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ビッチなスズキくん

bitch na suzukikun

  • 電子専門
  • 電子書籍【PR】

表題作ビッチなスズキくん

須崎,大学生
スズキくん,コンビニ店員

その他の収録作品

  • カナダにて(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

コンビニアルバイトのスズキは小さい頃、母親に置いていかれたトラウマから誰にも期待せず誰のことも好きにならないという生き方をしている。そんなスズキに好意を寄せるヤリチンの須崎。女の子全員切ったから付き合ってくれと懇願する須崎にスズキは身体は許すものの「キッモ」と辛辣に告白を拒否し――。

作品情報

作品名
ビッチなスズキくん
著者
重い実 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
電子発売日
4.5

(63)

(44)

萌々

(15)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
287
評価数
63
平均
4.5 / 5
神率
69.8%

レビュー投稿数9

エロい、切ない、泣ける

 単行本で読んで、感想を書こうとしたらなぜかこっちに飛びました。なんか、独特だな〜と思っていたら重い実さんの別名義だったんですね。

 攻めの須崎くんとスズキくんはしょっぱなからやりまくっていて、エッチ度は高いです。でも何だろう、エロエロでもどこか切ない。スズキくんの悲しい過去が最初に語られるのと、彼の表情に乏しいけどいつも寂しそうな様子のせいかもしれません。

 須崎くんはセフレを全員切ってスズキくんに求愛しますが、スズキくんは「やってるからいいじゃないすか…」と塩対応。その一方で、自分には手を出してこないバイト仲間に惹かれたりしています。激しくやってる最中に「サカイさん…!」と叫ばれて、えっなにこの状況?となる須崎くん、かわいそうに…でもウケた笑

 スズキくんにとって、ヤリチンで女にモテる須崎くんは自分にいつか飽きるはずで、だから論外なんでしょう。でも残り香をかいだり、作ってくれた食事を美味しく感じたりするところを見ると、嫌ってはいないんですよね。本気で自分についてきて欲しい、と迫る須崎くんを追い出し、絆創膏を貼りまくる姿が悲しい。もう捨てられる痛みを味わいたくない、という痛烈な思いが伝わってきます。

 こんなにタダレまくったお話なのに、着地点は純愛でした。体から始まる愛なんてそんな長続きするもんじゃねえよ、という認識を見事に覆してくれます。スズキくんは最後には幸せを感じられたんじゃないでしょうか。須崎くん、見直した。なんか泣きそうになりました。

1

元ヤリチン スザキさんの愛

同じバイト仲間のスズキくんを好きになった須崎さん。
ヤリチンの須崎さんがスズキくんにはまって、付き合うまでの話かなと。
でもそんな単純なお話ではなくもっと深かったです。

母親に捨てられたトラウマから、誰かを好きになったり付き合う事ができなったスズキくん。
そこを掘り下げて描かれているわけではないけれど、中々闇が深いことが感じられます。

スズキくんの精神状態のバロメーターが絆創膏の量かと思うんですが、理由も聞かず無理に止めさせようとせずに見守り続けて、「もう転ばないよ」と言う須崎さん。
過去の男の影がちらつこうと、他の男を好きでも責めたり追及せず、どれだけ冷たくあしらわれようとスズキくんを追いかける須崎さん。
最初はただのヤリチンかと思ってましたが、めちゃめちゃいい男でした!
だんだん須崎がカッコ良く見えてきます!
執着に見えるかもしれないですが、最後の結末にやっぱり愛なんだなと思えました。

このスズキくんと須崎さんだけでなく、コンビニのユルフワ小悪魔店長、オーナーとの関係性も中々闇がありました。

お話の内容自体は重めで、萌えやほっこり系ではないかも。
とはいえ、重い実先生の独特なふんわりした雰囲気や、クスッと笑える所もあり重くなりすぎず読む事ができました。

2

個人的な趣味に合いませんでした


個人的に絵柄が合わなかったようで、エロシーンが多い割には気分が高揚しなかったです。
スズキくん(受)の幼少期のトラウマが須崎(攻)との出会いによって和らいでいくハッピーエンド。

(2017年1月20日読了)

1

現実からちょっと離れた感じがする重い実ワールド

体に絆創膏を貼るスズキくん。場所を変え量が増えていく絆創膏。
その意味をちゃんと理解していた須崎の愛情が、スズキくんに届いて良かった。
重い実さんらしい不思議な空気を纏ったお話でした。

1

一冊でドラマが盛り沢山

ヤリチン大学生の須崎はコンビニバイトのビッチなスズキくんとのセックスにハマっています。
セックス中は求めてくるのに、終わるとそっけない態度を崩さないスズキくんが、それでも回を重ねるにつれて無自覚に心を許すようになっていくさまに、須崎の方がスズキくんに本気でハマっていきます。
他方、スズキくんは家族関係でトラウマを抱えていて、継続的な愛を信じられなくなっているけれど、須崎にひたすらに求められるうちに…、という。

淡々とした流れでありつつも、セックスシーンが多いのは、作者さんの他の作品とも共通するのだけど、もう一つの個性である淡々としたシュールな笑いは、本作では控えめ。
かなりシリアス寄りの作品です。(とはいえ不意打ちでシュールなネタが仕込まれているところは、やはり重い実先生ワールド)

ネタバレすると勿体ないので、詳しくは語りませんが、こういう出だし&エロシーンの多さで、まさかラストのエピソードに繋がるとは思いませんでした。
不意打ちでうるっとさせられました。すごい展開力。

また主役二人の話もドラマティックなのに、一冊の中で、脇役のコンビニ店長&オーナーの方にもなかなかヘビーな物語があったりして。

たった一冊だけの物語なのに、盛り沢山のドラマで、まるで長編小説を一冊読み切ったかのような読後感。
堪能しました。

3

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