Sakura0904![]()
前巻では萌えというより笑いの比重が大きくて、すごく面白かったけれどBLとしての萌えは少なかったかなぁというのが正直な感想だったのですが、2巻は前巻よりも粕谷と葛谷の可愛さが増していた気がして、萌えを感じることが増えてきました。
プライドエベレストでアナルを責められることへの執念はすごいくせに、コアなエロ用語は知らない初心なところが残っている粕谷も、普段は粕谷の扱いが雑で飄々としているのに…
まずは緒川千世先生、デビュー10周年本当におめでとうございます。すっきりした線のタッチが特に青春ものに合っていて、爽やかに汗が滴る少年や青年達の色気というものが魅力的な作家さんだと思っています。どの作品をとっても、キャラクター設定が素敵なんですよね。そんな先生がファンブックを出してくださったことに感謝です。
中身はざっくり、前半がカラーイラスト集、後半の2分の1が企画もの、残りが描き下ろ…
前巻はBL面が主でしたが、こちらはBL要素にこの年代ならではの葛藤や野球部らしいきらきらした青春もしっかり絡んでいる印象が強かったです。あれからキスや軽い触り合いはするようになったけれど、大きく関係性が変わるということはなく。夏は甲子園を目指して今井も引田も野球一筋で突っ走る。引田視点ではこの時もけっして野球のことばかり考えていたわけではなく、今井と接することが減った寂しさを覚えていたことが語ら…
京山先生のエロスを感じる着眼点、それを漫画でしっかり表現できる才能に改めて惚れました。野球部の部室。部活終わりで皆が出払った後の遅い時間の、2人だけの空間。2年の今井は、1年の引田の裸を触りたくって仕方ない。この導入だけで引き込まれてしまいました。引田自身も十分自覚しているのですが、彼は上背もなく野球の才能がずば抜けているわけでもなく、緊張すると睨むような表情になってしまうことがコンプレックスの…
最初に登場する主人公・ルカがこの作品を書き上げたという設定がまず素敵だなと。同じアパートに住む住人達それぞれのハッピーエンド。無理矢理ハピエンに持ってかれたような感覚もなく、どれも良質な余韻の残る話でした。
◆ノエと双子
双子のキャラクターに惹かれがちな自覚はあります。同じ人を好きになってしまう双子のもどかしい性。でも、そんな彼らを2人まとめて受け入れてくれる人が現れた。どちらか一方に…
茅島の可愛さが極まっていました。こんなに純真な人だったんだなぁ、と改めてその世間擦れしてないが故の言動に驚き。庭師の実家帰省にいてもたってもいられなくなって、1人で空港にまで着いてきてしまう突拍子のなさ。恐らく今までの人生でこんな風に行動したことなんてなかったでしょう。庭師には怒られてしまったけれど、それだけ熱烈に庭師を愛しているんだぁとよく分かるシーンでした。
かと思えば、今度は庭師を…
こういう田舎の幼馴染ものが自分は本当に好きだなぁと再確認できた作品です。きはら先生の作品は初めて読みましたが、田舎や青春の描写にとっても合うタッチですね。瞬平とコタの会話の温度も好きだなぁ。恋人になる前もなった後もベタベタした甘さはなく、男同士の親友らしいからっとした温度で、でも、周りに比べるとやっぱりちょっと親密な感じがあって。遊びの延長線上で抜き合いはしていたけれど、コタの方には最初恋愛感情…
◆かげふみの恋(表題作)
好きな人には好きな人がいた。自分よりずっと年上の叔父に不毛な恋をする高校生・悠太。そこまで分かった上で、この若さで積極的に迫る勇気があるのがすごいなぁと。父に似ている自分の容姿すら、利用する。お互い何も隠していない関係性ですから、そこに第三者が口を挟む隙はないですね。勢いを落とさず、伯父を射止めた悠太に素直に感心しました。
◆僕たちはまるで誘蛾灯のように / 籠…
プラトニックラブを描きたかったという初心を、秀先生が最後まで持ち続けていたというのが伝わってくる最終巻で、安易に一般的なBLらしい展開に持っていかなかったことに感謝したいです。もちろん、BL要素は多々ある。駿人と優士の関係性はBL以外の何物でもないし、この最終巻では濡れ場もある。けれど、ここに至るまでの経緯は本当に長かったプラトニックラブで、やっと名実共に恋人になり体の関係を持った今でも、プラト…
同棲をし始めていくらか経った橋爪×井田と、大学生と高校生から大学生同士に、そして社会人同士になった小林×鳴海。どちらも1巻からは環境が変わり、付き合ってきた年月は増えて安定したように見えつつも、関係が深まるにつれて相手への想いの強さを日に日に自覚し、不安定さも見えるように。同棲といえば2人とも毎日同じ場所に帰ってくるわけだから、ずっと安心なように思えるけれど、だからこそ少しの会わない時間に対して…
