美しいこと 下

utsuikushiikoto

美しいこと 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神280
  • 萌×226
  • 萌21
  • 中立15
  • しゅみじゃない22

145

レビュー数
66
得点
1582
評価数
364
平均
4.4 / 5
神率
76.9%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
日高ショーコ 
媒体
小説
出版社
蒼竜社
レーベル
Holly Novels
発売日
ISBN
9784883863433

あらすじ

松岡が気になる感情が、友情なのか恋なのかを知りたい。そう感じた寛末は松岡と頻繁に会うようになる。寛末にとって、明るくて楽しい松岡と過ごす時間はとても居心地がよかったが、その一方で、仕事ができて社交的、女性にもモテる松岡が、どうしてこんな自分を好きなのかと、卑屈にも感じていて…。そんな折、社内で大きな人事異動があり…。
恋に落ちた二人の切ないラブストーリー。

表題作美しいこと 下

寛末基文,35歳,家業手伝い
松岡洋介,30歳,営業課長

その他の収録作品

  • 愛しいこと
  • あとがき

レビュー投稿数66

号泣です

ラスト、泣きすぎて気分が悪くなって、なぜかゲロを吐いてしまいました。なんでやねん。
レビューの多い人気作品なので、あらすじめいた話は割愛します。

この小説は、受けの松岡がいいんだよねぇ。
後半は攻め視点なんだけど、受けの切なさが、間接的なのにダイレクトに伝わってきます。で、それに気づかない攻めにかなり苛立つ羽目になります。
いいひと特有のウザさを書くの、木原音瀬さんは本当に巧いなと思いました。意識的に書くのって、意外と難しいと思うんだけど。
でも攻めの葛藤も分かる。そりゃあ簡単にゲイにはなれないよね。リアルだと思う。
最近のあまたのBL本は、ゲイへのハードルなんてあってなきがごとしだけど、それが幻想なのは分かってるし(幻想を楽しむものだから、それがダメという意味ではなくて)。

あと挿し絵が日高ショーコさんで良かった。松岡がちゃんと30代のイケメンだったので。どう見ても10代の女の子にしか見えない30歳の挿し絵だと、ちょっとガックリなのでw
願わくば攻めをもっとダサダサのモッサリに描いて欲しかったかなー。

つーかこの続編小冊子で、評価の高い『愛すること』なんですが、今、オークションで一万円の値段がついてますよ…orz
高けーよ!どんな嫌がらせだよ!
ええ、でも絶対に買いますよ。
コノハラーむつこです。

18

むつこ

>>ミドリさん
もちろんまっしぐらですとも!定期的に萌えを補給しないと死ぬ体質になってしまった!
ほんと松岡には泣かされまくったァ…。でも萌えたのはあの鈍感でムカつくヒロスエ(キライじゃないんですがw)のおかげですよねーwだって松岡みたいなイイ男、ふつうに恋してたらあんなに苦しまなくて済むもんw

CDは買ったことないんですよ。ハマるのが分かってるから、手を出すのが怖いんですw
上巻だけのCD…鬼すぎるww

ミドリ

わーありがとうございます、萌えまっしぐら・ミドリです(笑)
でもむつこさんもかなり萌えまっしぐらですよね(笑)!?好きですvv(告白。笑)
愛することの中でも寛末にかなり冷や冷やさせられるシーンも多いんですけどね。
なんでこんな男がいいんだ松岡!!と終始思ってました。
そしてますます松岡が愛しくなります。私の持ってるBL作品のNo.1攻サマを彼に紹介してあげたいくらいでした。
5月発売のドラマCDにこれは収録されないのかな?!と楽しみにしてるんですが。
正直美しいことのCDにはがっかりしてしまったんで…まさか下巻は収録されてなかったなんて。
痛いだけのCDになってしまいました。

むつこ

>>ミドリさん
一万五千円…うはー、泣きそうw
もちろん買いますです!さんざん泣かされたんだから、ラブラブイチャイチャを見るまでは死ねません!
本編のセックスは二回あったけど、どっちも受けにとったら悲しいセックスだったもんね。
一回目は痛いだけで。
二回目はトラウマいっぱいで、行為後も幸せを満喫しきれてなかったし。

ラサタニカのこともそうだけど、ミドリさんの萌えまっしぐらっぷり、超好きですw

むつこ

>>弥七さん
スイマセン、汚くてw
評判が高く、泣きましたという感想をたくさん読んで期待値を上げまくった状態で読んだんですが、私もそれでも泣きまくりでした。
一万円はまだ途中経過なので…ミドリさんは一万五千円らしいっすよ…(涙)
もとは確か800円ぐらいだったような…。

ミドリ

愛すること、私も1万5千円で手に入れましたよー
でもでも、手に入れて満足です。
というか、これを読まないと美しいことは終われないです。松岡も報われない! 
なんで、むつこさんにも早くお手に取っていただきたいです!萌えてください!!
ラブラブな二人を、松岡にメロメロな寛末をご堪能ください!

弥七

  ゲ、ゲロ!! すいません。思わずツッコミを……。
 でも、泣きましたね~私も。
 しかし、小冊子が1万にもなっているとは……。すごいですね。

後半の怒涛の展開が切ない

ネタバレおおいに含みます。

松岡にさんざん期待させておいて、やっぱりダメでしたって。
ちょっとほんとに寛末さん!!!!!
それでも離れてみて初めて気づく松岡の大切さ。気になる、気になる…
そして再会して、無神経に接する寛末。
やめて!やめてあげて、これ以上松岡の傷をえぐるのは…!!!
大変イライラさせてくれる寛末さん。
でも松岡くんに無碍にされて落ち込む寛末を見てると今度は寛末のほうになぜか感情移入…
松岡、待って。やっとこの人気づいたんだよ、何が大切か。
まだ見捨てないであげて…!
そして再会。
お互い気持がだだ漏れなのに、なんで素直に言えないんだろう。
松岡は寛末に散々気持ちをもてあそばれて捨てられて、そのトラウマがあるんだろうけど、寛末…!!!
男見せろよ!ここで!!!
で、やっとの告白もなんか頼りない…ダメ寛末……
なんだかんだでHもできてハッピーエンド…?ってかんじだったけど、
全サの続編「愛すること」を読んで、一安心。
なんか…寛末メロメロじゃん?よかった。。。
寛末は松岡をあれだけグルグルさせてトラウマ作らせて泣かせて、いろんなことしたんだから、責任とって幸せにしないとだめだと思う。ほんとに。
ほんとにお願いしますよ寛末さん。

なんか「よかった…」っていうよりホッとした。ほんと。
松岡の幸せを願うばかりです。

16

読者も罰をうける下巻

寛末基文は、騙されていた。
自分が恋した女“江藤葉子”が男だと知った。
容姿に惹かれたわけじゃない
彼女が、おばあちゃんでも子供でも何者でもかまわないと思った。
でも・・・“男”であるとは思わなかった。
ゲイじゃないという松岡洋介が自分を好きな気持ちがわからない。

松岡洋介をどこへも位置づけられないまま・・・
いつも彼を思っている。
こんなに誰かのことを考えたことはなかった。
でもこの気持ちが恋なのか友情なのかの区別は自分にはつかない。
ずるずると答えを出さないまま、彼を縛りつけてしまう。
居心地のよい彼の隣りで、彼を傷つけているズルイ自分。

と、いうのが下巻のお話。

上巻からバトンタッチ下巻は、寛末基文視点で描かれます。
下巻では、上巻で松岡洋介とともに寛末基文を騙していたツケを罰を
読者も一緒にうけることになります。
“江藤葉子”は、消滅してしまう。
あんなに優しかった寛末基文も消えてしまうわけです。
楽しかった日々が泡のように消えて
それでも寛末基文の気持ちの変化を読者も根気よく待ちつづける。
ページをめくってもミラクルは訪れない
寛末基文の言動に一喜一憂しながらビクビクとエンディングを待つ
このじれったさ、やるせなさを味わうのが読者への罰ですw

15

とにかく松岡の健気さに心打たれました・・・

上巻で、江藤葉子は自分であることを寛末に告白し、松岡は冷たく拒絶されます。
二人とも深く傷つき別れますが、葉山を介して偶然再会してしまいます。
寛末を忘れられない松岡は、二度と寛末の顔を見たくないと思いますが、
何故か寛末は、駅で毎日待ち伏せをしたりして、松岡に近づこうとします。
期待してまた傷つく事が恐くて、松岡は寛末を拒絶しますが・・・

『美しいことでは』、松岡がぐるぐる悩んでいる姿が痛々しくて切なかったです。
寛末の、松岡が気になって気になって仕方がない気持も、分かります。
自分に対して好意を持ってくれている相手を、意識するのは人として当然ですし。
でも「恋愛かどうかわからないから確かめたい」なんて状態は、
松岡にとって辛いですよね、蛇の生殺しです・・・

最後の、泣き崩れる松岡の、
――早く好きだと言って。こんな気持ちから早く助けて。――
の心の叫びが、胸に痛かったです。


『愛しいこと』からは寛末目線で話が進みます。
離れようとする松岡を「好きになれるかもしれない」と寛末が引きとめ、
二人は頻繁に会うようになります。
しかし寛末は、二人でいる事は居心地がよくて楽しいけど、
江藤葉子に夢中だった時の様な、気持の昂りは持てませんでした。
でも、松岡とは一生の友達としてこれからも付き合っていきたい・・・
そんな時に、寛末は会社をリストラされる事になります。

優秀な松岡と自分との違いを身に染みて感じ、卑屈になり自己嫌悪する寛末。
自分を寛末が避ける理由が分からず、一喜一憂する松岡が痛々しい・・・
温泉旅行では、子供のようにはしゃいだり、恥ずかしがったりしている松岡が、
無茶苦茶カワイイです!
松岡は、一途なワンコちゃんですね(笑)

リストラの件を知った松岡、寛末に仕事を紹介しようとして逆に怒らせてしまい、
それがきっかけで寛末は実家に帰ってしまいます。
その時松岡が、寛末に必死に縋りつく様子が余りにも可哀そうで・・・
寛末ヒドイよ、あんた冷たすぎるよ~!と思いながらも、
同じ社会人として寛末の卑屈でどうにもならない気持ちも分かります。

結局最後は、寛末が松岡を追いかけて、二人はやっと想いを通じ合います。
私が切なく思ったのは、松岡が、寛末が一口吸った煙草を、
冷たい態度を取りながらもさり気なく携帯灰皿に入れた場面。
松岡は本当にいじらしいです・・・
あとは、温泉旅行の時に、居眠りから目覚めた寛末が自分を見降ろす松岡を見て、
――あぁ、葉子さんだ、本当に同じ人だったんだな――と思った場面。
寛末がどれだけ葉子を愛していたのかと思うと、胸が痛みました。

長い時間を掛けてやっと心を寄り添えた二人。
もうこれは「神」以外ありえません。

15

読み終わってほっとした…

松岡の気持ちが報われるのか・・・。
報われます!
しかし、気持ちが通じ合うまでの道のりが遠すぎる~!
結婚式での再会は、ドキドキしちゃいました。
だって逆襲の松岡なんですもの!
しっかし、寛末ってニブイんだなぁ・・・、もっと早く気づけよって言いたくて仕方なかったです。
もう胃がいたくなるほどじらされました。
最後は今までの辛さを埋めるみたいに甘々で、たまりませんでした。
この続きは、某全サで読めましたが、そちらもかなーり松岡が一人で悶々してました。
いいです、この二人!

12

見事な心理描写!

私はこの作品で木原さんを知り、その筆力にまんまと捕らわれてしまいました。
さて、美しいこと上の続きです。
この作品は松岡、寛末のどちらに肩入れしているかで随分と印象が変わるように思います。
私は上で松岡のいじらしさ、健気さ等に惚れて彼の方に思い入れがあるので上同様に読んでいて松岡が可哀想で可哀想で。
そりゃ真剣に好きだった相手が実は女装した男だった。なんていう寛末の気持ちもわかっているつもりなのですが…。
今回そのほとんど寛末視点で物語が進行していくので寛末の考えている事がわかります。
ちょっと薄情なんじゃ?と思うシーンや、答えが出せず松岡に頼る場面にモヤモヤイライラもありましたが最後の新幹線からのシーンで全て帳消しになりました。
ホテルのシーンからは涙腺がずっとゆるくなりっぱなしでした。やっと思いが通じ合ったシーンで泣いたのは初めてです。
読後に小冊子の愛することを読むと更に泣けます。というか個人的にこれを読み終えて初めて完結した。と思いました。
小冊子の方は入手困難なようなので何かの作品の後ろにでも是非収録してほしいです。
美しいこと購入当時から木原作品を何冊か読みましたがこれは初心者には薦められないかなぁ。という作品も何冊かありました。
そんななか美しいことは割りとすんなり受け入れられる木原作品だと思います。
まだ未読の方、木原作品を知らない方には是非読んで欲しい作品です。

10

リアルがここにある

「美しいこと」では、完全に2人はつながれません。まだ2人の物語が描かれるスタート地点までを描かれています。

「愛しいこと」ではやっと希望が見えた2人のその後が描かれています。しかしここでもそう簡単に2人を幸せにしてやらない木原節がバンバン効いてました。
前回より更に寛末sideにイライラしました。どこまで松岡を傷つけたら気が済むんだというくらい無神経さ。それと優柔不断さも。もおこの男にこの性格を直せと言われても無理なんだろうな、なんておもっちゃったり。

健気な松岡は好きになってもらおうと努力しました。そんな一途で純粋な心までも自分に災難が降りかかったとき簡単に無碍にするあの寛末の態度に腹が立った。そりゃそうだ。

結局すべて失ってから大事なものに気付いた寛末は松岡のもとへ会いに行きます。「もおあんな思いはしたくない」と平然を装っていた松岡の態度に初めて感じた松岡からの“冷たさ”。その態度に傷つきはしたがそれでも最後はちゃんと自分の気持ちを松岡に告げます。

あんなに傷ついたのにそれでも見捨てることができず、寛末への想いを消すことなんて出来なかった松岡が読み手としても愛おしかった。年齢は寛末より下ですが、松岡の方が何倍も大人で包容力があり優しくて魅力的だ。

最後の最後にやっとつながれた2人。これまでが苦しくて先が見えない状態が続いた分、ラストの2人のイラストはすっごく幸せそうで泣きそうになりました。

男と男が付き合うって簡単じゃないですよね。ノンケ同士ならなおさら。人を想う気持ち、傷つけられる痛み、愛するということ、愛されるということなど、恋をする上で全ての人間に共通するものを非常に繊細でリアルに描かれています。ぜひ、たくさんの方に読んで欲しい作品です。

9

最後まで読んでやっとホッとした

読んだばかりなので、感情的なレビューになってしまってます。

もう上巻の中盤辺りから、寛末こんちくしょうと思いました。
こんな状態で終わる筈が無い想像できていても、ラストでやっとほっとしました。
もう途中は何度読むのを中断したか分かりません。
それほど合間合間に壁を殴りつけてました(笑)
別に、寛末は全てが悪い訳じゃないし寧ろ人間らしい思考回路で、現実男相手ということは、そう簡単に乗り越えられる壁じゃ有りません。
それを分かっていても、もっと松岡さんのことを気にしてやれよと。
松岡さんが健気すぎてきゅんきゅんしたのですが、言葉の端々で、寛末のことを気にして遠慮しているのが汲み取れ、それに気付かない寛末にもんもん。
相手のことを考えて、自分の感情を必死に堪える松岡さんに、自分のことばかりの寛末。
この関係がすごく良い反面、じれったかったです。
寛末は自分の為に嘘はつけても、松岡さんを傷つけないための嘘は言わないし、相手の言葉の配慮に気付こうともしない。そんな印象を持ちました。

たしかに初めに嘘をついていたのは松岡さんでも、いつまでたっても踏ん切りをつけずに江藤葉子に未練タラタラで責め続ける寛末にはイライラでした。

終盤も、はっきりしろよ!!と言いたくなりましたが、それでも、松岡さんのことを考えるように、松岡さんの言葉の意味をちゃんと捉えれるようになった寛末の心の変化に、これから幸せにしてやってな!!と強く願いました。

すごく、じれったく、すごく、人間らしくて、すごく、感情が揺さぶられる。そんな作品でした。
とにかく松岡さん可愛い(笑)
最後にほっとしたし、これからを考えるとじわぁっと幸せになれます。
ちゃんとお互いがお互いを認めて好きになるのには時間が掛かったけれども、そのぶん、これからは2人でいろいろ乗り越えられるだろうなと思います。
幸せになって欲しいと感じました。

9

ゆるぎない寛末

下巻からはフォントも小さくなって、「愛しいこと」へと続きますが、ここからは寛末視点でのお話に変わるので、なおさら寛末の鈍感さや自分本位なところが露呈されて、もうどんどん嫌いになっちゃいました。
ほんとにこんな男のどこがいいんだ!!目を覚ませ松岡!優しいとこはあるかもしれない。でもちょっとズレすぎてやしないかあああっ(`Д´◎)
いや、わかってるんですよね松岡は。それでも好きなんだ。かわいそうだ。
そんな松岡が、ラストでようやく報われるのですが、そのときでさえも鈍感で酷いこと言っちゃう寛末。
もー許さん!ほんとにもういいの?こんな人で!…いいのね。
これを読んでから5年経ち、その間けっこう嫌い!と思う攻め様はいっぱいいましたが、いまだにこの人、5本の指に入る嫌いな攻めです。

ergoに掲載されていた日高さんの漫画も、ようやく意味がわかり、じーんと胸震わせています。このお話は、日高さんのイラストで2割増しじゃないでしょうか。
ここまで女装に違和感のなく、本来の姿でもなよなよしていないイケメン松岡像と、野暮ったいけどちゃんとすればイイ男ってな寛末像がぴったりで、しかもしっとりと色気のあるイラストは、お話の内容とともに心にずっしり残りそうです。

漫画にしても、読んだあとしばらく頭から離れないカップルっていますが、この二人も私の胸の中に引っかき傷を残したような、忘れがたいカップルになってしまいました。

8

福田ザマミロ ( ̄ー ̄) スキーリしました

さて、「美しいこと(上)」を読み、続きをと思い手にした今作。どんな展開が待っているのやら。

上巻のレビューで、2巻目「美しいこと(下)」は攻め視点と書きました。ですが正確に言うと、途中までが「美しいこと」。その後は「愛しいこと」と、タイトルが変わります。この「愛しいこと」が攻め視点なのです。本当だったら、1巻をまるごと「美しいこと」にし、2巻を「愛しいこと」とした方が良かったのではないでしょうか。ページ数の絡みとかいろいろあったのかもしれませんが。まあ私がとやかく言うことではありませんがね (^^ゞ

今作「美しいこと(下)」のあらすじ
ダブルデートをしていた4人がやがて迎える破局。その後、寛末(攻め)は「好きになれると思う」ことを前提に松岡(受け)と会うことに。一緒にいると楽しい。だけどやはり寛末(攻め)は女性だった時の松岡(受け)に抱いた感情を取り戻すことが出来ません。松岡(受け)の男の部分(髭など)に嫌悪を抱きます。松岡(受け)は先を促すことはしません。そうこうしているうちに寛末(攻め)がリストラの対象に…。

うーん、心の葛藤が多かった巻です。前半の温泉旅行は松岡(受け)がとっても楽しそうだったので好としましょう。ですが寛末(攻め)は不器用トロイと評判のさえない男に加え、頑固で優柔不断で嘘つきで、プライドが高いということが判明。せっかく松岡(受け)がふった良い就職先を蹴るのですから。これには参りました。
こんなにスマートで仕事が出来て格好いいのに、松岡(受け)は寛末(攻め)に嫌われまいと必死なのです。どちらかと言えば逃げ腰気味の寛末(攻め)が、とうとうリストラを機に田舎に引っ込んでしまいます。田舎に帰ってからも、寛末(攻め)はずっと松岡(受け)に対し、優柔不断な想いを抱いています。根は真面目で、決して悪い人ではないのですが、松岡(受け)に対する思いやりには欠けていて、一読者としては発破をかけてやりたくなります。

田舎に引っ込む前の寛末(攻め)と松岡(受け)とのやりとりは忘れられません。本当は寛末(攻め)は、松岡(受け)に対して男同士の友情を望んでいました。けれども松岡(受け)は恋人同士になりたかったのです。「友達なんて無理」という松岡(受け)。なぜなら、友達だと寛末(攻め)に恋人ができたり、結婚が決まったりしたら「おめでとう」を言わなくてはいけないから。そんなの絶対に無理だという松岡(受け)。涙失くして読めませんでした。そっか。ゲイってそういう感覚なのか、と骨身にしみて分かった一言です。
にしても寛末(攻め)って本当に優しい人なのかな、トロイというよりとてつもなく残酷な人じゃないの、と思いました。だからクライマックスシーンではめちゃくちゃ爽快な気分に成りました。寛末(攻め)が松岡(受け)に連絡しようにも、携帯がつながらない。住所を訪ねても、引っ越した後で会うことができない。初めて寛末(攻め)が絶望感を抱く瞬間を垣間見ることが出来、それまでのわだかまりが除かれ、スーッとしました。

あと、遡りますが松岡(受け)は、寛末(攻め)がコテージに置き忘れた古く使い込まれた時計を自分のものしてしまいます。就職祝いにご両親から貰った大切な時計だと言うのに。その後も何度か触れたにもかかわらず、結局本人に返したというくだりがなく、ここは文中、何処でも良いので明らかにして頂きたかったなあ、という思いが拭えません。
だって、同居したらいつかはバレてしまうこと。その時の寛末(攻め)の反応が見たかったです。松岡(受け)は寛末(攻め)のことが大好きなあまり、寛末(攻め)が吸ったタバコの吸い殻さえ、大切に保管しちゃうのです。やくみつるばりの収集家?いやいや、それよりもずっとずっと数段可愛いくて萌えました。
また、それに気づいてくれた寛末(攻め)。おー、鈍感な寛末(攻め)にしてはよくやった!と誉めてあげたくなりました。松岡(受け)は、寛末(攻め)が好きのあまり、そうやって寛末(攻め)のものを自分のものにしたいと考えます。かたや寛末(攻め)は女装していた松岡(受け)がプレゼントした手袋を返したいという、非情極まりない最低男。
まあそうは言っても、そんな寛末(攻め)をなぜか松岡(受け)同様、憎めません。実は私も寛末(攻め)みたいな男、そんなに嫌いじゃないので。それに寛末(攻め)は好きになるまでは優柔不断だけど、ひとたび「好き」となると一途なので。それはこのあとの小冊子「愛すること」で沢山思い知らされることになります。

そうそう、最後に一言。日高ショーコ先生の挿絵のうち、最後の方で寛末(攻め)と松岡(受け)の触れるか触れないかのキスシーンがあり、とっても美しく綺麗な挿絵が印象的で、何点かあるイラストの中で一番好きだなと思いました。

8

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