おまけ漫画付きRenta!限定版
求めるのは、「安定」ではなく「刺激」――
うううう〜ん……
なんと言うか。ストーリーそのものはアリだと思うんです。
だけど。
この主人公・探偵の飛名の行動原理、思考回路がさ…
イヤな奴ですね〜。
作品を読み込む以前に、このキャラクターに対する嫌悪感が出てしまった。
事務所の近所で見つけた小さなレトロ喫茶店。
入ってみると、若い子がぶっきら棒に接客している。
そんな子をからかって、ちょっかい出して、オとして。
老いてきたおじいちゃんの後を継ぎたいって懸命にやってる子をさ。
もうイヤ〜な気分になったまま浮上しません。
ご自分も子供の頃にお母さんの浮気現場見たりとかのトラウマがあったようで、人との関係の築き方に問題を抱えているんだろうけど。
そんなの理由にならん。
飛名への嫌がらせやストーカーもなんだかわからなかった。
清志くん。なんか……こうなっちゃった以上、がんばれよ。
…としか言えないなぁという読後感。限りなく中立に近い「萌」で。
ほぼほぼついていけませんでした。
私の理解力不足か相性の問題だと思います。
まず、飛名が誰にでも敬語で口が達者で余裕しゃくしゃくぶっているのが苦手で。
気に入ったからお礼だと、いきなり清志に抜いてやるとか、は?!となり。
そこで抵抗はするものの清志はされるがままで。
その後、清志は飛名に嫌悪感を示すのに、今夜は空いてると誘い、そのままお道具を使って…て、え?なんでそうなる?ページ飛ばした?となりました。
で、最後までしちゃうという。
清志は自分の性癖を確かめたいから、と言いますが、結局は飛名のことを好きになっていたということなんですね。
清志にキスをされて飛名も本気になるという。
後付けでそういうことなのねとは思いますが、ストーリーとしては私は全くついていけませんでした。
お互い、好きだという態度もさほどなく、店員とお客のままのような描写で。
ツンデレというか、言葉や気持ちではあるんでしょうけど。個人的には萌えを感じませんでした。
いつもニコニコ笑っている飛名の心の内側はとっても複雑で、愛情表現の仕方も歪んでいるのでなかなか理解し難い人だなという印象でした。
周りの反応や相手の感情はわりとどうでも良くて、自分を曲げることをしない飛名。
それは恋愛感情があってもなくても"他人"であれば同じように接しているので、相当心の闇は深いのかなと心配になる部分はあったけれど。
でも清志の真っ直ぐな想いがそれを少しずつ壊してくれたので、ふたりが想いを通わせる結末に救われました。
飛名が歪んだ理由がもう少し詳しく描かれていたらもっとしっくり全てが繋がったような気がしました。
攻めである飛名が喫茶店をやっている年下の清志にかなり早い段階から手を出す展開にはわくわくし、きはら先生のほのぼのしたタッチに反して、生意気な相手を快楽で籠絡したいという歪んだ嗜好も見せてくれて期待が高まりました。しかし、読み終わってみると、余韻も萌えもあまり残らなかったなという印象です。ゲイでもなさそうな清志があまりにも飛名に都合の良いように描かれ、飛名は特に何もしていないのに棚ぼた的に清志を手に入れた感がありますし、飛名自身の掘り下げや心情変化の描写もかなり薄いんですよね。脆そうな関係性の2人だなぁと思ってしまいました。
攻めが全くダメでした。
途中まではヘラヘラした余裕な年上が、ピュアな年下に骨抜きになるのかなぁと期待して読んでいましたが、読み進めると攻めが私の想像以上に卑怯でガッカリしました。
執着攻めかとワクワクしていたのに、梯外された感じ。
何が嫌かって、この攻めはすごくジャッジしますよね。自分のお眼鏡に叶うかどうかを、自分を棚上げにして受けの子を厳しく細かく品評していて、何様のつもり?と思ってしまった。
受けの子は酷いことされてるのに他を知らないからかひたすら大きな愛で包む、という苦手なタイプの御伽噺で、無理だった。
人生経験少ない子にグルーミングする悪い大人に騙されてはいけませんよ、という教材として使ってほしい‥
このような慈悲深い受けの子は、器のでかいハートの熱いスパダリをめあわせて欲しいです。
この幼稚な攻めはずっと受けを試すんでしょうね。
なんでコイツを受けも部下も赦して癒やすのと憤りが止まらない。ダメだよ鞭打ちの刑でしょ、どうせご褒美にしかならないんだから。