てんてん
本品は『教官は無慈悲な覇王サマ』のコミコミオリジナル特典小冊子です。
本編後、石原が不在の医務室でのお話です。
玲央は医務室の保険医である石原と親しくしています。今夜も夕食後の自由
時間を利用して家から贈られてきたチョコバーや栄養補助食品のお裾分けを
しようと医務室を訪れましたが、あいにくの留守のようです。
石原は1日の大半をここで過ごしているはずなので、すぐに戻ってくるかと
待つことにしますが、腹が満たされてぼんやりしているとつい眠気に襲われ
てしまいそうになります。
目元をこすったと同時に、廊下から足音が聞こえてガラリと扉が開きます。
石原にしてはやけに粗雑な動作だと不審に思って戸口を見た玲央が捕えた
のは予想外の大男でした。
一之瀬は上からの呼び出しついでに休暇を取って本土に行った石原がいない
間の代理責任者だと言い、椅子の背に掛けられていた白衣をまとって玲央に
要件を尋ねてきます。
玲央は怪我でも病気でもないので一之瀬には用はなく、石原にお裾分けした
かっただけだと早々に退散しようと回れ右をしますが、一之瀬に引き留めら
れてしまい・・・
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)12頁のボリュームで、玲央が石原
不在の医務室で一之瀬に捕まってしまうお話です♪
玲央のツレない態度は一之瀬のツボにはまったらしく、ぐっと手を掴まれて
踏ん張り切れなかった玲央は呆気なく一之瀬の腕の中に引き寄せられてしま
います。
背中をすっぽり包み込まれ、心臓が奇妙に鼓動を速めてしまった玲央がジタ
バタしてもがっしりとホールドされては逃げられません。セクハラを叫んで
も本気で嫌がっていないのはバレている様で、悔しいのと恥ずかしいのと
自己嫌悪で玲央の胸はごちゃごちゃになってしまいます。
突然静かになった玲央を一之瀬は訝しみ、耳が赤くなった玲央を向かい合わ
せて抱き寄せてきて「トキメいたか?」等と聞いてきて、玲央をさらにアワ
アワさせるのです。
大人げない一之瀬はガキぽい罵りを繰り出す玲央の口をキスでふさいだ挙句、
せっかくだから"お医者さんごっこ"をするかとなどと揶揄い、憤慨した理央
が事実に向かいながらリベンジを誓う
・・・という一之瀬の揶揄いに玲央が全面敗北する小話でした。どういう対応を
しても一之瀬のほうが上手好きで玲央に勝ち目はなさそうですが、玲央の態
度が予想できても煽る一之瀬もかなり大人げないですよね。
そういう駆け引きめいた展開はツボですけど、まだまだ玲央には修行を積ん
でもらわないと駄目かな (^-^;