アンソロジーということで買う前からわかってはいたんですよ、でもそれぞれもっとボリュームアップして読みたい作品ばっかりだったんですよ!あぁ…絶対物足りなくなるからアンソロジーは普段買わないはずだったのに、異世界転生と聞いてポチる手を止められなかった自分が憎い…!
ということで、5つの作品の感想をさらっと?書いていこうと思います。すみません、敬称略です!
①「異世界転生したおれのなんだかんだ幸せな日々」
漫画:三月未来 原作:天
性別関係なく妊娠出産ができる世界。出産の瞬間に現代から異世界転生してきた元高慢・現子煩悩の令息フィーネリック(受)とフィーと政略結婚したが高慢なフィーのことが嫌いな旦那のレオヴィジル(攻)の、ギャップにやられた旦那に愛が芽生えて「なんだかんだ」で幸せになっちゃうラブコメディ。ストーリーの流れがイイ感じだったからこそもっと深く二人の関係を構築して欲しくなってしまいましたが、フィーの一喜一憂や旦那のフィーに対する表情の変化にグッときて面白かったです。
②「乙女ゲームの攻略キャラに転生した俺の平凡?な生活」
漫画:山野でこ 原作:さくらこ
性別関係なく結婚できて魔法が使える世界。生まれつき日本人の記憶があるヨハン(たぶん受)とヨハンの婚約者で溺愛しているフレドリック(たぶん攻)の平凡?なラブラブ生活に、乙女ゲー正当ヒロイン女子エリスの登場が波乱を巻き起こす!?恋のカンフル剤上等ラブコメディでした。フレドリック側のモヤモヤや葛藤がもっとみたかった感がありましたが、それ以上に、ワリと恋愛態度がナチュラルな感じがしたヨハンがフレドリックに思いの丈をぶつける所にグッときてしまいましたね。
③「腐男子がBL漫画の当て馬親衛隊長に転生した結果。」
漫画:松本蜜柑 原作:外山千草
良家の子息が集う全寮制男子校が舞台の王道BL漫画「恋せよ男子!」の世界に転生してしまった腐男子の小林祐樹(受)と学院一の人気者の生徒会長西園寺(攻)のラブコメディです。間近で西園寺の生BLを拝むためひょんなことから西園寺の親衛隊長になった祐樹が、なぜか西園寺に急接近されてしまうわけですが…。話も設定もラストのオチまでスッとまとまっていて、読みやすかったです。そして祐樹の人柄の良さと西園寺会長の会長たる攻め感。王道、いいですね。
④「悪役令息と神子と愛のムチ」
漫画:とのまろ 原作:山上なつ
「世界を救うために召喚された健気な」神子(攻)と「許嫁の王子をとられた腹いせに神子をいじめぬいてバレて処分が下った悪役令息」のハイネ(受)の、まさかあの人が○○だったなんて!?どんでん返しラブコメディでした。まず、読みきりの尺でこんなにどんでん返しがあったことにびっくりしました。そしてラストが個人的に性癖に刺さってしまって…たまらなかったです。
⑤「保護した養い児が英雄になったのでお祝いに駆けつけたら監禁された」
漫画:いさか十五郎 原作:千鶴
NPCのミシェルの人生を不憫に思うあまりにアプリゲームの世界に転生した依田果南(よだ かなん・受)とカナンに育てられた英雄ミシェル・ワイルダー(攻)の、ほんのり執着溺愛ラブストーリーです。 養い親とその子供、悪いものから守りたい、幸せになってほしいと思う気持ち、それはどんな形の物なのか。自分の幸せとは。…安定して、いいお話でした。
普通の人間と、抑制剤のお陰で血を吸わずに人に紛れて生きることができている吸血種、その混血が存在する現代世界。4人の青年の、愛すること、食べることに、立場の違う「ぼく」と「あなた」が悩み、葛藤し、そして幸せにたどり着くラブストーリーです。コミックマズルさんでずっと単話で読んでいて、ついに単行本になり速攻で買ってしまったのですが。単話で読んでたころもワクワクして面白かったですが、一冊で通して読んで、よりストーリーやキャラクターに深みが出た感じがありました。
ネタバレ注意です!
この本には前半と後半、二つのカップリングが登場します。
ひとつが表紙にもなっている、自分を好物を見るような目で見つめてほしい願望のあるヒモ属性の匡章(まさあき・受け)と中学の頃に匡章を美味しそうにガン見していた遠田(おんだ・攻め)。
居候先を追い出された匡章は、自分の忘れ物のジャケットを一心に嗅いでいる男と遭遇します。その男は中学時代、自分を「美味しそうな目」で見つめていた遠田。ちょうど路頭に迷っていたこともあり、持ち前のヒモスキルで遠田の部屋に転がり込んでしまいます。性癖の発端でもあるその視線は健在で、興奮した匡章は遠田を誘惑します。が、次の瞬間、遠田は首筋に噛みつき、匡章の血をとてもおいしそうに飲んでしまったのです。恍惚から我に返り、顔を青くする遠田は、自身が抑制剤が効かないが故に体液を接種しなければならない吸血種であること、チャームをかけていない人間に噛みつくのは重罪なので機関に自首をしなければいけない、と説明します。ですが、匡章は「オレも良いっていってるし、バレなきゃ大丈夫」と、なしくずし的に遠田を説得しちゃいます。
そうして二人の「美味しい食事(精液)を食べられる」、「食べられたい欲求が満たされる」というWinWinの関係が成り立ってしまったんですね。そこにある、もう一つの罪に気づかないままに…。
もうひとつが”吸血種の機関の捜査官の茂(受け)と茂の幼馴染みで恋人で同僚の蜜(攻め) 。
仕事中のアクシデントで犯人の吸血種からチャームを受けてしまった蜜は、衝動的に同僚であり恋人である茂の首を噛み、血を吸ってしまいます。以降、体液以外の物を受け付けなくなり、茂からいい匂いがして、キスをしても食欲が沸き起こり性欲と食欲の境が曖昧になり、やがて茂のことを美味しそうと思ってしまうことに蜜は苦悩します。茂もまた、自分達の性行為の意味合いの変化や、蜜の様子、捜査の行き詰まりも相まって蜜と衝突してしまい、愛するが故に辛い決断を選ぶ二人ですが、事態は急展開を迎えて…!
前半と後半でややテイストが変わり、後半の方がシリアスめで切なさも設定もギュッとしている印象がありました。後半は前半の流れの別視点の話なので、当然匡章も出てきます。前半でも後半でも鍵になるワケあり人物の匡章の、ただのヒモ男じゃ終わらない素直さ明るさが、何だかじんわり来ましたね。
食欲と性欲にまつわるBLは好みというのもあり今までも読んで来ましたが、「食事」に対して対照的な二組のカップルを通して、今回また新たな一面を発見できたのかなと思いました。
とても私のツボに刺さりました!面白かったです!
”美容系動画配信者『榊さん』”の推しオタでありコスメオタクでもあるネガティブ気質なゲイの美容部員のハルミ(攻)と女装メイクから日常メイクまで様々なメイク動画を投稿している年齢不詳のたおやか系ゲイの榊さん(受)の、画面を超えて出会った二人のピュアラブコメディです。
私的に某掲示板のスレタイを思わせるタイトルでしたが、掲示板系ではなく動画配信系のお話でした。
すごい楽しかったですね。ハルミの榊さんとコスメに対するほとばしる熱いパトスを榊さんがちゃんと受け止めてくれてたり、二人でコスメ話にテンション上げてオタトークしてたり、ハルミが榊さんの恋人の自分と榊さんのファンの自分両方の目線で榊さん大好きなところとか、読み終わってものすごく満たされてしまいました。
何ですかね、ハルミの一挙手一投足がスゴイ愛おしいんですよね…。画面越しの推しとのリアル遭遇…次元を超えるようなものですよ。挙動不審待ったなしですよ。しかも仕事上で関わりが続くとか、もう夢かと死ぬかと思いますよ。
しかも、榊さんへのタッチアップ中のハルミが真面目で普段とのギャップがズルい。
コスメ話に話を咲かせる二人…打てば響く会話って、ホントにいいです。オタトークの醍醐味っていうか。物凄くイキイキしてるし、楽しいって気持ちが溢れてて見ててこっちも楽しくなってきます。
そして、榊さんがフワフワしてるようでしっかり年上しててたおやかだけどかわいい!ハルミのことが気になって、仕事で会うにもウキウキして服をアレコレしたり、仕事上の付き合いでしかないと思って寂しさを覚えたりで、ハルミが尊死(とうとし)しそうな傍らでちゃんと静かに恋を育ててるんですよ…!そして、成就にまでもっていく手腕たるや…!
このハルミと榊さんの気持ちのギャップも、またいいです。
余談ではありますが、榊さんがコスメに興味を持った切欠は書かれてましたが、ハルミがどうしてコスメに興味を持ったのかがわからなく、地味に気になりました。
何はともあれ、限界オタクと推しとのラブストーリー、最高でした!
表題作のサンプルを読んでワチャワチャラブコメだと思ってフワフワ~っと購入したら同時収録作から予期せぬボディーブローを喰らってしまった衝撃の一冊でした。
えー…未読の光の腐女子さんは十分お気を付けください。逆に未読の闇の腐女子さんは思わぬ作品発見になるかもしれません…
では、それぞれの感想を書いていきますね。
◎催眠術なんて信じない!!
恋愛に億劫気味の早乙女課長(受)とゲイでワンコ系部下杉本(攻)が経理の志摩さんの催眠術に翻弄されつつナンダカンダで思いを確かめ合ってくっついちゃう、ハッピーラブコメです。この好きだという気持ちは果たして本物なのかどうなのか…!とグルグルしちゃう早乙女課長がとてもいいです。
あと、志摩さんがイイおじさんでした。
◎土中の繭/顔
攻受を書いてしまうとネタバレになってしまうので具体的には書きませんが、教師攻めで生徒受けです。参考までに書くと殺人描写があります。私的にはほぼバッドエンド寄りのメリバです。
登場人物は、絵が上手なゲイの生徒の宇津井、宇津井を目の敵にしている生徒の葛西、二人の担任の教師の沢、美術顧問教師の南部、沢の同僚教師の富士屋。大人はみんなどこか胡散臭いです。
主に担任の沢を追いかける視点で進んでいきます。学校敷地内に現れる不審者、葛西を煽る宇津井と煽られる葛西、何者かに犯されている宇津井、飼育小屋の動物が惨殺されるなど衝撃的なシーンと、沢を誘惑して自分を受け入れてもらいたい宇津井、家に居場所がなく沢に自分を見て欲しい葛西、生徒達にしっかり誠実に寄り添おうとする沢のシーンが織り交ぜられて進んでいきます。
そして終盤、夜の学校。
手首を縛られた沢、のしかかりセックスしようとする宇津井、そこに何故か現れた葛西。
走る衝撃。
駆け出す葛西と残された二人。
そして、全ての真実が、種明かしされていきます………
…いやー、生徒たちのことを考えると、正直、初回の読後はかなりの胸糞感とやりきれなさに襲われました。でも、冷静になって改めて読み直すと、漫画としてはすごい面白かったんですよね…完全にすっかり騙されました。とにかく本当に攻めがサイコパスすぎる。
イイモ様の作品は今作が初めてでしたので、また他の作品も読んでみようと思います。
小説家『倉橋誠治』の父とブランド会社の社長の母を持つ中学生の航(わたる)と航の家にやってきた謎のハウスキーパー逢坂さん。
父の友人であり10年の交流を持つ小説家、大崎の身辺の世話をしつつ、密かに想いを寄せ続けているサラリーマン仁科(受)と白猫の太郎を飼っている、映像化作品多数の有名な小説家の大崎裕彦(ひろひこ)先生(攻)。
ひょんなことから”彼ら”の想いが動き出す、ファンタジーじゃないけどフシギな恋の物語です。
とりあえず感想をいうなら「作者様に完敗」です。これは是非ネタバレなしで読んで欲しい作品です。できる限りネタバレを避けながら感想を書いていこうと思います。
忙しく不在がちな両親と通いの家政婦さん。そこに料理の下手な住み込みのハウスキーパー逢坂がやってきます。初めは逢坂を母親の愛人だと思いツンツンしていた航ですが、ある日夜道で知らない男に声をかけられたところを逢坂に助けられます。それがきっかけで航は逢坂にむずがゆい気持ちを抱き始めるわけですが、うっかりドア越しに母親を抱きしめている逢坂を見てしまいます。眠らせた逢坂に自棄になってのしかかる航に、航の家庭を揺るがす衝撃の事実が逢坂より告げられてしまいます。
「大切な子から、ラブレターをもらった」
大崎先生が白い封筒を手に幸せそうに話す様子に、仁科はショックを受けていました。酔って寝落ちした大崎先生に、思い切って寝込みを襲って体だけでも手に入れて目の前から消えてしまおうかと逡巡していると、何と先生の方から迫られて押し倒されてしまいます。しかし、先生は仁科に”手紙の相手”のように語り掛けます。身代わりでもいいと言い聞かせ、仁科は大崎先生と一夜を共にするわけですが、翌朝、先生には昨夜の記憶はなくて……
「字書きの先生」は航の身を案じる手紙を逢坂を通して航にくれます。航もまた、とある確信を抱きつつも「字書きの先生」へ日々の想いをしたためて逢坂に手紙を託します。ある日、航が渡そうと思った手紙を白猫がどこかへ持ち去ってしまいます。これが、「航と逢坂」「仁科と大崎」の関係に深く関わっていく訳ですが…。
本当に第3話まで気づきませんでした。4話に入ってじわじわと事象が明らかになって、「え…え?~え!?マジか!!」ってなって、私が勝手に思い込んでいた事柄をいい意味で壊してくれました。話の構成やギミックが面白くて、2週目3週目を読むと新たな発見ができるので、是非周回してみて下さい。
中学生なりの精一杯のアタックと涙、いい大人の余裕のない切羽詰まった表情、そして彼の笑顔にグッときます!
とある事情で一生一人で生きるからもう恋なんていらないと思っている、ネコ専童貞のローテンション遊び人イケメンの大学生かなた(攻)と、自称「かなたの童貞を守るために現れた未来の恋人」のハイテンションマシンガントーク健気ワンコな幽霊(享年25歳)まひる(受)の、恋に臆病だったかなたが、恋に落ちて、信じるもの、守りたいものを見つける救済ラブストーリーです。
ちょっとネタバレ気味になりますが感想書いていきます!
参考までに書くと、幽霊モノですがホラー描写は全くありません。あと、攻め受けの表記はありますが挿入ありのシーンはありません。
電子で買ったのですが、なんとページ数281P!ボリュームたっぷりでした。
出会いから別れ、そしてその先をコメディありシリアスありでじっくり丁寧に書かれていました。
過去付き合ってた彼女たちとの行為中に勃たなかったことで失望されて以来、誰かに傷つけられること、誰かを傷つけること、そして大事な思いを寄せられても充分に返すことのできないことを恐れていたかなた。その心がまひるの明るさや健気さにによってじんわりとほどかれていきます。
幽霊のまひるは物質に触ることができず、かなたもまたまひるに触れることができません。唯一お互いに干渉できるのが「息を吹きかけること」。
一山超えたあとの二人のセックスシーンは、挿入こそなかったですが、キスの代わりに優しく息を吹きかけ、名前を耳元で囁きかけ、相手に一心に情熱を伝えているのがすごく伝わってきました。
そしてラストのモノローグ、冒頭のリフレイン、タイトル回収。
これから始まる二人、苦難を乗り越えた二人、それぞれの未来が明るく思える素敵な読後感でした。あとがきに作品に対する想いがギュッとつまっていて、いいなぁとい思いました。
ザ・ハイロウズさんの「日曜日よりの使者」、しんどい時に前向きになれる曲ですごく好きです。タイトルでは気づかなかったですが、作中でかなたの好きな曲として登場し、要所要所で描写されます。
「日曜日よりの使者」をギターで弾き語りしているかなたと、聴いてるまひる…想像するとたまらないですね!
(余談ですが、ムナカタさんとかなたの友達のその後が…地味に気になります)
αにモテるがαからのマウントに「何だかなぁ」とモヤっとして長続きしない、自称『どこにでもいるβ』の大学生、泉(攻)と、α嫌いで人との接触が恐いクラブのワケあり店長花園『?』(受)の、運命的に出会い、本当の恋をして思いやりを知って、歩み寄って傷を癒す、とても優しいオメガバースです。
参考までに書いておくと、帯に「執愛」とありますが、ドロドロしたものは一切ないですよ!
友人と行ったΩ入店NGのクラブでふわっと香った花のような匂いに動悸を感じ、うずくまる泉。そこに店長の名札を付けた花園が声をかける。見上げる泉と見下ろす花園。音が消えてふわりと香る花の匂い。「花のような匂いがする」「それは俺の香水かもしれません。この店にΩはいないので」ではごゆっくり、と立ち去る花園。呆然と見送る泉。床には花園の名札が落ちていた…。
この一連の流れの描写がすごく印象的です。冒頭と第1話で2回この出会いのシーンは描かれるのですが、それぞれ見る角度が違って、「運命の出会い」感をすごく感じました。
あと、好きな描写がもう一つ。
落としていた名札を花園へ届けにクラブに行った泉。そこで、泉をαだと思い込んでる花園に冷たく追い返されてしまいます。しかし後日、花園のとある窮地を見事に救った泉は、自分はβだと伝え、名札を花園に無事に返します。そのやり取りが、何か童謡「森のくまさん」みたいで面白いな、と思ってしまいました。ちなみに立ち去った泉は、今度はうっかり学生証を落としてしまってるんですけどね。
そんな偶然を重ねて、距離を深める二人。
花園のα嫌い、人との接触が恐い理由。
全てを受け止め、いつか好きな気持ちを花園に伝えようと気持ちを新たにした泉に、衝撃の事実が明らかになる。
突然連絡の取れなくなった泉。
そして悩んだ花園の取った行動はーー
絵の書き込みが多くて、特に服のしわの表現と、クラブと水族館のシーンでの光と影の表現がいいなぁと思いました。
また違う作品も読んでみたいと思う作者さんでした。
10年前に助けられた恩返しに友利人を孕ませにやってきた唯我独尊なケモミミシッポの犬の神、コロ(攻)と、人間動物問わずオスに嫌われる体質、女性関係クズ対応、でも動物好きで獣医志望の強がり系大学生友利人(受)の、俺様犬神様の友利人孕ませ執着10年計画…エロコメディ??続き物なのでどんな話とはまだ表現できないですね。重大なネタバレをしないよう気を付けながら感想を書いていこうと思います。
まず参考までに書くと…エロ特化ではあると思うので一体どれを書けばって感じですが、アナニー中に気が付いたら犬に穴をなめられてたり、失禁からの尿顔射、カバー裏にボツ案イラストでボテ腹描写があること、一部を除きエロシーンは攻めがケモミミシッポ状態…ですかね。あと、ふたなりじゃないです。
続き物です。すごくイイところで待て次巻!です。
まさか商業BLのボリュームで肉体改造快楽堕ち孕ませファンタジー(触手もあるよ)が読めるなんて……刺さりすぎていっそ夢かと思いました。
快楽を感じたくないのに抗えなくて無理矢理自覚させられてどんどんコロの為の体に変えられちゃって、処女膜(あるんです)破られて淫紋!!そしてアヘ顔!!18禁じゃない商業BLでここまでの描写はなかなか無いんじゃないですかね……。それとも私がまだ出会ってないだけなんですかね……
とまぁ、エロに関してしか書いてませんでしたが、この作品、エロいだけじゃないんです。
ほぼ主人公の友利人の目線でストーリーが進んでいきます。
この友利人ですが、しょっぱなから「それってオレの子?証拠あるの?」「そもそも付き合うって言ってなくね?」「産むなら手伝ってやるよ、こないだ牛のお産やったし」と関係を持ったであろう女性達に言い放ち、しまいには「産むなら勝手に一人で産んでくれ」と独りごちるなど、出オチならぬ出クズ発言をバンバンかましてくれます。好感度マイナスからのスタートですね。
そんな始まりなので、友利人が“オスに嫌われる体質”という描写があってもコメディタッチなのもあいまって、大して感情移入もせず軽く考えていたんです。
ただ、徐々に友利人の獣医になることに対する真摯な気持ちが明らかになり、この体質が笑い事ではすまなくなっていくんです。
そして、コロからこの体質を治せると聞いて、考えて、結論を出した友利人のセリフは、因果応報や深い決意など諸々を感じ、すごく印象的でした。
コロとの普段のやり取りなど、うっかりほっこりしてしまうところもあったりして、友利人の印象も徐々に変わっていきました。
友利人とコロの背景など、まだまだ明らかになっていない伏線があり、触れたい所もありますがキリが無くなるので、大人しく次巻を待とうと思います。
ふわふわしてどこか危うさのある、素直で好奇心旺盛な小動物系高校生誠(受)と、イケメンで表情豊かで社交的、ちょっぴり惚れっぽくて寂しがりやなマサイ族出身ケニアからの留学生ルカ(攻)の、思春期真っ盛りの夏に出会った二人が、しっかりと未来へと思いをつなげていく、異文化交流ホープフルラブストーリーです。
漫画として面白かったです。色々と考えることもありました。
とりあえず、まず先にラブストーリーとして、内容の感想を書いていこうかと思います。
授業中に突然現れたクマバチ。それを素手でキャッチアンドリリースした誠。そんな誠の家にマサイの戦士ルカがやってくる。
誠の日常に突然現れたルカをキャッチしたわけですが、今度は果たしてリリースできるのか…?
誠視点でストーリーは進んでいきます。初々しくルカに惹かれていく過程や、一喜一憂、葛藤がすごく可愛らしくコミカルに描かれています。
対してルカのモノローグは回想シーンくらいでほぼないのですが、何を考えてるのかわからないということはなく、セリフだったり表情だったりでストレートで表現されていて、それだけでいつ誠を好きになったのか、寂しいのか、が伝わってきました。
夏の短期留学。少ない時間の中で急速に距離を詰めていく二人。思い出を作ろうとするルカ。
しかし、ルカが帰る前日。
誠が、男を見せるわけですよ。これはかっこいいです。
そして最後のコマの、ミツオシエとクマバチと巣蜜。
二人の行く先は簡単な道ではないかもしれないけれど、悲観ばかりじゃない明るい希望もあるんじゃないかなぁ、と思わせてくれる読後感でした。
そもそも私がこの本を購入するに至った理由は「アフリカのとある部族」ではなく「マサイ」という設定だったことです。どんな内容!?と、発売日についポチってしまった訳ですが。(電子で買ってしまったため、限定小冊子は読めてませんが…)
実名での創作というのは、いくら「この作品はフィクション~関係ありません」と明記していても実在の事物に対する諸々のリスクが伴うと思うので、よっぽどそれでなければならない理由が無ければ、そう易々とできることではないと思うんです。でも、「参考:マサイ族」だったら、マサイ族、割礼、クマバチやミツオシエ、アフリカの同性愛事情やケニアの映画のこと、ググろうとすらも思わず、「そうなんだ~」で終わっていたと思います。それだけで「マサイ」にした意味はあったのかなぁとは思います。…あくまで私の場合はですが。
私としては、知らなかったことを知る機会がもらえたことに感謝したいと思います。
事故物件に住む元自殺志願者のゲイ、ホラー作家の後野松理(うしろの まつり)(攻)と、この部屋で突然過ぎる死を遂げた明るいワンコ系ゲイの幽霊の洞堀雪(ほらぼり ぼん)(受)の、人と幽霊の二人が心と体のふれあいを通して自分にとっての未練や後悔、そして生きることの意味を知って未来へ前進するデスティニーラブコメディです。
参考までに書きますが、ガチで死んでる系です。あとホラー表現は全く無いです。
感想としては「ゆるふわラブコメ系だと思ってたら不覚にも泣かされた!ちくしょう面白かった!」ですね。モロなネタバレにならないように気をつけながら感想を書きますね。
まずは表紙です!顔色の悪い男と元気そうな血色いい男がいて、タイトルが事故物件じゃないですか。あらすじと表紙だけで購入してサンプルを見ていなかったので、読み始めから「おお!?」ってなりました。
二人は始めからデきてて、冒頭からイチャイチャイチャイチャしているわけです。まつりの友人に雪が嫉妬してみたり仲直りしてみたり、「あぁ、日常ゆるふわ系なのかな〜」とまったり読んでいたら、それぞれからみた初対面や、まつりが部屋に住み始めた理由、何故雪は幽霊になったのか、など二人の事情が小出しに明らかにされていって、甘いだけじゃない切ない物がどんどん重なってきました。
そして、ついに来るべき時がやってくるわけで……。二人は「生まれ変わったらまた恋人になる」と約束するわけです。そこの二人のやり取りで、うっかり泣いてしまったわけで。
そしてそして。
再会ですが、記憶はありません。
名前に関しては、はじめは「そんな都合よく…」と思ったりしましたが、そこまでしてでも確実に洞堀雪として会いたかった気持ちがあったのかもしれないと想像すると、逆に執念が凄いなと思いましたね…!
そしてそしてそして、ラストです!
まつりのモノローグと雪のセリフ、そしてタイトル回収。
王道の強さ、エモさを遺憾なく発揮させた、清々しい読後感でした。ああ泣けた!
楽しかったです!