あがた愛さんのレビュー一覧

不等辺三角形の定理 コミック

あがた愛 

ふたりの関係は?緊張感ある会話劇

38ページ全てが緊張感に満ちた会話劇になっています。いつも世界のどこかで上映されていると言われる三島由紀夫のサド侯爵夫人をみているようです。

一切の詳しく説明もなくレンタルビデオ店に怪しげなタイトルを数本もてきた男とのやりとりで幕が開きます。

男は美貌をマスクで隠し、本人確認で出された免許証の住所をみると高級マンションに住んでいることがわかる。そして、なんだか異様に上気した顔をしている…

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僕等に名前をつけるなら 下 コミック

あがた愛 

細部に神は宿る

下巻はこのタイトルに泣きます!!!!!!!
わたしは泣きました。あがた先生はどうしてこんな素晴らしいタイトルをおもいつくのでしょうか?

上巻が兄さんがカバー
下巻が弟くんがカバーというのもこだわりが感じられて素敵です。

長くあっていなかった母と兄が再会したとき、何気ない言葉で母が兄のこと気づいている描写が素晴らしい。兄弟ふたりのファッションがすごいリアルでそれが物語に真実味を加えて…

5

僕等に名前をつけるなら 上 コミック

あがた愛 

2人の関係性を的確にあらわした表紙

なんて素敵なんだろう…
と初めて表紙を見たとき目が釘付けになりました。
背徳感からうつむく兄(上巻)と執着心を隠さないまっすぐな目線の弟(下巻)の組み合わせ最高。
性癖に刺さったんだと思います。
表紙買い&作者買いで発売と同時に速攻で読みました。読む前からかなり期待値が高かったにもかかわらず面白かった。
適度にシリアスで純愛、でも弟の執着心半端ないそのさじ加減もすごく好みでした。…

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僕等に名前をつけるなら 上 コミック

あがた愛 

禁忌の先の美しさ

わたしは未だかつてこれほど美しく純粋な兄弟の愛、それも禁忌といわれる愛を読んだことがありません。

離婚より離れ離れになった兄弟が学校の寮で再会するお話です。見た目がそれほど似ていないふたり、それを語る幼い頃のエピソードがニクイ。何気ないエピソードがのちに確信に迫っていくあがた先生の描き方は素晴らしいのひとことにつきます。

この世界はやはりBLでしか描けない世界であり、純愛以外の何物でも…

6

僕等に名前をつけるなら 下 コミック

あがた愛 

兄弟から恋人へ

ガチ兄弟モノの下巻です。
兄弟モノは大好きなんですが、兄弟への背徳感から他の人と浮気したり、自分を攻め続けたりっていうのは苦手です。でも、今回の2人は悩むことはあっても(悩んでたのは兄だけでしたが)ゆっくりとちゃんと前に進めていたのが良かったです。

おまけに弟の方は、母親にまで大事な人だって言い切ってましたから、どれだけ好きなんだっていう…。
兄の方も、腹をくくってからは都市伝説を利用し…

7

僕等に名前をつけるなら 上 コミック

あがた愛 

上下巻同時に読める幸せ

大好きな兄弟モノ!ということで、発読み作家さんでしたが、本屋さんで表紙に惹かれて購入しました。おまけに、上下巻一緒に発売なので、すぐに結末が分かるのも魅力ですね。

さて、内容ですが、親の離婚によって離ればなれになった兄弟が、寮で同室になったことから始まります。
これは、弟がわざわざ兄を追っかけてきたからなんですが、この時点で弟の好き度が分かって萌えます。
そして、最初弟だと気付かなかった…

0

僕等に名前をつけるなら 下 コミック

あがた愛 

上巻で感じた背徳感の薄さはそのままに。特別な人で、恋人で。

「インセスト」という背徳感はやはり無い。
上巻のラスト、もつれ合う2人をハッと我に返らせた母からの着信。
母が怪我をしたというその報せに、2人は一緒に京都へ行く。母の怪我は大したことでは無く、2人はホッとする。何かと聡い母は、和泉とそっくりの面差しなのだが、和泉は息子だと名乗り出る事はせず、馨も口にはしない。ただ先輩で寮長だと言う。しかし、母は一言だけ告げるのだ。「大きくなったわね。」母は気付…

7

僕等に名前をつけるなら 上 コミック

あがた愛 

背徳感は薄め。美しい兄にまとわり付く空気感は濃ゆい。

あがた先生が「インセスト」をテーマに描いたというだけあって。
ひたひたと迫る様な、その空気感は重め。息が詰まりそうな緊張感を孕んで、それは展開する。
私は「僕は君のいいなり」の、あのじっとりと汗ばむ様な空気感を思い起こす。
ところが、やはりインタビューで書かれている様に、ここにその背徳感は無い。
むしろ、薄いと言っていいだろう。兄の和泉は自分の性癖に悩みこそすれ、どうしようもなく実弟の馨に…

8

僕等に名前をつけるなら 下 コミック

あがた愛 

光属性の兄弟もの完結

作家さんが「これは光属性の兄弟もの」とインタビューでおっしゃっていた意味が分かりました。
私はこの作家さんの「不等辺三角形の定理」「証明」で既に兄弟のお話を読んだことがあるので、この兄弟は陽の当たる道を歩むふたりなんだなと感じました。

葛藤はあるのですが(むしろ上巻では兄が思い悩む姿が多いです)下巻はそれらを綺麗にまとめている印象です。上下巻の尺でこれだけ丁寧に収められているのは作家さんの…

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僕等に名前をつけるなら 上 コミック

あがた愛 

じわじわ惹き込まれる

好きな作家さん&兄弟ものが好きなのでとても楽しみにしておりました。
ちるちるさんのインタビューでも先生がお答えしていた通り、今までの絵より、もっと密度が高く、美しく完成度が高く…それだけでも「神」評価に値します。表紙もそうですが、内容もじわじわと惹き込まれるものがあります。

本編については既にいくつかあらすじを書かれている方がいらっしゃるので割愛します。
最初から吸引力のある流れ。また上…

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