ふばばさんのレビュー一覧

傍若無人なラブリー 小説

鳩村衣杏  タカツキノボル 

世界一美しい黒ウサギ

「映画館で逢いましょう」のスピンオフ作品。
映画配給会社「エルシノア・フィルムズ」が舞台。
日仏ハーフで社内の調整役、いつも楽しげな笑顔を振りまいて座を明るくする恩田真庭が主人公。
映画の会社の話、ということもあって、所々懐かしい映画のワンシーン、エピソードが出てくるので、映画好きの方にはそこも面白いポイント。
物語は、真庭と同じマンション、同じフロアに、偶然、上司の島龍之介の弟で超美形・…

1

辞めるまでにしたい10のこと 小説

鳩村衣杏  みろくことこ 

ずるいしたたかさではなく、

「誠覧社」シリーズの1作目。
小柄で童顔、女性から可愛いと言われるコンプレックスを逆手にとって「したたかわいい」を武器にして頑張る白石純人、が主人公。
内容は、鳩村衣杏先生お得意の「お仕事BL」で、次期社長・難波の仕事論、イタリアンレストランシェフの覚悟、誠覧社の近くにある高級テーラー主人の含蓄、などなどいつも通り言葉に力がありますよね。金言がたくさんです。
でもBL的にはどうかな…と思う点…

1

On Doorstep コミック

CTK 

もうちょっと長く読みたい

面白かったです。
表紙より中の絵の方がきれい。(と感じました。)
スリの現場を押さえられた青年がその相手に惹かれていく、という物語なんだけど、そのお相手の持つ背景、青年がなぜ軽犯罪に手を染めてるのか、とかは、舞台がNYである理に適っていると感じました。
青年ジミーが書店勤務のリースに近づいて、そして恋をし、若さでグイグイ押し、想いは本当だったのに最初の思惑がばれ……
展開はかなりスピーディ…

3

青春の化身 コミック

北別府ニカ 

一途恋

「麗人」だったんですね。ちょっと意外。Hがどうの、体位が、プレイが、お汁が、擬音が…という話ではなく、もっと心の動きの話でした。(麗人さんに失礼ですね。すみません)
そして、サッカー界が舞台で、プロ選手が主人公です。
でも試合風景とかトレーニングの描写は無くて、それでも30近くなってきてレギュラーから外れてくる感じ、高校生のルーキーがチームに入ってくる感じ、自分次第で下のリーグでも輝ける感じ、…

2

シンケとあーたん 小説

鳩村衣杏  サマミヤアカザ 

結構シビアでシリアスです

タイトル「シンケとあーたん」、表紙に可愛らしい子ども。子育てモノか…あんまり好みじゃないかも。
と考えつつ読み進めましたが、内容は逆に「辛口」。
姉夫婦の突然の事故死、遺された3才の甥、世界的な実績を上げていた仕事を辞め、退職して甥を養子とし、結婚もしていない28才の葛城晋之介(シンケ)は「シングルファーザー」として暮らすことを選択する。
対して同期の溝口新(あらた、あーたん)は子供向け書籍…

1

兄弟は恋人の始まり 小説

鳩村衣杏  陸裕千景子 

同い年のデキる義弟と

先に関連作の「あなたは僕のマスコット」を読みました。舞台は同じく常盤出版の文芸一部。
主人公は、大衆小説誌「小説マリウス」の編集部に所属の鍛治舎一(かじしゃ はじめ)。
幼い頃に父親を亡くし母ひとり子一人で生活してきたが、この度母親が再婚することに。
相手男性と彼の息子、つまりは義理の弟となる人と初めて4人で食事会をするのだが、その義弟となる男が実は……!という展開。
…それは青天の霹靂。…

3

あなたは僕のマスコット 小説

鳩村衣杏  葛西リカコ 

彼シャツは一反木綿?

のっけから、王子ルックスのフィンランド男がオタクトーク炸裂で残念感を醸し出しています。
『忍ちゃんだー!』と抱きつかれる二階堂譲も、かなり興味深い性格で。
フィンランド男・ミカに言わせると、二階堂は『ツンデレに天然が入ってる』んだけど、まーホントに、よく言えば「人は人、自分は自分」を突き詰めてるヒトです。
でも、二階堂の思考回路はすごく興味深い。この考え方の「良い所」を取り入れたいものです。…

1

別れ道のふたり コミック

桜巳亞子 

「桃色」鷹狩と山口の物語第4弾

本のタイトルがいつもと違うのだけど、本作は「桃色」シリーズの最新作です。
そして、タイトル通り、本作は進む道が別れる鷹狩と山口の物語…

「別れ道のふたり」
成績がトップクラスの鷹狩は、おバカの山口と同じランクの低い大学に進もうとしているが、社長を継ぐ立場の鷹狩は、父親からアメリカで経営学を学ぶか、さもなくば家を出ろ、学費も生活費も出さない、と突きつけられてしまう。
山口もおバカなりに、…

3

若旦那の恋は憂鬱 コミック

梶本潤 

梶本先生の描くキスシーン好きです

エロい男前に酔った勢いでサクっと喰われちゃったカワイコちゃんのコメディ系?と思いながら読んだら、これが結構切ないお話でした。
カワイコちゃんは、経営の厳しい老舗旅館「花洛」の若旦那・香流(かな)。
香流はちっちゃくて細っこくていかにも頼りなさげだけど、心から「花洛」を愛し信念を持って「若旦那」業をやっているんですね。
そこに、行きずりと思いきやなぜか泊まりに来る例の男前・本間(ルポライター)…

0

思い込んだら命がけ! 小説

久我有加  北別府ニカ 

良い人同士。応援します

いわゆる「芸人シリーズ」の一編。
内容は独立しているので、他書未読でも大丈夫です。
中編2編+受け視点の後日談1編で構成されています。(全編関西弁。苦手な方は注意)

「思い込んだら命がけ!」
芸人の卵・穣太郎が、芸人になるための最大関門、人見知りと上がり症を克服しようと接客のバイトを探す、という冒頭。
長身で筋肉質で強面の穣太郎は、面接に落ち続けます。それでもどうしても接客の仕事をや…

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