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バーバラ片桐先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
エロ 4
純情 3
ギャップ 2
な感じだと思います。
信濃くん×山辺さんのカプです。
因みに、口絵あり、挿絵8ページ分あります。
今作は、喫茶店を営むオーナー兼バリスタの72歳の老人が主人公で、おじいちゃん受けです。
自身の性癖を隠したまま今まで生きてきた老バリスタの山辺さん。そんな彼が密かに想いを寄せていたのが、常連客で大学生の信濃くん。しかし、自分はおじいちゃん。振り向いてもらえる訳もなく…と思っていた時、友人の田口さんの研究の成果で、山辺さんの身体が20代の時に若返ってしまった。
老バリスタの山辺さんは、若返った自身に「龍之介」と偽りの名前を名乗って、度々信濃くんと会ってデートなどをします。
信濃くんも龍之介くんに老バリスタの山辺さんの面影を重ねて、お互いに気になる存在になっていきます。
しかし、田口さんの研究成果を狙っている代議士秘書の白鹿さん達に目を付けられしまい、思わぬ展開になっていきます。
信濃くんとデートを重ね、絡み描写もありますが、全て若い龍之介くんの時にあります。流石におじいちゃん姿での絡み描写はありませんが、白鹿さん達の所為で、人前での絡みや精液搾取など、少し特殊な絡み描写はあります。
おじいちゃんになっても誰かを想う気持ち、中身がおじいちゃんだと分かっても揺るぎない想い、信濃くんも山辺さんも相手への想いが純情で純愛で素敵なので、是非とも読んでほしいです。
72歳が大学生に恋するの!?ってところから、若返り薬なんて古風なアイテムが出てきてキラキラし始め、かと思ったら研究所に監禁されるとんでもなお話。
ギャグなのか真面目なのかよく分からなかったが、メインカプは可愛かった。
喫茶店のバリスタと客だった山辺と信濃は、一定の距離を保った関係。それが山辺が若返ってから急接近。初対面から信濃がぐいぐいくるので、展開が早い。
ちょっとズレてると思われそうな言動の山辺と、それを可愛いと思いながら見ている信濃のデートシーンはどれも微笑ましい。山辺は口調こそ老人感出してるけど、心理描写に老成感はない。恋愛に免疫がないせいかな。
研究所に拉致監禁されて以降の展開は、全てがとんでも。衆人環視のセックスや精液採取など、エロシーンがシュール。
気になるのは、これまでの信濃の発情には、山辺が飲んだ薬の影響があった点。匂いのせいだけでなく好きだから、との言葉はあったが、ノーマル状態では一度もヤってない。
それと、若返ったままになると、匂いの影響はどうなるんだろう。
山辺の最後の選択は、見た目を偽ったうえでのハピエンになってしまうので、ラブストーリーとしては微妙なのかもしれない。でも付き合ってすぐ介護の心配がチラ付くよりは良いと思う。
おじいさんが好きなんじゃない、好きになった人がおじいさんだったんだ、って斬新。
大好きバーバラ先生×奈良先生。
72歳のエロ…!?
いやないでしょ、いやあっていいんだけど私の守備範囲じゃないでしょ、と思って後回しにしていたんだけど、「これはファンタジーだからあり!」というレビューを見て読み始めたのですが。
結果、おもしろかったw
72歳のまぐわいは出てきませんw
若返り薬というシロモノが登場し、大学生同士の楽しい恋とエロが堪能できます。
もちろんバーバラ先生のライフワーク、ちくび攻めもミルクもばっちり出てきます。
突拍子もない展開だけど、そこはほら、ファンタジーですから!w
「33歳、代議士先生に抱かれたい秘書」のスピンオフ元。33歳~を読んで再読したら、田口と白鹿のやり取りにニヤニヤした。
若返りの薬で20代の肉体を手に入れたおじいちゃんがひそかに想いを寄せていた若者と…というのは夢があるし、所々で信濃が龍之介の「おじいちゃんぽさ」を見抜いているのがなんだか可笑しい。シリアスなシーンでも時々クスリとできる部分があり、最後まで楽しい作品。
元々信濃が72歳の姿の受けに憧れていて、結局若返った姿がタイプだっただけなんじゃないの?というモヤモヤがないのがいいな。信濃がなんかすごくいい子で、エロエロでも、どこか純愛ものっぽくも見えるから不思議。
二人がこれ以上ないくらいのハッピーエンドを迎えたことに異議はないのだが、受けはゲイの自覚があったらしく、亡くなった奥さんのことを想像すると、少々微妙な気持ちにはなっちゃうかな。
帯文は「ロマンスグレーが乱れる!?」です。
バーバラ片桐先生の想像力(創造力?)の一本勝ちですね。
タイトルと表紙がどうにも気になって読んでみたら、とても面白かったです。
初めて読んだ時は途中で止まれなくて一気に読みました。
山辺(72歳)は定年前に妻を亡くした後、夢だった喫茶店を1人で開店しバリスタをしています。
(子供はいません。)
山辺は店の常連である大学生・信濃の事を好青年だと思っていたけど、彼が失恋して彼への恋心を自覚しても気持ちを伝えようとは思っていませんでした。
ところが体調を崩して少し眠った後に目覚めると体が20代に若返っていて、どうにも避けられない状況で信濃と対面し、山辺の親戚・龍之介と名乗ります。
信濃は密かに山辺を憧れの存在としていたので、山辺の面影がある龍之介が気になりだします。
龍之介は、失恋直後で一人でいたくない信濃に飲みに誘われ、酔った勢いのまま同衾します。
山辺は前日、学生時代の友人で研究者の田口と酒を飲んだ時に知らないうちに薬を飲まされたので、薬の用法・効能がわかりません。
24時間で元に戻った山辺は、訳あって山辺の自宅に隠された薬を見つけても再び飲むことを躊躇します。
だけど、信濃と親しくなれたことから、また龍之介として少しの時間でも付き合いたいと思うようになります。
その薬は大物代議士・桜庭の体調回復のために大金をかけて田口によって開発されたものでした。
田口が残りの薬を桜庭へ渡さずに山辺へ預け、行方をくらましたことで身辺が危うくなります。
龍之介は信濃との時間を楽しむのですが、話すと口調や内容が「昭和」になってしまうのが笑いを誘います。
事後に服を着る時も肉体は若いのに動作は70代のままで、信濃の前でも悲しいかな「よっこらしょ風」で遅いのです。
信濃に、龍之介の衣類に染みついた体臭を「おじいちゃんな匂いがする」と言われて現実に戻されます。
薬の影響で信濃の性的興奮が増したり、龍之介の体臭や体液が甘くなる効果があるなんて、バーバラ先生上手いです。
桜庭の秘書・白鹿が薬を回収して服用しても用法・用量が違うので効果が出ない、という仕掛けに驚きます。
そして、桜庭の分の薬が足りなくなったと、薬の成分を龍之介の精液から回収しようと必死になる事の滑稽さ。
捕らわれた信濃と龍之介が、研究対象とされながらセックスすることになる状況にもハラハラします。
山辺が龍之介と同一人物だと信濃に謝ると、信濃にどちらの山辺も好きだと告白されるシーンには感動します。
脱出を図っても簡単には逃亡できず、信濃が銃撃を受けて瀕死の重体に。
でも病院へ駆け込むと田口がいて、実は山辺が今後20代から生活できる分の薬を持っているという謎展開。
最後の最後まで山辺と一緒に振り回されます。
桜庭は薬の効果を得ることなく死去し、薬の存在は監禁事件と共に葬り去られる方向で白鹿と話がつきます。
信濃は一命をとりとめ、山辺はやはり龍之介として信濃と生きていくことを選びます。
2人がお互いの最善を願い選んだ道に、ほっとしました。
とても楽しめたのですが、物語後の龍之介の人生に一抹の不安を感じたので萌×2です。
いろいろとファンタジーに浸って読んだのに、最後だけは現実を想像せずにはいられませんでした。
でも、信濃と龍之介には幸せになってほしいと思います。
年の差+若返りは、想像が膨らむ深いテーマだと感じました。
