奈良千春さんのレビュー一覧

少年は神の花嫁になる 小説

夜光花  奈良千春 

デジャブあるかも?

もうすぐ待ち望んでた最新刊が発行されるので、それまでにちょこちょことおさらい読みです。
こちらが第1作目。

今作を読み始めた時の印象は、薔薇シリーズに似てるな…でした。
主人公はDK、攻めが金髪碧眼、ファンタジー、そしてイラストが奈良先生。
物語の入り方も既視感あるかな(^^;;
それでも読んでるうちに、この世界にぐっと引きこまれます。
中世ヨーロッパ風な異次元の世界なので、魔女や…

4

薔薇色の罠 小説

義月粧子  奈良千春 

逆が好きだったかな。

『琥珀色の誘惑』に登場した、バーのマスター・磯谷のスピンオフです。
ホテル次期社長候補・秋吉がお相手なんですが、受け攻めそっちかー!となりました。
磯谷は女王受けかと思ってましたよ…ちょっと残念。

内容は、ホテルのバー再建のために磯谷を引き抜きたい秋吉が、磯谷から応じる代償に身体の関係を求められる。
ノンケの秋吉だが了承し、今までに経験した事の無い磯谷との情事での快感に戸惑っていく…。…

2

琥珀色の誘惑 小説

義月粧子  奈良千春 

健気で不憫で純粋で

健気受け視点のお話なんですが、健気受けというより不憫受けといった方がしっくりくるかな。
それほど、受けの圭司は踏んだり蹴ったりな人生でした。
とはいえ、ハッピーエンドである意味シンデレラストーリーです。

リストラされ家が火事になり、偶然入ったゲイバーで雇って貰い住む所も確保。
冴えない容貌だったがスッキリと変えられ、バーのオーナー・櫻崎や客に可愛がられるようになる。
…と、順調に進ん…

2

巧みな狙撃手 小説

松田美優  奈良千春 

体をつなげても独り

電子書籍で読了。挿絵なし。

短編集です。収録されているのは8編。
甘くないです。全ての作品が痛くて苦い。
『痛い』作品は多々ありますが、どこかに恋の甘さが漂っているように感じるんですね。「堪え忍んだ後に幸せがやってくる」的な。
でも、そういうものは一切感じられない。『せつない』んじゃなくて『苦しい』んです。登場人物が誰一人幸せになると思えない。

やっていることはエロいんですが、エ…

3

束の間の相棒 小説

海野幸  奈良千春 

理想と現実の狭間

「将来、警察官なったらーー」
高校時代に屋上で夢を語り合い、青臭い理想で盛り上がっていた攻めと受け。
しかし偶然再会した時には攻めがヤクザになっていて…。

昔と今の違いを受け止めきれず戸惑いながらも、
麻薬取引の情報を流してもらうことで接点を持つようになります。

なぜヤクザになったんだという疑問。
夢を語り合った彼はもういないのかという虚無。
昔のように戻りたい寂しさ。
昔…

1

君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

キラキラ。

ありえない設定でツッコミどころの多いストーリーなのですけど、読後感の悪くない一冊でした。キラキラしてて。

冷静に考えると、弱視(?)で色が認識出来ないのに、特定の人の描いた色だけは見える(しかも知らないはずの色を、それだと認識出来る)とか、あるはずのない症例ですしね。精神的な理由での障害というわけでもなさそうだし。

作品全体が醸すイメージが中間色のないカラフルか無彩色に振られている感じ…

2

君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

唯一無二な人

デビュー作が読みやすかったし、またイラストが同じ奈良先生でしたので手にとりました。
表紙がとっても素敵!

色盲の慎吾が武の描く絵の色だけが分かるとか、今まで色が分からなかった慎吾が何故その色を知ってる?とか、そりゃ無いだろと突っ込みたい箇所がありました。
でも、物語の雰囲気がとても柔らかくて優しいんです。
慎吾が見る色が、こちらにも伝わってくる感じがしました。

普段は優しく穏やか…

1

キスは痛いくらいがちょうどいい 小説

千地イチ  奈良千春 

おもしろかった〜

萌えたとか萌えなかったとかいう評価をするのは難しいのですが、何気なく読んでみて小説として面白かった一冊です。
消化不良な部分とか、突っ込みたくなる部分もあるにはあるのですが、定型に流れず個性的な作品に仕上がっているのが良いと思いました。デビュー作なんですね。うまい作家さんだと思いましたし、他の作品も読んでみたいと思いました。

ダメダメな主人公と謎の人物・ハコイチさん。実に不思議なカップルで…

2

キスは痛いくらいがちょうどいい 小説

千地イチ  奈良千春 

強くてピュア

表紙に惹かれて手にとってみました。
ちるちるの受け攻めだけをチェックして読み始めたんですが、そっちが受けかーい!…とビックリ。
でも読み進めてるうちに、この受け攻めがはまってるように感じ妙に納得です。

借金があり将来に希望が見出せない小菅と、頭が悪く壮絶な過去を持ちながらも心優しいハコイチ。
小菅はダメ男(理由があるから憎めない…!)なのでさておき、ハコイチが愛おしくって!!
高身長…

0

悪辣色男 小説

中原一也  奈良千春 

『可哀想な受け』がお好きな方にオススメ(オヤジだけど)

電子書籍で読了。挿絵あり。奈良画伯のイラストは暗くてやるせないお話のムードにぴったりでした。

いい加減な軽口ばかり飛ばしているけど実は力があるオヤジが活躍するコメディあるいは人情ものを描く中原さんを『白中原』とすれば、このお話は『黒中原』。イメージとしては『淫雨』に近いトーンです。攻めが必要以上に拗くれていて、受けがとても可哀想な目に遭う所とか。

可哀想は可哀想なんですが、川崎さんには…

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