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好きな作家様なので楽しみにしていました!
BDSMを用いてD/Sの関係性を描写しているのかなぁと読み進めていたので、Dom/Subとしてはストーリーに入りやすかったです。
BLは男同士っぽさを味わえるかどうか、キャラのセクシュアリティについて作者が配慮しているか、が自分の中でまずクリアできていないと厳しいので、その点は安心感がありました。Dom/Sub Undertoneではありますが、これも一つのAU?みたいな感覚で作品世界に入り込めたと思います。
SMといってもソフトですし、厳密にはDom/Subユニバースではありません。両者のいいとこ取りな本作は、どちらも読んでみたいけどガチなのはちょっと…という方にとってトライしやすいのではないでしょうか。プラス、わたしは緊縛も好きなのでそちらも気軽に楽しめました。ネクタイプレイもすてき…。Ciel先生のイラストが相変わらず神懸かっていて、ラシードのスーツ姿に悶絶でした♡
個人的にSMとしては國行の心理面、Dom/Subとしてはラシードのプレイにとても満足いたしました。プレイの時にラシードがDomとして理想的だったので、あやうく自分が見失いかけていたDom/Subの魅力を再認識できたといいますか、、、ラシード様ありがとう…っていう心境です。
ラシードの日本滞在期限までに國行の片思いは成就するのかーい!と気を揉ませてくれる終盤の急展開もエンタメ感満載でハラハラ…。要人護衛職務とプレイを交互に織り交ぜてくるのが心憎い演出で、國行がその両方で見せる心の揺らぎやギャップ、ラシードが國行にチラ見せする好意の片鱗が絶妙にブレンドされていて、もーこれはラブでしょ!って読み手側が少しずつ確信していくプロセスがたまらなかったです。
脳内に響き渡る、エンダァ〜〜〜♪な昔の某映画のテーマソングをBGMに、思いっきり海野節を堪能させてもらいました笑
様々なレビューから勉強させてもらいながら、自分に合ったDom/Sub作品との出会いを諦めずに探していこうと思えたのはよかったです。このお話、わたしにはもの凄く刺さったんですが、自分の萌えが微妙にメインストリームからズレているようだとうすうす自覚してきているので、参考になるのかわかりません。どこかに同志がおられることを切望しております!
いずれは作者様のガチDom/Subが読めたらなーと、期待に胸を膨らませているところです。
先生買い。Dom/Subで初めて共感したお話でしたので、萌2にしました。びしばし厳しめDom/Subがお好きな方だと、ひょっとしたら「違う」と感じるのかな。私はこのDom/Sub、好きだわ!と思いました。石油産出国の王子と日本人護衛さんのお話、本編250P弱+あとがき。(あとがき読んだら先生「Dom/Subと明言しなければいいのでは」と書いてらっしゃいました)
民間警備会社で要人の身辺警護を担当する國行(くにゆき)。仕事中にケガすることが多く、上司からお叱りをよく受けています。5月に担当となったのは17人兄弟の末弟になる中東の王子様。精力的にあちらこちら自由に視察なさるので、ついその王子に説教してしまい・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ハーディ(攻めの側近)、警備会社の同僚少々ぐらいかな。
++好きだったところ
攻めはアラブの王子様で、人を従わせるのは当たり前オーラを持っておられる方。ただそんなに威圧的ではないんじゃないかな。人々を自然にまとめていくタイプのように思いました。というのも受けといる時の攻めがすごく優しく可愛いんです。受けが可愛い態度とったら、真っ赤になって「どうしてそう私の庇護欲をそそるんだ!」とかって怒っちゃうんですよ。すごくツボったんです、ここ。
受けはくそ真面目で自分を盾にしてでも警備対象を守る方。昔の罪の意識からか、傷ついたら昔の罪が軽減されたように感じるんでしょうね。警備会社に勤めてたらいつか死ぬでと思うのです。攻めに出会って「理想のご主人様だ・・」と感じ、その後、性癖を知られてからはめちゃ可愛い。「ここに頭を預ければいい」と言われて膝の上に頭をのせ、「素直でよろしい」と頭を撫でられたら「きゅんきゅん」鼻ならして犬のように喜んでいるのです。たまらん。SMが好きという訳ではないのですが、圧倒的な主人に仕えるのは無上の喜びだと思うんですよ。いいなあ褒めてもらって。
強い護衛のはずなのに、主人に対してはめちゃ甘えるギャップも萌ポイントだったのかな。本格的なDom/Subとはちょっと違うのかもしれませんが、攻めも受けもめちゃ可愛く感じで嬉しかった一冊でした!
作家買いです。dom/subユニバースは好みのジャンルなので、海野幸先生がどんなおもしろい作品にしてくれるのか期待しながら読みました。
とにかく國行が問題児でしたね。
だけど、度々の問題行動には深刻な理由があり、それが明かされた時には涙が出ました。
こういうお話を読むと、つくづく家庭環境は大事だなと思わされます。もちろん環境の善し悪しよりも本人の気質が重要ではありますが、それでも子供の頃に周りの人間からどういう扱いを受けたかによって、自分自身への扱いも影響されてしまうのではないでしょうか。
國行も例に洩れず、義母から受けた兄弟差別と、そして異母弟が事故にあいそうになった時にふと過った邪な考えが、三十路手前の大人になっても古傷として残ってしまいます。
さらに厄介なのが、体を張って異母弟を守ったのがきっかけで異母の態度が良い方向へ変わってしまったことです。この成功体験と異母弟への罪悪感が相まって、警備会社での任務においても、過剰に身を挺して依頼者を守ることや傷を負うことでしか自分の価値を見出だせない、そしてそんな価値観になった経緯を知らない周囲からは理解されないという袋小路に陥った状態になっていました。
褒められたい、許されたい、愛されたい。國行はずっと孤独で寂しい人間だったのです。
実母が存命の頃に、不倫だけでなく隠し子を作るということまでやってのけた父を持つ國行のお相手のラシードが、一夫多妻制の国の王子というところがおもしろいですね。
ですが、ラシードは日本人の母が寂しい思いをしていたことや十六人の兄たちを見て育ってきたので、複数の妻を娶るつもりはないと、日本人にとっては誠実に見える価値観を持つ男でした。
ラシードは自分を大事にしない國行を叱り、そして素直な國行にはこれでもかというほど甘やかすのですが、この甘やかす場面は全て萌えました。特にラシードが自分の膝を叩いて國行が頭を載せるところや、國行を褒めるところは見る度にキュンとしました。
國行が本当にほしいものは痛みではなくて包み込まれるような優しい愛だったのでしょう。
國行は願望の全てを満たしてくれるラシードに特別な感情を持ち、よりラシードを守ろうと自己犠牲の精神に磨きをかけますが、読後の今ならラシードがどれだけ國行の行動にヒヤヒヤさせられていたかがよく分かります。計画を教えられないなら、そりゃ國行の安全のために護衛から外すしかないですよね。
護衛を外されても國行はラシードをこっそりストーキングするのですが、そこでハーディーの怪しい動きを偶然目撃してしまい、会社や上司に相談もせずに、一人で無駄な使命感に駆られて突っ走ってしまいます。そういうところだよ國行。
結果的に國行の猪突猛進さが度々事態を大きくさせたような気もしますが、長年のこじれた負の感情にラシードへの愛情が加わり、ある意味無敵状態でした。得体の知れないものを混入された飲み物を躊躇せずに飲むなんて狂気の沙汰です。
ラシードはラシードで、たった二週間の滞在期間で國行にプロポーズするという驚きの行動力を発揮し、女性の社会進出と同性婚を自国で実現させる決意をします。誠実のかたまりです。
とはいえ、そのふたつの目標は中東ではタブー視されているであろう内容なので、ますますラシードの命が危うくなりそうだし、國行は自己犠牲心こそ改善したかもしれないけど愛の戦士として変わらず体を張ってしまうのでは……という懸念が生じます。これだけで続編ができそうです。ハラハラドキドキの蜜月編だとなおいいです。
そして、肝心のdom/subユニバースについてです。
他国の王子と日本の民間人との恋という設定はさておき、専門用語なしでdomとsubの恋を現実的に落とし込めばこういう感じなんでしょうね。現実でもこういうカップルはいるだろうなという想像はできます。
でも正直、dom/subユニバースを全面的に出した物語にしても良かったのではないかと思います。
海野先生ならではのdom/subユニバースを魅せてくれたら、ジャンル買いした人も満足できただろうし、作家買いした人もジャンルの本格的な入門書にできたはずです。海野先生のファンだからこそ絶対にできたと確信しています。
私はSMも好きなので、本作の二人の主従と信頼の関係はまさに理想的でとても好みです。
でもdom/subユニバースの醍醐味である本能的な部分を強調しないと、二人が惹かれ合っているのはdomとかsubとか関係なく、ただ単に相性がいいSMパートナーに巡り会えたお話にしか見えなくなってしまいます。
せめて、男性経験やSM経験が皆無だったラシードが、國行相手にあそこまでのプレイができた理由をdomとしての立場で明確にしてくれたら、本編以上に説得力が増してさらに萌えられたと思います。
他の設定が練られているだけに、その点だけが残念でした。
ガタイがいい者同士のBLは普段あまり読まないのですが、ガタイがいい男たちの赤面は破壊力があり、かなり萌えました。
そしてCiel先生の表紙、口絵、挿絵、どれをとっても美しく、見てて惚れ惚れしました。
最後に、dom/subユニバースというジャンルに苦手意識を持たれていたり、興味はあるけど躊躇してしまう方々が、この作品までも忌避しているなら本当にもったいないと思います。
特殊ジャンルを感じさせるような描写はないですし、SM描写も痛めつけるようなものではなく優しさで溢れているのでおすすめです。
作者さん初の Dom/Subユニバースですが、専門用語は一切無しと、初見の方にも優しい内容になっています。
私自身は世界観を既に理解してるんですけど、用語が出てこないだけで Dom/Subユニバースの真髄がしっかり書かれと、とても面白かったです。
で、こちら、タイトル通り中東の王子×担当の要人警護員による、ちょっぴりスリリングであたたかくて優しいラブストーリーになるんですね。
民間の警備会社で要人警護を担当する國行。
実は痛みに快感と安堵を覚えるドM(Sub)です。
そんな彼が今度護衛する事になったのが、中東の王子・ラシード。
有無を言わさず人を惹き付け従わせる雰囲気を持ちと、まさに理想のご主人様であるラシードですが、ひょんな事から滞在期間中限定で自分のご主人様(Dom)になってもらえてー・・・って感じのお話でしょうか。
えーと、海野作品と言うと、攻めがとにかくいい男って印象が強かったりするんですけど。
今回もですね、これぞまさに理想のDomって感じの、超包容力があって器が大きくてついでに愛情が深いいい攻めなんですよ。
自身を顧みる事なく護衛対象者の為に身体を張る國行。
そんな彼に自分を大切にする事を訴え、真剣に怒るー。
また、そのままの國行を受け入れ、褒められたいと言う彼の欲求にも期待を上回る形で答える。
あれ、海野先生の包容力攻めと、Domの相性ってめちゃくちゃいいじゃないのと、読んでてニヤニヤしちゃう感じなんですけど。
またこちら、ベースが Dom/Subユニバースなんですけど、それを生かした上でそれぞれのキャラが形造られ、更にストーリーが展開しと、このへんがとても上手いと思うんですよね。
國行が無茶をして、負わなくていい傷まで負う理由。
華やかそのものに見えるラシードが、地道に努力して目指しているもの。
わりとコミカルだったりあたたかい雰囲気で進むお話なんですけど、心に響くグッとくるエピソードなんかもあってと、しっかり読ませてくれるんですよ。
要人であるラシードは何者かから狙われとハラハラドキドキでもあるんですけど、こちらは意外なオチでびっくりさせて貰えて。
えーと、ミスリードを誘われるんですよね。
完全に、ヤツが犯人だと思ってたじゃないかよ!と。
と、そんな感じですごく素敵なお話なんですよ。
お話なんですけど、若干引っ掛かる部分もあってと、今回は評価が難しいんですよね。
う~ん。
これは本当に個人の好みの問題なんですけど、恋愛等、プライベートな事で仕事を疎かにする人物ってのが私はダメなんですよ。
仕事を疎かにすると言うか、プロ意識が足りない人間が。
や、今回の受け・國行ですが、かなり面白いタイプだと思うんですよね。
ガタイが良くて、男らしくて強気。
職務中にケガを負えば、ガムテープで応急処置して任務続行って感じで、ガサツ一歩手前なのもまた楽しい。
仕事に対しても真摯に取り組んでると思います。
なのに、それなのに、ちょくちょくプロ意識に欠ける行動を普通にしてて、それにガッカリしちゃうと言うか。
えーとね、彼は警護員として、無茶な行動をしてはわざわざ負わなくていいケガを負う。
そして、ケガをする事で安堵する。
これ、彼がこんな行動に出る理由がちゃんとあるのは分かるのです。
彼の心の傷も、Subの特質も分かってる。
でも、警護のプロとしてはどうなのよ?と。
一見、自分の身体を張ってと言うと格好いいけど、ケガを負って動けない間に警護対象者が危険な目に遇うかもしれないじゃん?
プロなら、自身もケガを負わないように最大限気を付けるのが当たり前じゃん?
てか、私が要人なら「ケガをすると安心するんです」なんて言ってる警護員、不安で仕方ないよ。
またさ、彼はケガを負っても職場に連絡せずにそのまま職務を続ける。
勤務時間外とは言え、警護担当中にSMクラブに行って身体を痛める。
挙げ句の果てに、職務上得た情報を個人的な事に利用する。
職場に報連相って、もう警護員以前に社会人としての基本じゃん。
SMクラブで身体を痛めって、そんな状態じゃ万全の警護が出来ないじゃん!
てか、件のお酒、自分の身体で証明を!とかじゃなく、それは証拠品として押さえとけよ!!
すごく好きなタイプの受けなんですよ。
好きなタイプの受けだからこそ、こういうプロ意識が欠如した行動をする度にガッカリ感が半端無いんですよ・・・。
なんかね、彼はプロとしてというより、個人の感情で暴走しがちなんですよね。
また、仕事に対してすごく真摯かと思いきや、前述のようにあからさまにプロ意識に欠けた行動をしてと、どうにもチグハグな印象を受けると言うか。
これがまだ入社したての新米警護員なら仕方ないと許せる部分もあるんですけど、28歳のチームリーダーだし。
とりあえず、私の頭が固いのは分かってるけど、トラウマだのSubだの関係無しに仕事は仕事でプロフェッショナルに徹して欲しい。
そして本当、自己完結せずに上司に相談して!!
と、そんな感じで素敵な作品だと思うんですけど、個人的に合わない部分もある。
そんなワケで、評価は「萌」です。
ただ、本当に合わない部分って私個人の好みの問題なので。
ストーリーもしっかりしてるし、主役二人のキャラもちゃんと掘り下げられていてと、好みの部分さえ除けば素敵な作品だと思います。
個人的には萌えポイントも有り、
家族絡みのアレコレが弱い質なので涙する場面もあり、
トータル的には楽しんで読みました(﹡´◡`﹡ )
しかし、これをDom/Subユニバースというには疑問が…。
初心者向けにできるだけわかりやすく、
専門用語は使わずにシンプルに、
ーーーを目指したかったのはとてもわかります。
でも極力削いでしまった結果、
単なる性嗜好・SMプレイ好きにしか読めなかった。
私もまだまだD/S初心者で小説で読むのは初。
初心者視点で「この作品の場合、SMとどう違うの?」という感想が湧いてしまって。
単なる性嗜好じゃないよ!という違いを見せてこそ
D/Sの醍醐味だと思います。
D/S萌えの探りポイントだと思います。
例え初心者向けだとしても肝心の部分がなけりゃ意味がないのでは…?
D/Sについてグダグダと書いてしまいましたが
個人的に萌えた点などを…。
まず、
攻めの上に立つ者としての圧倒的オーラがイイッ!
文章からも挿絵からも圧がビシバシ感じられて、
受けが思わず傅いちゃう気持ちがわかるなぁ…と。
(まぁ彼はSubなので本能的になんですが)
(D/S初心者的にこの辺りはわかりにくく単純にMッ気があるからだと読めてしまう…)
命令に慣れてて、悠然と受けを見下ろし、
穏やかに命令するのがゾクゾクしました(∩´///`∩)
命令なのにめちゃくちゃ甘い空気が漂ってるっていうね!
強面受けがトロンとした顔で甘えるギャップが良きです♡
受けが自分の身体を痛めるつけることで安心するようになった過程が泣けました。
身体に傷作って仕事し、褒めて貰って、
やっと自分の居場所を確保した気分になれるんですね。
根強いトラウマに追い詰められ痛みを求めるっていう…。
Dom/Subに当てはめて考えれば
受けが本来求めていたのは身体的な痛みではなく、
Domに命令され、従って、褒めて貰える一連の行為。
けれど概念がない世界なのでSMプレイと混同しちゃって遠回りしてね。
そこに家族間のトラウマが加わったから余計に理解が拗れてしまってね。
ずっとひとりぼっちで耐えてた心が
ようやく救われたんだなぁ…とシミジミ思いました。
ーーと、D/S知っていれば解釈も変わるんですが。
ある程度 基本設定を理解していないと
『ドM受けが攻めのS行為で満たされるお話』
ってだけなんですよね…。プレイにしか見えなくて…。
ガチ初心者からしたら説明省きすぎちゃってる感が強かったです(ФωФ;)
話の展開としては
"黒幕すぐわかるやんw"と思ったら全然違って
くっそーやられた!(面白い!)となりましたv
評価が難しいな…。
・D/Sですよ!と差し出されたら趣味じゃない
・D/Sを抜きにしてBL萌え観点では萌え×2寄り
中立寄り真ん中評価の萌えで上げます。