れーこ
凡人であれば何もかも放り出して逃げてしまいたくなるような立ち位置にいながら、2人はよくここまで耐え抜き1つひとつのことに向き合えたなぁと、感服せずにはいられませんでした。相当時間はかかったけれど、久世家をどうするか、自分達の身の振り方はどうするか、石崎家・桂木家との関係はどうするか、そのすべてにこの最終巻で答えを導き出した2人。どちらかだけでは絶対辿り着くことはできなかったであろう終着点でしたね…
5、6巻よりはずっとストーリーがすっきりしたように感じました。というか、テンポが良かったと言うべきでしょうかね。BLはひとまず置いておいて、思わず引き込まれたり、唸らされたりする展開が多かったように思います。桂木の母親らしい芸者の知津の話や、桂木と石崎、石崎父とのやり取りなどなど。終盤まで暁人と桂木が一緒になることはないのですが、別々に暗躍する2人のかっこ良さに惚れ惚れしました。特に、暁人が病床…
名高い作品に自分もハマりたい一心で読み進めてきましたが、もう心が折れそうです。ここまで来てもほとんど萌えは感じられませんでした。焦れったい展開には耐性ある方なんですけどね…。しかし、時々挟まれる濡れ場にすらあまり萌えられないのでもうどうしようもないです。ついさっきまで冷静だったのに、暁人に迫られるとすんなり受け入れてしまう桂木に、どうしても矛盾を感じます。本人にも自覚はあるんでしょうけれど。自分…
物語の骨組みは本当に緻密で素晴らしいと思います。例えばこういう裏取引が実話だったとして、華族令時代のドキュメンタリーとして放送されたら、間違いなく見入るでしょう。でも、私はあくまでBL作品には1巻1巻に萌えや、同性愛だからこそ感じられる何かを求めているので、その点では、5巻は娯楽として得られるものがあまりにも少ない巻でした。今は2人の幸せのための壮大な準備期間なのであり、辛ければ辛いほど2人が結…