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萌作品

エキスパートレビューアー2023

女性まふにょさん

レビュー数44

ポイント数676

今年度56位

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百目鬼の想いの先の見えなさが辛い

なんだかものすごく長編でいきますよーという意気込み?を感じる一冊でした。増える登場人物と矢代の過去編と。百目鬼が一人でBL要員やってて、その先の見えなさが辛かったです。
相変わらずセリフでもモノローグでも絵で魅せるシーンでも、核心に触れそうで触れずに一度流して回収したりしなかったり、察しろ系の主張が強いというか、描き方の個性が強い。ハマれば心酔する気持ちも分かるけど、一歩引いて見てしまうと少々クドく感じます。
矢代の過去は深堀りすればするほど意識が変な方向に飛んで行ってしまいそうでした。考えたくないのに、どうしても性被害者の防御機構とか脳科学的メカニズムとか、リアル方面で分析しそうになってしまいます(最近読んだものの影響で)。激しく嫌だ…。
そんなものを全てどうにかして百目鬼とハピエンなんて結末はあり得るのかな。ヤクザのドンパチ描写に力を入れる中でどうやって?傷の舐め合いになると破綻と紙一重の危ない橋な気がするし…。
決着の付け方が気になって仕方ない作品。完結してからまとめ買いすれば良かったかも。

発売当時に読んでいれば神だったかも

8巻も続く作品の一巻目。だけど始まりは表題作とは別のカプ、巻末には過去話、そのおかげで一冊の中で綺麗に伏線回収されて分かりやすいという不思議かつ絶妙な構成でした。
本編は、BLの到達地点(最終的なカプ)だけが示されて、それ以外のヤクザな話をどうしていきたいかは分かりません。細かく説明入れてるからには何かあるんだろうけど、一巻ではなんとも言えません。
序盤はまだ矢代の中で影山の存在が大きいっぽくて、捻くれた片思いに萌えました。「あいつの高校時代にちょっと似てる」と百目鬼に言う矢代のセリフにはどれくらいの重さがあったんでしょうか。
百目鬼が矢代に惚れる土台は早くも出来上がってしまったので、この時点ですでにBのLは矢代次第になってる気がします。8巻まで長いけど、まさかずっと矢代が拒んだりグダったりの繰り返しじゃないよな…と一抹の不安が。一巻だけ出てる状態で読めばもっとテンション上がってたかも。
表情と独特の空気感と間で魅せる心理描写に惹かれて読みたくなるけど、ストーリーだけを抜き出して見ればありがちな人間ドラマで邦画っぽい。十年前の漫画だし、やっぱりその時代に読まなきゃ感動はないのかなあと思いました。
(※4巻まで読んで無事神作品となりました。まとめ買いしといて良かった!)

んー…全力で応援はできないかも。

新見と澤根の卒業後のお話。
澤根は一見包容力タイプに見えないのに、ストレートな物言いで的確に新見を救い上げるすごい彼氏です。新見を不安にさせないための努力がすごい!一方、大学と専門で離れたら即ネガ発動させる新見…澤根を不安にさせてることに気付いて欲しい…。
社会人になってからは将来設計もしっかりしてて、揺るぎない感じ。で、今度の問題は家族へのカミングアウト。新見の母親とのやりとりがお互い敬語なのが気になりました。緊張のせいなのか、元からの距離感なのか。
理解してもらえるまで何回でも話をしにいこうっていう二人は感動的で清く正しく良いと思います。それで盛り上がってカップルとしての絆が深まるのも美しいです。でも私は100%で応援できませんでした。
同居してる高校生なら親に理解して欲しいのも分かるけど、一度家を出て自立したらもう親は守るべき存在な気がして、心労で何かあったら…と心配になります。親になったことはないから、本当の親の気持ちなんて分かりませんが、年々小さくなる母の背中を思い出して泣きたくなりました。理解できない母親に寄り添ってくれる人はいるのかな。
この一冊はカミングアウト前に終わってしまい、さらにその先があるの…?ともやもや。全体に流れるリアルな「間」を感じる空気は、映像作品を見ている気分になれて好きでした。

全部を打ち明けて話し合える関係性

前巻の終わりが学校のその先へ、という感じだったので次は卒業後の話かと思ったら、まだ普通に高校生してました。相変わらず学校でイチャつく二人…笑。
始まりはBLあるあるエピソード。相手に言わず一人勝手に悩んでHの回数減らしてすれ違うカップル。ちゃんと言語コミュニケーション取りましょうってやつです。
本題はたぶん次から。ゲイの新キャラが話をかき回します。悪人は顔が見えないように描かれてるから、まあまあ精神負担低めで読めるけど、テーマは重めに感じました。他人と違ったり目立ったりするといじめに遭うっていう。
今回澤根は精神的な支えになってる感じだったけど、最後は澤根が自分に任せろって言ってて、解決までの経緯はよく分かりません。ただ、あったこと全部を打ち明けて話し合える関係になってる二人がすごく良かったです。
あっち側とこっち側の話はよく出てきますね…主にゲイと自覚してるキャラの言葉として。境界線作って自分は違うってバリア張って心を守ってるのかな。でもそれって突き放された相手もショックじゃない?と気になりました。
新見も伏河も、本人が一番ゲイを特別視してるのがモヤるかも。いっぱい悩んで自分のことで精一杯で仕方ないかもだけど、こういう意識を持ってる限り、人間関係が相手の努力次第になる気がします。つくづく澤根はすごい高校生だな、と。
新キャラより澤根を掘り下げて欲しかったです。

せっかく空港が舞台なのに

少女漫画でした。攻めがパイロットで受けが内勤なのがまた夢っぽい…。制服萌えできるとこは好き、お仕事は雰囲気だけで残念。メインは友人から恋人にって話だけど、一話からヤっちゃって、その後のもだもだで盛り上がれませんでした。
ノンケとゲイで何でも話せる友人関係な二人。なのに相手をそういう対象として行動に移すまでが早いです。高瀬は男経験ないのに最初から積極的で、その割に正気に戻るとはっきりしない態度でぐずぐずしてて、これでパイロットが務まるかなあと不安です。
う~ん…面白くないわけじゃないんですが…。
せっかく空港が舞台なのに見応えのある仕事描写はなく、BLエピソードにも活かされていません。BLだけ見るとありきたり。内容は社会に出る前の人に向けて描かれたものみたいで、全体的に子供っぽかったです。

メットの作画が好きでした。

F1で高みを目指す主人公のお話。雰囲気を楽しめたのは良かったです。
俊馬は熱血主人公な感じ。すぐ熱くなって語る子で、天成にドキっとしたりきゅんとしたりBLっぽいモノローグは無理矢理入れているように見え、なかなか慣れませんでした。
ライバル心燃やして熱くなってる人に対して、繊細な恋心を持ってるのかな。その両立のさせ方に違和感があるというか、温度差?落差?が変な感じ…。ライバル心の中に恋心も混ぜ込んでくれると萌えたのになあと思いました。
天成は実力があって常に余裕で、恋人になっても掴まえた気になれず相手が不安になりそう笑。俊馬に恋愛的な意味で心動かされてたの?と不思議でしたが、最後に本気っぽく見えたのは良かったです。
残念だったのは、大事なレースシーンがナレーションでさらっと流されて進むので、その後主人公が不安になったり激昂したり感情を露わにしてもついて行き辛かった点。BLだからF1シーンが省かれるのは仕方ないのかな。
次々とたくさんの事件が起こり、一冊の中にぎゅっと詰め込まれてます。カッコ良い車が見られたらもっと良かったけど、メットの作画は気合い入ってて見惚れました。

自己肯定感低めで性欲強めの受け

多摩緒さんの作品を読むのは三冊目なんですが、毎回引っ掛かるところはあれどすっごく好き!ってなるんです。で、今作もやっぱりモヤるとこが。だけどモヤりを上回る絵の魅力があって、特に表情に惹かれます。今後も作家買いです。
今作の主役は前作で東にヤツ当たりのごとく追い払われた翔音。自己肯定感低めで性欲強め。愛されたいがゆえの欲求なら病み系?と思わなくもないんですが、健全にHが好きっぽい。元彼をすごく誘ってたみたいで、その過去気になる!と思いました。
大我は分かりやすいキャラ。イメージとのギャップに落胆されることに悩んでて、翔音だけが違う反応を見せることで惚れていくっていうセオリーが序盤で見えます。実際に思わせぶりな前フリを入れつつその通りに進むわけですが、間のエピソードが盛り盛りで、楽しく読めたので良かったです。
モヤったのは一話。性的なことはNGなボーイズタッチバーのはずなのに、翔音は禁止のアフターをやって大我に乗っかろうとします。翔音の中ではそこまでする店って認識だったの?とびっくり&ショックで。
その後大我の記事に傷付く翔音を見るのは変な感覚でした。こちらが受けた衝撃を翔音が追体験している…!?みたいな。一話で受けたのはまさにあんな感じのショックで、同じ種類の悲しみでした。純粋なハグと癒しに萌えたかったのかな…。
Hシーンは大我の豹変っぷりがすごかったです。
スピン元の東のクセの強さと屈折ぶりに比べると、二人ともまっすぐ。読み易い作品でした。

チョロすぎ悪魔と万能すぎるオカ研

悪魔と契約しちゃうファンタジーなお話。といっても地味さのようなものがあって、読みやすく親しみやすい作品でした。一点、オカルト悪魔研究会が万能すぎなことにはつっこんでおきたい…。なんであんなに都合良く本物をいろいろ持ってたんだろう笑。
メインキャラは二人ともとても可愛かったです。慧は祖母と二人暮らしってだけで絶対良い子だと思っちゃう。夢魔のエマは純粋で何も知らなくて、子供っぽい可愛さ。まあ人間じゃないから違和感はないかな。でも恋のドキドキを病気と心配するところはちょっと古典みを感じてそわそわしました。
ストーリーは納得できる形で綺麗。なんだけど、あっさり終わったように感じるというか、わりと派手なことやってるのに小さくまとまってしまった気がします。エマはただの悪魔でも淫魔でもなく、夢魔だって何度も言うからには山場で何かあるのかと期待してましたが、夢魔設定はそこまで活かされていなかったような。
決して面白くないわけじゃないんですが、萌え的にもストーリー的にもどことなく物足りなさを感じました。ハピエンな後味はとても良かったです。

荒れた世界の中で二人だけは

凝った舞台設定の作品でした。ウイルスが蔓延する世界で、感染者の対処にあたる部隊に所属する二人のお話。根本からウイルスをどうにかしようという壮大な目的じゃなくて、目の前の事例一つ一つをどうしていくかという、人間ドラマ重視なつくり。バディからカップルになるには一巻じゃ足りない気がしました。
メイン二人はどちらもワケありで、素直にそうとは言えないけど、支えが必要そうな弱さが見えます。そこでお互いが上手くハマっていく感じはありますが、にしても後半は気持ちの変化が速くないですか…。
各エピソードの後味はあまり良くなく、スカっとさせてくれることもなく、モヤモヤが残る展開が続きます。荒れた世界の中で二人だけは…というところが希望なのかな。バディの関係性は魅力的だと思いました。
暗めの世界観はすごく好きですが、あと一つ心が晴れる何かが欲しかったです。

ふわっと不思議な読後感…

前作から続けて読むと、すでに大学生になっちゃってて、はっきり付き合っちゃってて、あれ?となりました。付き合うことに対する渉のもだもだがあるかと思ったのですが、あっさり恋愛として両思いになってたみたいで…。
内容はカップルのゆるっとした日常です。二人ともがあまりにピュアで初々しくて、感想が言葉になりません。爽やかさに圧倒されるって変な表現ですが、これはそういう感じでした。なんかもうすごい。
そしてのんびり具合もとてもすごい(BL比で)。渉の中では友情と恋愛が両立してる状態なんでしょうか。今作でも渉からは「好き」って言葉がモノローグですら出てきてなくて、佐伯は不安にならないのかな…と思いました。
終わり方は爽やかで良かったんだけど、気持ちの深まりもゆっくりペースなのでほんの少しだし、話の起伏が全然ないし、これで終わり?と思ってしまいました。最後くらいちょっとで良いから盛り上がるエピソードが欲しかったです。
すでにキャラ萌えしてるので楽しめましたが、続編というよりファンブックみたい。最初からファンブックとして出てるものならそのつもりで読むので萌え×2くらいですが、本編続きの1巻としては物足りなさを感じたので萌評価。