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表題作愛なんて叫ぶはずがない

沖田千歳,17歳,高校2年生
磯貝信吾,高校1年

その他の収録作品

  • お分かり頂けただろうか
  • あとがき

あらすじ

頭脳明晰で自分の野望をあらゆる手段で実現し、学校一恐れられる生徒会長の千歳。双子の弟・万里は、将来を期待される柔道選手だ。向かうところ敵なしの千歳だが、幼い頃から虚弱だということが唯一のコンプレックス。そんな千歳に、万里に心酔するピュアな1年生の柔道部員・信吾が近づいて!?

作品情報

作品名
愛なんて叫ぶはずがない
著者
倫敦巴里子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199607769
4

(59)

(19)

萌々

(31)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
9
得点
233
評価数
59
平均
4 / 5
神率
32.2%

レビュー投稿数9

面白かった

メインキャラクターは三人。双子で頭脳明晰な兄千歳と、柔道で優秀な成績を収める弟万里。万里に憧れる柔道部後輩の磯貝。
磯貝が千歳に接触したことから始まるすれ違いラブコメです。

恋に落ちるまではわりと爆速ですが、話の展開が面白かったです。
二話目までは、兄視点で“兄→後輩→弟”の構図で話が進み、二話目ラストで兄が後輩を強姦。三話目で話が遡り、後輩視点で強姦されるまでの心の動きを描写、強姦の時点で兄と後輩が両想いと発覚。四話目からは、“兄→後輩→弟”と思い込む兄、兄との関係を弟に隠さなければならないと思っている後輩、二人の邪魔をする弟、というややこしさで話が進みます。

私はアンジャッシュタイプのすれ違いがめちゃくちゃ好きなので、この作品もすれ違いラブコメとして凄く楽しめました。
キャラの心の動きが忙しいので勘違いの状況を書き記す事が難しいのですが、兄と後輩の恋愛と兄弟間の嫉妬や執着の絡め方が絶妙で面白かったです。

キャラも可愛かったです。
後輩くんはとにかく真っ直ぐキラキラで凄かった。キスされて尊敬が恋に変わり、セックスして両想いだと思っていた相手に、「(弟から)何か一つ取ってやりたかっただけ」と突き放された瞬間が可哀想でした。それでもめげない所が本当にすごい。
私はこういう真っ直ぐ過ぎるキャラが苦手なのですが、ウワ! 苦手! と思えたところが凄くよかったです(笑)
特に兄への理解力で弟を凌駕したシーン。相手を言い負かすとかマウント取るとか何も考えず、とにかく真っ直ぐ発言しただけなのに勝手に相手が負けた感じが凄く良かったです。

兄は二話目ラストで後輩を強姦しますが、これが物語として物凄いインパクトを残してくれました。このインパクトのおかげで、三話目の後輩視点がより映えたと思います。
強姦については両想いかつ後輩が能天気だったので不問になるのですが、三話目ラスト時点でのやっちまった感が凄かったです。溜め込んでる人の暴走ってヤバイなと思いました(わりと常に暴走気味だが)。

そして弟。めちゃくちゃかわいかった。描き下ろし含めて面白かったです。

どうでもいいのですが、エロシーンについて。
エロい事を学校でしかしないので少ないエロでもインパクトがありました。教室での強姦も驚きましたが、屋上でエロいことをする時、二人の背後に隣接する建物の窓が見えるので色々と心配になりました。
大丈夫か未来の総理大臣……!!!

0

No Title

やっぱり最高。
倫敦巴里子先生の描く男の子たちはプライドが高かったり、コンプレックスを抱えていたりしていて凄く人間味があって最高。そんな中で自分の恋心を自覚して覚悟を決めていく様がかっこいい。絵が素敵なのはもちろん、セリフが洗練されているので、めちゃくちゃ丁寧に読みたくなる。
今作、周囲の"普通の幸せ"を内面化しているのを、自分の論理で押し返して幸せを勝ち取る様が見ていてかっこいいし気持ちいい。

0

自分の理解不足でもあるかもしれないけど

 巴里子先生の作品は雰囲気も絵も大好きなんですが、この作品の魅力は私にはちょっと掴みきれませんでした…。兄弟間の羨望と憎らしさが複雑に絡み合った感情を描き出していて、そのテーマ自体は非常に興味深い。けれど、そこにBL面も加わると、どうにも違和感のようなものを感じて萌えそうなのに萌えられない、そんなジレンマを抱えてしまいました。

 あとがきにもあるように、まずはやはり千歳が受けの方が自然に思えるという点が大きいのかな。より正確に言うと、信吾を受けとして可愛い、魅力的だと思えるほどの時間が足りなかったという感じ。どうしても千歳が受けじゃないと無理、というわけではないけれど、信吾受けに萌えるには圧倒的に彼の掘り下げが不足していました。あとは、万里と千歳の関係に重きを置いている分、千歳と信吾が恋愛的意味で惹かれ合ったところがどうしても浮いているような、リアルに思えないような気がしてしまいました。全体的に、私の理解の及ばない何とも不思議な関係性の3人でした。

2

双子かと思いきやワンコ

高校生もの。
双子の兄と弟。弟は何でもできる優等生。兄は虚弱で、やりたいことがあるのにいつも弟の影になっている。
しかし、兄はひねくれたりせず合理主義で頭が切れるし行動力もある。

そんな兄、ちーちゃんと、柔道部の先輩として強い弟に憧れるワンコ、磯貝の恋物語。
身も蓋もない兄に対し、ほんわかしているが意思がめっぽう強い磯貝がよい対比。

なんだかんだ言ってお兄ちゃんも頑張り屋でいいやつなのがだんだん分かってくる。

弟の方は、兄に執着気味だが恋ではなく兄弟愛だった。

0

こじらせブラコンストーリー?

私も作家買いです。
一冊通して表題作であり、話のほとんどが学園内で進んでいきます。

誤解されがちな生徒会長・千歳×後輩ワンコ・磯貝
そこに、千歳の双子の弟・万里が絡んできます。
千歳は虚弱体質で、柔道で有名な弟・万里に劣等感を抱いている。
色々なものを諦めてきた千歳に、磯貝は千年の努力を認める言葉をかける。
素直な磯貝に惹かれる千歳だが、極度なブラコン万里が邪魔をしてきて…

はっきり言って、万里が全てを面倒くさくしています。
千歳と磯貝の両方に間違った情報を与え、両片思いを無駄に長引かせます。
こじらせブラコンの万里…一番面倒なのはこの子だと思いました。
ぜひ、万里にも幸せになってもらいたい!

対して、千歳は良き理解者を得ましたね。
千歳の本質を見抜いて、広い心で包み込む磯貝が一番大人です。
磯貝が磯貝である限り、この2人はずっと安泰な気がします。
なので、ぜひ万里に救いの手を(笑)

0

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