柳沢ゆきおさんのレビュー一覧

僕が君を殺すまで (下) コミック

柳沢ゆきお 

深く考えさせられました

『僕が君を殺すまで』の下巻。続きものなので上巻未読だと理解できません。上巻を読まれてから、こちらを読まれることをお勧めします。

二人の男を殺した死刑囚である織田と、織田の死刑執行のために織田と同居している執行官の水谷のお話。







上巻で少しずつ心を通わし始めた二人の男たち。

織田はなぜ、殺人を犯したのか―。

刑を執行する人物として水谷はすべてを明らかにし…

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僕が君を殺すまで (上) コミック

柳沢ゆきお 

凄い世界観を放つ作品。

タイトルと、ちるちるさんで掲載された作家インタビューを拝見して手に取りました。

基本的にBLってジャンル分けするならば恋愛ものだと思っていますが、今作品はなんて言うのかな。骨太な、あるいは社会派な?

モラルとは。
正義とは。
愛とは。

正解は一つではなく、人によって、時代によって、あるいは社会によって変貌を遂げるそれらについて、「あなたはどう思う?」という問を投げられた気分に…

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僕が君を殺すまで (上) コミック

柳沢ゆきお 

電子限定描き下ろし4ページに心が揺れる

分冊版で、完結迄読んだ後、「第1話~第7話※電子限定で第1話~第7話※電子限定で描き下ろしの漫画が4ページ収録収録」のコミック版が出ると・・悶々と悩んでしまう。貸本屋を利用するしかないかな。

訓:コミック版が出るまで、待つべきだった。

著者は推理系の作品が主の人で、社会派要素濃厚。社会に対しての皮肉を込めたものが多いです。この作品は、死刑についてを考える、というテーマだと思いました。冤…

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僕が君を殺すまで (上) コミック

柳沢ゆきお 

引き込まれる世界観

なかなかダークな世界観です。
倫理とかプライバシーとか、そんなものはありません。
 
死刑制度が見直され、故意に人を死なせたものには必ず「死」を。
さらに、被害者がやられた通りのことをやり返す、『再現執行』も施行され……と、いう世界。
しかも、死刑囚の生活は24時間生放送で国民に提供され、死刑囚の「死」はエンターテイメント化されています。

ここまでやると、犯罪は激減するんですね。

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神とペン コミック

柳沢ゆきお 

1話/5話/6話

万年筆で描く独特な線描、鋭いと言うか荒いタッチの劇画調が特徴の柳沢さんの作品。
この作品は、以前より柔らかい線になっていて、美少年が美少年らしい表情に書かれています。でも、著者は鼻水を書くのが好きで、泣き顔に必ず鼻水が・・。
著者の作品のストーリーは、ちょっと社会風刺な皮肉が入っていて、「僕が君を殺すまで」が最近完結したのですけれど、あの終わり方はないでしょう?・・と泣いてしまった。柳沢作品は…

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つまさきに火 コミック

柳沢ゆきお 

バレエに励む男達の美しさと、複雑な感情の絡み合いに引き込まれる

◆yulusuna〜等(レジス×ユーイ)
 義兄弟の一筋縄ではいかない複雑な感情の絡み合いが、読み応えありました。父親譲りの誰もが認める才能を持つ兄のレジス。最初はすごくクールな人間なのかと思ったのだけど、彼の内面は実に繊細で、特に弟のユーイには常日頃からメンタルを左右されているんですよね。そういうところが彼を完璧にはさせずに、ある意味バランスがとれているなぁと感じました。ユーイもなかなか達観し…

1

猫、22歳 コミック

柳沢ゆきお 

設定が振り切っていて好き

◆猫、22歳(表題作)
 猫っぽいとかじゃなくて、本当に猫なの!?と驚かせてくれた導入でした。四足歩行し、にゃあとしか鳴かず、用の足し方すら分からなかった志朗。けれど、ある日彼は普通の人間に戻る。そういうことだったのか、と納得すると同時に、その思い付きと行動力に再び仰天させられます。叔父の昇平のことをよく理解しているんだなぁと。それから2人が少しずつ歳を重ねてからの日々も描かれていて、ほのぼのと…

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つまさきに火 コミック

柳沢ゆきお 

「マイム」の「あなたを愛しています」

姪がバレエを趣味でやっているので、バレエを扱う漫画は大好きです。
バレエの「マイム」は、手話と同じで、夫々ポーズと意味があって、台詞の代わりにジェスチャー(しぐさ)である「マイム」で意思表示を語るので、マイムが分かるとバレエ鑑賞の面白さが増します。

「つま先」に火、のタイトルが示すものは何だろう。
作品にマイムの場面が少ないのは、ユーイたちがモダンバレエのダンサーになっているからですね。…

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僕が君を殺すまで コミック

柳沢ゆきお 

未来の公開処刑方法

私はバレエを取り上げた恋愛ものの「つま先に火」で作者を知りました。独特で個性が強いので、好き嫌い別れるようですが、私は好きです。万年筆で書いているという柳沢先生の描写は粗く太い線が特徴で、人物の区別がをしにくい難点があるけれど、推理ものが多く謎ときが面白いです。神評価

▼あらすじ
殺人を犯した犯人が被害者と同様の手口で『死刑執行』され、それが生中継で配信される近未来の日本・・という設定の推…

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猫、22歳 コミック

柳沢ゆきお 

重いけど読みごたえあり

なんとも複雑な気持ちになる短編集だった。
表題作とその後のふたりを描いた 「猫、35歳」は、叔父×甥という私の大好きなカップリング。
まるで猫のようになってしまった甥を引き取った叔父さん。ファンタジーというか、狐憑きのようなものを想像したのだが、実は甥っ子は叔父に想いを寄せていて、こうでもしなきゃ叔父さんは手に入らなかった、とのたまうなかなかの策士。ガッツリ絡みのシーンがあるので、近親もの無理…

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