です。ああ面白かった。私的にはコメディです。前半は声を上げて笑う箇所複数でした。クールな実利派さんや、塩対応が好きな方にはオススメしたいです。地雷はあんまり思いつかないです。

エフセリア国第四王子のクランベールは、シャイセス国に嫁いだ伯母からの頼みでシャイセス国を訪問します。その頼みというのは、倒れてしまった従兄弟ビリアンの代わりにシャイセス国の財政立て直しを行うこと。国王相談役の伯父の任命により主計局長代理につき、王宮内を歩き回り、主計局長の一任で売れるものを探し回り(爆)、古い装備の騎士には「金の使い方を間違えるな。私は必要経費を出し渋るほど吝嗇な男ではない!」と啖呵をきり・・・・くーカッコいいw

**************以下はより内容に触れる感想

とにかく、この第四王子が最高です!塩対応ってこういうこと!と思わず爆笑すること、複数。特に浪費家の王との掛け合いは、漫才師か、あんたは!と思います。そしてまあ誠心誠意よく働く働く。まさに働かざる者食うべからず、きりきり働く。「王族は国政に携わる者として真剣に向き合うよう教育されている」!いやはや王族たるもの、かくあるべし。いいですねーこんな受け、あんまり見たことないです。
かたや浪費家の王様。育った環境が環境で、しかるべき教育者がいなかったんでしょうね、致し方なしなアホ加減。それをなんとか制御していい方向にもっていかねば とこれまたキリキリ考える第四王子。
そこで考え付いたのが、腹いせに連れ込まれたベッドで主導権を握ってやる(怒)ということで。
一旦吐き出させたら、「離れろ、しっしっ」てな具合(爆)王様の方は数はこなせどあまり熟練ではなかったらしく、一度肌を合わせたら俺のもんだ的態度なものですから、第四王子の塩対応がどうにもこうにも納得がいかない。もうこの辺も腹抱えて笑いました。

そんな調子のままじゃ、BL的に完結しませんから、事件発生&いったん離脱となるんです。必要なことなんで納得ではあるのですが、好きなパターンかと言われるとちょっと・・駆け足過ぎたように感じたのかな。
まあ、そんなの全部ぶっ飛ばすぐらい後半直前まで面白いです!
次は第何王子になるんだか、本編内からはちょっと分からなかったですが、先生、楽しみにお待ちしてます!

7

倹約王子は調教もお上手♡

今回は国費を浪費する若き国王と
財政の立て直しを図る他国の王子のお話です。

受様の改革で財政と王の性根が持ち直すまで。

受様は大国の一つエフセリアの第四王子です。

エフセリオ王には3人の妃がいて
10人の王子、王女がいますが
何らかの形で国政や国民に関わっています。

受様は国の財務の一端を担う手腕から
倹約王子と言われいました。

そんな受様に
シャイセスの前国弟に嫁いだ叔母から
緊急の依頼が舞い込みます。

シャイセスは
絶対王政を敷く大国ですが
国王と側近たちの浪費がひどく
国庫の実態は破綻しかねない
ところまで来ているというのです。

伯母の息子は主計局長として
地道な改善や改革案を提案しつつ
王や大臣の捻出要請や圧力に抗し
何とか支出削減を図ってきましたが

とうとう従兄が倒れてしまい
彼の代理として受様に
白羽の矢が立てられたのです。

時に吝嗇王子とまで言われるほどに
金銭絡みの対人関係において
鋼の心臓をもつ受様は

叔父の任命により主計局長代理となり
高級の贅沢目的の維持費等を
徹底的に無駄を省いく傍ら

王宮内で放置されている調度類、
装飾の類で主計局の管理下のものは
次々と売却して貯えとしました。

本来回すべき場所への予算として
掛けるべきところへの支出は
惜しまない受様の指導により
騎士団の武具は順次入れ替える等
余すところなく手を入れています。

そんな受様の最大の課題は
国王の浪費を止める事ですが

受様が城に入った時に
長期旅行中だった国王は
帰国しても連日の夜会を開催し
受様との対面さえ実施されません。

この国王こそが今回の攻様ですが
受様の攻様の印象は悪評通りと
対面前から下降の一途をたどります。

そんなと攻様が受様と顔を合わせたのは
後宮の妃たちに泣きつかれたが
ためなのですが

受様が国王だからと
手綱を緩める事等あるはずもなく(笑)

挙句に愛妃たちに愛想をつかされた
攻様はなんと受様に手を出すという
びっくりな手段に出るのです。

こんな攻様と受様の攻防戦の行方とは!?

朝霞さんの既刊『第八王子と約束の恋』と
リンクした新作は
わがままで俺様な王様を
鞭を片手にスパルタ教育する王子様の
恋物語になります。

辛口ながらも弟思いの兄王子として
既刊でも存在感のあった受様ですが
本作でも有言実行な姿勢で
シャイセス王宮を変えていきます。

王宮内での攻様は絶対王者であり
どれほど金遣いが荒くても
誰にも意見されずに来ました。

しかし、
育ちゆえの無知もあるとは言え
受様から見たら単なるバカ者でしか
ありません(笑)

更には攻様は愛妃たちから
おつとめすら拒否された腹いせにと
受様を拉致って押し倒すのですが

あまりにも攻様都合な抱き方にキレて
閨での作法を指導までしちゃう受様が
あまりに男前でMYツボです (^○^)/

この一件で受様は攻様の妃となりますが
寵を受けたら王のもの的な感覚なので
まだまだ本人達には自覚がありません。

2人が本当のハッピーエンドを
迎えるためにもえ一山、二山乗り超えるまで
楽しく読めました。

財政の立て直しのために招かれた
受様の真摯な態度と逃げを許さない手腕が
とっても鮮やかで痛快です♪

俺様な攻様が変わっていったのも
受様のブレない強さに
惹かれたからこそかなと思います。

受様の男兄弟はまだまだいるので
他の王子様たちの恋物語も読みたいな♡

今回は本作の受様の弟夫婦の恋物語
朝霞月子さん『第八王子と約束の恋』を
オススメです。
とっても天然な弟王子が可愛いです。

2

猛獣使い



前作「第八王子と約束の恋」のスピンオフである今作品。
続きものではないですが、時系列的に前作の後の話でもあるし、この世界の結婚事情や国のことに関しての情報などは省略されているので、前作を読んでからほうがいいとおもいます。

今回のお話ですが大雑把にいうと、大国シェイセスに嫁いだ叔母の要請により、守銭奴と名高いエフセリア第4王子・クランベール(受け)が財政破綻寸前のシェイセス国の立て直しのため、断捨離しまくる中で、金食い虫の首魁シェイセス王・ダリア(攻め)と対立する話です。
詳しいあらすじは先の姐さまたちがとても分かりやすく書いて下さっているので感想だけ。


お話はとても面白かったです。
倹約家のクランベールが要らないものを売却しまくり、申請される不要な予算は却下しまくり、高圧的な貴族や王を言い負かし、大臣たちをひざまずかせる姿は正にドSな女王様です。

ダリアに拉致られた時も、体格的に全く太刀打ちできず、はじめはレイプに近い形だったにもかかわらず、相手から主導権を奪い取る冷静なクランベールは読んでいて楽しかったです。

ただ残念なことに、今回の攻めは私の好みじゃなかった
育てられ方や環境が悪いためとは言え、包容力のある賢い攻めが好きな私には全く魅力を感じませんでした。
獅子王という二つ名も勇猛なイメージからではなく、ただたなびく金髪がたてがみのように見えるってだけだし、前作攻め様ルネと比べると天と地ほども違います。
精神年齢5.6歳の子供が身体だけ大人になったような男で、国王の義務をほとんど果たさないのに要求だけしてくる馬鹿というのがイラつきました。
今まで自分の要求が通らなかったことのなかったダリアが自分の要求を突っぱね一歩も引かないクランベールに初めて対峙したときはきっと口をあんぐりさせていたことだと思うとおかしいです。
それでも、最終的にはクランベールの話を聞き、民のことを考えることができるようになったことは身体をはった甲斐があったというものです。

一国の王子をレイプしようとするし、国同士の話もなしに妃にしようとするし、訓練らしい訓練もしていな騎士団とか、国として突っ込みどころ満載すぎてよく今まで潰れてなかったと逆に関心するくらいあり得ない国でした。


初めて閨へ連れ込まれ、調教しつつの絡みまではすごく面白かったのですが、そのあとはちょっと好みの展開とは言い難い。
もっともっと塩対応であの馬鹿な王をイラつかせて欲しかったのに、結構あっさり王のものになった経緯はちょっと残念でした。
なぜ受けが攻めを好きになったのかわからなかったです。馬鹿な子ほど可愛いというのを地でいく感じでしょうか。

クランベールが手綱を握り、腐った貴族たちから距離を取り、国を変えようと種を蒔いたところで話は終わり、まだまだ貴族たちを見捨てるなり教育し直すなりしていく途中なので、この後のことがとても気になります。前作でも同じことを思いましたがもう少し読みたかったです。

前作受け様・クランベールの弟、フランセスカがちょっとだけでも登場したのは嬉しく、私はこちらの攻めさま・ルネの方が断然好みなのでこちらのカップルももう少し読みたかったです。


獣を扱うのが得意で、前作でも人に懐かない幻獣を伝書鳩として使ってましたが、今回は人間の猛獣もその美しい容姿と毒舌で使役する姿がとても様になっていてこれからも、容赦なく我が道をいってほしいものです。
余談ですが、あの女王様なクランベールの初めての相手は一体誰だったのかがとっても気になりました。

イラストは前作と同じくとても美しく、特にカラーでのクランベールの銀紫色がとても色がきれいでした。そして、筋肉はついているけどあまり鍛えていないダリアの腹のちょっと出てるイラストには笑ってしまいました。

0

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP