海野幸さんのレビュー一覧

ウサ耳オメガは素直になれない 小説

海野幸  小椋ムク 

めちゃくちゃよく泣くオメガ

ケモミミの使い方(活かし方)が面白い作品だった。考えさせられる系な側面もありつつ、主人公の変化やBLもしっかり描かれており、読み応えアリ。悪意の匂わせはあっても、悪い人は出てこないので読みやすい。読後感も良かった。

理人は雨の音にトラウマがあったり、両親に言えないわだかまりがあったりと、苦しい事情を抱えている。加えて隠しているがΩなこともあり、情緒不安定になりやすく、事あるごとによく泣いてい…

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良き隣人のための怪異指南 小説

海野幸  街子マドカ 

意外にかっちりしたロジック

ホラー苦手だけど楽しく読めた。序盤から怪現象が次から次へと起こりまくってコメディか?と思いきやガチ怪異。とはいえ、BがLしてるおかげか、そこまで怖さはない。後半は冒険ものっぽい雰囲気で盛り上がっていて良かった。

友春は騙されやすいお人好し。貯金を失った今でも、懲りずにまだ騙されそうで心配になるくらい、警戒心が育っていないような。怪現象をきっかけに、隣人の御影の事情にも触れることになり、ころこ…

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魔王様の清らかなおつき合い 小説

海野幸  小椋ムク 

ギャップ萌え。至極普通の現代もの

こんなタイトルだけど、ごくごく普通の現代もの。強面でゴツい見た目の攻めと、天使のような見た目を持つ受け。二人ともが内面と見た目にギャップを持ち、悩みや生き辛さを抱えている。読後感は爽やかだった。

タイトルで気になった“魔王様”は、峰守のあだ名。といってもバーの店員が裏で勝手に客に付けただけのもの。峰守に関する描写は、どれもこれも同情を禁じ得ない。目が合うだけで子供に泣かれ、その子供の親は走っ…

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ご先祖様は吸血鬼 小説

海野幸  Ciel 

とても平和な吸血鬼のお話

お日様の下を普通に歩く吸血鬼もの(?)。吸血衝動は出るものの、牙もなく実際には血も吸わず、血に代わる光露が不足すれば体が縮むという、とても平和な設定。ほどよいファンタジー感にほのぼのできて楽しかった。

健太は食べることが大好きな主人公。食事シーンは本当に食欲をそそる描写で、香りや食感、味までこちらに伝わってきそう。味覚障害になっても詳細な描写がされるので、健太と同じ気持ちでビクビクしてしまっ…

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活動写真館で逢いましょう 〜回るフィルムの恋模様〜 小説

海野幸  伊東七つ生 

人間模様が面白い!好き度が神

面白かった!危険要素にハラハラしつつ、写真館を立て直す熱い展開、そしてピンチに大どんでん返しと見せかけた大芝居。鷹成のキャラもとても良く、考え方が好き。鷹成視点の番外編SSのふわっと感も良かった。

騙されて詐欺に加担させられていた久生は、犯罪集団から逃げてきたところを鷹成に助けられる。その流れで、元華族と偽ったまま、鷹成が館長を務める活動写真館で働き始める。

大正時代の活動写真館が舞台…

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コールドスリープから目覚めたら 小説

海野幸  麻々原絵里依 

執念の勝利




元教え子 ✖️ 元教師の20年越しの再会


20年のコールドスリープを終了した元高校教師の真人(受け)。
無事に目覚めた真人の前に現れたのは元教え子の渡良瀬(攻め)でした。
20年の年月は残酷で12歳年下だった渡良瀬は8歳年上の頼れる立派な美丈夫になっていてびっくり。
様変わりした世間で生活していくためのフォロー担当として渡良瀬は真人の前に現れたのでした。

真人は、…

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初恋の諸症状 小説

海野幸  伊東七つ生 

初恋…

MRと研究員とのお話ということで
お仕事BLなのかな?と思いきや
専門的な部分はあってもそれほどお仕事色は強くなく、かといって恋愛部分が際立っているわけでもなくて…
久我に対する想いを持て余した秋人の、ぐるぐるした思考をただただ見守るような眺めるような…
そんな展開でした。

真面目で良くも悪くもお堅い秋人が
久我を前にすると何もかもが制御不能になってしまうのが何とも言えず可愛かった…

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大正異能恋奇譚 ~塔ヶ崎家ご当主様の秘密~ 小説

海野幸  八千代ハル 

主従でもあり…

シンデレラストーリー的な展開でもあり、包容力受け、でもあり、なおかつ芯がある…!

面白かったです。
異能持ちの話ですがそこまでファンタジックではないです。力を使いすぎたあまりその反動で触るものすべてから思念を感じ取るせいで生き地獄の攻め。

対するはなぜかそんな攻めの暴走能力を相殺する健気な受け。

大好きです。

いなくなると半狂乱っぽくなったり、すがったり…イケメンで大の大…

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今度は死んでも死なせません! 小説

海野幸  十月 

上手くいかないところがいい

 受けが時間を巻き戻って、お人好し過ぎてブラック企業に就職し過労死してしまった攻めを死なせないようにしようとする話。死に戻りではなく、謎の人物(天使?)が願いを叶える形で過去に戻される。
 戻ったのは貴文(受け)が湯峰(攻め)にフラれた直後でした。一度目の人生ではそこから疎遠になり、湯峰が亡くなった後で訃報を知り後悔したので、貴文は友達でもいいから湯峰との縁を切らさないようにしようと考えます。

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逢魔が時の花屋で会いましょう 小説

海野幸  コウキ。 

ヒヤヒヤが楽しいホラーBL

海野先生のホラーBL!面白かったです。
「良き隣人のための怪異指南」シリーズは読んでいたけど、怖さレベルは同じくらい…いや、こちらのが少し怖さレベルは低いかも?(個人調べ)

攻めが元僧侶の超色男な美形花屋さん。
受けは清廉な雰囲気を持つ純粋無自覚美人系サラリーマン。
2人とも霊感ありです。

憑かれやすい受けの周りは視線を感じたりつけられてる感じがしたり、更には髪の毛や爪が家の外に…

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