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表題作エゴイスティックな恋愛契約

ジャンニ・バスティス
桜岡幸次

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

―――君との、あの夜が忘れられない。失恋のショックを癒す為に訪れたバリのリゾート地で、幸次は世界的なホテルグループの総帥・ジャンニと出会う。「一目で恋に落ちた」と囁かれ抱かれてしまった幸次だったけど…!?とっておきのシンデレラ・ラブ登場!ルビー文庫創刊11周年 冬のフェア開催!ラヴァーズ・キングダム2003 今夜、貴方がボクの支配者―

作品情報

作品名
エゴイスティックな恋愛契約
著者
水上ルイ 
イラスト
こうじま奈月 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
ロマンティックな恋愛契約
発売日
ISBN
9784044486044
3.3

(3)

(1)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
9
評価数
3
平均
3.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数1

天然はやはり無敵だ。

『恋愛契約』シリーズ3作目です。

前回、爽二に振られてしまった幸次のお話です。

幸次(受け)は清祥学園3年のテニス部部長。
1年生の爽二には入学当時から憧れていたのだが、振られてしまった。
傷心の幸次に、旅行代理店を経営している伯父がバリ島旅行をプレゼントしてくれた。
宿泊先は世界ホテルランキングでも連続一位を取っている「ル・パラディ・ドゥ・ウブヅゥ」という超高級ホテルだった。
幸次はランチの為にメインダイニングへ行った。
緊張気味の幸次は周りを見回しながら席へ向かうが、幸次と目が合い慌てて目をそらす男が何人も…。
幸次は、きっと場違いな自分をジロジロ見てたんだろうなと感違い。
自分の魅力に全く気付いていない幸次だった。
そんな幸次の前にエキゾチックなモデルのような男性が現れた。
彼はジャンニ(攻め)。
バスティス・グループの総帥であり、バスティス家の現当主。
自分のホエル・グループ内でも質の悪くなったホテルは容赦なく潰す為「鬼のバスティス」と恐れられていた。
このホテルにも視察で訪れていた。
ジャンニもダイニングで幸次に見とれていた。
今まで誰かとの恋にのめり込んだことなど一度もなかったジャンニだが、生まれて初めての気持ちに戸惑う。

幸次は、好みの可愛コちゃんを見つけて、アバンチュールを楽しもうと張り切っていたのだが、逆に男性に声をかけられる。
自分では攻めのつもりだったのに、外国では自分みたいなのは可愛コちゃんの部類なのかと愕然とする。
声をかけてきた男性からいやらしい手つきでお尻を触れられてしまい慌てて逃げようとしたら、プールに落ちてしまった。
プールの水深は深く、しかも足が攣ってしまった。
そこへジャンニが駆け付け幸次をプールサイドに引き上助けてくれた。
(実は幸次、呼吸も止まり死にかけてた)。
それをきっかけに二人は一緒に観光をする事になった。
ジャンニ所有のクルーザーで(幸次はツアーのレンタル・クルーザーだと勘違い)クルージングをしたり、バリ・ダンスを鑑賞し楽しむ二人。
ホテルに戻って二人は一緒にジャグジーに入る。
そこで幸次はジャンニに自分は失恋したばかりで、実はゲイだと告白する。
するとジャンニも男性と付き合った事があると言う。
今まで誰とも付き合った事もないし、ゲイだと悩んでいた幸次は喜ぶ。
ジャンニに「君を抱きたい」と言われ、驚いてしまうのだが幸次は承諾し、二人は結ばれる。
だが翌朝、ジャンニに「寝起きの、乱れた髪の君も、とても可愛い」と言われ、爽二の綺麗な顔が脳裏をよぎった。
自分なんか可愛いわけない!
きっと一夜のだけの事であって、紳士の彼にはその言葉もただの延長。
そう思うと心が壊れそうに痛くなる幸次は思わず「これはただの遊びでアバンチュールだ。あなたなんか、ただの彼の身代わりだ!」
と叫んでしまう。
ひどい事を言ってしまったと自分でも驚いたが、幸次はそのまま服を着て彼のコテージを飛び出した。
生まれて初めての本当の恋、幸次を運命の人だと思っていたジャンニは愕然とする。
しばらく呆然としていたジャンニだが幸次を追いかけた。
だが幸次はチェック・アウトし空港へ行ってしまっていた。
急いで空港へ駆けつけたジャンニだったが、幸次の乗った飛行機は飛び立っていた。
幸次の心と体が誰かのものになると思っただけで、嫉妬と許さない気持ちがジャンニの中で燃え上がる。
飛び去っていく飛行機を見上げ、どんな事をしてでも幸次を見つけ出し、自分のものにしようとジャンニは思った。

日本へ帰国してもジャンニの事が忘れられない幸次。
伯父が幸次の家へご機嫌な様子で来ていた。
幸次の泊まっていたホテルと同じホテル・グループが東京に出来たのだが、このホテルは割引の国内ツアー客を一切受け入れないとの事だったが、伯父の経営する旅行代理店の客だけに割引制度を導入してもいいと言う。
ホテルと聞くだけで心が痛む幸次。
学校へ行っても溜め息ばかり。
校門を出て帰宅しようとする幸次の前に一台のリムジンが停り、中からジャンニが降りてきた。
幸次を強引に車に乗せるジャンニ。
着いた所は伯父が契約を結べたと喜んでいたホテルだった。
実は伯父に提携の話を持ちかけたのはジャンニだったと知る。
伯父の会社を潰して欲しくなかったら、あの夜のように恋人と振舞うこと。
それがジャンニの出した契約だった。
それから幸次はジャンニとの契約の恋人関係が始まる…。


幸次、物凄い天然です。
何の計算もなく男を誘う幸次!
天然ほど無敵はいないのだ!!

私はどうもこの話のような展開に胸がキュンとなってしまう。

受け、初めてのH
  ↓
自分は彼に似合わないと思い込み、逃げる受け
  ↓
追いかける攻め
  ↓
攻め、受けに愛のこもった仕返しをする
  ↓
お互いの気持ちに気づきハッピーエンド!

この展開、やはり最高!!
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!

このシリーズはどれもおもしろいが、私はジャンニ×幸次が一番好きだった。
誤解が解けた後、恋人になった二人はあまあまです。
いやぁ、おもしろかったぁ(*´∀`*)

2

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