木原音瀬さんのレビュー一覧

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

嘘と嘘と

木原作品の好きなところの一つには
「おいおい勘弁してくれよ」と思っていた相手に
いつの間にか夢中になってしまうなんとも可愛いキャラクターであります。
もちろんいろんな意味で心にグサっとくるイベントがな気にしもあらずなのですが、含めてのキャラクターたちが私は好き。
今回の二人は生徒×教師。
最初の出会いはいたずらで出した手紙。
嘘を連ねた言葉と設定と。実は相手も同じように嘘をついていて

5

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

人生、これ以上の萌えは無い・・・

帯文句を見た時、なんちゅうステキな言葉をばらまくんだ!!!と驚喜しましたが、読んでみてさらにびっくり。
はっきり言って、この本で初めてオヤジが大好きになってしまいました。
最後の最後まで、主人公の相手、おっさんは心の内を小説の中で心を書き表せません。それが見たいい、聞きたい、虐めたい、の読み手を煽り続け、新手の「エロエロナンセンス」か!!!!!とも思いました。少なくとも、嗜虐的な性を好む私とし…

6

吸血鬼と愉快な仲間たち 5 小説

木原音瀬  下村富美 

ここで、こうきたのか

第4巻で、アメリカに置き去りにされたアル。
この巻では、その後の、アメリカに残されたアルの話「吸血鬼と愉快な仲間たち5」と、暁の過去を描いた番外編が収録されています。
っていうか、分量的には「番外編」の方が多くて、こっちがメインかな。

本編は、アメリカに残されたされたアルが、完全な吸血鬼キエフや、暁の友人でエンバーミング施設を営むパットと暮らしつつ、ただ暁に依存しているような一方的な恋か…

10

place 小説

木原音瀬   

なかなか不思議

おもちゃメーカーの営業の、地味なサラリーマン横山は、背中に大きなヒミツを背負っていました。
それは真っ白な天使の羽根。
その横山と組むことになった加賀は、仕事は出来るが辛辣な物言いと冷淡な態度で、、、

めんどくさ!
この加賀が、非常にめんどくさくて、バカです。
木原先生の作品の登場人物には、人としてこれは不味すぎないかって言う、容赦ないダメ人間が出てきがちですが、この加賀も、かなりな…

2

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

淡々と

親友と思っていた男に強姦され、更にそれによってエイズになってしまった初芝。
その親友は既にエイズで亡くなっていて、怒りをぶつける先もないという全く理不尽でやりきれない酷く残酷な目にあった初芝。
ホント、木原さん痛い設定でやってくれるなあ……。

初芝はその病を隠しつつ、恋人(女性)と付き合い、教師をしています。
しかし後輩教師の乾は、初芝がエイズである事に気付き何かしらと世話を焼き心配を…

8

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

最初は甘くないと思ったけど

私、子供も強姦も好きじゃないんです・・・。だから、最初読んだ時は辛かった。レイプシーンの描写の衝撃だけが先行して、「これのどこが甘い生活なんだ」と当たり前の反応をしてしまいました。

でも、数度読み返してみると、やっぱりこれは「甘い」んだろうなーと思うのです。

それは、執着に似た文和の愛情がということではないし、後書きに書かれていたような藤井にとっての美味しい状況ということではなくて。

8

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

余韻がホントに堪らない

あらすじ読んだだけではちょっと読むのに気後れしちゃったんですよ。でも違いました、全然違う。木原作品はホントに読んでみないとわからないものや面白さがあるなと、改めて感じた1冊です。

殺した元恋人の死体を自宅の冷蔵庫に入れている理由で家に帰りたくない啓太は、誰でもいいから家に泊めてもらうためにゲイバーで充という男に出会います。

「秘密1」では啓太視点、「秘密2」では充の従兄弟・榎本視点、「…

9

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

読んでおいて損はない名作

BL名作小説は数々あれど、この「箱の中」「箱の外」の前後編はBL好きとしては読んでおいて損はない名作だと思う。
自分は木原さん崇拝者という訳じゃないんだけど、これを読むと崇拝読者が多数居るのも思わず納得してしまう。

「箱の中」でも冤罪で刑務所という堂野という男の人生をしっかり描いてみせてくれたけれど、今作では更に喜多川の人生、堂野の人生、そして最終的には喜多川と堂野の人生まで描ききっている…

7

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

冤罪怖ええええ

まずタイトルが好き。「箱の中」「箱の外」シンプルだけど内容もよく表現していて凄く良いタイトルだと思う。

最初読んだ感想は、とりあえず何より「冤罪怖えええええええ!!!!」でした。
思いもよらない痴漢の冤罪でみるみる内に刑務所の中に。
自分は女性だからまあ痴漢冤罪はきっと無いだろうけど、これって世の中の男性にとっては他人事じゃないというかいつ何かの拍子で人生がここまでもろくも狂ってしまうと…

2

セカンド・セレナーデ 小説

木原音瀬  ポリアンナ哉七 

自分的にはイマイチ

CD化されるのでおさらいも兼ねて読み直してみました。
評価高い作品ですが(レビューは皆さん新装版の方ですが)実は自分はそんなに面白いとは思わなかったんですね。
かといってつまらないとまではいかないんですが、ただ絶賛する感じじゃないなーというのが正直なところ。

ただちょいブサ受スキーとしては砂原先生受は萌えましたので萌評価ですが、全体的に今ひとつ何か足りないと思うというか単純に読んでてそん…

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