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表題作double suicide

(仮)笙野桂
大学生
(仮)笙野栖
桂の兄でリーマン

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

「兄貴を、食べたい。」
欲求が抑えられない弟と、年の離れたブラコン兄の狂気に満ちた兄弟愛。

子供の頃から偏食気味でベジタリアンの大学生・桂と、
ブラコンだけど頼りになる真面目で優しい兄・栖は、
年は離れているがとても仲の良い兄弟だ。
桂は子供の頃から何故かずっと血の味を知りたいと思っていた。
良くない事だと分かっているのに、考えずにはいられない。
だからリスカをしていた大学の知人に頼み、血を分けてもらうことに。
桂は血の味を知るうちに、栖を食べたかったことを思い出す……。
食いたい欲求を抑えられず、栖への執愛を自覚した桂は――?
歪んだ愛の極みを描いた描き下ろしも収録!

作品情報

作品名
double suicide
著者
トジツキハジメ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784796414500
3.9

(63)

(34)

萌々

(7)

(10)

中立

(8)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
17
得点
236
評価数
63
平均
3.9 / 5
神率
54%

レビュー投稿数17

つまり食×がS×Xってことだろ?????!!!!!

そういうことなんだね????!!!!天才!!!!!!
サスペンスな空気感でS×Xはしないけど空気感がしっかりBL、なんだこれ?? でも最高ってことはわかる。
主人公の「衝動」の原因もオカルトとか都市伝説大好き人間にとっては「もしかしたらそうかも」っていうロマンと「ありそう」によって謎の説得力があり、でも作中では絶対にそうとは確定していない、ぼやっとさせたままなのが逆に雰囲気を醸しててよかった。
BLに女の子が出てくるの?と思ったら、ものすごくドライでものすごく有能で、でもものすごくかわいそうですごくいいポジションだった。好き。

1

カニバリズム?

副題に、食べたい、とあるのでカニバリズムの匂いがしていましたが、実際には食べたいという欲を別の形で満たすお話でした。しかしそれもなかなか壮絶で、こういうのが苦手な人もいるだろうなあと思います。
私もかなりダメなので、ほぼ薄めを開けた状態で読みました。むー、痛いし気持ちが悪い。。

最終的には、兄弟の(かなり)痛い愛の形に落ち着いていくのですが、兄の彼女や、リスカの女子高生の末期など、なかなか読み飛ばすというわけにはいかない展開もあります。

スケボーや、ほのぼのBLもある作家さんだけに油断していました。。
私には厳しすぎました。

0

静かで綺麗で怖い作品

カニバリズム系読んでみたかったので手をつけましたが想像以上によかった。
血を飲む、人を食べたいという描写を必要以上に騒ぎ立てることなく、みんなが静かに向き合って淡々と自分の欲求を満たしていく感じが好きです。

全体的に絵が綺麗で黒の使用率が少ないからこそ血が際立つし、キャラの表情が無に近いものが多いので次の展開が読めず、ずっと背筋がゾワゾワしてました。

最終的には兄弟の共依存とも違う、桂くんの依存をサイくんが許して受け入れるという関係性に落ち着きましたが、今後サイくんも血の味を知り完全なる共依存となってしまうのか、それとも弟を見捨てられずズブズブになり続けるのか、いつかは弟を見捨てて逃げるのか、それも読めないラストなのがまた最高でした。

これでも兄弟だからこそここまで逃げることも見捨てることもできないで2人で堕ちていってるんだろうなと思うととても良いですね!
個人的には兄が弟見捨て、弟が死もしくは堕ちて、兄絶望みたいな展開も見てみたかったです(超個人的性癖)

1

みなみなさま似たようなことを言ってますが、BL作品かというと疑問があるが、紛れもなくトジツキハジメ作品ではありました。
男が男にでかい感情を持つところにBLは存在するのだと思えばこれはBL。品川さんは男である方が作品全体に漂うBL感は増したであろうところ、そうなっていないのはやはり世界は弟と兄のためにあるからなのか。
個人的には兄は徹底的に光の人で、鈍感も鈍感で、陽の気をまとい、のらりくらりと大往生を遂げていただきたいが、彼らのいく末やいかに。
BL作品を読んで得るような萌こそなかれ、違った味わいを楽しめました。

1

兄弟BL?ホラーBL?

首筋がゾワッとするような、とても不思議な感覚で物語が進んでいきます。

偏食な主人公、桂の満たされない欲望。その欲望はどうやら遺伝していると桂が気付いてから、ズブズブと沼にハマるように謎の闇に沈んでいきます。シャープな絵柄と画面のコントラストが夏を感じさせるようで、陰影のくっきりさがますます謎の闇を際立たせていますね。
エロらしいエロはありませんが、妖しい雰囲気が常に漂っていて、寒気のようなゾクゾク感を味わえました。

さて、ネタバレに言及して。

BLとしては桂と兄である栖の関係性ということになるのでしょう。これが恋愛感情なのかは微妙です。食肉の欲求を最初に感じた相手であり、独占欲での束縛にも思えます。兄への食的欲求が性的興奮にも繋がっているようですが、結局兄を性的に求めることはしなかったんですよね。あのまま共依存へと発展して、舐めたり噛んだりしながらの禁断背徳アブノーマルエッチも見たかったなぁ。

桂の兄への執着心や彼女の引き剥がし方など、コイツやべぇな、ってシーンがすごく良かったです。このヤバさを知らずに兄は弟に絡めとられていくのでしょう。気付いたときには二人とも沼に沈んでいるのです。そういうの好き~。

曾祖父のきっかけや人影の謎など、謎のまま終わっているものがあり、このお話がミステリーとして描かれたものではないということがわかります。桂のさっぱりした性格もあって、そこにこだわる必要性もなく、読者としても別に謎のままでいいかな、って思える不思議。サイコホラーにも思える作品でした。

ところで、トジツキハジメ作品、すっごく久しぶりに読みました。私は初期の頃の作品が好きで、特に絵柄も大好きだったので、青年誌向けに絵柄が変わった辺りから読まなくなってしまいました。今回、試し読みではまたかなりシャープになっていたので、いけるかな?と思って購入。久しぶりに読んで、やっぱり見せ方や雰囲気が好きだなーと思いました。行間というか、間のある作品が好きなんですよねー。

次はトジツキ先生のBLらしいBL作品を読みたいなと思いました。

0

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