鴇六連×羽純ハナで贈る、色男鳳凰×生真面目猛禽の鳥もふBL!

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表題作白金鳳凰の愛しい勇鳥

?己
26歳,瑞郷天一の美鳥と噂の白金鳳凰
17歳,軍鳥輩出の名門鷲に生まれた側仕え

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

軍鳥を輩出する鷲の名門に生まれ、早く武功を立てたいと願う嵐。しかし、やっと決まった出仕先は、瑞郷天一の美鳥と噂の白金鳳凰・ゲイキの側仕えだった。好色で掴みどころのないゲイキに生真面目な嵐は振り回されるが、家族思いで驚くほど純粋な嵐を気に入ったゲイキは、彼を側に置いて寵愛し始める。超然として見えたゲイキが、身の裡に不遇な立場への遺恨を抱えていることを知った嵐は、彼の力になりたいと願い始めるが、ゲイキが抱えるいざこざに巻き込まれてしまい…!?

作品情報

作品名
白金鳳凰の愛しい勇鳥
著者
鴇六連 
イラスト
羽純ハナ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
黒鳳凰の愛する小鳥
発売日
ISBN
9784041091777
4.4

(44)

(23)

萌々

(18)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
193
評価数
44
平均
4.4 / 5
神率
52.3%

レビュー投稿数6

No Title

黒鳳凰~のスピンオフ作品。
前作では飄々と掴みどころのない無敵の美丈夫だったゲイキと、見習い軍鳥で側仕えの身となったランのお話。
受けはお家で攻めの帰りを待つ、みたいな線の細いのが好きな私ですが、こちらのランは最初から「おれが守りたい」スタンスで。
冒頭にある「金銀比翼」のくだりへと繋がっていくわけです。
ゲイキが花街で華やかで絶倫ぶりを発揮する生活を続けるのにも意味があって。
スピンオフだけど、二対の本といった印象です。
鴇先生のあとがきで、ふたりの今後が垣間見えたのも嬉しかった♡

0

結末に満足しました

前作を読み終わったあとに白金鳳凰の鶂己が気になっていたのと、憎たらしい丹天老君が失脚しないかと願ってたので、今作はとても面白かったです。

鶂己が何故飄々としていたのか?彼は何に対して怒りを覚えていたのかがハッキリしました。
離宮で玻璃を助けた後の事も知れてスッキリしました。

常に嵐に言っていたように、太陽の匂いがする唯一の仙華一枝を見つけられた鶂己は幸せそうでした。正しく鶂己を理解してくる嵐が側に居てくれるようになって心から良かったと思いました。

丹天老君を引きずり下ろして、歪だった玉煌朱宮の改革が出来た話にとても満足出来ました。

前作は独特の名称に難儀しましたが、今回は何度も繰り返しフリガナがふってあり読みやすかったです。笑

1

麗しの鳳凰が仙華一枝を得るまで

今回は白金鳳凰である美麗な神将と鷲族でも小柄な側仕えのお話です。

受様が攻様の側仕えがとして成長し、攻様が悲願を達成するまで。

瑞郷天は鳳凰を頂点とする鳥達の世界です。鶴や孔雀等の公卿鳥、軍鳥や
番兵鳥を担う猛禽類、白鷺や白銀烏などの美鳥、大衆鳥と多種多様な禽鳥
が棲み、頂点に立つ鳳凰の一族は瑞郷天を守護し、縄張りを広げる営みを
数万年の間連綿と続けています。

受様は大将鳥を輩出する鷲の名門に生まれます。猛禽類は雄よりも雌が身
体が大きいものが多く、小柄な受様は上級の軍鳥である両親や兄姉たちは
武将鳳凰とともに戦場に出るため、受様は幼い家族を守るという大事な役
目を担っていました。

しかし1つ下の弟も軍場に出、17才になっても初陣を経験していない受様
は父親と兄姉に強く訴え続け、やっと受様は父親から初陣を告げられます。
しかも鳳凰神将の一時的な側仕えという誉れある役を賜っての参戦です。

受様が側仕えとなる鳳凰は白金鳳凰で、瑞郷天で最も美麗と謳われ、黄金
に輝く弓から放つ矢はかつて1度も外したことがない弓箭兵団の長です。
彼こそが今回の攻様です♪

瑞獣に与えられる階級は仙将、瑞将、天将、神将ですが、攻様は12才で初
陣後、瑞将から一気に神将へ栄進した傑物で、最近は9つある玉座の1つを
与えれたのに即座に辞したと話題の的でした。

軍場でしか武器を持たず、派手な衣服を好み、いつも異なる美鳥の匂いを
纏っていて、1夜に3、4羽の遊君を抱くとか、巣は遊郭のある青楼街に
あるとまで囁かれているのです。瑞獣は好色と言われますが、度が過ぎて
淫蕩で変わり者の鳳凰の側仕えなんて、こたびの拝命は朱真鳳凰の取り計
らいもあり拒むなど以ての外です。

翌朝向かった大規模な陣営で受様は初めて攻様と対面します。長煙管をく
わえた白金鳳凰である攻様は煙りかかった天幕の中で強烈な煌めきを放ち、
受様の想像を遥かに上回る絢爛さで、受様は正体不明な胸の高鳴りを覚え
ます。

しかし馴染らしい姉との会話全く身が入らないような適当さで、攻様は物
見遊山にでも向かうかのような様に陣営を飛び立ち、受様は不安を覚えま
すが、開戦の鬨の声が聞こえた瞬間、のんびり飛んでいた攻様が受様の視
界から消え、突如、敵方から攻様の奇襲を告げる絶叫と怒号があがります。

遅れて戦場に突入した受様は目まぐるしく変わる戦況について行けず、自
分に向かってくる敵の矢に死を覚悟しますが、攻様の放った黄金の矢がそ
れを射落として一命を救わるのです。

その後も受様は軍場を右往左往するばかりでした。小休止で陣営に戻るの
もやっとで、本の一時すら攻様を守れなかったどころか助けられてしまい、
猛烈な情けなさと恥ずかしさに打ちのめされる事になります。

攻様とともに帰還団の一員となり、攻様が戦況報告に鳳凰の城・玉煌朱宮
の九尊の間に向かった攻様に帯同します。玉座の朱真鳳凰達と攻様の間に
は奇妙な緊張感が漂い、受様は状況を告げる攻様の美しい笑みに違和感を
感じます。

受様が仕える攻様に纏わる噂は嘘か!? 誠か!?
受様は立派な軍鳥になれるのか!?

鴇先生の既刊『黒鳳凰の愛する小鳥』のスピンオフとなる中華風擬人化
ファンタジーで、既刊の受様を陰に日向に支え続けた親友が今回の攻様
になります♪

玉煌朱宮を辞した攻様は受様に「帰れ」とも「ついてこい」とも言わず
にずんずんと進み、九尊の間での奇妙な応酬が気になりつつも受様は
攻様を必死に追いかける事しかできません。

そして攻様が辿り着いだ場所は音楽と歌い声、笑い声、客引きの声が混
ざり、優雅さと猥雑さが混在した摩訶不思議な世界・青楼街でした。受
様にとっては初めての青楼閣であたふたするばかりです。

攻様はそんな受様を面白がって軽く手を出しちゃったりするなかなか掴
みどころのない御仁ですが、受様は攻様の側仕えとして共に行動するう
ちに、攻様の笑顔に不自然な影を感じるようになるのです。

そしていつしか軍鳥になる為に攻様の側仕えとして攻様を守るのではなく
攻様自身を守る事を目的として攻様の傍らにいたいと願うようになるので
す。

既刊を読了した読者には攻様の過去から、攻様と朱真鳳凰達との確執や
攻様の目的がうっすらと想像は出来るのですが、攻様がそのために何をし
ていたのかという部分は受様とともに知っていく形で明かされていくので、
攻様が目的を達するまで、ハラハラ&ドキドキです。

既刊を読んだ際に裏方に徹した本作の攻様にぜひ幸せになって欲しい!!
と続編希望だったので、本作の発刊を知ってからとても楽しみにしてい
たのですが、本作もとてっも面白かったです ヾ(≧▽≦)ノ

スピンオフらしく(笑)瑞郷天の世界観等の説明が少ないながらも、既刊
キャラはそれほど絡まないので本作だけでも読めますが、攻様の過去が
絡む既刊を読んでいると更に楽しく読めると思います♡

華やかな外見を裏切らない事で飄々とした男を装う攻様ですが、かつて
親友を救うために自身が矢面に立ったように、かなり過酷な過去をもって
います。

それらを他人に見せないだけの矜持を持つ攻様にとって、生真面目でまっ
すぐな心根を持つ芯の強い受様が優しい癒しとなって、攻様だけの仙華一
枝を得る事ができて本当に良かったです♪

もう少しこの世界のお話読んでみたいと思ったですが、あとがきによると
瑞郷天の鳳凰と禽鳥たちのお話はこれで終幕との事。でもその瑞獣たちで
新作っていうのは有りですよね!? と望みは捨てずにいたいと思います。

2

鳥もふ2

「黒鳳凰の愛する小鳥」のスピンオフ。今回も漢字いっぱいで1回読むのを中断しましたが、なんとか読了!攻め受けともピンとくるタイプでは無かったので萌にしました。神仙界舞台のキラキラしい鳥ちゃんたちの老害vsイケメンなお話、本編210Pほど+あとがき。先生のブログに掌編あるそうです。

様々な禽鳥が住む瑞郷天。青龍、鳳凰、麒麟、白虎、玄武といった神仙界の瑞獣たちは常に縄張り争いをしていて、父兄姉は上級の軍鳥で立派な働きをしています。初陣に行きたくてしょうがなかった嵐(らん)はようやく許しを得たのですが、白金鳳凰の鶂己(げいき)の一時的な側仕えになれと命じられて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
前作のカプ(烈、玻璃)、斬(受け姉)や受けの父兄、南斗后輝(♀、宮廷における鶂己の味方?)、老害っぽい鳳凰たち複数。小兵のスズメがやっぱり可愛いんだよ・・・

**内容に触れる感想

人の名前も、役職・地位も、場所の全部漢字!慣れるまでやっぱり時間かかりました!なので漢字苦手な方にはおススメできないです。

あと、攻めが案外軽かった。前作でめっちゃ気になっていたキャラだったのですが、「あれ、こんな軽い振舞いのキャラだったっけ・・」でした。悪くはないんです、カッコよくて帝王感、無敵感満点なのに、「あははー僕強いから守ってくれなくっていいよー」という感じの物言い。ごりごりの攻めと聞いていたんですけどね・・・私の理想とはちょっと違ってました。

恋心に目覚めた後は、やけに分かりやすく給餌行為したがったり嫉妬するようになって可愛かったです。前作の烈も可愛かったな、確か。

受けちゃんは一生懸命健気ちゃん&うぶうぶ生真面目ちゃんという印象で、めでたく白金鳳凰の側に控えていられるようになったという最後あたりの記載は嬉しかったですね。ただ今一つ萌える要素は少なかった。

鳥ちゃんと他の瑞獣との激しい戦闘記載や、鳥ちゃんの綺麗な様子や愛らしい記載が気になる方でしたらおススメします。私の一番のお気に入りはやっぱり雀。「やー」なんて掛け声で一斉にちっこい矢を放つなんて、超可愛いに決まってる!

2

久々に『正統派腐女子』になれました

来た来た、来ましたよ。
全作『黒鳳凰の愛する小鳥』を読んだ時に私が恋してしまった(笑)鶂己が主人公のスピンオフ!
全作でも飄々としていて掴みどころがない癖に玻璃が危機に陥ると現れて救ってくれる。でも別に別に玻璃に惚れている訳じゃない。瑞卿天一美しく、おまけにべらぼうに強い。
「何処に欠点があるの~ぉ?」と叫びたくなる様なスパダリさまと思っていたのですが、このお話を読んで発見しましたよ、欠点。
でも、その欠点すら魅力的なんだよなぁ……やっぱり、これは恋だわ。

このお話、楽しむためには前作を読んだ方がよろしいかと思います。
なので、正確に言えばスピンオフって言うよりも、主人公を変えた『続編』じゃないかと。

鶂己が玻璃と同じ様に、純血である朱真鳳凰たちの慰み者になるべく育てられた生い立ちだったのは前作で明らかになっています。
ただ、どうやってそこから抜け出し、戦場での英雄になれたのかは謎のままだったんですね。
また、玻璃と烈のピンチを何故救ってくれたのかも。

鶂己に対するお相手は鷲の一族である嵐。
父も兄も姉も軍場の最前線で戦っているのに、体が小さいためなかなか軍場に出ることを許されないでいる子です。でも、この子、とっても良い子なんですよ。皆が軍場に出ている間、小さな雛鳥たちの相手をして彼らに心の底から好かれ、いつか軍場に出る為に鍛錬を惜しまない。どうも父たちが嵐を軍場に出さないのは「何かあったら大変だ」と思っている節も見受けられるんです。それくらい皆に好かれている。

嵐の念願がついにかなって、彼は鶂己の側仕えとして初陣に出ます。
で、鶂己の凄さを目の当たりにすると同時に鳳凰の一族の長とは反目していることを知ります。
また、とんでもない色好みで、軍場にいる以外は青楼街という色町に入り浸っていることも。で、嵐にも手を出してくる。いや、必死で拒むんですけれどもね。

でも、そうこうしているうちに嵐は気づくんです。
誰にでも優しい鶂己の笑顔が本心ではないんじゃないかと。
その陰に隠している感情があるのではないかと。
そして、軍場に出る為に側仕えとして鶂己を守るのではなく、鶂己を守る為に軍場に出ようと決意するまでになります。
鶂己は鶂己で、真直ぐで日向の匂いがする嵐に心の慰めを見いだす様に。
ああ、これ、すっごい良いカップリングだっ!
2人が少しずつ心を寄せていく描写は、かなりキュンキュンしました。
うおー、甘酸っぱいっぞぉ~!

お話の後半では鶂己にまつわる謎が解け、彼がずっとやって来たこと、やろうと思っていたことが明らかになるのですが、そこからの展開は前半の丁寧な描写に比べると少しばかりあっけなかったかな、と思いました。
神評価をつけられなかったのはこれが理由です。
ただね、萌え要素は『滾々と湧き出る泉の如き』なんですよ。
だって、最近の私、かなり枯れてきておりまして、登場人物に恋なんかしないもん。そのお相手にも温かい目を向けたりしないもん。
おかげさまで、久々に『空気になって2人の恋を見守る』正統派腐女子になれました。
鴇六連さん、若返らせてくれてありがとう!

8

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