Sakura0904さんのレビュー一覧

かえってほしいの コミック

黒娜さかき 

タチとネコと猫と

 無声、サイレントBL漫画というのが斬新!と思いましたが、無声だからこその良さをたっぷり味わうことができました。全編無声なわけではなく、最初と最後のボーナストラックは一応台詞ありになっています。そこはそこで楽しいんです。でも、やはりサイレントである本編をじっくり楽しんで欲しいですね。台詞がないはずなのに、2人の表情は雄弁に感情を語り、どんな会話をしているのか大体分かってしまうんですよ。黒娜先生のセ…

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その唇に夜の露 コミック

深井結己 

途中までまったく救いのないところがいい

 すごい、復讐ものとしてちゃんとしてる!というのが中盤までの感想でした。昔苛められていたとか、邪険に扱われたとかで、大人になってから復讐を企むという導入の作品はいくつか読んできましたが、最初は優しい顔をして付け込み、相手を惚れさせてから手酷く振るというような展開が多く、この作品のように最初から敵意剥き出しで犯す、というやり方は珍しいのではないかと思います。学生時代の苦い思い出。ちょっとした心のすれ…

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僕はすべてを知っている(6) コミック

高久尚子 

天秤にかけるのではなく、両方掴んで離さないで欲しい

 ようやくこの2人も安定感が増してきましたね。互いへの信頼度がかなり上がったんじゃないかなという気がします。金沢が自分の気持ちを素直に伝えるようになり、そのおかげで加賀もあらぬ方向へ悩まなくなったという感じかな。2人とも以前より笑顔が増えて、一緒にいる時はとても柔らかい雰囲気だなぁと温かい気持ちになりました。さらに、2人の出会いも読めて嬉しかったです。多少痛みを伴っても、患者のためを思って最善の治…

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僕はすべてを知っている(4) コミック

高久尚子 

金沢先生の可愛さに目眩が…

 1巻からずっと気になってはいたけれど、この巻でさらに加賀×金沢カップルの魅力にどっぷりハマった気がします。金沢が本当に可愛いんですよね。犀川の下で働いているとはいっても、犀川や加賀と同じ医者ですし、最初はそれなりに経験もあるもっと軽いキャラだと思っていました。でも、巻数が進むごとに、彼の仕事への一生懸命さとか、対人関係における真面目さなんかが見えてきて、こんなに何事にも真っ直ぐぶつかる人なんだな…

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僕はすべてを知っている(2) コミック

高久尚子 

一途で一生懸命なキャラしかいない

 1巻から引き続きテンポも良く、ストーリーに起伏もあってすごく楽しめました。美チンだけでこんなに話が膨らむなんて、登場人物達にとっても腐女子である読者にとっても夢があっていいですね。バレンタインの一連の話は特にお気に入りです。同僚や客である女性達から本命かどうかもよく確認せずに大量のチョコを受け取ってしまった歩と、告白してきた女性ただ1人からのチョコも受け取らなかった犀川。一見犀川の方が引く手数多…

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由利先生は今日も上機嫌 コミック

木下けい子 

嫁として送り出された受けの愛らしさ

 木下先生らしさが詰まった、ほのぼのと可愛らしさが存分に楽しめる作品でした。昭和の時代設定なので、街並みや建物、登場人物の着こなしなどにレトロさが垣間見れ、古き良き時代が大好きな私にはたまりませんでした。特に六車の、スーツに帽子やサスペンダーを合わせる装いがとっても紳士的で素敵で、また可愛さもあってすごく好きですね。作家である由利の性格は、まさに木下先生作品の攻めの十八番という感じ。少々俺様気質で…

3

ナカさんのながれ コミック

basso 

ラーメン with 青汁も意外といいかも

◆ナカさんのながれ(表題作)
 ラーメン屋の店主・ナカさんと、ただの客から彼の恋人へと変わった慎平。お互いラーメンへの熱い愛を持ちつつ、美味しいラーメン屋巡りを通してデートする日々が、とっても可愛くて。ナカさんが自分のドロドロ血にショックを受けて、ヘルシーラーメンを開発したり、黒烏龍茶や青汁を欠かさず飲んだりするところも、今時な中年という感じで可愛いんです。そんなナカさんにベタ惚れしながら、優し…

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LOVE&CATASTROPHES ラブ&カタストロフィー コミック

語シスコ 

一見痛々しいようで、温かい愛がたくさんある

◆ESCAPE
 最後は3編からなる表題作の受けの話で締められるので、読み終わった後、この冒頭の作品の記憶はすっかり薄れてしまうのですが、再度読み返すとやっぱりいいなぁと思いました。青春の中の儚い逃避行。悪行を繰り返しながら逞しく生きるアキオと、箱入り息子で親からの愛も十分足りてそうだけど、学校と家だけの狭い世界に閉塞感を感じているキョーヘイ。進んで犯罪に手を染められるほどぶっ飛びはできないけれ…

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Q3 コミック

日野雄飛 

先行きばかり考えても無駄だし、今を楽しめばいいと思う

 このポップで肌色多めな表紙からは1ミリも想像していなかった、不毛な三角関係。まじまじと確認したわけじゃなかったので、単純に、濡れ場多めのオムニバスかと思っていましたが、まったく違いました。教師の澤と、生徒の星野と和宮。最初は澤と星野があっという間に体を繋げて両想いっぽくなるので、あれ?結構トントン拍子に進む話なんだな、と思うのだけど。実は、星野は澤のことなんか好きじゃなくって。そこから2人を取り…

2

ばかの恋 コミック

ツブキ 

意外とモノローグで読ませる派

◆ばかの恋(表題作)
 どの作品も萌えたんですが、振り返るとやっぱりこの表題作が一番好きだなと思いました。表情の読み取りにくい佐和の、淡々としたモノローグが面白い。BL漫画の受けではあまり見かけない、上瞼が少し重い感じの見た目もお気に入り。どこにでもいそうなありふれた男子だったのが、烏丸からの愛によって、どんどん魅力を開花させていくようで。一見烏丸の気持ちの方が重いように見えるけれど、なんだかん…

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