こと大好き作家さんなので甘め評価になっております。ごめんなさい >_<
この作品は、赤星さんの中でも糖度高めかなぁと思います。
ちょっとほの暗いような、痛くせつないような濃いHを入れつつも、かわいく甘い関係が多い赤星作品。
この単行本では、オムニバス的に2カップルのお話が収録されています。
かわいい漁師の波太と、優しくてちょっと優柔不断な芳晴のカップル。芳晴はプロポーズしたいけどなかなか言い出せなくて、誤解した波太とこじれかけるも、脇キャラの八潮のサポートでめでたくくっつく、というお話。
この八潮がキーマンです。ちょっとつり目で黒髪。抑えた感情の中に少し官能を感じさせる赤星作品の真骨頂とも言うべきキャラ。
後半は、この八潮と、村に取材にやってきた飲食店オーナー、あまのさんの恋のお話で、物語としてはこちらの方が読み応えがありました。
郵便局員の八潮が、控えめだけどはっきりとあまのを誘うシーンがHですね。。
おすすめの一冊。
このカバー、須藤が幸せに、あるいは?と思って読み始めましたが、須藤の過去が明かされる巻でした。
なぜ、ヤ○ザの親分である「良継くん」に元に居るのか、なぜ黒いパンスト姿なのか。
良継くんを狙おうとした菊池は、須藤にその企みを暴かれ、須藤は他人に殺されるくらいならと自ら銃を持って良継くんの元に向かう。
思惑が外れた佐治。しかし良継は彼等を追うなと命じる。組みの行方がどうなるかは今後の巻でしょうか。
須藤と逃げることにした新谷。菊池と妹は祖父の家へ待避させる。「放っておけなかった」という新谷。オーバードーズで倒れた須藤を、生家の近くで知り合った医者が助ける。
どうにもならなくなった須藤は過去を語り、新谷にすがる。それを受け入れる新谷。ここで本当に、W受け、になるのかな。
ここへきて神をつけざるを得なくなりました。読み応えのあるシリーズです。
今後どうなるのか、そしていつ刊行されるのか、待ち遠しい5巻です。
いい意味で期待をお大きく裏切られました。
最初は、Hも多いしそっちをメインにした作品かな?と誤解したんですが、ほんとにキュンとしつつじわっとくるいい恋のお話だったー。
売りの子と、純粋な会社員。
実は作者さんのお知り合いの方に起こった実話がきっかけということなのですが、BLではよくある設定でファンタジーだと思っていたら、そんなこと実際にあるんですね!びっくり。
最初は、攻めのハルくんが、デリバリー先の部屋を間違えたところから始まります。
彼女に振られ、仕事でも先輩に辛くあたられて、すっかりダメージをくらってしまったトモくん。
そこへ、イケメンで超ポジティブなハルくんがやってくる。偶然の出会いだったけど、純粋なトモくんと、優しいハルくん、お互いが求めていた人に出会えたんですね。
おバカ風のハルくんが、だんだんオスみが増してくるのもよかったし、トモくんがウブで純粋で、でも乙女ではなくしっかり仕事での成長も描かれて、素晴らしいです。
そして、ああ、好きだなあ、という心の声が読者にもリアルに観じられる、お話であり絵でした。
以前同じ作者さんのケンカップルを読んだときはここまで心に残らなかったのですが、この作品はすごくよかったです。
お勧めしたい1冊。
最近、こんな作品を読んだことがなかったので、とても新鮮でした。
少女漫画にはあるかもしれない。上質な少女漫画に、男同士のためらいを加えたような作品。
ありそう、というのは、キャラが人間として説得力があるという意味です。面白かった。
少しずつ自覚する千賀崎。先輩は、くるくると気分が変わる猫のようで、時にかわいく甘えるけど、時にはツンと突き放したり。チガが振り回されます。
でも、やっと恋をした千賀崎ががんばる、そんな下巻でした。
先輩がほんと人たらし。
安易にHにならないのもいい。
作者さんが描きたい恋を存分に描かれて、それを読ませてもらっている、という感じがしました。
ぜひこれからもたくさん描いて欲しいです。
ちょっとおまけ気味の神評価です。
空気感が独特で、あー、こんな人いるよなあ、人たらしのきれいな先輩、っていうのがダイレクトに伝わってくる漫画。
お互いノンケで、彼女がいる。今は社会人だけど、テニスのOB会で会った二人。学生当時はお互い苦手意識があったのに、面白いやつとしてだんだん仲良くなる。
その、仲良くなっていく感じが、何か妙にリアルな感じがあって、特に先輩のキャラの描写が独特でいいなあ、と思います。
すっごい漫画が上手な方なのでは。
彼女のことを色々話したりしている二人。
イケメンで、ただ何となく付き合っているだけの千賀崎。一方、彼女を大事にしているっぽいのに、何かうまく行っていないような先輩。
二人の対称的な恋愛関係が後で効いてきます。
いや、もう何というかすごい、の一言しか出てこない。。(語彙力)
バンドのメンバーたち。メインは、ボーカルの富蔵と、ギターの八千代。
恋愛物語だけど、それを超えた人間ドラマになっていて、読み終わった後脱力するぐらい、テンション高く読みました。
ゴミ箱で何も持たず倒れていた富蔵が、ただ口ずさんでいた鼻歌に惚れて、八千代は彼をバンドに誘う。
歌しかない富蔵。でも、次第に面倒を見てくれなくなった八千代の代わりを探し始める。ただ、愛されたい、そんな富蔵の言葉が切ないです。
色々な人との関係を通して、自分を見つめて行く富蔵。
八千代は。。
ストーリーに読み応えがあり、絵もすごくカッコいい。こんな作品にはそうそう出会えない気がする。
もう何も語るまい、と思います。ただ、すごいものを読みました。そんな感じ。
1巻、2巻と物語は展開を続けました。
最初は、クールな相と、純粋な勇くんがくっつけばいいのに、という斜めな読み方をしていたので、兄弟の関係が見えて来る2巻はなんか違う、と思いっていたのですが、相の苦悩、六の変化が描かれる後半、全てがはまってていく、そんな印象の完結編でした。
ただ、愛されたかった、単純なことにたどり着く、4人のにびいろ。
これは無理にBLにしないで、というお話でした。担当さんの声にも関わらず作者さんが頑張ってくれたおかげなのか、ストーリーありきで安易なHに流れずほっとしました。
そう、セックスではなく、胎内に抱かれる、それがしっくりくる二人で、ちょっと甘い雰囲気になると、読んでる方がなんか違う、となるくらいでした。
いや、すごかったです。
これは1巻ですごく綺麗にまとまった人間ドラマです。いわゆるBLではない。
はらださんには、救いのないお話もあり、それが作者さんの意図であるとは思いますが、この作品のように読み手に残してくれるものが暖かい作品は心に深く残ります。
元の短編を読んでだいぶ経ちますが、短編はそれだけで完成していて、オーヘンリーのような小気味良さがありました。
こちらは、それを元にしながらも、別の1冊になっていました。丹念な二人の交流を通じて、脇役たちも二人の物語になくてはならない役目を果たし、最後まで読んでようやく完成する、そんな、二人の再生物語。
犯罪に手を染めて弟を取られた幸紀。刺されて死にかけたところに現れた天使。でも彼は。。
飄々としてコミカルなテイストなのに、お互いがかけがえのない存在になっていく、そこが説得力を持って描かれます。
そして、こういうラストしかないだろうな、という結末。その後の二人の番外編、ともに素晴らしい。
そう、本当についに、です。
心交社から移籍しての3巻。白泉社さんで連載が始まった頃から、待っていさえすれば出る、と信じ、待ち続けた甲斐がありました。何も情報がない頃から10年、長かった。。。でも待ってて良かった。
そしてなんと、原稿が返ってこないため、全て書き直して刊行して下さったとのこと。なんという気力でしょうか。いつもステキな作品で我々を楽しませてくれる作者さんですが、そこまでして下さっていたとは。購入する意外に応援する手立てがないのが歯がゆいですね。
待望の、本当に待望の3巻。虎さんが刺されてから、すっごい待ったね。いや、手術の方は、兎さんではない他の先生が担当し、なんとか奇跡の生還。
その間に、虎を取り巻く陰謀も少しずつ明らかになってきます。そして、センセイを守るために、なんとタカとセンセイで恋人の振りを。
気が気でない虎。木の陰から鬼のような形相で二人を見つめていたりして、吹き出してしまいました。
もしかしてタカもまんざらでもなかったり?という展開はなく、ついにそのシーンがやってきました。
しかしここからどうなるのか?
てっきり完結だと思っていたら、なんと続くのです。兎虎がまだ楽しめることに感謝。
しかし、絵が本当にお達者で、動物絵も圧巻だしコミカルなシーンも大好きですが、お話がやっぱりしっかりしているのかなあ、すごく面白いですね。
続きが楽しみです。