• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作REDRUM

雅人を弄ぶ謎の男
峯岸雅人、淫夢に悩まされる専業主夫、38

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

妻が殺され、息子の光希を心の支えにする雅人。けれどやがて、拘束され嬲られて達する忌まわしくも淫らな夢を見るようになる。目覚めると生々しい名残があり、それが現実だと思い知らされた。監視されているのか、見計らったように電話が鳴り屈辱的な指示を与えられる。光希を人質にとられたに等しい雅人は、拒めない。追い詰められ、ずっと傍にいてくれる友人の貴之に縋るが―。

作品情報

作品名
REDRUM
著者
みかみ黎 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829626603
2.8

(46)

(12)

萌々

(8)

(3)

中立

(8)

趣味じゃない

(15)

レビュー数
15
得点
109
評価数
46
平均
2.8 / 5
神率
26.1%

レビュー投稿数15

究極の共依存

先のレビューを読んで、中立なのにめちゃめちゃ面白い? どういうことかと気になって早速読んでみました。

なるほど、これは神か趣味じゃないか極端に評価が分かれそうな作品ですね。ちなみに私はヤンデレスキーなので、とても面白かったです。
普段はあまりレビューを書かないのですが、ヤンデレスキーとしてはどうしてもお薦めしたい。でも、うーん、この作品、ネタバレにならないようにレビューするのは難しいです。
できればレビューを読まず先入観なしで読んで欲しいです。


最初は丸木文華さんの『mother』や宮緒葵さんの『掌の檻』の二番煎じか、と思っていました。ミステリーも最初のレビューにあるようにすぐに犯人がわかってお粗末だし。
でも、それがですね、受けが気づかない犯人の正体を読み手が知ったうえで読むと、この延々と続くSMエロ調教は他の男といちゃつく受けへの嫉妬としか思えなくて、そこがとても萌えるんです。
SMエロ調教といっても暴力的ではなくて、苛められながらも受けはちゃんと快感を得ているので、そう痛い感じはありません。
で、このままエロ特化の快楽堕ちかと思っていたら、まさかのラストでした。

本当にラストが秀逸です。それもただ驚くだけではなくて、ビジュアル的に圧巻というか凄い。
意外な真実でしたが、後出しじゃんけんとか唐突な感じはなくて最初から読み返せばあちこちにヒントというか伏線があってなるほどと納得します。

マトモそうで歪な受けの描写も先のレビュー通り、説得力があります。
ここまでちゃんと計算しているのだから、この攻めの気持ち悪さも狙ってやっているのじゃないかと思います。
この気持ち悪さに拒絶反応を起こすか、いいぞもっとやれと思えるかで評価が分かれるかも。

それと当て馬をかわいそうとは思わないんですね。むしろこんな歪な受けとの関わりが切れてよかったんじゃないでしょうか。
なんというか、住む世界が違うというか。

本当にこの作品、ハマる方はハマると思うので低評価だからと読まないのはヤンデレスキーにとって勿体ないと思います。

13

賛否両論有りますが、圧巻のデビュー作!

エブリスタの天下分け目のBL作戦の大賞作です。
エブリスタ受賞作で読むのはこちらで二作目ですが、受賞作のレベルの高さに唖然としました。
本当にデビュー作ですか?? 既に作品として完全に完成されていますし、独自の路線を貫いておられる…。
新人作家さんにありがちな荒削りの部分が無いんですよね…。末恐ろしい。

この作品は、表紙で既に読者をふるい分ける匂いがプンプンしますが、やはり内容について非常に賛否両論が分かれるようですね!納得できます。
サディスティックなエロスが全開…!の内容なので、苦手な人は苦手だろうなぁ。。と思います。
かくいう私も最初はそういう描写が辛かったんです。ところが、この作家さんの小説のテクニックが非常に高いので、自然と読ませられるのです。犯人は割と早い段階で解るのですが、サスペンス展開の盛り上げ方が上手いので、続きが気になり気になり、小休止もあまりせず一気に最後まで読みました。
最後のページまで読み、全て明かされた後の余韻がもう…。鳥肌が立ちました。決して常人に理解できる世界でないんですが、創作物としてはこういう刺激のあるものもアリかな…と思いました。

今後もこういう尖った路線で行かれるんでしょうか。何年か経っても確実に生き残れる作家さんの一人だと実感しました。次作を楽しみにしています!

8

矢印の向き

矢印が雅人にむきまくってます!最初から最後までドキドキできるサスペンス要素がある作品でした感動…
もともとwebサイトで受賞しておりそちらの方を拝見してこれはお金を払わねばと思い購入に至りました。
メリバ好きな人間としてはかなり面白かったです
書籍化する前と今とでは校閲などを経て変わってしまったところがある気がするのですが
もともと好きだったシーンの警察官と雅人のエレベーターのシーンが見当たらなかったので少し残念です
気のせいでしたらすみません汗
年齢が30代となってますが、普通に見てる分には30代にはみえないのでおじさん受け希望の方にはそぐわない気がします。
固定でcpが書かれてないのですが作中の大半読者も誰が相手なのか分からないから固cpがわからないと買うの躊躇う人が手に取りづらいのが残念です…
メリバヤンデレ攻め好きな人には是非オススメです!

3

このあとは……

どうも少数派のようですが、光希くんloveです。
この物語のあとは破滅が待っているだけだと私は思います。
「終わり」の足音を聞きながら「今」を続けようとする2人。
そのときがやってきたら、光希くんはどうするのだろうと想像がふくらみます。
もしかすると、ほかの隠れ家があるのでしょうか。
それとも誰かに追い詰められる……。
いや、もう、どうなるかはわかっていて、2人で遠くに旅立ってしまうのでしょうか。
それとも……。
……せつない。

2

淫靡

yoco先生の肌色多めの表紙に惹かれました。
エブリスタ大賞でデビュー作です。
なので、ネットで小説は発表されてたようなのですが、初見でした。

表紙から感じられる、淫靡でほの暗い空気が全編で漂ってます。
雅人視点なので、ずるずると底なし沼に引きずりこまれていく感が堪能できます。
できれば、設定とかは見ずに予備知識無しで読まれるのがお薦めです。

以下はネタバレ。

ソフトSM描写ありです。
SMはそこまで積極的に読まないのですが、主人公・雅人の心の奥底で望んでいる欲望が露わになっていき、抗えない様がとても淫靡でした。

事件や犯人については、読んでいけば想像通りなのですが、そこに至る過程やそれまでの背景やその後の展開に醍醐味があるので、連綿と続く親子、共依存な関係が好きな方はお薦めです。


※気になるその後等が、続編にあたるSSとしてみかみ黎先生のぷらいべったーにあげられてるので、読了したらパスワードはわかるし、フォロワーでなくても読めるようにして下さってるので、ぜひ併せて読むのお薦めです!

https://privatter.net/p/4344183


4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP