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表題作君主サマに全戦全敗

藤村陣,斗貴の恋人で国家施設SD養成所の鬼教官
橘斗貴,藤村の恋人で養成所を卒業した新人SD

その他の収録作品

  • 君主サマと専属契約
  • 君主サマ以外にも全戦全敗
  • あとがき

あらすじ

絶海の孤島に建つ護衛のスペシャリストSDの養成所。斗貴は二年間の厳しい訓練を終え、恋人である鬼教官・藤村と間もなく離れ離れに――。決して将来を口にしようとしない藤村に苛立ちと不安は募るが、これから命懸けの任務に就く身が弱音など、と己を奮い立たせる斗貴。そうして与えられた初任務は、超VIPの若き天才科学者の護衛で……!?

作品情報

作品名
君主サマに全戦全敗
著者
真崎ひかる 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
難攻不落な君主サマ
発売日
ISBN
9784344845022
2.8

(6)

(0)

萌々

(3)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
3
得点
15
評価数
6
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

訓練から実践へSD初任務

本シリーズはSD養成所の俺様な鬼教官と初任務に挑む新人SDのお話です。

SDの教育機関を満了し受様が新人SDとして挑んだ初任務・要人警護の顛末、
初任務の後日談、2年後に開かれた養成所の合同同期会のSSを収録。

受様は高校卒業後、特殊ボディガード養成する国家組織SD養成所に入所、
2年間という教育期間を地図にも乗らない太平洋の孤島で過ごします。

訓練生達は担当教官に厳しい訓練をされつつ、1期目は基本的な体力作りや
複数の外国や武術の習得に挑み、2期目には特殊な爆発物に対する知識や
化学兵器への対処方法、特殊車両から航空機の操縦に至るまであらゆる分野
へと学習の幅が広げられます。

訓練生として入所した受様の担当教官となった攻様は凶暴で横暴で俺様な
熊男ですが、無駄なほどに顔もよろしく、あらゆる意味で受様のコンプレ
ックスを刺激する男でした。

訓練所に入るまで負け知らずだった受様は、攻様と数々のバトルを繰り
広げますが、明日が最後という日を迎えても肉体的にも精神的にも完膚なき
まで叩きのめされてきました。

訓練生達にとって最後の夜には、教官達によって訓練生の労をねぎらう宴が
催されますが、そこを攻様の説教を装って連れ出された受様は攻様と恋人
として熱い夜を過ごします。

しかし攻様は「最後」という言葉を口にしても2人の未来についての発言は
ありません。翌朝、受様は親友である元クラス長2人とともに島を離れます
が、それでも攻様からは何のリアクションもありません。船の着いた本土
某所にて受様は辞令を受け取り、それぞれが初任務に向かって歩き出します。

受様の初任務はP国に向かう要人警護でした。対象者は立ち会っていた元外務
大臣に「国家の宝」と言わしめるほどの博士で、古風な顔立ちの20代半ばく
らいの男性でした。

元大臣は尊大な態度で博士は不信感を露骨に表し、受様は要請所での散々な
日々もまた「人間扱い」されただけ良かったのだと痛感します。博士は一癖
も二癖もありそうな人物なので、容易な任務にはなりそうもありません。

博士の目的は日本と国交のないP国で行われる兵器開発者や政府関係者が集
まる非公式な会合で、誘拐を含むこの危険から博士を護るため、予防線とし
て受様は博士と観光旅行する友人を装って入国します。

受様の他にもベテランのSD2人とチーム体制での警護であり、相対的に難易
度は高くない任務で新人である受様の技量を試す意図もあるようでしたが、
紹介されたベテランSDのうちの1人がなんと攻様で!?

果たして受様は任務を無事に完遂できるのか!?

本シリーズはSD養成所の教官である攻様と訓練生である受様のスッタモンダ
するシリーズでしたが、本作にて受様は養成所での教育を満了、いよいよ
島を出てSDとして初任務に挑むことになります♪

本作は初出であるプラチナ文庫収録の本編、続編短編に加筆修正、リメイク
版ルチル文庫のための書き下ろで本編後日談がプラスされての発刊です。

旧版もコンプしているのですが、前巻と同じく初版がかなり前(今回は7年強)
なので、ほぼ初読みな気持ちで再読(笑)致しましたが、真崎先生らしい
コミカル調な中にもキャラ達の芯の強さを感じさせる楽しいお話でした。

攻様は養成所の教官を務めていますが、もともと実力のあるSDである事から
現場復帰を要望されていたのです。再会した攻様は受様に、上からの命令の
結果と伝えていますが、受様が養成所をでることで2人の未来のために攻様
なりに考えた結果なのかなと素直じゃない攻様が笑えましたね (^m^)

受様の初任務はP国の反対派による博士の誘拐事件となります。博士をかたって
捕らわれた受様を囮もかねて単身助けに向かった攻様と犯人達との駆け引き、
身体を張ったバトル、最終的な着地点は判っていますので安心してハラハラ&
ワクワクさせて頂きました。

旧版でも収録された5年後の同期会で、受様が攻様との関係を親友達に即報告
出来なかったために、2人に総スカンされてるのが面白かったです。負けん気
が強い受様は誰からも可愛がられるけど、マウントとれる人物がいないという
状況なのですよね。それでこそ受様!!とも言えて萌える♡

シリーズ既刊はあと1作。こちらも年内にリメイクが決まっているそうですが
2人が本格的にバディとして活躍する新作を期待したいです。

今回は強気な受様繋がりで真崎さんの既刊『嫁にこい~あやかし癒し~』を
紹介作とします。こちらは攻様が神様という完全ファンタジーです。

1

あれ!いつの間に?

前作は二期目に突入!というところだったので、今回はてっきり舞台は二期目の事件が?!
一期生となにかあるのか?!
と思ってたら養成所を卒業?!

とうとう斗貴もSDとして独り立ちすることになります。藤村とは島と本土(ていうか仕事始まったらどこ行くかわかんないし)で離れ離れなわけですが、この先の話もできてない状態で、どーするつもりだったんだか〜
とやきもきする暇もなく、初仕事に藤村がチームメンバとしてやってきます!驚く斗貴!

初めての護衛で事件に巻き込まれるという状態。でも藤村と斗貴が乗り切れたお礼にバカンスをもらえるとは〜
最後はSDとしてパートナーを組むってオチになりました。これからはSDとしての現場が舞台になるんですね。

定番化しそうな二人がどうなっていくのか楽しみです。そして鷹野の動向も(笑)

0

きゃんきゃんわんこの初陣

プリズムさんで出していた君主カプの4作目。「難攻不落な君主サマ」→「君主サマと真剣勝負」→「君主サマに完全降伏」→当作という4冊が、藤村・橘カプのお話で、「天下無敵の天子サマ」が名塚・石原カプ。SD(超優秀なSP)になるべく訓練していた受けがとうとう卒業して初任務にあたるお話でした!安心してさらっと読めるんだけど、各キャラがしっかりたっていて好きなので萌にしました。改稿した本編190P超+今回の書き下ろし18P+改稿した後日談19P+あとがき。

2年間の訓練最後の日。鬼教官含め無礼講な宴会シーンから始まります。藤村とはこれで最後かもと思いながら、明け方近くまで好き勝手に貪られた翌朝、船に乗って本土復帰!同期の鷹野や名塚とも別れ、指定された場所に赴くと、「国家の宝」とは想像つかない若い男が警護対象として紹介され・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
今まで登場していた方々は鷹野、名塚&石原さん、英(ちょっとだけ)。新規参入は南雲(今回の警護対象、天才さんらしい)、古川(新しいチームの先輩)、敵役な方々ぐらいかな。

**今回良かったところ

お話は新しい警護対象を新しいチーム(斗貴と藤村と古川)で警護するというものです。さくっと身代わりに斗貴が誘拐されるのですが、それはまあ無事解決するのでおいといて。

きゃんきゃんワンコ(受け)は相変わらずのきゃんきゃんっぷり。最後まで一回も藤村に勝てずじまい。藤村は変わらず俺様暴君状態。なのですが斗貴の事が心配なんでしょうね、しぶしぶといった体で結局現場に戻ってました(笑)
二人でわーきゃー言いながら、お仕事頑張ってくれると良いなと思います。藤村も斗貴だったら背中を預けられると熱烈カミングアウトしてました。

新しく登場した南雲さんはイケメン天才科学者なのですが、斗貴に妙に懐いていた(というか俺の事を構え!と高飛車な印象)ので、また出てこないかな、藤村、嫉妬しないかなと妄想しています。そしたらきゅんきゅん萌え上がりが増えて嬉しいんだけどなーと思いました。

最後のSSは1年ぶりの再会となるSD達の同窓会みたいなものに、みんな集まるお話でした!鷹野と名塚と斗貴の交流が書かれていて、懐かしく嬉しい気持ちになります。本当は斗貴よりそっちの二人の方が好きなので、二人の活躍するお話が出てこないのかなと期待しています。
あとがきによると、年内にはこのカプでもう一冊新装版が出るとのことでした。その前に完全新作があるとのことですが、このシリーズなのかな・・・?楽しみに待ちたいと思います!

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