いつか飛びたい風見鶏

itsuka tobitai kazamidori

いつか飛びたい風見鶏
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×221
  • 萌14
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
10
得点
212
評価数
56
平均
3.9 / 5
神率
30.4%
著者
阿部あかね 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403667268

あらすじ

傾きかけの老舗洋食店の道楽息子・朝彦。
だが店を立て直すために経営コンサルタントの小松が来て状況は一変。
二人は対立しつつも近づき始め!?

表題作いつか飛びたい風見鶏

朝彦、老舗洋食店「日比谷亭」の道楽息子
小松由紀夫、経営コンサルタント、36歳

その他の収録作品

  • 堂山さんに寄せて
  • あとがき

レビュー投稿数10

タイトルも素晴らしい。

作家買い。

阿部さん作品はエロ度の高い作品も多く(そしてその画力の高さゆえに濡れ場がめっちゃエロい…!)、また甘々な作品も多いですが、今作品はエロ度&糖度はやや抑えめ。

なのですが。

もうね、萌えが滾って仕方ない。
なんていうのかな。
塩対応からの甘々、といえばいいだろうか。
それとも砂漠地帯からのオアシス?
序盤、反目しあっていた攻めさんと受けさんが、少しずつ心を通わせ、そして思いを通じ合わせていく経緯が、めっちゃ甘くって優しいの。その過程とか、バランスが素晴らしかった。

で、さらに言うと舞台が洋食店ということもあって飯テロに遭います。
空腹時は読まない方が良いかも☆

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






主人公は老舗洋食店の道楽息子の朝彦。
父が起こした洋食店「日比谷亭」は人気の老舗店だったが、父亡き後、料理長が失踪。朝彦は父の跡を継ぎコックになって…、いないため、店の存続すら怪しくなってしまった。

朝彦の母は店存続のためコンサルタントを雇うことに。
母に雇われやってきたコンサルタントの小松は一生懸命に働きかけるが、「日比谷亭」の店員たちとうまくかみ合わず、さらに店をたたんでも良いと思っている朝彦とも火花を散らす日々。

このまま店をたたむことになってしまうのか―?

というところを軸に進むストーリーです。

朝彦は父の跡を継がず、着道楽、食道楽の典型的な道楽息子。
一方の小松は支出を少しでも減らずべく、朝彦との連携を持ちたいがうまくいかない。

そんな彼らが手を組むようになるきっかけが、それぞれの「遊び」なのです。

朝彦は女性と。
小松は店で引っ掛けた青年と。
それぞれいるところに出くわしてしまう。

いけ好かない男だと思っていた小松の、意外な顔を知った朝彦は…。

と、きっかけこそアクシデントといっていい感じではあるのですが、この出来事をきっかけに、彼らは素の自分を見せ合うように。

そのなかで、小松が仕事にかける情熱のキモになった過去のエピソードとか盛り込まれていき、彼らの魅力が一気に読者に迫ってきます。

中でも秀逸なのが、朝彦がなぜ父の跡を継がなかったのか、という点。

これがまあ、素晴らしく萌え滾る。
この魅せ方が阿部さんならではか。

遊び人の、苦労知らずのボンボン。
そんな側面しか見せてこなかった朝彦の、葛藤、苦しみ。そして哀しみ。

そして、素を見せ合った彼らが、急速に惹かれ合っていく、その過程。

めっちゃ萌える!

小松は、もともとは攻めさんです。
もともと、というか、朝彦にだから、抱かれても良い、と思えた。
そんな小松の恋心にめっちゃ萌えるわけですが、攻めさんが受けさんになるといった展開なので苦手な方は注意が必要かもです。

さらに、朝彦が女性と関係を持つ描写も、序盤あります。
あっさりとした描き方ですし、詳細な描写はありませんが、こちらも苦手な方はおご注意を。

彼らを固めるサブキャラも、皆さんいい味出していますが、中でもぴか一なのが朝彦の幼馴染の堂山さん。朝彦に、ずっと仄かな恋心を抱いてきた堂山さんですが、描き下ろしで彼の新たな恋の予感が描かれています。

ぜひともスピンオフを描いてほしいと切望しています。

タイトルも秀逸。

朝彦という男性はオッサンで(年齢ははっきり書かれていませんが、おそらく40オーバーかと思われる)、自分の意志を手放し、風に流される風見鶏のように生きてきた。そんなオッサンでありながら、朝彦のエプロン姿のなんと色っぽいことよ。阿部さんらしい男の色香ダダ洩れのナイスなビジュアルです。

そして、朝彦が小松という男性と出会い、そして過去を清算し前に進んでいく。そんなストーリーに激萌えしました。

今作品も素晴らしかった。
文句なく、神評価です。

11

自分の意思を持って飛び立て!

ちょっとレトロな雰囲気を感じる阿部あかね先生の新刊です。
『風見鶏』というタイトルですが、深いなぁ〜と思います。
その昔、N総理が風見鶏と呼ばれていました^^;
優柔不断で、風向きを変えやすい人を想像させる比喩だと思うのですが、風を読む・時代の流れに順応するという意味では悪くない言葉だと思います。
風に立ち向かっている様にも見えるのですが、いかがでしょう?

さてさて、本作は『日比谷亭』という老舗洋食店を舞台に繰り広げられる、成長と再生の物語です。

日比谷亭のお坊ちゃん・朝彦は、飄々とした道楽息子。
店の手伝いもせず、自由奔放に生きています。
ある日、シェフがメイドと駆け落ちをしてしまい、大ピンチに陥った日比谷亭。
そこにやってきたのは、経営コンサルタントの小松でーー…

秋彦がまぁー、かっこいい。渋い。着物が似合う。
〝ダメな男ほど魅力的〟の典型のような男だと思います。
対する小松は、クソ真面目な七三めがね……と思ったら、
口の悪いバリタチゲイでした(ギャップ萌え♡)

頑張る小松・何もしない秋彦、未来を見る小松・過去に居座る秋彦、革新をもたらそうとする小松・変化を望まない秋彦……常にこの二人が対照的に描かれています。

かつて料理人を目指した秋彦は料理を受け入れてもらえず、
心を閉ざしてしまいました。
その秋彦にもう一度、料理人として前を向かせたのが小松です。
多分、秋彦は自分を必要としてくれない店と両親を恨んでたんだろうな……

大人になって忘れてしまう事も数あれど、大人になって気付くことも沢山あります。
当時、プライドが邪魔して分からなかった料理人の心を、
大人になった秋彦は自然と理解していました。
きっと、人も料理も保守的なだけではダメなんだろうな。うん。
新しいプランとレトロな日比谷亭、きっと多くの人に受け入れられると思います。
そして、秋彦と小松は人生のパートナーにーー…

ラブ要素薄目なのですが、所々で明彦にキュンとする小松が可愛く、自分を変えてくれた小松に惹かれる秋彦の気持ちにも納得できました。
タチの小松が、秋彦になら抱かれたいと望む所も萌えポイント!

ラストに恋の始まりを予感させた山城と堂山もお気に入りです。
脇のキャラが個性的で、かつ主張し過ぎず素晴らしかった。
さすが上手いですわ^^
阿部先生らしい?痛い展開は封印し、とても読みやすい素敵な作品だったと思います。

7

じっくり堪能しました。良い…

第一話だけ読んでおりました。
モダンな着物姿の朝彦が印象的。
まとまったところで、じっくり読みました。
これは、大人が人生を見つめた物語ですね。

タイトルにある風見鶏のように、くるくると風向きで動くように見えて実は芯のある朝彦。
お話の初めは、ほんと放蕩息子そのものですよ!粋な着物がめちゃくちゃ似合う。誰にでも優しくそつない。だけど冷めている。
そのくせ、実家の洋食レストランには人一倍執着がある。

コンサルタントとして、関わっていく由紀夫との始まりは可愛げないやり取りの応酬なんですね。でも、それを経てから由紀夫が気がついた朝彦の本音がどんどん、話を動かしていきます。

面白いわ~!朝彦が着物をやめ本来の料理人に戻るところ。由紀夫は初めからゲイと朝彦にばれているんですね。ちなみにタチですよ!

2人が近づくにつれて、公私共にパートナーに変化していく過程がたまらんですね。料理をする真剣な姿は、確かにセクシー。
由紀夫が、朝彦に抱かれたい!となるのが、また良い~!
2人のセックスはエロく、濃密な大人のセックスです。眼福だった…

人生の変化を受け入れて、しなやかに生きる。難しいものです。
くるくる回る風見鶏が、実は風に向かい合わせていつも柔軟に向きを変えている。
タイトル深いです。
私はどうだろうか?思わず考えました。
けして重くなく、素敵なお話で満足感有りました!

5

渋くて旨味たっぷりな、のとおりの物語

阿部あかね先生の新作表紙はオトナの和服!
期待が高まって高まって、いざ読まん!

第一印象は…オトナ、いやオヤジにシフトしてきたなぁ…
阿部あかね先生の作品て、もっと若いダメんずが多かったでしょ?そういうのとかいっくんとかから、椿さんとかcode:Gあたり。凄みを内包するオトコへ。
イイですネ〜。
内情は火の車の老舗洋食店の若旦那・朝彦はフラフラした遊び人。
経営を立て直すということで銀行の紹介でやってきたコンサルタントの小松。
この2人がまずぶつかり、そして素顔を見せ合い、そして惹かれていく…
そんな物語なのですが。
まず小松が意外性の男なんですよね。
かなりはじめの方から単に完璧主義のカタブツではない事がわかります。かな〜り口の悪いゲイなんですよ。朝彦にそれを見られても取り繕いもしない。
一方朝彦はかなりの後半まで遊び人のイメージ固定で、それが小松にオムレツを作るシーンから急にもっと心の深い場所の素直さが出てくる。
そんな朝彦に小松がときめく、また朝彦の方から小松にアプローチするというのは実は意外でした。
しかもケンカップルにもならずに。
ただ、そうとなればまどろっこしい駆け引きはナシで、というのはイイですね。
この時も小松はマジメな顔してアケスケです。
また、畳の上にお布団敷いて、傍にタンス、というのがまた何ともイイ。
ちょっとレトロ風味で異人館ぽくもあり、時代も場所もどこでもないような浮遊感。
そんなところも面白く読みました。

4

しっとり大人のラブストーリー

久しぶりに読んだ阿部あかねさんの作品は大人ラブストーリーでした。良かった!ドラマや映画を見終わった後のような満足感。ストーリーを楽しめて最後に結ばれるシーンもジーンと感動しました。

舞台は経営が傾きかけた老舗洋食レストラン。店を立て直すためにやってきた優秀なコンサルタント36歳。今回の受け小松です。攻めはレストランオーナー女性の息子朝彦。年齢は40代前半?位ですが、訳あって無気力になってるボンクラ息子です。
 
最初はお互いにいけ好かない奴だ、と反発し合ってたけど少しずつお互い惹かれあっていく様子が丁寧に描かれています。受けの小松が良い。仕事のできる隙のない男なのにいざエロいシーンになった時の色気がたまりません。ザ・男前受けという感じでした。攻めの朝彦も最初はダメな奴だったけど小松のお陰で自信を取り戻してからは素敵なおじさまになっていきました。阿部先生の大人ラブストーリー、とても楽しめました。やはりハッピーエンドはいい!
 
友人のオネエっぽいゲイの堂山もいい味出していて面白かったです。

4

レストランの経営を再建するお話

老舗の高級洋食店を存続させたい奥さまに雇われたコンサルタントの小松と店などどうでもいいように振る舞う一人息子の朝彦による経営と朝彦自身の立ち直りと恋のお話
朝彦は着物姿でふらふらと遊び歩いてはいるけれど、誰からも憎まれている様子はなく、むしろ好かれているような不思議な男
小松は下手に出ているようで足元を見るような見下しているようにも感じさせるいけすかない男
それぞれに朝彦は風俗で女と、小松はマッチングで男と遊んでいる場面がある

小松は強引に大幅な方向転換を強いようとしたあまり、店を愛する従業員たちにやめられてしまうが、男遊びの現場を見られ取り繕う意味のなくなった相手である朝彦に自らの生い立ちを交えて本音で話し、店存続のために働いていることを理解してもらう
その会話の中で朝彦の店に無関心な姿勢を取る理由が朝彦自身から語られ、実は店の味を引き継いでいる朝彦こそが経営再建の鍵だと解る
朝彦を決定的に傷つけた過去による心のわだかまりは小松との関わりの中であっけなく解けてしまい、そのことに涙を流し感謝する姿は小松の心を思いきり掴んだ
朝彦を中心に据えると店は生き返るのみならず小松の持ち込んだ新しい提案ですら飲み込んでこれからも続いていけそうな活気を見せ始めた

自分にとっては当たり前のことだから見えない、その事の価値を数えられないって言うのはもしかしたら朝彦のように恵まれている人こそが陥ってしまう罠なのかもしれないと思った
繊細な性格だから料理の腕が良いのだろうし裏返して傷ついてしまい足りないところを貪欲に探すことが出来なかったきっと相当頑張って修行しただろうにキッパリとやめてしまうなんてよほどと思う、もしかしたら気づかせてくれる出会いこそが必要だったのかも知れない

一番大事なものは知らず元から持っていて、遊んでいると言っても結局店から離れることもせずクルクルとしながら風を読む力を培って、朝彦が飛躍するときがやって来たこと喜ばしい

小松が朝彦に惚れて役割を転向するのすごい!朝彦のタラシ力計り知れない
いつか逆もしてみたら良いのでは?とは思う
嫌なやつ、最悪な印象の相手と破れかぶれで協力からの意外性に泣き顔後に問題解決だから恋は芽生えちゃうよね
面白かった

1

jejejet

恋についての感想が全然書けてなかった
朝彦が料理をし始めた辺りから小松が小出しに少しだけアプローチするのが大人らしくて良かった
ちょっといいなってのをチラチラ見せて脈があったら行こうかなってのは当然大人で人からの好意になれている朝彦には伝わってて真っ直ぐに自分の方から言うのカッコ良かった
しまい込んでもくすぶる夢を完全に殺す為に現れたかのような存在だった小松が死にかけた夢を完全に生き返らせて羽ばたかせてくれたんだもん好きになっちゃったよね

ダメ男再生物語

傾いた老舗洋食屋のダメ息子と、その店を救済にやってきたコンサルタントの恋でした。

派手な着物を着て風俗通いをし、仕事の一つもしない洋食屋の息子。料理長だった父がなくなり、後をきりもりする料理人やギャルソンたち。しかし母はどうやら経営の才覚はないようで、コンサルタントが入ることに。

仕事熱心なコンサルタント。ちょっとお母さん気質かな?
ぶらぶらして一向に協力しようとしない息子だが、昔父に引導を渡され、料理の道をあきらめた経緯があった。。

再び料理をし、店だけでなく若旦那も再生させる、やり手なコンサルさんなのでした。
お話はちょっと出来すぎなんですが、こざっぱりしてかっこよくなった若旦那がいい感じです。やっぱり仕事に人生に前向きになれるってすばらしい。

2

作家買う

のらりくらりとした朝彦さんが少しづつ変かしてくさまが良い。
刺激となった小松の裏の顔の酷さも。さくさくっと楽しめた!!
料亭の奮起気も従業員のキャラの濃さも良い良い。
阿部先生のカラダの描き方もがっしりてるの魅力的です。

1

店の再建と心の再建に寄り添い墾く心

老舗のレストランが料理長に逃げられ危機に陥る
銀行から送られてきたコンサルは大鉈を振りまくるが次期経営者であろう息子はどこか人事で…

自分の幼い頃の経験から店の再建をすることに
全力を挙げるコンサルが
ただふらふらとしていた息子の気持ちを解きほぐし
息子が諦めていた料理人への道を再び開く

大人になると愚痴は言うかもしれないが
自分が本当に傷ついたことや諦めたことを
口に出したり
誰かに察られるのはなかなか恥ずかしいことだったり難しいことだったりする気がする
だけどもその分その扉を開いた人には
心をすごく寄せてしまってある意味無防備になっているんではなかろうか
そして厄介なことに大人になってそういう経験をする事は滅多にないので
その特別感は恋と変わりがないものなのかもしれない

今回コンサルがゲイだったので2人の関係は一気にそちら側に偏ったんだろうなぁと言う印象を若干抱くけれど
だからこそ
この年齢の2人がと思うから
この物語が色っぽいのかなと思う

もう着物が反則!
色っぽすぎる
いつも着物の男て言うだけで萌えるのにふとしたことで普段着になるとかそちらも加えて反則である

最後までどっちが攻めになるのかなとワクワクしていたので
帰着点になるほどなぁと唸らせていただきました

0

内に秘めた熱い情熱

老舗洋食店の息子・朝彦と店をを立て直すためにやってきた経営コンサルタントの小松のお話。

長い時間はかかってしまったけど、小松との出会いで父からの言葉の意味もわかり
朝彦がまた料理人として厨房に立つ、というのは日比谷亭にとっても他のみんなにとっても、一番いい場所に着地したなと思いました。

最終的にはふたりの恋のお話にはなるのですが、それに至るまでがすごく丁寧に描かれていて
ふたり以外の登場人物たちの人間模様も楽しめる作品だったなと思います。

0

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