雀影さんのレビュー一覧

クリスマスワルツ 伯爵家の情人 小説

華藤えれな  葛西リカコ 

もっと読みたいの

華藤先生の作品は、ご自身が旅行先で出会った、海外のいろいろな土地を舞台に描かれることが多いけど、今回は北ドイツの教会のステンドグラスをモチーフにした、ドイツの伯爵家が舞台のお家騒動の話です。
ロシアマフィアが営むパリの娼館、ナチスが台頭し始めたベルリンの街、雪の森とレンベルグ家の館と、視覚的なイメージが広がりは、いつもながらの美しさ。
物語の設定も構成も、内容的には盛りだくさんだし、華藤先生の…

0

憎らしい彼 美しい彼 2 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

帝国に君臨しているのは

これはある意味、究極のオレ様攻め。
清居がいくらツンデレたくても、全くデレさせてもらえない。
全てのデレを全否定されて、ツンだけを強要されるそのストレスたるや、本当に気の毒。
でも、それでも、好きだから離れられない。
清居は離れたくないのに、平良は自己完結してむしろ喜々として離れていってしまう。
このすれ違いも、清居の方が一生懸命埋める努力をして、なんて健気なんだ!と、清居に同情しながら…

10

私がオジさんになっても コミック

村上キャンプ 

パートナーの性的魅力

ボンヤリ系男子×ナルシスト君の『20年愛』。ってことで、
若い頃のあれそれより、年齢を重ねてからのこれそれがメインの、BL的にはちょっと珍しい感じの作品。
村上先生の絵は、どちらかといえば、素晴らしくセクシーでリアルな肉体美でガッツリエロエロってタイプとは対極の作風ではあるけれど、この作品の場合は逆にそれがエロい。
三角の、自分のかわいさに酔っていた10代20代も、実はもう…って気付く29歳…

6

富士見二丁目交響楽団シリーズ外伝 ブルームーン・ラプソディー 小説

秋月こお  後藤星 

常連向けです

富士見の外伝シリーズが、終われそうで終わらないまま既に10巻?
さすがに、付き合うのも結構辛いものがあるかも。
熟年夫婦が上手いこと夫をなだめたりする話や、子育てパパが仕事の手抜きの言い訳したりする話や、隣の家の子どもに軽はずみに関わる話など、
まあ、このシリーズに今まで付き合ってきた行きがかり上、読めば読んだで、圭と悠季の二人の続きを知ることができるのは、それなりに感慨もあるし、二人の相変…

5

おはようとおやすみとそのあとに p.s. コミック

波真田かもめ 

もう、この二人のお話は、お終いがいい。

シリーズ終了後の、幸せに続いている二人の生活を描いた短編集。

仲良しだけど、ときどきケンカして。
キスもたくさんして。
たくさん、たっくさん、キスして。
ごはんを食べて。
そして、
一緒に眠る。

そんな幸せが、これからもずっとずっと続くといいなと思う。
二人、それぞれの成長や、変わらないいちゃいちゃッぷりを、こうやって眺めてしみじみするのは楽しい。
だけど、反面、こんな幸…

0

酸いも甘いも恋のうち 小説

久我有加  志水ゆき 

小藤くん、かわいいです

上方芸人シリーズに連なる作品。
落語編の3冊目は、舞台が現代になりました。
シリーズ物とはいえ、落語の一門の名前や芸能事務所などの設定が前作を踏まえている位の繋がりなので、この1作だけ読んでも全然大丈夫です。

TVのバラエティもそつなくこなすと二世落語家のハイスペックボーイと、現代生活とは全く無縁にひたすら古典落語の道を究めようとしている無自覚地味ボーイ、この二人の若手落語家が、お互いに…

1

眠り男と恋男 コミック

座裏屋蘭丸 

この版型じゃもったいない

新刊発行時に読んで、そのまま保管箱に入ってしまったのを発掘。
表題作プラス短編が4本入ってます。
元々の掲載誌がR18だったので、エロ描写はしっかりたっぷり。
修正も輪郭線を消して白抜き、または網掛けトーンのまま輪郭線だけ消すなど、繊細に処理されているので、読んでいてあまり違和感は感じません。
っていうか、全体に描線の多い絵なので、輪郭線を消したことで、逆に生々しいかも。
表情や肉体の描…

3

毎日晴天!(13) 子どもたちは制服を脱いで 小説

菅野彰  二宮悦巳 

親目線で評価しています

小冊子とかで、それとなく掌編を読んだりすることはあっても、まとまった長編は実に久しぶりの毎日晴天シリーズ最新刊。
シリーズが始まった時は高校生1年だった勇太と真弓も、とうとう高校を卒業しました。
今までは、同じ家から、橋を渡っただけの近所の同じ学校へ通っていた二人。
勇太は職人の道を選び、真弓は大学へと進学し、二人別々の日々を過ごしていくようになります。
そして、ほぼ、生まれて初めて、一人…

5

空と原 コミック

中村明日美子 

二丁目の原、かっこよすぎ!

今更ですが、映画「同級生」の原画展を見に行ったら、シリーズ全部読み返したくなりました。
この本は、まだ未レビューだった。

「永遠の当て馬」原先生をめぐる男達のお話。
同級生の二人が卒業して、入れ替わりに入ってきたソラノ。
「生徒には絶対に手を出さない」ハラセンにグイグイと迫っていくソラノ。
そして、高校生だった原の、全ての始まりだった有坂先生のお話や、原のゲイ友コマちゃんのお話などが…

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Chara Collection EXTRA 2016 特典

葉鳥が幸せそうでうれしかった

この手の小冊子からも徐々に撤退しようかと思っているのですが、今回は「ダブルバインド」「毎日晴天」「パブリックスクール」などの番外編が収録されているので、やはりはずせなかった。
なかでも、パブリックスクールの後日譚「王と小鳥の休暇」は本編シリーズを読み終えて間がないので、一番感慨深かった。
忙しいイギリスでの日々、たまたまできた休日に、二人でかつての母校と、その街に出かける話です。
エドがどれ…

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