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鳩村衣杏 陸裕千景子
ふばば
ネタバレ
先に関連作の「あなたは僕のマスコット」を読みました。舞台は同じく常盤出版の文芸一部。 主人公は、大衆小説誌「小説マリウス」の編集部に所属の鍛治舎一(かじしゃ はじめ)。 幼い頃に父親を亡くし母ひとり子一人で生活してきたが、この度母親が再婚することに。 相手男性と彼の息子、つまりは義理の弟となる人と初めて4人で食事会をするのだが、その義弟となる男が実は……!という展開。 …それは青天の霹靂。…
鳩村衣杏 葛西リカコ
のっけから、王子ルックスのフィンランド男がオタクトーク炸裂で残念感を醸し出しています。 『忍ちゃんだー!』と抱きつかれる二階堂譲も、かなり興味深い性格で。 フィンランド男・ミカに言わせると、二階堂は『ツンデレに天然が入ってる』んだけど、まーホントに、よく言えば「人は人、自分は自分」を突き詰めてるヒトです。 でも、二階堂の思考回路はすごく興味深い。この考え方の「良い所」を取り入れたいものです。…
桜巳亞子
本のタイトルがいつもと違うのだけど、本作は「桃色」シリーズの最新作です。 そして、タイトル通り、本作は進む道が別れる鷹狩と山口の物語… 「別れ道のふたり」 成績がトップクラスの鷹狩は、おバカの山口と同じランクの低い大学に進もうとしているが、社長を継ぐ立場の鷹狩は、父親からアメリカで経営学を学ぶか、さもなくば家を出ろ、学費も生活費も出さない、と突きつけられてしまう。 山口もおバカなりに、…
梶本潤
エロい男前に酔った勢いでサクっと喰われちゃったカワイコちゃんのコメディ系?と思いながら読んだら、これが結構切ないお話でした。 カワイコちゃんは、経営の厳しい老舗旅館「花洛」の若旦那・香流(かな)。 香流はちっちゃくて細っこくていかにも頼りなさげだけど、心から「花洛」を愛し信念を持って「若旦那」業をやっているんですね。 そこに、行きずりと思いきやなぜか泊まりに来る例の男前・本間(ルポライター)…
久我有加 北別府ニカ
いわゆる「芸人シリーズ」の一編。 内容は独立しているので、他書未読でも大丈夫です。 中編2編+受け視点の後日談1編で構成されています。(全編関西弁。苦手な方は注意) 「思い込んだら命がけ!」 芸人の卵・穣太郎が、芸人になるための最大関門、人見知りと上がり症を克服しようと接客のバイトを探す、という冒頭。 長身で筋肉質で強面の穣太郎は、面接に落ち続けます。それでもどうしても接客の仕事をや…
水名瀬雅良
絵柄は大変美しく、ストーリーは言ってみれば王道、だから非常に読みやすく、適度にハラハラし、適度に萌えられて。 Hも盛り込まれ、心でも結ばれ、ちょうどいいハッピーエンドで適度に穏やかな読後感。 「適度」といっても「そこそこ」という意味じゃないです。モデレート…節度を感じるのです。 真人(受け)は、2年前に一度行きずりで寝た男性・風岡(攻め)が忘れられず、ずっと探し続けて彼の出入りする喫茶店でバ…
小林典雅 麻々原絵里依
表紙と口絵は爽やかカップルみたいな絵柄だけど、内容はちょ〜っと違う。 ひとひねりした紆余曲折がありますよー。 表紙左がハイスペック好男子の詠介なんだけど、合コンで知り合った女子との初デートを控え、実は全く女性との会話に免疫がない。 思い余って幼馴染(年上)の紘斗にデートの予行演習を頼み込むのだが…という展開。 そこに紘斗がゲイで、カレとの「現場」を詠介に見られてから疎遠で、という背景と、紘…
水名瀬雅良 秀香穂里
秀香穂里さん原作、水名瀬雅良さん作画、のコミック。 内容は、スタイリッシュな広告業界を舞台に、クリエイター同士の火花の散るような恋。それを水名瀬さんの美麗な絵柄で魅せる。 …のですが、やはりどうしても駆け足感が否めない。 ストーリーに対して、コミックとしてのページ数が足りないという事なんでしょうかね… 倉田が激情に駆られて秋野を押さえつける所まではいい。その後の秋野の葛藤もまあ良い。 た…
鳩村衣杏 山田ユギ
「映画館で逢いましょう」の続編です。 前編だけでも綺麗に終結していたと思うので続編があることが意外でもありました。 本作では、前編で神尾と恋人になった周が、自分の弱さ・小ささに押しつぶされて甘い恋人関係に浸りきれず足掻く模様が描かれます。 神尾が昔付き合っていたというアジアのスター、イライアス・ウォンの華やかな魅力に気後れし、ふとした仕草で島が神尾へ想いを抱いていることに気づいてしまって動揺…
愁堂れな 小山田あみ
愁堂れなさんというと、2時間ドラマ的なエンタメ色豊かな作風のイメージがあります。 本作はそこから少し外れて、底辺に「死」の静けさ、寂しさを湛えた物語だと感じました。 2人の出会い編「声」。 2人の結びつき編「夏」。 攻め・安原の方にも転機が訪れる「恋」。 安原視点の短編「愛」。 …の4編で構成されています。 「声」の冒頭、いきなり妻子が事故死し、何もかも麻痺してしまったような…