高宮東さんのレビュー一覧

彼をさがして 小説

風見香帆  高宮東 

地味受なのに女王様

帯『……そうだ。幸せだったんだ、俺は』

表紙には3人が書かれていますが、これはイメージで内容は勝倉[攻]と相馬[受]との2人の話。

地味受スキーとしては地味受!というフレーズだけで即買い。
でもこの地味受相馬は何と地味受には珍しく、勝倉に尽くされて当然という態度で我が儘も平気で言う女王様受なのですよー。
彼等は同居してるのですが、家事も料理も勝倉まかせという有様。
ともかくひたす…

4

英のなまえ 小説

七地寧  高宮東 

ひゃぁ~すみません~!と初めて思った作品。

初読七地作品です。
作者の名前然り、作品タイトルも個性的だなと気になっていたのです。

千堂と英史(ひでふみ)は、大学の弓道部で親しくなるが、以前から大会で顔見知っていた。
周りからはライバルと言われるが、英史にとっては、いつも決勝で敗れる相手である。
その弓道の腕はもちろん、長身で逞しい体躯や男らしい相貌に、静謐な佇まいに、同年ながら憧れを抱いていた。
だが、同じ部の仲間として接して…

1

悪魔憑きの男 小説

沙野風結子  高宮東 

振り落とされたような…;

あとがきで作者が「振り落とされずに読了してくださった方がひとりでも多く(後略)」と願ってらっしゃいますが。。。振り落とされた気分です、つ、ついてゆけなかったカンジがっ。
 「天使憑き」という、ほぼ人外(妖怪的)な聖良:受けと、それを憎む「悪魔憑き」という、やはりほぼ人外な存在の代表、叶枝:攻め が、対立しあっているものの、
両方を利用しようとする宗教家たちに反発し、敵味方であったものがやがて共…

1

彼をさがして 小説

風見香帆  高宮東 

ちょっと胸が痛い

表紙には3人が・・・ひょっとして三角関係!?
しかしあらすじには、そんな事はみじんも書かれていなくて、これは一体?と思いきや。
そう、真ん中の主人公を挟んだ二人は同じ人。
記憶喪失という事故により、主人公と出会う前の全く知らない人格が・・・という一人の人間の二つの性格を表わした表紙だったのですね。
その性格の違いは、主人公の性格も含めて、実に要所要所で胸が痛くなる展開でした。
苦しい程の…

7

夜に君を想う 小説

可南さらさ  高宮東 

二段組み~

帯『憎まれてもいい- お前が欲しかった…』

とりあえず二段組みなのは活字スキーとしてはそれだけでちょっと嬉しい。
あと実は近親物だったりするので、近親物スキーとしてはそこもちょっと嬉しい。
まあ設定自体は分かりにくくないし、叔母が分かりやすい悪者な位で他の登場人物はみんな良い人なので安心して読めるって感じはします。

洋[攻]は千実[受]が好きで、千実も彼が好きなんだけど千実は自分が…

3

密約の鎖 小説

深月ハルカ  高宮東 

メインよりも脇が気になるー。

「密約の鎖」

『LOTUS』オーナー河野仁×地検特捜部検察事務官・内藤悠斗

疑惑のある『LOTUS』にボーイとして潜入し内偵調査をすることになった悠斗。
しかし、最初の面接で素性がバレ逆に河野の命による内偵をすることに。
3日ごとに行われる調査報告で、河野は何かと悠斗を試すようないたずらを仕掛けて…。

なかなか面白かったです。
内偵するにはまっすぐすぎるというか嘘がつけなさ…

0

一緒に暮らそうよ 小説

高尾理一  高宮東 

いい小説でした

 久々にいいBLを読んだ、と思いました。
 というようりも、「いい小説を読んだ」という感想に近いような気がします。

 回りから見たら、不幸な生い立ちである直行が、悠人に出会って、少しずつ変わって行くお話。

 不幸って自分がそう思ってなくても、そういうレッテルを貼られることがあって。
 大人になったら、あんまり突っ込んだ話をしなくなるから、スルーされることも多いと思うんですけど。

0

肌にひそむ熱のありか 小説

神楽日夏  高宮東 

情熱を生み出すモノ

今回は新進気鋭アーティストして注目の若き彫刻家と
日本画家を目指す美大の日本画専攻の3年生のお話です。

受様が攻様との出会いでスランプを脱するまでと
3年後の初個展にてまた違った才を開くまでを収録。

受様は美大の日本画科に通う3年生です。
現在は秋に行われる学祭用の絵を手掛けていますが、
途中経過を見た教授にダメだしを食らいます。

研究室に残るつもりの受様は
この学祭で…

2

春楡館に秘める鍵~建築家・饗庭蓮~ 小説

和泉桂  高宮東 

ちらりと見られる他の作品との関連性がなんだか楽しい。

兄弟モノです。
兄弟なのにまるで似ていない兄・慎司と弟・明里。
明里は昔近くに雷が落ちたのがトラウマになり、14歳になっても雷が怖い。
そんな時、つい縋ってしまうのが慎司で。
頼ってばかりではいけないと思いつつも怖さに兄に甘えてしまう。
一方で、慎司はそうして刷り込みのように自分の後を常についてくるようになっていた明里に思うところもあり距離を置くようになって…。

血の繋がった兄弟へ…

2

天使憑きの男 小説

沙野風結子  高宮東 

丁寧語の化け物に萌え~

萌えましたっ。
この作品の受け、攻めのどこが良かったのだろうと考えるに、
1:受けについて、人の魂?を食べたがるおっそろしい化け物だ(それを「天使憑き」というのですが)でも本人は本来、内気で清らかな青年で、葛藤がある。
エロいことも「天使憑き」特有の人の罪を喰たい症状を抑えるためだが、攻めにそうさせてしまっている、という罪悪感を抱いていて。でもすごく本人はみだら(っていうか、抑えようにも乱れ…

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