つまさきにくちづけを

tsumasaki ni kuchiduke wo

つまさきにくちづけを
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神11
  • 萌×24
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
81
評価数
21件
平均
4 / 5
神率
52.4%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHYノベルス(シャイノベルス・大洋図書)
発売日
価格
¥860(税抜)  ¥929(税込)
ISBN
9784813011552

あらすじ

かつてスターダンサーだった秋穂律は、いまや新進振付家として活躍している。ある日、彼が代表を務めるプリュームカンパニーの入団試験にひとりの青年が現れた。律を睨みつける不遜な態度、そして卓越した才能。彼、エースの踊りは律の理想そのものだった。ダンサーには二度と恋をしない。かつての経験からそう決めていた律だったが、エースには惹かれずにはいられない。自分はエースに嫌われている、そうわかっていても。ある夜をきっかけにふたりの関係は変化したはずだったのだが!?

表題作つまさきにくちづけを

天才的トップダンサー・エース
振付師に転向した元ダンサー・律

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レビュー投稿数5

大人のような子供のような恋

ニューヨークのダンス事務所を舞台にした作品なのですが、雰囲気がまさに外国ものという感じでした。こういう文体で書くのは難しいのではないでしょうか。日本が舞台のをずっと読んでいて、たまにこういうのを読むと新鮮かも。

天才的ダンサーでまだ10代で入団してきたエースと、振付師のリツの約10歳差の恋物語で、歳下攻めです。
年上がしっかりしてる、というタイプではなくて、もちろん大人としてはしっかりしてるんですが、28歳のリツが恋心に揺れ動く様がすごくきゅんときました。
大人の恋だなあとは思うのに、学生の恋のような初々しさ、せつなさや情熱もふんだんにあります。エースに本気にならないように、のめり込まないようにとしているのに、段々リツが冷静でいられなくなる様子と、対してクールで何を考えているかわかりかねるのにたまに子供のような顔や執着がが見えるエースの組み合わせはとても引き込まれました。

歳よりも大人びた、という形容がピッタリのエースなんですが、見ているこっちはリツを好きなこと、彼を独占したがっていること、元カレにヤキモチを焼いていること、リツに本気で相手にされていないと思ってイライラ続きしていることが十分伝わってきます。
でも面白いのは、リツが全くそれに気づいていなくて、でもなんで気付かないの?とは思わず、うまい具合にすれ違いや互いに好きなのに遊びだと相手に思われているということが不自然でなく、それはそう思うよね…という構成で描かれていること。
周りからの助言やタイミング、もちろん互いに素直出ない性格なども加わって、二人は最後まですれ違い、勘違いを続けています。

しかし、せつなすぎて苦しい、見ていてかわいそうという程ではないため、素直にすれ違いを楽しめるお話でした。
リツの元カレも他のダンスメンバーもとてもいい人達です。
やはり魅力的だと感じたのは、リツの歳の割に相手の何もかもを欲しがる可愛い性格と、エースのクールに見えてやはり歳下だなあと思える性格の組み合わせ、バランスのよさだと思いました。

欲を言うならすれ違い部分が長いのに最後はあっさり…だったのがちょっと残念だったことでしょうか。
すれ違いもの、歳下攻めの歳の差ものがお好きな方におすすめです。

1

欧米舞台は苦手

ネタバレなしで書きたいと思います。

橘さんの小説はすべて既読ですが、こちらの作品は唯一ハマりきれませんでした。
なぜか……それはダンサーものだったから!
芸能ものはわたしの苦手なジャンルのひとつです。
そして欧米が舞台のものもちょっと…
おまけに表紙が手にとるのをためらわせると言いますか…


受けの律は、かつてはスターダンサー。
怪我が原因で引退し、今は振付師としてプリュームカンパニーの代表もつとめているカリスマ的人物。

攻めは若いが天才的なダンサー、エース。
プリュームカンパニーの入団試験を受けに訪れたが、律に対してだけ妙に態度が悪い感情の読みづらい青年。


はじめからエースの方は律に惹かれているようなのですが、コミニケーションをはからないので律に伝わっていきません。
律は律で過去の恋愛から、もうダンサーとつきあうのは無理だと思っています。
こんなふたりがちょっとしたきっかけで関係を持ってからが、ジリジリします。

みなさんおっしゃっていますが、後半の律の元恋人・京佑とエースの対決(?)シーンが好きでした。
エースが子供過ぎるつっかか続きりだっただけかもしれませんが、そのおかげで京佑のカブがきっと読者間でぐーーん!と上がりましたね。
わたしなど、エースよりも京佑との再燃のお話にして頂きたかったくらいです(笑

1

雰囲気にやられた

レビューを拝見して居ても立ってもいられず即購入。
文句無しに「神」でした。内容は。
橘紅緒先生の本は初めてだったのですが、本当に読みやすくて情景も手に取るように分かるので話に入り込みやすい。
ただ最初の方なんですが、専門的な用語が結構出てきて「このままこんなペースで進むのか!?」とちょっと心配したのですが、そんなのは最初だけでした。
バレエなどよく鑑賞する人なら間違いなく楽しめるお話だと思います。
あ、もちろんそうでない方でも楽しめると思います!

若い天才ダンサー×足を故障して踊れなくなった元ダンサー現振付師

不遜な態度を取り続けるエース(攻)にどんどん惹かれていくリツ(受)の思いが切ないです。
エースに惹かれるのをなんとか止めているのは、昔の恋人京佑との破局が原因で。
京佑とエースの、ダンスと恋愛に対するスタンスの違いってのがリツにとっては重要なことなんですけど、それが分かるのが本当に最後の方なのでリツと読者はモヤモヤする。

あと、アデレイダ!!
彼女は当て馬であるはずなんだけど、もう気持ちがいいくらいいい子。
彼女がいなかったらこのお話は面白くな続きかったんじゃないかというくらい、重要で切ない役です。
この世界で当て馬が男だと締まらなかったと思う。
でも本当にいい子なんで、この後は幸せになって欲しい。まだ若いしね!

レビューの最初に内容は神でしたと書きましたが、正直なところ挿絵は「中立」です。
誤解の無いように言うと、佐々木先生の絵は好きですよ。
この本もエースの表情とかすごーく良かった。リツを睨みつける冷たい目とか。
でもダンスもので一枚も踊っているシーンが無いのはちょっと……。
物語の最初と最後、リツが見惚れたエースのグラン・ジュテは挿絵であるべきだと思いました。
それかエースが舞台で踊っているシーンがあれば、アデレイダも無理なく絵になったのに!と思う。
物語がダンスにかかる比率が高いだけに、挿絵もそうであってほしいと思わずにはいられませんでした。

2

好き。

コンテンポラリーダンスの世界を舞台にした物語。
足を痛めた元ダンサーで国際的な振付師のリツと、若い天才ダンサーのエース。

寡黙なエースが最初からリツに惹かれていて、強がりだけれど臆病なリツもどんどん嵌って行くのが
読者にはよく分かるのだが、小さな誤解も積もって二人はなかなかお互いの気持ちが分からない。
ストーリー展開自体は、そういう先も読める非常にベタなものなのだけれど、
なんでこんなにキュンキュンするんだろう?
主役二人のキャラはそれほどツボじゃあなかったのだけれど、エースがポツンと呟くセリフや
リツのぐるぐるした想いが切なくて、ときめく。

淡々とした綺麗な文章が題材の面白さとの相乗効果で、独特な世界を作っている。
ダンサーの肉体の美しさや、冴えた空気が伝わっていて読んでいて気持ちがいい。
セリフも、甘過ぎず、ちょっと気障なんだけれど自然に思えて、魅力的。

当て馬のアデレイダは才能があって伸びやかにキュートな女の子だし、
リツの元カレの京佑がすごくいい。
エースの子どもぽいセリフに対して彼がグラスの水をぶっかけるシーンなんてかっこ良過ぎ。
うわ続きぁ、私は君が一番好きだよ!

橘紅緒さん、初読み。
ダンスの世界というところで、はい、点が甘くなっているのは分かっているが
それを差し引いてもすごく良かった。
おすすめ。


*おまけのどうでもいい話。
 作中エースの20歳の誕生日にリツが「おめでとう、色々解禁だな」というシーンがあって
 飲みに行くんだけれど、
 NY州の飲酒喫煙可能年齢は、21歳。20歳はブブーッ!フライングです。
 そして日本みたいに色々なことが一律20歳ではないので、
 リツのセリフは実はちょっとピンぼけなのね(笑)

8

振り回される回りに同情

橘さんの作品は原作を書かれていたコミックの「セブンデイズ」以来…小説として読むのはこの作品がはじめてです。

公演中の怪我が元で引退を余儀なくされて振付師に転向した元ダンサーとそんな彼が代表を務めるダンスチームに入団テストを受けに来た天才的若手ダンサーとの恋模様…って感じでしょうか?

とても読みやすい文章をかかれる方ですね、流れるようにその場の情景を想像できるのも良い。それは、題材がコンテンポラリーダンスを扱っていると言うのも影響しているのかもしれませんね。

リツは自分のチームの入団テストを受けに来た若手ダンサー、エース・バードが始終挑戦的な目つきで自分を睨んで来ることが気にかかります、そして天才的な彼のダンスにも魅了される。

ただ、自分に敵対心を持っていると思っていたエースとは彼がチームに入団してからもずっと必要以上の事は話さしたことが無いようなどこか距離を置いた関係だったのに、とふとした切欠で身体の関係を結んでしまってから、何を考えているのか読めないエースの行動に次第にリツは振り回されてしまうことになります。

エースってなんだか酷い奴なんですよね、同じダ続きンスチームでパートナーを組んでいるアデレイダにもリツにもどちらにとっても思わせぶりな態度を取るんです。

リツはリツで過去に恋人だったダンサーとの辛い別れの経験があるから才能のあるダンサーは二度と好きにならないと決めていたのに一度そのぬくもりを知ってしまったものだからエースがアデレイダと恋人同士なのだろうと思ってもなかなか踏ん切りがつけられない、相手が傍にいて始終顔を合わせるのだから忘れるなどと言うことはほぼ無理に等しいわけなんですよね。

リツの視点で話は進んでいくわけだからどうしても読んでいる間、煮え切らないというか思わせぶりな態度のエースに怒りの矛先が向かってしまう。どうしてそんな態度を取るのかはもちろん最後の方でわかりはするけれど、だからって妙に納得いかないのは影でひっそりと泣く人があまりに可哀想すぎるからでしょう。

あの自由奔放さは若さゆえなのか、だとしても、もう少し回りの人間の気持ちも鑑みる余裕がほしいよね。

BLだから結果アデレイダとエースがくっつくことは無いだろうと思っていても、アデレイダがあまりに良い子なものだから振られてしまった彼女がかわいそうでかわいそうで。すごく複雑な心境なのですよね。でも、きっと彼女ならもっと彼女に相応しくもっと素敵な人を見つけてくれるに違いないです。

アデレイダの分まで幸せになってくれなきゃ許さないんだからね!・・・と言うことで。

4

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