徒花(アダバナ)

adabana

徒花(アダバナ)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×24
  • 萌8
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
7
得点
56
評価数
18
平均
3.3 / 5
神率
16.7%
著者
水原とほる 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784877245511

あらすじ

会社勤めの和彦は、ある夜高校時代に片思いをしていた同級生の赤澤に再会する。
整った顔つきに鋭い視線で周囲を威嚇していた赤澤は今は暴力団の構成員になっていた。
酔った赤澤に気まぐれに抱かれて、昔と変わらぬ想いを自覚する和彦。
赤澤にとって自分は特別な存在じゃない。けれどもっと奥深いところまで赤澤が欲しい。
両親に愛されずに育った、本当は不器用で繊細な赤澤を守ってあげたい。
危険な目に遭わないよう組を抜けて欲しいと強く思った和彦は…。

表題作徒花(アダバナ)

赤澤修,27歳,暴力団構成員
佐伯和彦,27歳,赤澤とは高校時代の同級生

レビュー投稿数7

徒花

 これは本当に和彦の芯の強さに泣けました。
こんなに思われている赤澤は幸せ者だと思います。
 途中悲しい出来事があり、二人の間に亀裂が入る場面は、
読み進めていくにつれて流石にきつかったですが、
それでも和彦の優しさと心強さに、赤澤が心を許していく過程には、
『良かったね和彦!!頑張ったね!!』と、私まで嬉しくなりました。

 発売されてもう何年も経ちますが、今でも和彦や赤澤に会いたくて、
何度でも読み返しては、二人のこれからがずっと幸せである様に祈っています。
出会えて良かったと思える作品です。

 

6

その花の色は。

「徒花(あだばな)」とは・・・

・咲いても実を結ばずに散る花。むだ花。
・季節はずれに咲く花。
・はかなく散る桜花。あだざくら。

タイトルが好きだ、とまず思った。
そして読み進むにつれて「徒花」の持つ意味と登場人物たちの人生が重なり、何とも言えず切ない気持ちになった。

サラリーマンの佐伯和彦は、高校時代に想いを寄せていた赤澤修と、偶然に9年振りの再会を果たす。
赤澤は暴力団の構成員となっていたのだが、この機会を逃したくなかった和彦は、半ば強引に赤澤との接点を持とうとし、せめて友人でもいいので彼の傍にいたいと願うようになる。
ちなみに表紙イラストの和彦を見たときは、うわ~弱そうな受けちゃんだと思ったのだが、意外に積極的で、精神的にかなりオトナだった。
片や粗暴で強引な赤澤は、実は押しに弱く子供っぽい面があり、それは普段の力関係とは全く逆になるので、素のふたりというのはくすぐったいような甘い雰囲気が漂っていた(*´Д`)

そうして体を重ねるうちに、やはり友人などではなく恋人になりたいと貪欲になってしまう和彦。
その心情がモノローグで切々と綴られてゆくのだが、これがまた細やかでいて情熱的。
赤澤を欲しがる心の描写や台詞も非常に生々しく濃厚である。
またエロもこの方、半端じゃない。
相当暴力的であるので、その辺りを受け付けられなければ、水原とほるは読めないと思う。
終盤、ある出来事で赤澤の怒りを買ってしまった和彦は、おとし前をつけさせられるのだが、ここからが筆者本領発揮のえげつなさだった。
痛いものが苦手な方は本当に注意である。
レイプに注射にフィストにエネマと、陵辱の限りを尽くされる様子は、まあスゴイとしか言えない。

その後、紆余曲折を経て、赤澤は和彦のために組を抜ける決心をするのだが、その代わりに最後の奉公として身代わりで服役することになってしまう。
その直前に赤澤が残していった短い手紙があるのだが、これが素朴ですごく胸にズシンとくる。
そこには赤澤の苦悩・決意・戸惑いの気持ちが、飾らずそのままの言葉で綴られており、最後は「そばにいてくれて嬉しかった」というシンプルな言葉で締めくくられている。

和彦と赤澤は確かに徒花ではあったけども、ふたり共に行くことで、そして互いに互いを必要とし合うことで、徒花ではない存在になり得たのではないのだろうか。
『人のためになれないのなら、せめて人の害にならずに生きていきたい』
高校生の頃からそんな事を思いながら生きてきた男、がやっと掴んだ幸せはどんな花だったのだろうかと、言葉にするのはあまりに陳腐ではあるが、やはり想像せずにはいられない。

7

ヤクザ攻めの王道話はもうお腹いっぱいという方へ

萌。(MAX:萌萌萌:めちゃオススメ)
「徒花」とは咲いても実を結ばない花のこと。片思いしていたかつての同級生、再会した今はヤクザとなっていた赤澤に捧げる和彦の想いでしょうか、それとも二人の関係のことでしょうか。なんとも自虐的な題ですが、しかし読了してみれば、それ以上にどこか開き直ったような逞しさを感じました。

やくざ攻めと言えば「強引に迫られる受け」というのがお決まりの法則ですが、この話は違います。やくざの赤澤にその気はなくほぼ和彦の片思い、体の関係はもてどもあくまで友情の延長のまま。
こう書くとなにやら切ない話を想像しそうですが、和彦のしなやかな性格に救われ悲壮感はありません。ただしそこは水原さん、痛い陵辱シーンはあります。
ヒエーとのけぞりつつなぜか平気だった自分が怖いですが。笑

執着や溺愛される受けが読みたいという方には決して向きませんが、そうこだわらない方はたまにはこういうヤクザ攻めの話も面白いんじゃないんでしょうか。
私はとても興味深く感じました。足を洗わせようとする堅気というのは珍しい。
もっと書いて欲しいくらい。

展開や結末は満足ですが、ひとつだけ言うと終盤の手紙のシーンがやや不満かな。
和彦の手紙解説(?)思考に、想像して味わう読み手の楽しみを奪われたかんじで…大事なくだりだっただけに余韻が欲しかったです、惜しい。(私的に)
でもそれを差し置いても、ヤクザ×サラリーマンもので意外なアプローチをとったという意味で水原さんに拍手!

~独り言~
どう考えても翻弄されてしまったのは赤澤の方だよなあ。
この話ぜひともヤクザ赤澤視点で読んでみたい。
堅気の元同級生に人生を狂わされるやくざ攻めって……!萌え萌え。

この本で水原さんはマイ陵辱クイーンの座を確保しました。笑

7

主人公がイイ

惚れたら負けですな。
高校時代の初恋の男に再会したら、彼はヤクザだった。
主人公の性格がイイです。あっけらかんとして明るい。馬鹿なんじゃなく、根っこが強いのだ。ヤクザになった初恋の人の欠点まるごと許容する包容力がある。しなやかな柳の強さだ。
対するヤクザはガキです。力のあるヤクザで、舎弟に慕われてて強いんだけど、根っこは愛情を知らずに育ったワガママな子供だ。母親のように甘えられる主人公に出会って、甘えることを覚える。
それだけに、主人公の裏切りを知ったときの怒りは凄まじく、水原とほるらしい強烈に痛い凌辱シーンが用意されてました。
まじで痛いです。私、貧血起こしそうになったよ。読まれるときは気をつけてください。

最後まで悲しかった。
正直、ヤクザが主人公に対して抱いた感情は、恋愛感情ではないと思う。それが悲しくて切ない。でも、いずれにしても恋愛感情以上の感情があるのだろうとは思えた。
ちょっと涙が出ました。
最後四ページほどは蛇足だと思ったけど、いいお話でした。

5

愛し続けるが勝ち

高校の初恋の相手(男)に偶然再会するも、彼はヤクザになっていた。
痛かったです。精神的にというより肉体的に。
ヤクザものなんで拳銃とか傷を負ったりとかは予想できましたが、受けの和彦がレイプされてるシーンは痛かったですね。
特にフィストファック(*に指ではなく手を入れる行為)が個人的にキツかったです;最後まではしてませんが「やめてー!」って思いながら読んでました(´;∀;`)

とにかく和彦が赤澤を高校のときから今までずっと好きでいることがハッピーエンドに繋がっていくと思います。
赤澤がヤクザと知って危険な行為を目の当たりにしたり、電話をかけても怒鳴られたり、酷いことをされても、赤澤が好きで危険な目に合ってほしくないと思う和彦がすごいと思いました。
惚れたら負けと言われれば確かにそうですねw
普通電話かけて怒鳴られたらもうかけられませんよねw
でも和彦のおかげで赤澤もちゃんと更生して和彦のことを想うようになって、最後は綺麗に終わっていると思います。
赤澤が和彦の手紙を読んでるシーンではちょっとうるっときました。

「徒花」とは咲いても実を結ばない花、咲いてすぐ散るはかない花という意味。赤澤と和彦が自分達の過去を語り合い「俺らはまるで徒花だな」と言います。
徒花だった2人も、最後にはちゃんと咲くことができた、私はそう思います*

4

痛い

水原さんにしては、それほどでもないかもしれないが、出てくるエピソードが精神的にも、肉体的にも痛い系で、BLはもうちょっとメルヘンであってほしいわたしにはきつかったです。

3

友達ごっこの手痛い応酬

2006年刊。
ガッシュ文庫の電子書籍版は基本挿絵付きだが、古い刊行年のものは作者あとがきとレーターさんの巻末イラストは省略されているようだ。

今回の受けはヤクザの世界に否応なしに巻き込まれるのではなく、心配だからと言って勝手に足を突っ込むようなタイプだった。
う~ん、確かに読みようによっては純愛とも辛抱強さの勝利!!とも言えるのかも知れないが駄目だった。
どうも自分は、受けを陵辱するヤクザでもいざとなれば命賭けて守るぜ!!ってところに攻めの包容力を推し計る節があるようだ。
あと、お節介を押し付けて良かれと暴走するタイプが苦手で、今回の受け・和彦がまさにそんなキャラだった。

和彦が偶然再会した赤澤に対して、ヤクザ者だと分かっているうえで声をかけるとは強心臓もいいところだ。
高校時代の赤澤の敢えて周りに壁を作っているような雰囲気を久々に思い出す初恋の疼きとか、他の物語だったら萌え要素だったのだけどな。

和彦の粘りもあってか、友達から始まった赤澤との付き合いだが、個人的にはどうもこの『友達としての付き合い』ってのに引っ掛かった。
和彦にはエッチしたい下心もあって過去にあっさりフラれたのに、再会後も好きだと意識している。
それなのに都合が悪くなると、『友達だから』という言い訳を出すのに釈然としないものを感じた。

和彦のでしゃばりは結果として赤澤の為になったのだろう。
その結果、相当手痛い応酬に遭ってしまう訳だが…
まぁこのシーンは毎度の攻めDV・読むのに要覚悟!!なのだが、赤澤がヤクザ界で非情な後始末をしてきた割りには、和彦への報復に関してはすんでのところで焼きが回ったものだな…なんて感じてしまった。
この時点の赤澤の"気持ちのブレ"で、何となく二人の行き着く末ってのもうっすらと見当がついたかな。

個人的には今回は、ヘビーなはずなのに何だか生ぬるいものを感じてしまった。
赤澤と同じような終盤の身の振り方のヤクザ攻めだったら、水原さん作品の後の刊行作でも何冊かあるし、そちらのほうが穏やかに読めると思う。

0

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う