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ものすごく想いあっているのにそれと同じくらい遠慮しあって
深くまで踏み込めずにいるモダモダ焦れったい感じ、
最初はすごく良いなーと思って微笑ましく見ていられたのだけど…
彼ら自身の性格が見えてくるにつれて
なんだかしっくりこないなーと思ってしまいました。
相手を思い遣る優しさや気遣いからぎこちなくなっているわけではなくて、
蒼の元彼のことや彼らの関係が曖昧に始まったことが原因だとお互いわかっているのに
いつまで経っても本音を言えないふたりにモヤモヤしたのがしっくりこなかった一番の理由です。
好きすぎるからとか、相手を不安にさせたくないからとか。
もうそんなこと言ってる場合じゃなくない…?みたいなシーンがたくさんあって、
特に蒼の優柔不断っぷりには何度もヤキモキしました。
雪郷が荻野のことを気にしていると気付いていたならどんなカタチでもふたりでは会わないべきだったし、そもそも荻野になんてもっと強く出てもいいと思うんですよね。
なのになんでどこまでも優しさ出しちゃうのかな…。みたいな。
同棲し始めたということはこれからもずっと一緒に居たいとお互い思っているはずで、それなら絶対に最初が肝心なのに!と、かなり憤ってしまいました。
でも。なんだかんだお似合いで、モヤモヤはしたけれども憎めないところがあって。
結局は彼らが幸せならそれでいいかな、と思わせてくれるような展開にはなっているので
晴れやかな気持ちで読み終えることができて良かったです。
安西先生の現代ものがとても好きで、色々読み漁っています。
こちら、攻め受け共に元カレに再会するけれど、元鞘には戻らず気持ちを確かめ合う、一組のカップルのお話でした。
良くも悪くも大きな事件や波はなく、穏やかな物語です。
安心して読めるし、攻め・受けどちらも好感の持てるキャラだったんですけど、なんというかこう…今ひとつ気持ちの盛り上がりとか、このキャラのここに萌える!!というのは感じられなかったかなあ、と思い、「萌」評価で。
攻めが受けのことを「蒼ちゃん」呼びしてもいい?って聞くシーンが自分的一番の萌えシーンだったかな(*´艸`*)
自分には贅沢すぎる嗜好品を手に入れてしまった…という感じでいつまでも受けに遠慮し、いつか振られるんじゃないかとビクビクしていたり、元カレとどこか張り合ってしまったり…そんな余裕のない攻め様の姿がなんだかリアルで、愛しくなるお話でした◎
二人の生活を掻き乱すそれぞれの元彼にやきもきしつつ、元彼たちからのちょっかいを乗り越え、絆をより強いものにしていく二人の姿がキラキラしてました・:*+.
大きな事件があるわけではない、あるカップルのちょっとした波を乗り越え絆を深めていく、日常系のお話。そういったものが好きな方に、きっととても響く作品だと思います✨
もうすでに付き合っているふたりの、自信の無さから生じるすれ違いのお話、です。
お互い、大好き同士なんですよ。
大好きゆえの手探り感がかわいくって。
とても良かったです。
年下の雪郷の焦燥が手に取るようにわかって、どれだけ「蒼ちゃん」のこと好きなのよ、ってそのケナゲさに思わず応援したくなります。
大丈夫、キミ、めっちゃ頑張ってるよ。
愛されてるよ、って。
このすれ違いの「焦れもだ」、ちょうどいい分量でした。
長過ぎず、かと言って舌足らずにならず、の絶妙な分量。
そして、腹立つ元カレには小気味よい制裁、と。
スッキリ爽快なラストで、読後感良し、でした。
元彼とまだ完全に切れてなかった状態で関係をもってしまったがために遠慮が消えない2人の話
浮気性の彼氏(荻野)と10年もの間何度も別れようとしながら別れられなかった会社員の蒼(受け)と以前から蒼が好きでたまたま蒼が弱っていた時に居合せ棚ぼたに近い(一応頑張った)形で付き合うようになった音楽配信などを生業にしている雪郷(攻め)
自分に自信がない雪郷は荻野の元に帰ってしまうのではないかと恐れ、蒼は自分がちゃんと荻野と別れる前に寝てしまったからだとお互い遠慮しあって付き合ってるのになかなか距離が縮まらない。
そんな時、半年海外にいたに元彼が帰国して、ヨリを戻そうと蒼に接触を試みる。
お互い大好きで、好きすぎて遠慮しあってて、でも雪郷は独占欲いっぱいで蒼が離れてしまうのを心配してるという関係がどストライクでした。
心が狭い雪郷の必死さがとても良い。
結局、雪郷が自信を持てば解決する話ではありましたが、その過程がとても良かったです。
ただ、荻野は何を考えていたんでしょうか。
蒼がいながら自分の世界が広がらないからと何度もつまみ食いをくりかえし、別れようとしても言いくるめ、でも弱音も吐かせてくれない、蒼に恋人ができても、よりを戻そうとするのは蒼だけだと言いよってくるとかほんとふざけてる。
蒼の痛みはどうでも良いのか。
蒼は離れていかない都合がいい相手だったのか、本当に離れていって欲しくなくて後悔してるのか、彼の心情をちょっと知りたかった。
最後の掌編で、自分も落ち着こうかななんて言ってたけど、蒼を傷つけていた10年くらいは後悔してへこんだ上で、相手が見つかってもなかなか捕まらなくて必死になれば良いと思います。
そして、雪郷のマネージャーの奥村がすごい。
雪郷が仕事しやすいように彼の意に沿うための行動力が。
蒼との同居のための不動産選びから、蒼が断らないような策を与えたり、恋敵への牽制までも引き受ける、超優秀な参謀。
そして要所要所で登場する蒼と荻野の共通の友人・嶋田。
どちらかと言うと蒼と雪郷の味方でいてくれるちゃっかりしてるけど気の良い友人がいい味出してました。
彼には早く春が来ると良いなと思います。
蒼にも雪郷にも当て馬がいるけど全く相手にされていないのが面白かった。
遠慮がきてなかなか心の距離が縮まらなかったけど、でも結局甘々なお話で、とても楽しかったです。
すでに付き合い始めて同棲するところからのスタート。サラリーマンの受け、蒼とデジタルアーティストの攻め君。攻めの雪郷は億ションを買えるほど稼ぐレベルのアーティスト。
ただ、二人の付き合うことになったきっかけが、蒼のややこしい元カレとうまく行かなかったときに先に体から入ったためで、お互いに遠慮や配慮しまくりの関係。一緒に住めばそのうち…って思いつつもそんなうまく行かず。雪郷は元カレに敵わないと思いながらも嫉妬し、蒼は気持ちは決まってるのに今までのように強引に元カレに振り回されそうに。
すんでのところで、お互いわかりあえて一歩進め、より結びついて良かったね、と。
安西リカさんらしいお話で、読んでるとやきもきしちゃいますが、優しいお話でほっこりします。
書き下ろしは攻め視点で語られていて、他人の目からはお金持ってるし、仕事も順調だし、ゲイを隠してないし、そして男前!と何拍子も揃ったある意味スパダリなんですが、蒼の元カレと自分を比べちゃったり、はたまた別れの際に自分の元カレに言われた言葉にトラウマ持ってたり、かわいい。
そして今っぽいというか、SNSでの匂わせ合戦が書かれてたり、仕事でボカロが出てきたり、流行りな感じが日常ぽく感じました〜