chikakumaco
甘いものが好きで、燃費が悪く、いつもお腹を空かせている水落は、甘い匂いに釣られて、
柚科の作って置いたお菓子を食べてしまう。
文字通りのドロボウ猫っぷりに、耳としっぽ。くるくるした瞳。
柚科は、罰として水落に猫の首輪をはめる。「俺の作る菓子を食べたいなら、首輪を付けろ。」
恥もプライドもそっちのけで、従順に首輪を着ける水落。
お菓子に入れたリキュールに酔う水落の可愛らしさにムラついてエッ…
後藤さんの、そのイージーモードの為せる技だと思うのですが、
攻め受けポジにこだわらない、むしろ愛おしいから「気持ち良くさせたいなぁ。」ぐらいの気構えで
リバるっていう、その寛容さ、懐の深さ。多分本人は深くは考えて無いであろう、優しさに惚れ惚れします。
恋愛自体が初心者の青木ちゃんの、真っ直ぐな気持ちに完膚無きまでに絆されちゃった、みたいでもありますが。
後藤さんも自分でもビックリするくらい…
表題作は、そのままカワイイ人。
強面の佐久間に告白されて、怖さのあまり承諾してしまう優人。
喧嘩が強くて、「アクマ」だと噂されている佐久間に一方的に惚れられて、
だんだん絆されていく。その過程をとってもコミカルに描いていきます。
最初ガクブルと震えていた優人も、佐久間の優しさに触れるうち、意識する様になっていて。
ちょっと顔を赤らめたりする。その顔を見て、多分ムラついてしまう佐久間がカワ…
加東セツコ先生の作品はいつも。
その端正な絵と共に、読み手側に何とも言い難い緊張感を強いる。
白と黒のハッキリとした稜線。
選び抜かれた無駄の無い台詞とモノローグ。
どこか覚めた様な、或いは虚ろな。多くを語る瞳。
表題作は巻末にあって。電子書籍では試し読み出来ない様になっている。
そして、表題作なのに。その他の作品と同じくらい、短編だ。短過ぎる。
けれどその中に、言いたい事は全て…
もうひたすら「攻め」である灰田先輩目線で物語が展開して行くんだけど、交互に犬塚目線があればなぁ〜って、焦れてしまいました。
強面と目付きの悪さで、遠巻きに煙たがられる灰田先輩に 初めて懐いてくれた同室の後輩、犬塚。
笑顔も可愛いくて、とにかく暑がりな犬塚は、部屋でパンイチなんてザラ。
目の毒だと思いながら、無防備に寝ている犬塚をつい触ってしまう灰田先輩。
触るどころか、キスをして、キスをし…
樹要先生は「百合ップルに目覚めた!」そうなんですが、そう言われてみれば。
「恋になれ!」の小松と「恋なんかしたくない」の優斗をイチャコラさせてみたり。
「受け」同士、かわいコちゃん同士をイチャつかせるのが好きみたい。
美人の日和は、最初、後輩の佳澄を抱くつもりだったみたいだけど。
確かに佳澄も黒目がちで線の細い可愛いコなんだけど。
そこは陸上部。もちろん佳澄が抱くんですよね。
けれど、…
佳門先生の作品と言えば、フェティッシュ全開のエロエロさが特徴的ですが、
本作はビックリするくらい、エロ自体が少なく、恋愛を通して 成長していくハートフルなお話。
先生もあとがきで、「目指したのはささやかな幸せ。いろんな所で頑張っている人達に伝われば、と。」書いてらっしゃいます。
大地は、極度の訛りの為に引っ込み思案になっている大学生。
進学の為に上京したアパートの隣には、いつも男が出入…
キスをするのに、唇を開かなければならないと気付いたのはいつだっただろう。
「その唇をひらけ」というタイトルとは、言葉を紡いで欲しいという事もきっとあるんだろうけれど、もっとダイレクトに、このキスを、この俺を受け入れろって事なんだなぁ。
ずっと好きなんだけど、素直にそれを言えないたまきと、俺を構えとワンコな慎司。
たまきが美人さんで、人当たりも良いので。心配のあまり強引になってしまう慎司。
…
章生の兄、貴成は総司郎の仕事の補佐をしていた。
彼は何故、死んだのか。兄の死に総司郎は関わっているのか。
本作では、気難しい総司郎に焦点を当て、過去に遡り謎を解き明かしていきます。
久世は総司郎の父の妾の子だった。父の愛人は、幼い総司郎にも優しく、日向の様な女性。
総司郎は、久世とその母が住む別邸で過ごす事が多くなっていった。
ところが、久世の母が亡くなった事で、久世は本邸に引き取ら…
子供の頃に読んだ、バーネットの「秘密の花園」は、どんな話だったかな、と想いを馳せる。
アンダーと呼ばれる、貧民層の暮らす街で、両親にも兄にも先立たれ、独りで生きてきた章生は、ある日、栗須という男に拾われる。
栗須はただの使いだと言い、豪奢な屋敷へと連れて行かれる。
屋敷には、若くして世捨て人の様な暮らしをして、広大な庭の植物の世話をして、日がな一日暮らしている久世という男。
たまに屋敷…