水原とほるさんのレビュー一覧

小説

水原とほる  奈良千春 

水原とほる先生初読みです。

フルコースがっつりでお腹いっぱいです。
凌辱、スカ、焼印、緊縛、スパンク、首輪、言葉責め、視姦、近親…。サービス満点過ぎます…!中でも排泄系は4作中3作にあって、こだわりを感じました。腸内洗浄描写があると安心する方なので歓迎です。

4つの短編それぞれの支配的関係(時にはアブノーマルなセックス)は端から見れば歪で依存ともとれるのですが、当人達には間違いなく精神の支えとなっているわけで…。その…

4

金色の龍を抱け 小説

水原とほる  高階佑 

今回は鬼畜はありません、格闘技です。

水原さん縁の地、横浜を舞台にした華僑の話ですが、7割方拳法とか格闘技の試合とかそんな割合で、いつもと違った毛色で、そこが楽しめました。
しかも今回はいつもの、健気な流され受けや鬼畜攻めも出番はなく、攻め様は少しヘタレ(優しいとも言う)で、受け様のトラウマなところが水原臭を漂わせるだけで、新鮮でだったかもしれません。

主人公の姿彗(ツゥフェイ)は子供の時に母親と大陸から渡ってきた華僑です。

2

唐梅のつばら 小説

水原とほる  山本タカト 

耐え忍ぶ純愛の金字塔作品デス!

まず、装丁にビックリしてください。
山本タカトさんという画家さんの版画のような繊細な挿絵、文学小説のような装丁に、文章・世界は現代なのに谷崎潤一郎のようです。
耐え忍ぶ受けに、俺様まっしぐらな鬼畜な攻めが持ち味の水原原作品に於いても、BL小説に於いてもこれは間違いなく神です。

13歳の時、病気で不能のヤクザの親分宅に、慰みものの愛人として買われてきた初乃。
自分の存在をあきらめながらも…

13

午前一時の純真 小説

水原とほる  小山田あみ 

バイオレンす?

この作家さん 初めて読みました

攻と受の出会いは あの話とこの話に独自色を加えて3で割ったような・・・という印象
まぁ ヤクザと一般人が出会うパターンなんてそう幾つもないのかもしれないけど

鷲谷に脅されいろいろ好き勝手されたあげく
鷲谷を刺した男を半殺しにする場面に立ち会わされるわ (逃げるとこうなるぞという脅し?)
憧れの同級生邦彦(あて馬1)の前でやられるわ
敵対する組の組…

2

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

愛で痛みは相殺できるのか?

厚い割りに読みやすかったのですが、熱くなりきれなかったので、自分のブログでは五段階評価の3でした。
ユウが従順過ぎたからなぁ。

ゲイをカミングアウトして大学生活を送りながら、ゲイバーに癒されにいっていた有也は、子供の頃に世話になり憧れていた医師・高林と偶然再会します。
彼のサディスティックな性癖を承知で誘いに乗り、辛いことを強いられるようになるのですが・・・

この作品において作者は…

2

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

今度の受けはちょっと違う

今回は小児性愛疑惑の真正ドSのお医者様が攻めであります。
かたや受けは健気ですが、きちんと世間とコミュニケートできているまともな乙女男子です。
攻め様が鬼畜でしかも自分の気持ちをなかなか吐露しないので、水原カラー特徴の淡々とした展開はそのままですが、今回は受けが、健気でただただ耐えるだけではなく、きちんと自己主張して、自分から進んでいく前向きな、しかも女子より乙女な性格の男子の組み合わせでした…

5

春の泥 小説

水原とほる  宮本佳野 

ヤンデレ執着弟攻め

実兄弟もの。弟×兄。
和貴と朋貴は昔は仲の良い普通の兄弟でした。
しかし和貴は中学受験に失敗し、頭の良い朋貴が受かり弟にスポットライトが当たったことから段々弟の存在が疎ましくなってきました。
大学二年の春休み、そんな窮屈な家から出たいと思っていた和貴はバイト先の先輩とルームシェアをすることに。すぐにでも引っ越すつもりの和貴でしたが、両親が家を空けるのでその間だけ朋貴を見ていてくれないかと両親…

2

夜夜の月 小説

水原とほる  町田九里 

憎むべきモノを、愛さずにはいられない

攻・澤雅宏(30代半) 画商
受・神原亮(20) 画家の卵


亮は10歳の頃から祖父に日本画を学んでいました。
しかし日本画に息詰まりや物足りなさを感じて美大では油絵を学びます。
祖父の死によって生活のために大学を辞め、仕事をし、絵を諦めねばと思いつつも未練を捨てきれずに絵を描いて路上で売っていました。

亮の絵を買った澤は「描くために金が必要なら俺のところへ来い」と誘います。

3

午前一時の純真 小説

水原とほる  小山田あみ 

やっぱり流されてました

怪我をした暴力団組長鷲谷を助けた大学生史也が翻弄されて流されちゃうお話。
今回も嫌がる受けちゃんを、責めまくる攻め様が、時には暴力的行為に走ったりしており、読み手としては一見SMを思わせるのかもしれませんが
バイオレンスもSMも、受け手がそれを快感に感じれば、合意の行為になり、一見痛そうですが、そうでもないと改めて気付かされましたよ。
ということで、史也くん嫌がりすぎです。
本当は鷲谷の腹…

9

春の泥 小説

水原とほる  宮本佳野 

泥につかったら、早く洗い流しましょう

表題「春の泥」のそのままに
後感は読み手をも泥につかった感じをモヤモヤと与えます。

水原カラーの、寡黙な攻めにけなげな受け でなく今度はビッチ受け!?
と思わせながら、実はお兄さん和貴は中学受験に失敗したことですでに挫折。
しかし根は優等生だったのでワルになりきれなかった芯の弱い男でした。
弟の朋貴は、兄のプライドを再びへし折るような優秀なできで、
兄など歯牙にもかけない風だったの…

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