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麻薬捜査官、マトリと検事との互いに過去に消えない傷を抱えた者同士のラブ
麻薬取締局に所属しながらも執念のように麻薬撲滅を心に誓いながら捜査の
為なら命すらおしくないと思っているような受け様は、麻薬内偵捜査の為に
疑いのある売り専の店にボーイとして潜入捜査をしているのです。
まさに身体を張った捜査で、ホントに客を取ってるんですよ。
それは過去に覚せい剤で妹を失って、傍で助けてあげる事が出来なかった故の
懺悔と後悔にの気持ちからくる行動なんです。かなりシスコンですね。
そんな捜査中にお馴染みの客の紹介で来た冴えないリーマンと出会うのですが
挙動不審気味で、しょぼくれた冴えないオヤジだと思ってお客として相手を
したところ、Hをし始めるとまるで性格が反転したかのようにオレ様になる
あまりの激しさに気を失ってしまう受け様なのです。
元々ゲイでない受け様は、捜査の為に売りなんて仕事をしているのですが
その豹変した攻め様とのHで初めて快感を得てしまう。
でも、ハズレ客だと認識し、一夜の客だと思っていたらその後も受け様指名で・・・
そんな時に、店の経営者である暴力団の幹部から誘われる受け様、その中で
麻薬に対する動きがあると知った受け様は、同僚と共に現場に赴くが、
相手に見つかりあわやと言うところで助けに来た相手は、なんと冴えない
ハズレ客の攻め様だったのです。
攻め様は検事で、やはり別件で内偵捜査をしていたのです。
そして助けたお礼は身体でなんて言われ、変態だと罵りながらも相手をする受け様
その最中にもっと自分を大事にしろと説教をされ、うんざりする受け様。
攻め様から初めから正体を知っていた事を知らされ、挙句一目ぼれをしていたと・・・
互いに消えない傷を持っている二人、受け様はそれを己のせいだと必要以上に
忘れる事が出来ない、そして攻め様も壮絶な過去を背負っている。
設定としたらシリアスで暗くなる展開なのですが、受け様のツンデレ的な性格と
攻め様の受け様にエロ甘な雰囲気を出している為にシリアスな中にコミカルな
掛け合いが感じられて、読みやすい作品になっているようでした。
ヤクザの取り仕切る売り専の店でボーイとして働く「弘紀」。
彼は店に勤めて半月足らずで、売れっ子ボーイになっていた。しかし、彼のその実体は、捜査のためならどんな危険もいとわない、麻薬取締官・通称『マトリ』の桜井暁人だった。
そんな捜査中の暁人の魅力に虜になったのは、眼鏡をかけた冴えない男・小杉。しかし、Hになると突然、変貌し、超傲慢な狼へと変わるのだった。
そんな時、密売組織のボスが動き出した。現場へ駆けつけた暁人だったが、一人の麻薬中毒者の暴走により、逆に暁人がピンチに陥ってしまう。
そこに駆けつけたのが小杉で、実は小杉はやり手検察官だったのだ。
その場は小杉の助けを借りて、何とか逃れることができたのだが、組織のボスには逃げられてしまった。何としてでもそのボスを捕まえようとする暁人には事情があって。
実は暁人の妹は、覚せい剤中毒になって死んでしまっていたのだった。暁人はその妹を救えなかった罪悪感から、密売組織を何としてでもつぶそうと手段を選ばずにいたのだった……
暁人の気持ちは痛いほどよくわかる。
結局、暁人は小杉の手を借りて、組織のボスを捕まえたんですが。
その後の、小杉の行動がよくなかった!
暁人に対して説教をするのはいい。暁人に危険なことをしてほしくない、という気持ちはよくわかる!
たださぁ……覚せい剤中毒者にも立ち直ろうとする人間がいる、なんてこと暁人は絶対にわかってたに違いない。
だって、暁人の妹は覚せい剤中毒で死んじゃったわけだし、暁人はもちろん、そんな妹を救いたいと思っていたのに違いないんだよ! それなのに、そっちの中毒になった人の気持ちがわからないなんてはずがないじゃないか! 頭でわかってるけど、心でわかってない的なことを小杉は言ったけど……本当は暁人だって心でわかってたんだと思うよ。ただ、受け入れるのに時間がかかっただけなんだよ。もうちょっと時間をおけば、暁人だってちゃんとわかったに違いない。
元も小杉としては「時間をおけば」なんて甘やかしたくなかったのかも知れないけど。
自分の気持ちばっかりを押し付ける説教ってよくないと思うんだよねー。
なんか、個人的にいらっとしました。わかんないけど。
でも、あれだけ、やって、やって、やりまくってる中に、これだけのテーマを書き込んでる作者さんはエライと思います。すごいなぁ……どうやってあのページ数に入れたのか、ちょっと不思議。