三千世界で君を恋う

sanzensekai de kimi wo kou

三千世界で君を恋う
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×25
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない8

113

レビュー数
4
得点
85
評価数
26
平均
3.6 / 5
神率
50%
著者
 

作家さんの新作発表
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イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥889(税抜)  ¥961(税込)
ISBN
9784773089554

あらすじ

最後は必ず、貴方の元へ還ってみせる

成人するために、強く心惹かれた人間を食べなくてはならない鬼の紅。
眷属である子鬼たちと共に生まれて初めて人里に下りた紅は、困った時に助けてくれた有馬に
今まで感じたことのない胸の高鳴りを覚える。
彼を獲物と決めて近づくけれど、有馬の優しさに触れて、気がつくと恋に落ちていた。
愛する人を食べることなんて絶対に出来ない。紅はある決断をするが、運命は二人を逃さず――
明治と現代。時空を超えた恋、ここに開幕。

表題作三千世界で君を恋う

有馬朔(啓)、大店の放蕩息子・民俗学の准教授
紅、成人の儀式を控えて人里に降りた鬼、60~

その他の収録作品

  • 二世の契り、三界の首枷
  • あとがき

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レビュー投稿数4

涙と感動の120年の恋物語。

人間に恋した鬼の子の健気で一途な想いが溢れています。

想いを寄せた人間を食べることで力の強い鬼になれるという鬼の成人の儀式。
『ひかれる気持ち』というのが食欲ではなく恋しく思う気持ちだと気づいた時に始まる苦しみ。
気に入って欲しくなった相手を食べてしまうと会えなくなって寂しいから食べられない、でもそうしないと大人の鬼の仲間になれない、でも…、とひと月という限られた時間の中で恋する幸福感と同時に戸惑いと焦燥感とで混乱し複雑な感情に揺れ動く鬼の子の気持ちに胸を締め付けられました。

鬼の長からの非情な行為に、かわいくて従順な双子の小鬼がかわいそうでかわいそうで涙涙です。
お兄ちゃん的立場の紅が唯一信頼している先輩鬼の樹は、年頃の娘の父親か小姑の様に有馬を嫌いつつも応援してくれるところがいいです。
彼も幸せになってほしいな。

口絵の東京見物をしている様な楽しげな紅と有馬と小鬼たちのイラストが、ストーリーの中盤では悲しく思えましたが、最後まで読んだらすごく幸せな絵に見えてきました。

巡る魂が永遠に幸せであれと願わずにいられませんでした。

残酷なシーンの描写もあり人を食べるというグロめな設定ではありますが、文明開化期の横浜あたりを舞台にした珍しいファンタジーです。最後はハッピーエンドですので安心して読んでください。

2

車内読み不可

なんとなく購入し、ほわわんと読み始め。早い段階で「ヤバイ」と気づいたものの止められる訳もなく、私は鼻水が止まりませんでした。部屋でお読みになることを推奨します。甘いの真逆なシーンに耐えられる方限定でおススメします。衝撃だった・・・あのシーンが無ければ神10ですが、神3で。「本編230P弱+後日談5P+あとがき」です。

お話は明治時代、紅が陸蒸気の煙を眺め外の世界に憧れ、悔しい思いをするシーンから始まります。鬼の紅たちはお館様がはった結界の中の屋敷で共に暮らし、大人だけが人間のいる世界に出かけるのですが、紅は60歳を過ぎてもまだ乳角が抜けず大人になっていないのです。しかしある日、突然乳角は抜け、その二つの角は二人の小鬼に変化をし、大人になるための修行へと紅は出かけ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
碧、紫(紅の小鬼)、樹(紅に唯一優しくしてくれる)、鐵(お館様)ぐらい。小鬼たちが愛おしいです。

**以下は内容に触れる感想

スプラッタが苦手な方はちょっと気合がいるかもしれません。私もとても苦手ですが、量が少なかったからか、なんとか乗り越えられました。激烈なお話なのでふわふわ甘いお話を期待されている方は回れ右です。ご注意ください。

攻め受けのここが、というものではなく、そんな厳しめお話全体に神3です。捕食者と被食者の関係なのに心が通ってしまう→「あ〇しのよるに」のようだわ、と思いました。あちらのお話も何回読んでも胸がイタイ。こちらのお話もとてもとても胸が裂けるようにイタイ。そんな二人の側にいる碧と紫にも悲鳴を上げそうになります。愛おしい小鬼たちも健気という一言では言い尽くせない。
イケそうだなと思った方にはぜひぜひお手に取っていただきたいなと思ったお話でした。

樹視点の後日談も読んでみたいです。というか樹が心配。碧と紫と仲良く、いつか幸せになれると良いのだけど。他の特典にもなさそうなんだよな。綾先生、春のJ庭で出してくれないかな・・

7

何度生まれ変わっても

作家買い。

綾さんの新刊は人×鬼のファンタジーもの。表紙が可愛らしいイラストだったので、中身も甘々の可愛らしお話かと思って手に取りましたが、

めっちゃ切なかった…。

主人公は鬼の紅。
頭の角が取れないと、鬼の世界では大人と認められない。60歳になっても角が取れない=子どもの紅は鬼の里から出ることが叶わず、いつか人間の住む世界に自由に行くことを夢見ている。

そんなある日、角が取れ、人間の世界に行くことが許されるが、正式に大人と認められるためには「人を食らう」ことが条件。人間の世界に行って1か月以内に惹かれあう人間を食べることを目標に意気揚々と人間の世界に赴く紅だけれど、そこで有馬という青年に出会い―。

紅が連れてきた小鬼の右近と左近とはぐれ、その時に助けてもらったことで親しくなる紅と有馬だけれど。

有馬を食べなくては鬼になれない紅。
大店の息子でありながら、常に孤独を抱えて生きてきた有馬。
そんな二人の間に少しずつ育っていく恋心に萌え滾りながら読み進めましたが、でも、紅は有馬を食べなくてはならない。どうなっちゃうのかなと、ページをめくる手が止められませんでした。

有馬がどうなってしまうのか、ぜひとも読んでいただきたい。

この時の二人が、とにかく切ないのです。
相手を想うがゆえに起こす二人の行動。あふれる想い。深い愛情。

けれど、ここで終わらないのが綾作品か。

有馬を失った紅の、深い絶望と孤独が胸に迫ります。
けれど、それでも、いつかまたきっと会える。
有馬の、「見つけるのは得意なんだ」という言葉に望みをかけ、待ち続ける。

有馬を失ったことで、心の中まで「鬼」になってしまった紅の決断は―。

何度生まれ変わっても、見つけ出し、そして恋をする。
まさに輪廻転生の醍醐味に溢れた作品でした。

全編通してシリアスな雰囲気満載な作品ですが、その中で、小鬼の右近と左近の存在に救われます。
この小鬼ちゃんたちは、紅が子どもから大人になる時に取れた、紅の「角」から生まれた存在。一心に紅を慕う二人が、クッソ可愛いです。

で。

この小鬼ちゃんたちは、有馬に名前をもらいます。
「碧」と「紫」。
小鬼ちゃんたちは「右近と左近」から「碧と紫」になって、鬼から人間に彼らはなったのだと思うんですよね。もともと優しい子たちではありましたが、名前が変わったことで、鬼の理よりも人の心を得た気がします。

碧と紫も、いったん消滅します(涙腺崩壊します)。

切ない系が苦手な方は若干注意が必要な描写も多いのですが、それらをはるかに上回る萌えに溢れていました。

5

涙でページが見えない・・・!!

こちら、輪廻転生ものです。
鬼と人の、壮大な愛の物語です。

元々、この転生ネタがめちゃくちゃ好きなのです。
生まれ代わっても絶対見つけ出すとか、最後は必ず貴方の元に還るとか、もうこのコピーだけで萌えて萌えて仕方ない・・・!!
まぁ、転生ものと言うと切ないのがお約束なのですが。
例に漏れずどころか、それにも増して切ないのですが!!
ガチで、涙でページが見えなかったりするのですが・・・!!

でも、二人の愛にすごく感動なんですよ。
死ぬほど萌えるんですよ。
二人の純愛に涙が止まらないんですよ!!
切ないのが苦手な方にはちょっとおすすめしかねますが、とても素敵な作品なので、ぜひ読んでいただきたいです。


内容ですが、成人の儀式を控えた鬼・紅と、そんな彼と出会って心を通わせる青年・有馬による転生ものです。
成人の儀式をやり遂げる為、人里に下りてきた鬼の紅。
眷属の子鬼とはぐれて困っていた所を助けてくれた青年・有馬に強く惹かれます。
鬼として成人するには自分が惹かれた人間を食べなくてはならず、有馬を獲物に決めて近づく紅。
しかし、有馬と過ごす時間が長くなるほど、彼を食べる事が耐えられなくなり-・・・と言うものです。

と、こちら、あらすじを読んだ時点で切ない予感しかないと思いますが、とりあえずはほのぼのパートからスタート。
獲物として有馬を探るため、子鬼達と彼の家に通う紅。
有馬はおっとりしたお人好しと言った印象で、しょっちゅう子供連れで遊びに来る紅達を、珍しいお菓子なんかを用意して歓迎するんですね。

で、紅ですが、鬼で人里に下りてきたばかりなので世間知らず。
明治時代が舞台なのですが、有馬が用意したアイスクリンだのチョコレイトだのを目を輝かせて食べてるのが可愛いのです。
彼は負けず嫌いでもあるのですが、涙もろくもあって、すぐにジワ~っと涙目になってるのがこれまた可愛い。
こんな逢瀬を重ねながら、二人が距離を縮めてゆく様があたたかく書かれていて、ほのぼのキュンとさせてくれるのです。

で、どうしても有馬を食べたくないと思い悩むようになる紅。
全てを有馬に打ち明け、彼と共に逃げる決意をします。
しかし、鬼の世界では裏切りは絶対に許されない行為-。
二人は捕まり、有馬は殺されてと言う流れ。

有馬の最期がとにかく切なくて切なくて・・・。
二葉亭四迷の有名な意訳がありますよね。「もう死んでもいい」と言うヤツ。
それになぞらえて紅に語り、必ずまた見つけ出すから待っていて欲しいと言い遺す。
そして、再び有馬と出会う為、彼の身体を食べて鬼になる紅。

もうこのシーンで泣けて泣けて( ノω-、)
哀しい。哀しすぎるよ・・・。

で、ここから現代-。
笑う事も泣く事も忘れすっかり変わってしまった紅が、120年間、有馬を待ち続け・・・と言った所からスタート。
そこに、有馬そっくりの男・啓が現れ、再び恋に落ちる二人-。

ここで、良かった良かったとならないのが作者さんの凄い所。
ここからまた切ない展開なのですよ。
今度こそ、有馬と幸せになると固い決意を見せる紅ですが、その姿にはどこか影があるんですよね。
また、鬼である紅がそばに居る事により、生気を吸い取られて弱っていく有馬。
もういい加減幸せにしてやってよー!!みたいな。

綾先生と言うと、捻りのある展開だったり驚きのどんでん返しだったりが面白いのですが、今回もビックリさせてくれるんですよね。
紅が一体何を背負っていたのか-。
彼が怒りにまかせて起こしてしまった事ですが、普通に考えて酷いんですよ。
読まれた方が、それぞれどう感じるかも正直分からない・・・。
でも個人的には全然アリだったりするんですよね。
ずっと囚われてる紅がひたすら痛々しくて。

と、とにかく切ないんですよ。
そして痛いのです。
が、その分ラストがめちゃくちゃ感動的と言うか。
ラスト1行に、もうダーと涙腺崩壊と言うか・・・。
紅、ちゃんと有馬の所に還ってこれたねと、ホロホロ来るんですよー!!

この後、SSで本編終了後の二人が読めます。
こちらも思わずホロリとくる内容。
泣き虫に戻ってる紅に、すごく感慨深くなります。
とにかく切ないのですが、それ以上に感動的なお話でした。


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