Renta!限定特典付き
〈泣ける漫画〉としてオススメする感じではないんですが、、泣きました。
結構ネタバレがありますので、ご注意ください。
子供を授からなかった夫婦が養子(壮司)を迎えますが、その3年後に男の子(陣)が生まれます。
小さい頃から陣はやたらと壮司の寝顔に落書きしたり、シャー芯を全部抜いたり…イタズラを仕掛けます。
そして思いつきでしたキスに動揺した壮司の顔をみて、これが効く!とイタズラはキス一択に。
イタズラと書いていますが、壮司の認識は"養子の自分を嫌っての嫌がらせ"です。
とうとう強引にHするのですが、この上手くいかないシーンがリアルで良かったです。
就職を機に家を出る壮司、自分の気持ちと今までの行いについて考える陣。
(※決して両親が壮司を他人扱いしたり冷たくしたりするわけじゃありません。良い両親です。)
嫌がっているわりには本気で抵抗しないじゃん。の返事など、壮司の養子としての発言にぽろぽろ泣きました。
陣の告白を聞いても、どうしよう恩人の子供が自分のせいで…とショックを受けます。
壮司の背負ってきたものや生きる目的を知り、甘やかしたい・幸せにしたいと奮闘する陣が素敵でした。
両視点ですが、陣目線が多めです。
描き下ろしの「どきどき実家訪問」もすごく良かったです!最初から最後まで夢中で読みました。
この終わり方も好きですが続編があるとのことなので、そちらも楽しみにしたいです。
兄貴が困ったり嫌がる顔が見たくて好奇心で始めたイタズラのキス。
最初は俺様な弟が意地っ張りな兄貴を無理やり襲うエロエロなお話かと思っていましたが、
親に負い目を感じ幸せになることに戸惑う兄の心情を知ってからは、弟が必死に兄に幸せを感じて欲しくてひたすら甘やかす幸せなお話でした。
兄貴が健気で不憫で超萌えた...!
最後は家族にも受け入れてもらって、弟にもちゃんと甘えられて幸せそうで良かった。
続編があるみたいなのでそちらも読みます!
クーデレと明るいor優しい子のカップリングは頻繁にありますよね。対照的な二人が、どんなふうに惹かれあって繋がっていくのかを見るのはとても楽しいものです、が、いくらMだSだといっても、このお話がこの先も続くとしたら、この二人、きっといつか別れるよな、と思ってしまうことが多く…
でも、今作は、というよりもmotteke先生のお話は、兄弟同士であるだけでなく家族・友達を巻き込んだものや、お隣さんで生活が近いものを丁寧に描いていて、今後も仲良くやっていくんだろうな〜と安心と喜びを感じられます!
また、個人的な意見ですが、かなり酷いことをしてる時でも、motteke先生が描いた兄弟ものは嫌味がなくむしろそれがあることによって二人が歩み寄っている、プレイ云々ではなく、必要なコミュニケーションだっだのか!と感心させられる次第です。
結構強引な描写も多いですが、地雷でない方は是非読んでみてほしいです(^^)
試し読みをしただけでは恐らく義兄弟という設定も相まってとても不穏な作品に感じられてしまうのではないかと思います。
でもハピエン厨の方も安心して読めるくらいとても後味のいいラストに大満足な1冊でした。
兄をいじめることを生き甲斐とする弟とそれを嫌われているからだと思う兄。
この弟がそもそも驚くほど不器用だったというのが全ての始まりですね、自分を見て欲しい好きになって欲しいからくるいじめ、ひねくれすぎている。でも本当に愛情からくるものだったからこそ逆に兄が生きる気力をなくした時になんとか生きたいと思って欲しいと尽くしまくる姿にはグッときました。
対する兄は誰からも必要とされていないと思っていた自分をとことん愛してくれている弟の気持ちに喜び絆されてしまうのがもう共依存の始まりの香りがして最高です。
お互いがお互いを必要とし、親にも受け入れられるという文句なしのハッピーエンド。大満足です。
作家買いです。
個人的に、motteke先生の描かれる病んだキャラクターが大好きなのです。
ここ最近気付いたのですが、作者さん自身がこうゆう「ちょい病んだ」キャラが大好きなんだと思うんですよね。
深い愛情を持って描くからこそ、魅力的な「ちょい病み」キャラになる。
当たり前だけど、作品やキャラに愛着を持つ事は大事なんだろうなぁ。
内容ですが、義理の兄弟ものです。
モテるオレ様なイケメン大学生の陣。
血の繋がらない兄・壮司に嫌がらせのキスをするのがストレスの発散方法です。
そんなある日、内定を貰った兄が家を出る事を知りー・・・と言うものです。
こちら、ちょいSっ気のあるオレ様な弟と、平凡で「いい子」の兄です。
壮司が家を出る事を知った陣。「嫌がらせのキス」がエスカレートして壮司を犯してしまいと言う流れです。
これ、実は明らかにおかしく見える弟の方がずいぶんマトモで、普通に見える兄の方が病んでるんですよね。
陣が壮司にキスをしだしたのも、どんな事をしても受け流す壮司がキスにだけは嫌悪感をみせると言う反応をしたから。
ちょっと歪んじゃいますが、兄の事を好きなのです。
対して壮司ですが、何だろう・・・。
かなり根が深い。
自身が養子だと言うことを知っていて、それに強い負い目を感じて生きてきたってトコでしょうか。
だからこそ、弟にやりたい放題されても耐えて来た。
一見優等生のいい子でマトモなのに、ちょいちょいプチパニックを起こして真っ青な顔でブツブツ呟く等、おかしな様子を見せます。
で、そんな時の表情なんかがうつろで不気味なのですが、何故かすごく心を動かされるのですよ~。
何だろう・・・。可哀想なのに、嗜虐心をそそられる。もっと辛い顔をさせたいみたいな。
読者の嗜虐心を上手に煽るストーリー運びがお上手なのです。多分。
で、ダークなまま進むかと言うと、ちゃんと救われるお話なのです。
根は真っ直ぐで愛する事、愛される事を知ってる陣が、不器用ながらあたたかい愛情を注いで。
壮司を病んでると言いましたが、彼はすごく臆病なんですよね。
現在の彼が形成されちゃったのは、この人一倍臆病な部分があり、嫌われるのが怖いと言う強迫観念めいた心理があるからでは無いかと思うとかなり切ない・・・。
だからこそ、自分勝手と言えるような強い愛情をぶつける陣に、苛立つより応援したくなる。
ホント、序盤と終盤じゃの二人の印象がガラリと変わります。
あと、二人の両親がとても素敵でした。
特にほのぼのキャラとしてストーリーの要所要所で活躍する母。
ちょいちょいプッとくるシーンなんかもありまして、結構重いテーマなのに雰囲気を暗くなり過ぎないようにしてくれてるのがありがたいです。
なかなか強烈な兄弟なので好き嫌いが分かれるかもしれませんが、兄弟もの好きの私にとってはとても滾るお話でした。