• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作嘘から始まるロマンス

左崎雄作 別れさせ屋(32歳)
森下航 車好きの運転代行業(24歳)

あらすじ

無類の車好きで運転代行会社に勤める森下航は、自らの美貌には全く無関心。
だがある日、仕事で知り合った会社の社長・左崎雄作にその鋭利な美貌に目を付けられ、とんでもないバイトに誘われる。
それは、色仕掛けである男を誘惑してほしいというものだった。
もちろん断ろうとした航だが、端整な容貌の雄作に言葉巧みに口説かれ、さらに雄作の貴重な車を乗り回せるという条件に承諾してしまい…。

作品情報

作品名
嘘から始まるロマンス
著者
いおかいつき 
イラスト
有馬かつみ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344805880
4.2

(5)

(2)

萌々

(2)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
21
評価数
5
平均
4.2 / 5
神率
40%

レビュー投稿数3

意外なところで見初められるものです

2005年刊。
主人公・航は大の車好きで、運転代行業の仕事でも指名が入る位に運転の腕に定評がある。
ある時、アメ車の運転代行を請け負った時に初対面の雄作に容姿を見初められて、彼が経営する”別れさせ屋”の仕事で難航しているゲイの執着男に対して臨時で協力してほしいと依頼される。
最初はその話を断っていた航だが、雄作が所有するアメ車を好きな時に乗り回してもいいという言葉に釣られて雄作の申し出を受ける事となった。

…と、二人が近づくきっかけとなったのはアメ車ではあるが、この話は車が結ぶ縁結び…ってのとは違う。
運転代行業の仕事ぶりについては簡潔ながらも要点を押さえて書かれている。
恐らくは、航の美貌からして『意外なところで見初められるものですね!』ってのがメインになるのではないだろうか?

いおかさん作品の受けって見た目男前が多いイメージの中で、今回の航は自身の容姿を自覚していないが、身なりを整えれば輝くタイプの美貌の持ち主ってのは珍しいかも知れない。
言葉遣いは変わらずにぶっきらぼうだったりするけれどね。

今回の仕事の対象となる人物で、高杉という執着心が強く雄作達も手を焼いている男を相手に、別れさせ屋としてのノウハウを通しての恋愛の駆け引きの一部を覗く事ができる。
他にも、雄作が別れさせ屋を立ち上げたきっかけや、脇役キャラの過去とかもさらりと書かれているので、消化不良で疑問に残る部分ってのはない。
航が別れさせ屋の助っ人を無事に済ませるかと思っていたら、高杉の執着で逆に危ない目に遇ったりするので、雄作とくっつくまでの展開も楽しめる。

2005年刊というのもあってエッチシーンはライトで凝ったシチュエーションはないし深入りする部分はないものの、全体的に手堅くまとまっていて良かった。

1

タイトルにもう一捻り

10年以上前の作品ですが古い感じはせず、適度に緊張感のある展開で面白かったです。が、タイトルにもう一捻りほしかったなと思います。

主人公の航(受)は、見た目に反して男らしい性格の24歳。車が大好きな彼が仕事中に出会ったのが、別れさせ屋の社長である雄作(攻)です。(ちなみに、このページでは「32歳」とありますが正しくは「29歳」です。) 雄作の所有するレアなアメ車に釣られて彼の会社で別れさせ屋のバイトをする羽目になった航は、とあるターゲットに接近します。雄作の指導の元でターゲットを翻弄する航ですが、ターゲットはやがて航に執着し始めてーーというお話。

全編にわたって車(好き)推しという感じではなく、航が意外に小悪魔っぽかったり、雄作が意外に一途だったりと、登場人物たちの魅力を楽しめる作品になっています。運転代行という珍しいお仕事の描写も面白かったです。

残念ながらイラストがちょっと作品とマッチしていないかなぁと思いました。有馬かつみさんの絵は嫌いではないのですがどちらかというと丸みを帯びた柔らかい印象なので、文中で描かれる二人の雰囲気とはちょっと違う気がしました。

2

カッコ可愛い受け

 面白かった~!
別れさせ屋と運転代行業とか、あまり身近ではない職業なんで、新鮮でした。
何といっても、受けの航のキャラがいいです。
無類の車好きで、車オタクといってもいいほどで、普段はぶっきらぼうでクールに見えるのに、車のことになると、途端に目を輝かせて熱くなってしまいます。その上、運転技術は攻めの雄作も感心するほどで、エンジンの音を聞いただけで車の不調に気づく、優秀な耳も持ってます。
しかも、誰もが振り向く美形なのに、自分の容姿にはまったく無頓着なのです。
攻めの雄作は、最初は気障で横柄な男という印象で登場したのですが、すぐに気さくで飄々としたイメージに変わります。
雄作と航の会話がテンポがよくて、面白いです。
航視点なので、最後の方まで雄作の本音がわからなかったのですが、読み返してみると、必死に気持ちを抑えてカッコつけてたんだな~とわかって、微笑ましいです(笑)
航が別れさせ屋のバイトでターゲットに本気で執着され、未遂とはいえギリギリ犯られそうになってしまうので、苦手な方もいらっしゃるかも知れません。でも、その事件がきっかけで、恋愛に鈍い航が雄作への恋愛感情を自覚し、雄作もカッコつけるのをやめて本気を出しますから、ハッピーエンドのための試練だったと思います。
航の同僚で、元刑事の川上さんも気になるキャラです。リアルな恋愛なら、川上さんのような地味で誠実な人がタイプなので、雄作より好きかも(笑)

2

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP