もふもふ雪神さまのお嫁入り

mofumofu yukigamisama no oyomeiri

もふもふ雪神さまのお嫁入り
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×28
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

119

レビュー数
3
得点
70
評価数
20
平均
3.7 / 5
神率
25%
著者
葵居ゆゆ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
ミギノヤギ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
¥658(税抜)  
ISBN
9784576201436

あらすじ

ユキはユキヒョウの耳と尻尾を持つ神さま。一緒に暮らすウルマスが大好きなのに、彼はユキを神さまのもとへ返そうと提案してきて…!?

表題作もふもふ雪神さまのお嫁入り

ウルマス,25歳,山奥の村に住むユキを保護した青年
ユキ,18歳,雪神の子供

その他の収録作品

  • もふもふ雪神さまは新婚さん
  • あとがき

レビュー投稿数3

記憶をなくした神様を拾いました

今回は雪神を保護した青年とユキヒョウの耳と尻尾を持つ雪神のお話です。

攻様に保護され育つ受様が神様の世界よりも攻様を選ぶまでと
2人の新婚生活を描いた後日談を収録。

山奥の村に住む攻様は病弱な弟と2人で暮らしていますが、
弟の容態が酷く悪化し、もっと効く薬を買う為に
高値になる冬きのこを求めて森に入ります。

しかし雪混じりの風の中を山の上へ崖の先へと進んでも
見つかりません。もう少し探そうと思った攻様でしたが、
窪地の下の方に一瞬金色の光が走った気がして
もしかしてと降りる事にします。

でも窪地で見つけたのは座り込んで泣いている人間の子供
・・・ではなく、長い灰色で模様の太い尻尾を身体に巻付けた
頭に三角の獣の耳がある雪神様の子供だったのです!!
彼が今回の受様です♪

攻様は老人達から人の登れないほど高い山の頂に神々の国へと
通じる門があり、人間が好きな神々がはみ出して
暮らしていると聞いた事がありました。

中でも人好きな雪の神たちは眷属のユキヒョウの姿で
山を降りて来ていたものの、ある時から人を恐がらせない為
ユキヒョウの耳と尻尾を残した人型を取るようになったと。

目の前で泣く子供は神様にしてはあまりにも幼く、
弟とそう変らない4,5才くらいに見えます。
尻尾をくわえて縋るように見る受様を放っておけず、
攻様は自分の外套でくるんで家に連れ帰ります。

数十年ぶりに降りてきた神様がごく幼い子供姿な事に大人達は
戸惑いを隠せませんが、冬の間はこの地は雪に閉ざれます。

村長が受様を引き取られるものの泣きなまず、
ほとほと困った山頂は攻様に預けにやってきます。
受様は攻様にしがみつくと静かになりますが
攻様は具合の良くない弟の為には雪神様より
生と死の神様の子供を拾いたかったとさえ思います。

しかし自分の名前さえわからない受様は不安そうです。
弟を亡くしたら一人ぼっちになると気を張り続けた自分と
知らない場所に放り出され名前も思い出せない受様が
重なって見えて来て胸が苦しくなりります。

神様には神様の世界があり、人の世界にやってきても
短いひとときしか留まりません。
攻様は受様が帰るまでなら過ごせるだろうと引受けますが、
受様の記憶は戻らず、他の雪神様が受様を探しにも現れず、
それから十数回の冬を越す事になります。

その間に受様にとって攻様は大切な相手になっていきますが、
攻様にとって受様は弟同然の可愛い存在であり、
預かり物の神様なのです。

果たして受様は雪神としての記憶を取り戻すのか!?
そしてその時、攻様は受様の手を放すことができるのか!?

雪神様と身近に接してきた山奥の村で暮らす攻様と
雪嵐の中で拾われたユキヒョウの耳と尻尾を持つ雪神様との
もふもふファンタジーになります♪

受様は自分を助けてくれた攻様が大好きだし、
攻様も自分に懐く可愛い雪神様を憎からず思う両片思いですが、
そもそもが人と神という違い、保護者と被保護者という関係で
過ごした年月が2人の間に深い溝を作っています。

両視点で進むので、
攻様が受様を大切に思うが故に一線を引いているのも、
受様が攻様を大好きでただ傍にいたいと願うのも
ガンガンに伝わるすれ違いが萌えツボで押しまくりです♡

攻様は神様である受様がこの地に留まる事を良しとせず、
受様は自分が攻様といたいという事自体が攻様を縛るのだと
知る事になり、神の国へと戻る決意をするのですよ (>_<)

想い合っていても人と神は共にいられないのか?
2人が幸せになる道はないのか? 攻様が受様を伴侶とするまで、
ハラハラ&ドキドキ、とても楽しく読ませて頂きました♪

葵先生のもふ系ファンタジーはいつも
もふもふ具合がMYツボを激押ししてくれます。

本作もピクピクな耳もゆらゆな尻尾もとっても可愛い♡
シュとしててクール系な(印象のある)ユキヒョウなのに
尻尾をカミカミしたり、ぎゅっとする受様の描写に
きゅんきゅん萌えさせて頂きました。

イラストのミヤギさんは私にはお初なレーターさんでしたが、
物語世界にぴったりな受様ですごく良かったです。
カバーと攻様が受様を見つけるシーンのイラストが最高です♪

0

読後にお赤飯を炊きたくなる

葵居ゆゆ先生のケモ耳ものって、なんでこんなに可愛いんでしょう…
攻めのウルマスが帰って来たと分かると耳をぴんと立てたり、尻尾をウルマスに巻き付けたり、不安を感じればもじもじと自分の尻尾をぎゅっと持って口にくわえちゃう癖なんて本当に可愛い。

今作の受けは、ユキヒョウの耳と尻尾を持った男の子です。
とは言っても、半獣ではなく雪神様なんですね。
神様なのになぜケモ耳?となるところですが…
世界中の天候を司る雪神達という存在が、なんというか、人間が大好きな人懐っこい神様で。
眷属であるユキヒョウの姿を取って山を降りて来ていたものの、獣の姿では人間に怖がられてしまうから…と、人間の姿も取るようになったんです。
ただちょっとそそっかしいところがあって、耳と尻尾を残したままなことに気が付かなかったと。

そんな、やや可愛げのある雪神の子供である幼いユキが、記憶を無くしたまま雪深い山奥の窪地で泣いているところを偶然見付け、思わず助け村へ連れ帰った少年・ウルマス。
2人が出逢い、長い時間を共に過ごす内に、ユキにはいつしか恋心が芽生えて…と続きます。

記憶を無くしたユキと、早くに両親を亡くし、病気がちな弟・シリンと2人で暮らしていたウルマス。
彼らの幼少時代から青年期にかけて、村の人々との交流も交えながら、両視点で丁寧に描かれています。
もう、ユキのウルマスへの懐きっぷりがすごく可愛いんです。
ぺったりとくっついて、誰よりもウルマスのことが好きで仕方がない様子の愛らしさったら。
ウルマスはウルマスで、ものすごく過保護。
恋人みたいだねーなんて、村人からも微笑ましく見られていたりして。
と、ほのぼのとしていて、ああなんて可愛いお話なんだろうなんて読み進めていると、あれれ?!という展開に。
こちら、ものすごーーく!焦ったい両片想いものなんですね。
いやはや、こんなに焦れるとは思ってもみませんでした。

ユキとウルマス。まだ幼い頃から13年間共に過ごしていく内に、2人ともお互いに恋愛感情を持っているんです。
しかし、ユキはウルマスが最近ユキと距離を取り、なぜか素っ気ない態度で。
ウルマスはというと、実は過去にユキと、ユキの仲間の雪神・シュエとある約束をしている。
それ故にユキへの想いを隠さなければならないし、精通し大人になったユキを神の国へと帰さなければいけないんです。

人間の食べ物と人間の精によって神の力が穢れてしまうユキを、早く神の国に帰さなければと必死に耐え、ユキが自分を慕うのは約束のせいなのだと思っているウルマス。
一方、過去に自分とした約束のせいでウルマスの人生を縛り付けてしまっていた。世界で1番大好きな人は、自分を大事に思っていたわけではなかったと悲しみにくれるユキ。
お互いに想いを知らない上に、そんな大きな誤解と思い込みをしたまま人間界と神の世界で離れ離れになる2人。
両視点なのがまた…どちらの気持ちも分かるだけに、この両片想いの誤解とすれ違いの焦ったさに拍車をかけるんです。

ようやく両想いになってもこれまた誤解とすれ違い…
ただこれ「どうしてそう解釈する?」系の誤解とすれ違いではないのが絶妙で、上手いなあと思っちゃうんですけど。
そう受け取っちゃうのも仕方がないと思えるものだったり、あとは、お互いに相手のことを想いすぎてすれ違っているんです。
多分、本編の3分の2くらいはすれ違っているんじゃないかな。
なので、超絶焦ったいです。ここまで焦ったいすれ違いはあまり読んだことがないかもしれない。

やっとお互いの「好き」が文字通り見えて、誤解が解けて結ばれた時には、なんだかこちらまでどでかい荷物を肩から下ろした気持ちになりました。謎の達成感。
でも、大体はウルマスの言葉不足だったのかもしれない。
指だけの快楽でも泣くユキを見て、なかなか繋がろうとしなかったのは、ずっとユキ一筋でウルマスが経験無しの童貞だったからなのでは…?と思うと可愛らしく見えてくる不思議。
童貞なのかな?童貞ですよね…?(お願いだ…)
結ばれてからというもの、読み手の我慢とウルマスの我慢がリンクして解き放たれたかのように、ひたすらに甘いご褒美が待っています。
今までこれだけ我慢していたんだなというのが分かる溺愛っぷりです。
ああ、これが、これが読みたかったんだ…我慢して良かった…!
本編後の巻末短編はご褒美編とも言えるほど甘々さなので、どうか本編終盤までの焦ったさに耐えて見守ってみてください…!
やったよ!お赤飯炊こう!!となります。

ところで、本編とは関係がないのですが、最近のシャレード文庫さん、本文の章タイトルの書体が作品の雰囲気に合わせたものになっていて好きです。(紙本)
こちらの作品はちょっと可愛らしい丸みのある書体です。

3

萌え爆発ですよー!

こちら、中央アジアをモデルとした人外もので、人と神様との恋物語になります。

病弱な弟を亡き両親に代わって育てている青年・ウルマス。
冬きのこを採りに入った山奥で、幼い雪神の子供・ユキを拾うんですね。
信心深い村人達に大切にされ、ウルマスのもとで健やかに育つユキ。
いつしかウルマスに恋心を抱くようになりますがー・・・と言うものです。

と、タイトルやここまでのあらすじで、甘くて可愛い作品をイメージされる方が多い事かと思いますが!
こちら、実はかなり切ないんですよね。
葵居先生、(いつものごとく)タイトルや表紙で油断させておいて・・・っ!と。

えーと、こちら両視点で進むんですよ。
攻めであるウルマスですけど、一人で病弱な弟を抱えと、なかなかの苦労人でして。
そんな彼が、たまたま面倒を見る事になった雪神様の子供・ユキ。
こう、無邪気で愛らしくて自分を一途に慕うユキ。
そんな彼にいつしか独占欲だったり、恋情と言うのを持つようになるんですね。

で、こちらはただただ純粋にウルマスを慕うユキ。
彼も彼で、不器用だけど自分を何より大切に慈しんでくれるウルマスに、いつしか恋心を抱くようになる。

これね、そんな感じで、序盤こそほのぼのホッコリなんですよ。
が、ここからが焦れる焦れる!

いや、実は神であるユキがずっと人間の世界に居る事は、身にケガレを溜めてしまうんですよね。
また、二人が出会って間もない頃に、ユキを庇って大怪我を負ってしまったウルマス。
ユキですが、その時に「ずっとそばに居て」と約束をねだった。
しかし、神であるユキの約束は契約となるー。

こちら、要は超王道のスレ違いものになるんですよ。
ケガレが溜まってやがてユキが死んでしまう事を恐れて、神の国に帰そうとするウルマス。
そして、自分の約束がウルマスを縛っていたんだと知り、強いショックを受けるユキ。
もう解放してあげなくてはと、神の国に帰る決意をする。

いやね、これ、他にも色々な誤解が重なって、この二人はずっとスレ違ってるんですよ。
もう、序盤の「最近、ウルマスが抱きしめてくれなくなった」←(美しく育ったユキに手を出しちゃいそうだから避けてます)から始まり、終盤まで、延々とスレ違ってるんですよ!
で、これがめちゃくちゃ焦れるんですよ!!

えーと、読者の側からすると、二人が互いに深く想い合ってるのが分かる。
なのに、それぞれが相手の幸せを願って行動する事で、離ればなれになったり傷ついたりと、もう本当、延々とスレ違い続ける。
時に切なくて切なくて、時に焦れて焦れてと、もう最後はキレそうになるんですよ。
この二人、いつになったら結ばれるんだ!と、叫び出したくなるんですよ。

で、読者の不満と期待をためにためた所で、ようやく誤解が解け、本当の意味で心が通じ合う二人ー。
いやもう、萌え転がっちゃいましたよ。
すっごい気持ち良さですよ!!

まぁそんな感じのお話なので、あまりに主役二人がスレ違ってるのは苦手って方にはオススメしかねますが。
最後にカタルシスと萌え爆発を得たい方にはオススメ。

ちなみにですね、ユキの保護者的な感じで、大人の雪神様・シュエも現れます。
これ、神様と人間ってこうも意識や感覚が違うものかと、個人的にはゾッとしたんですよね。
神様に悪意が全然無い所が、また怖いと。
が、後からシュエの真意が分かると、よりいっそうゾッとしちゃって。
ある意味人間より、ずっと残酷じゃね?
こう感じるの、私だけかもしれないですけど。
ユキには甘い、わりといいヤツなんですけど。

6

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