茶鬼さんのレビュー一覧

さようなら、と君は手を振った コミック

木原音瀬  深井結己 

無償の愛は痛い。

ノベルスの表紙とコミックの表紙を並べて、構図がよく似ていたので思わず「あれノベルズか?」と勘違いしてしまいました。
しかし、ノベルスは啓介が誠一を抱きこむような構図。
コミックは啓介の腕に誠一はいなくて、左隅に洋服をきたまま考えるようなポーズでいます。
トーンは同じなのに、この構図の違いがコミックの中身を現しているんだ、と感心させられました。
原作は木原氏の小説で、ergoで掲載されていた…

3

Hybrid child コミック

中村春菊 

性別も種別も関係ない愛に感動

ロマンチカシリーズは読んでいるのですが、ついつい引き込まれる理由がわかったような気がします。
かわいいだけの絵でなくて、その奥に流れる愛の表現がうまいのですね☆

人間が与える愛情で成長するハイブリッドチャイルド。
それを作る黒田の理由がわかる3話の、月島との関係が涙でした。
それぞれのお話も感動です。
ゆずと壱のお話も、
「まだ僕に優しさしかくれていない、もっと辛いこととか悲しいこ…

6

夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

魔女の呪いが解ける時

コンプレックスだった顔を、事故をきっかけに整形して、別人になりすましホストになる一葉。
そこで偶然中学時代に好きだと言われ、少し付き合った黒石と一緒になります。
自分を裏切ったと思っていた黒石を貶めてやりたい。
そんな動機で、黒石に接近する一葉。

一見地味な黒石ですが、健気なんです。
一葉の意地悪にも、その深い懐で包み込む。
派手な世界のお話なのに、淡々とシビアにお話しは進んでいき…

5

宵闇の契り~桃華異聞~ 小説

和泉桂  佐々成美 

成り上がりのツンデレ

桃華異聞の第二弾は、東昇閭のナンバー2莉英のお話です。
第一弾の聚星の話は、がっかりしてしまったので次は挽回してくれよという望みをかけて、、、多少浮上いたしましたよ。

莉英は、貧しい家を助ける為兄青林と一緒に桃華郷に売られてきます。
幼いころより病弱で、病のせいで顔に痣や傷痕があり、醜い面相だからと忌み嫌われているのですが、そんな莉英を愛する兄が売られる時に心配して、一緒でないとという条…

1

三村家の息子 コミック

明治カナ子 

しがらみにとらわれて何もわからない

「リアル1/2」もそうだったが、このシリーズもリアルだ。
それぞれの気持ちのすれ違い、それが痛いのだ。

弓の兄はホモと言われ、色々問題を起こして家出している。
旧家らしい弓の家を彼は継がなくてはならない、他にやりたいことがあるのに。
そのプレッシャーで刺のように心が過敏になっているようだ。
唯一心を許せて頼りにしている同級生の敏夫は、弓に似ていると、その兄角と関係を持つ。
敏夫は弓…

4

うつしみの手 リアル1/2 コミック

明治カナ子 

兄弟で家族再生のお話

「リアル1/2]で兄潮の友人谷口とも関係してしまった陸。
そこから潮が陸を突き放すような発言と行動を。
陸も谷口と潮の関係にうっすら気付き、憤りを覚える。
この兄弟の家庭は崩壊しており、兄と二人で家を出て一緒に暮らすため、陸は努力しようとする。
二人だったらやっていける。
貧しくさみしい食卓だった今までの風景が二人暮らしになって幸せそうだ。
そこには、禁忌の愛ではなくて純粋に家族として…

1

リアル1/2 コミック

明治カナ子 

怖いです

潔癖症の陸は兄の手でしか精を放てない。
しかもそれは寝ている時で本人に自覚と意識はない。
兄の潮はそれを二重人格というが、夢遊病でもあるようだ。
暗く、深く、そして何より痛い!
そこに愛情は間違いなくあるのだろうが、潮の友人(?)谷口の存在もあり、狭間にある潮の立場が悲しい。
潮と陸の家族の事とか、兄弟の先行きはこの次の「うつしみの手」で明らかになり、それぞれの展開もされていくので、次の…

1

インクルージョン 小説

崎谷はるひ  蓮川愛 

福岡弁エッチはエロイです

方言のBLはいくつかありますが、福岡弁は一番エロイとつくづく感心させられました☆
しかし、エチシーン長いですっ!初エッチに50ページですよ!!
未紘がよくしゃべるからなんですが、いや、心の声がよくしゃべるのか?
お疲れ様でした~

こんなに可愛くて、イイコなら友達もいてよさそうなのに、
同年齢の人達は見る目がないのね、っていうか未紘が変に意地っ張りだからなのかしら?
まあ、なんでも包…

3

少年人形 小説

崎谷はるひ  佳嶋 

JUNE的官能小説

飼育、調教、倒錯、女装とポルノの要素で出来上がった一冊でした。
しかし、碕谷さんの女性ならではの文体で、それは甘く切なく、佳嶋さんの絵と相まって雰囲気もさることながら、上品な仕上がりになっています。

一般的なポルノ作品と違うのは、
少年由宇と、義理の伯父匠のすれ違い、勘違いからエスカレートしてそしておさまるという、機微の描写をただの性表現で済ませていないところなのでしょうか。

伯父…

7

北の情炎 小説

愁堂れな  山田ユギ 

朝も夜も肉体労働お疲れ様

大間のマグロ漁師「北の漁場」の続編です。
愁堂さんだけありまして、いきなり濡れ場から始まります。
ということで、相変わらずのラブラブぶりでありますよ。
秋山は男は黙って。。な人なのでエンの語りで進んでいきます。

秋山と一緒に生活し、仕事も一緒にというすっかり夫婦な生活のところへ弘前から沢田という男があらわれるところから展開していきます。
最初は秋山と勝負!と言っていたのですが、その神…

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