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女性おぶもいもいさん

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楽しさたっぷり

しっとりした空気と
オトナの恋を匂わせる色気をまとわせている表紙のふたり。
なんとなく背徳なオフィスラブが繰り広げられる予感すらするのに、まさかのギャグ要素満載…!
もう。まるっと予想をひっくり返されました。
(もちろんいい意味で)

ふたりの関係はさくさくっと進むので、
恋の駆け引きだとか気持ちを確かめ合う時間だとか、
『段階を踏む』部分を楽しむところがないのはちょっぴり残念だなと思う気持ちはあるけれど、
そこをすっ飛ばして突き進む彼らのエネルギーがとにかくすごいので、
読み手としてもその勢いにうまく乗って楽しむことができました。

会社のみんなもそれぞれの友達もあたたかい人たちばかりだし、偏見も障害もない恋を心から満喫している様子がとっても素敵。
頭を空っぽにして読めるようなとっても楽しい一冊でした。

ビジュアルどタイプ

仁のビジュアルがどストライクでタイプすぎる…!
Sっ気があってタレ目な攻めが大好物なので
表紙をパッと見ただけで期待値爆上がりでした。

非常勤講師と学生というあまり堂々とできない関係性がスパイスとなり、
さらに年齢差なんかも加わって簡単に本音を明かせない様子にヤキモキ。
すべてにおいてわかりやすい善と何かと謎が多い仁との
駆け引きじみたやり取りを重ねる様子にも引き込まれました。

身体の関係から始まってそこに気持ちが伴うまでの流れはややあっさりですが、それでも物足りなさはなく楽しめました。
ただ、仁にはもっとSになってほしかったし、
善にはもっとMでいてほしかった…!
仁は帯にあるような『S気全開』ではなかったし善は『隠れドM』というほどドMではなくて、
そこだけはちょっぴり残念に思ってしまいました。

とはいえ、ストーリーもキャラもすごく好みで大満足です。
次の作品もぜひ読んでみたい作家さんだなと思いました。

奇跡と運命の恋

カラフルでポップな表紙がめちゃくちゃ可愛い一冊。
でもストーリーは
それぞれが持ち合わせている心の弱さや闇、誰にも明かせない痛みなどを織り交ぜて進んでいくので表紙のような明るいものではありません。
なので、あれ?チグハグ?と思いがちなんだけども、読み進めていくとこの鮮やかな表紙がふたりにぴたっとフィットしているのがわかるのが最高に良かったです。
(表紙が素敵すぎて熱語り。笑)

慎吾の目のことも武が表に出ない理由もなかなかに重たくて、ふたりの間に恋愛要素が生まれるほどに切なさも増していってだいぶ苦しかったですが。
お互いの求め合う気持ちと踏み出す勇気、そして周りの支えのおかげでふたりの恋が進展する様子がとてもあたたかく感じられて、
ハラハラしながらも幸せな気持ちで見守れたかなと思います。

畑違いだけどもふたりともアーティストなので、少し変わっている似た者同士な感じもすごくツボ。
『奇跡』や『運命』という言葉がよく似合う、とっても素敵な恋のお話でした。

ピタッとはまる関係

高校時代の先輩後輩が大人になって再会、しかも今度は同じ職場の上司と部下になるという、すごい偶然のもとで始まっていくお話。

すばると二戸島は犬猿の仲だったのかな?と思わせるようなあらすじなんですが、
どうやらそんなわけではなさそうだな…?というのが再会したあとのふたりのやり取りから伝わってきます。
表面上ではこの先交わりそうにないくらいふたりの関係は良くないけれどそこからどんな風に恋愛へと発展してくのか、そしてお互いに嫌っているから意見が合わないわけではないその理由がどう明かされるのか?
ふたりが再会を喜んでいないぶん、逆にわくわくした気持ちにさせてくれるようなストーリーだったなと思います。

『王子様キャラ』に隠されたツラい過去や一人きりで抱えてきた苦しみは結構重たくて、歪みきった思考を持つすばるがとても痛々しく映る場面もありましたが。
すべてにおいて一直線な二戸島の単純さに良くも悪くも救われて、苦しみに引っ張られることなく受け止められました。

そして。王子様の仮面を外したすばるの清々しいほどのドSっぷりもめちゃくちゃ良かった…!
精神的バリタチなのにガッツリ受なセックスシーン、最高でした。

純粋さに惹かれる

不思議な雰囲気のハコイチさんがすごく良かったです。
ビジュアルも振る舞いもパンチがきいているのに、でも中身はほんわか癒し系っぽいキャラなのがツボすぎる…!
そして主人公である小菅がクズすぎるのもあって、人間としての格の違いをナチュラルに見せつけてくる感じがめちゃくちゃ好きでした。

ふたりの距離が近付けば近づくほどにハコイチさんの傷が暴かれていく、その単純なようでとても繊細なストーリーに釘付け。
気持ちが交わる"だけではない"恋を存分に楽しませてもらいました。
不器用な優しさを裏付ける切ない過去のエピソードもめちゃくちゃ良かった…!

ただ主人公である小菅のことがどうしても好きになれなくて、話が進んでいくほど苦い気持ちに。
借金も大学のことも未来への不安もすべては自分で蒔いた種なのだと気付いているのに、それでも逃げる選択をしたのが残念すぎて…。
最終的には丸くおさまるけれども最後まで彼のことは好きになれないままで、なんだかモヤっとしてしまったのでした。

他にもたくさんキャラが出てきますが、こちらスピンオフはないのでしょうかね?
個人的には花村さんと逆井の関係がめちゃくちゃ気になりました。

『忘れない』が繋ぐ想い

新聞社シリーズ4作目。
ボリューム的にはそうでもなく読みやすいページ数だったのだけど、
このシリーズのどれよりも重たいテーマで本の厚さの倍くらいの読み応えがありました。
お仕事BLとしての一面と、心の奥を暴いていくような展開が本当にすごい。めちゃくちゃ引き込まれました。

冬悟と望、どちらの気持ちを考えても辛い部分がたくさんあるので
さくさく読み進めるには苦しいところもあります。
何も知らされないまま望とはもう二度と会えないと知った冬悟の独白がもう…
ツラくて悲しくて胸が締め付けられました。
でもその苦しみも込みでいいところに辿り着くその着地点が素晴らしすぎます。
BLだけど『BL』と一括りにはできないストーリーだなと感じて、一穂先生の作品やっぱり好きだなぁ。と改めて思ったのでした。

『惹かれる』ってこういうことを言うんだな

「off you go」で何度か名前が出ていた西口が今作のメイン。
政治部記者の彼と国会速記者の碧とのお話でした。

お互いに相手の存在を認識していて、深く関わり合う前から意識もしていた西口と碧。
これまでは接点が無かったから交わることなくいたけれど、ひょんなことから話すようになって距離が近づいていくなかで
最初はうっすら見えていただけだった好意が少しずつ濃度を増していく様子がたまらなく良かったです。
彼らの日常はその職業柄ごくありふれたソレとは少し違うけれども、でもふたりの関係において劇的な何かが起こるわけではないので、
ふたりなりの"何気ない日常"の中で積み重ねられていく想いが尚更尊く感じられた気がしました。
明確な理由やドラマチックな始まり方ではないからこそ、ふたりの恋は輝いて見えたのかもしれません。

そして。恥ずかしながら「速記者」という職業を私はこの作品で初めて知りまして。
新しい知識を与えてもらいながらしっかりBL展開も楽しませてもらえるという、2倍の美味しさを味わえたのも嬉しかったです。

自分たちなりの幸せを、

前作で恋人として良いところに着地した大我とリオン。
そんな彼らの"その後"が見れるなんて大歓喜…!

大我の熱量の低さは相変わらずだしリオンに対してもちょいちょい塩気味だけれど、
そのわかりにくい言動の中にたっぷり愛を含んでいることを前作で教えてくれていたので、
今作での彼らのやり取りもただただ微笑ましく見守ることができました。

大我の友達やリオンの職場の先輩など新キャラが登場してちょっぴり賑やかになりますが、ストーリーはすごく穏やか。
前作のような切なくて苦しいシーンはなく、そんなところからもふたりのお付き合いが順調なのが伝わってきてほっこり。
何より、リオンが元気いっぱいになっていたのが本当に嬉しかったです。
大我の愛をまっすぐに受け取って(わかりにくいけど笑)少しずつ本来の姿を取り戻していったのだな…と、なんだかジーンとしてしまったのでした。
これからもふたりは自分たちなりの幸せを求めながら、穏やかに日々を重ねていくのでしょうね。
そんな未来までもが見えるようでした。

大きな波やドラマは無かったけれど、ふんわり心があたたまるようなとても素敵な続編でした。

愛と共に生きる、

『ドラマ』でのあのラストから、
6年経った日々を描いたお話。

お互いに強く想い合っていたけれど、
一緒に居る選択をせずに別離の道を歩んだふたり。
そして6年という月日を経て再会、胸熱展開に高まる期待…!そんな気持ちで読み進めました。

ですが、その再会から幸せ一色な流れにはならず…。
でもそこが本当にふたりらしいな。と、しみじみ。
回りくどくてめんどくさい、でもそこがすっごく良いんです。
ぐちゃぐちゃに絡まるほどにそれぞれの愛を感じるんです。
裕次も拓人もありのままの自分でまっすぐに相手を想っているのが伝わってきて、引き込まれずにはいられませんでした。
海の言葉を受け取った拓人の、『生きる』決意をした姿が見れたのも幸せでした。

そして同時収録の拓人のマネ・黒井のお話もすごく良かった…!
生きることにも恋愛にも不器用な様子にはハラハラさせられましたが、無事に良いところにおさまって一安心。
でも個人的には筒井さん推しだったので、彼が幸せに辿り着くところまでしっかり見届けてみたかったです。

ボリュームたっぷりで読み応えがあって大満足な一冊でした。

愛だな、

朝丘先生の作品は歳の差カップルのお話が多いですが、
こちらのふたりも32歳と17歳という結構な歳の差です。

その年齢を数字だけで見ればギョッとしてしまう部分もあるけれど、読み進めるほどに年齢差は気にならなくなる不思議。
ひとつの作品を共に作り上げる同志として近くなる距離、演技を通して深く繋ぎ合わせていく心。
そこに"恋人役"の枠をこえた感情が芽生えていく流れがとても自然だったからだと思います。
そして彼らの過ごす時間が甘いだけのモノではなくて、芸能人ならではの自由のなさがほんのりビターな空気感を滲ませているのもすごく良かったです。

好きという気持ちだけではずっと一緒に居られないことをお互いそれぞれに受け止めて、
別々に歩むことを選択した彼らの強さに感動。
ハッピーエンドではなくても、愛があればラストシーンはこんなにも輝くものなのだなとしみじみ感じたのでした。

このふたりが今後またどう交わるのか?『ラジオ』も楽しみに読みたいと思います。