水原とほるさんのレビュー一覧

気高き花の支配者 小説

水原とほる  みずかねりょう 

気高き花の支配者

嫉妬から愛へと変わった瞬間がすごくよかった。

メチャクチャに抱いてから、友人になって欲しいって言う御影の変化がちょっと納得できなくらい、180度変わっちゃったけど、いつの間にか蓮のことを愛していたのね。ってカンジが好きだった。

思いを通じ合わせてからのセックスは、すごく優しくて、ずっと辛い思いをしてきた蓮の気持ちが報われたように思えた。

2

気高き花の支配者 小説

水原とほる  みずかねりょう 

昼ドラなんだけど・・・

あらすじを見てわかるように、没落した有福な家の青年が、親切にされた人にダマされ酷いことをされ、そこから逃げ出し素性を隠して働いている。
しかし、あることから主人に抱かれるようになってしまい、、
という時代を大正に設定して展開される、こんなタイプのお話は沢山あると思うのですが、水原作品になってみると、これが読ませるんですよ!
こういったタイプの物語と比べてどこが抜きんでていたかというと、時代設…

4

愛の奴隷 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

結構純愛系

帯『僕たちは愛に囚われた獣…』

小児麻痺の後遺症で片足が不自由な宏樹[受]は、学生時代に虐められていたのを久坂[攻]に庇われたのを切っ掛けに友人となり、付き合う内に身体を繋げる仲となります。
そしてそれは互いに社会人になってもその関係は変わらず、時折久坂は宏樹のアパートへとやってきて宏樹手作りの夕食を食べセックス。
久坂は大手暴力団の跡継ぎですが跡目は継がないとずっと言い続けていたんです…

3

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

病み攻

帯『抱かれるたび、これが最後って思ってた』

ゲイで大学生有也[受]は一夜限りの相手とかではなく、ちゃんと一人の人と巡り会って優しい恋愛やセックスに憧れてる純粋な部分のある青年。
その彼が行きつけのゲイバーでかつて子供の頃に己の心臓手術に関わっていた若き医師高林の姿を見かけ、彼に付いて行きます。
しかしこの高林はサディストで幼さの残る容姿が好みというやっかいな性癖。
憧れていた優しいセッ…

7

初恋 小説

水原とほる  片岡ケイコ 

私のチョイスミス?

初読みの作家さんです。
気になってた作家さんだったのですが、チョイスを間違ったかも…。

主人公は片想いしている多伎。
好きな相手にそれとなく同性愛のことを聞いてみるも相手にされず。
そんな時、告白してくれた隆晴と付き合ってしまう。
愛されて愛せればいいなという思いのもとに、片想いの気持ちは徐々に折り合いをつけて。
隆晴との関係は遠恋になっても続き十数年にも渡る。
けれど、その間に…

2

蛇喰い 小説

水原とほる  和鐵屋匠 

不思議な作品…。

登場人物たちがみんな一癖あって、独特の空気でした。
主要人物は3人なんですが、それぞれに何かしら性格的に問題のある人。
そんな3人の人物像がお互いに絡み合って、さらに不思議な人間像を作り上げてる感じでした。

みんな結構身勝手で全然優しくなくて、自分のことしか考えていないようでいて、けども確かに3人の間に「情」と呼べるものがあります。
「信頼」というよりは「欲」に近いし、「愛情」と呼ぶに…

2

ただ、優しくしたいだけ 小説

水原とほる  山田ユギ 

優しくなれる水原作品

水原さんの書く「嫌なヤツ」は、遠慮なく「最低クズ男!」と罵れるくらい天下一品です。
しかもクズがザクザク出てきて、さらに奴らはそれをちっとも悪いと思ってないんですよね。
けど、今回はちょっと、優しいクズだったかな?

最初は隆次のこと、「冷たくて素っ気無くて酷いよ~」と思ってたんですが、よく考えたらいきなり誰とも知れない意思疎通もまともに出来ないガキを置いて行かれて金まで巻き上げられたら、…

1

夜へと急ぐ二人 小説

水原とほる  葛西リカコ 

親孝行元暴走族受

帯『雄の匂いだ。ゾクゾクするな…』

ちょっと前までは水原さん作品=痛いのイメージが強かったんですが最近はそのイメージが取れてきたというか違う方向性の作品が多いですな。
この作品もそうで、痛さはないです。
受が元暴走族とあったのでヤンキー受かな~と思ってたんですが、完全に更正してて親孝行で夜学も仕事も一生懸命こなす実に真っ当な青年でした。
母子家庭な事もあって病気の母親を凄く大事にしてる…

4

月下の縁 小説

水原とほる  ひたき 

ラストシーンが『神』です。

おいおい、と思う所もありましたが、ラストシーンはとても良かったです。
あの別れから十数年ののち、祖国でない地で一瞬すれ違うだけの二人連れ。
穏やかで綺麗で、たぶん幸福なのだと思わせる描写が、あの時からの彼等の人生を想像させて、ウルッときました。
綺麗事でない、苦労や戦い、挫折や痛みなど、二人で乗り越えてきただろう歳月を慮ってしまいます。そして、残された者達の上にも、平等に時は流れたのだと、ラ…

2

チャイナ・ローズ 小説

水原とほる  佐々木久美子 

この後、潔中心のヤジロベーの傾きは?

面白かったです。
かなり萌えつぼをつかれました。
借金のキリトリをしている潔と、彼に救われ一緒に暮らしている春来、潔と同級生で今は中華街の裏の支配者である正木との、互いを喰らうかのような執着愛のお話です。
カワイイんだか、せつないのか、わからないけれど、イタくはなかったです。ボロボロになってましたが。
この設定で、なんだか爽やかな読後感って奇妙な気がして、最後に潔は死んじゃうじゃないかと(…

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