• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作オレとあたしと新世界 4

しのぶ,バーの経営者
マコト(小林誠),会社員

その他の収録作品

  • ハマー新生活応援隊(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下(イラスト/ネーム)

あらすじ

しのぶが10年の眠りから覚め退院し、同居することになったしのぶとマコト。相変わらずの関係性が続くかと思いきや、一方は10年時を刻んでおり、一方は10年前で停止したまま。少しずつふたりの間にズレが見え始めて……!?
待望の第4巻!

作品情報

作品名
オレとあたしと新世界 4
著者
古宇田エン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
enigma COMICS
シリーズ
オレとあたしと新世界
発売日
電子発売日
ISBN
9784775529768
4.4

(64)

(42)

萌々

(15)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
285
評価数
64
平均
4.4 / 5
神率
65.6%

レビュー投稿数12

切ない…

『オレとあたしと新世界』の4巻目。
前巻で古宇田先生が「4巻で完結」と書かれていたので、完結巻だと思って手に取ったのですが、うん。終わりませんでしたー!

いや、嬉しいですけどね。まだ続くのは。
3巻から3年という時を経ての4巻ということで、ちょっぴり待つ時間は長かったですが、でも4巻も最高でした。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




9年と303日、寝たきりだったしのぶ。
そのしのぶを、献身的に見守ってきたマコちゃん。
目を覚ましたしのぶと、やっとマコちゃんは幸せになれる―。

そう思って手に取った前巻でしたが、今巻も前巻に引き続き不穏な空気感バリバリです。
しのぶの横でぐっすり眠れなくなってしまったマコト。
東條先生と連絡を取り続けているマコト。
そして、そんなマコトに気づいているしのぶ。

手を放すべきなのか、でも、手放したくない。
そんなしのぶの想いが怒涛の勢いで読者に伝わってきます。

眠っていた時間、自分が過ごすことがなかった時間。
それを周囲の人たちが少しずつ見せるようになっていく。それは、「しのぶ」を信じているからだと思うんですよね。その空白の時間を、しのぶは乗り越えていけるという信頼感だったり、仲間としての友情だったり。

けれど、マコトは?
彼はどうなんだろう。

1巻を読んだとき、こんな壮大なストーリーになるとは思いもしませんでした。
古宇田先生の描く美麗でガチムチな男たちを堪能しつつ、コミカルでそして切ない恋のお話なんだと。

いやー、深いなあ、としみじみ思います。
今巻も東條先生が登場しますが、えー、そうなの?という展開を見せます。てっきり、マコトと良い感じなのかな、と思っていたので。そして、そう思うのは私だけに非ず。しのぶもなんですね。マコトと東條先生の関係に気づき、けれどそれに蓋をしたしのぶでしたが、その時の彼の心情を思うとなんとも切ない…。だからこそ、東條先生に関する一報(ネタバレになってしまうのでここでは書きません。ぜひとも手に取って確認されてください)に喜んでしまうしのぶが可愛いのだけれど。

けれど、今度はマコトの転勤の話があって。
このはなれた時間と距離が、二人の関係にどう作用していくのか気になります。

んー、次巻で完結する?
どうかな。
このままずるずると続くのもどうかと思いますが、でもあと一巻で収まる気がしない。

今巻はしのぶがマコトを抱くシーンしか描かれていませんが、そのシーンの一つ一つが凄く切なかった。しのぶの切羽詰まった想いとか、マコトの複雑な感情がきちんと描かれているのはさすが古宇田さんといったところか。マコトの抱えるその想いは、贖罪なのか?同情なのか、単なる情なのか。

今から続きが待ちきれないです。

9

5巻では終わらない

この本を知ったのが、3巻が出た頃。
まだ、BL初心者だったから、なかなか出ない4巻に、もう先は読めないのかと、、不安でした。

今度は遠距離恋愛。
マコトのトラウマ。
家族になるということの意味合い。
5巻で終了はできないでしょう。してほしくない。

ゆっくりとふたりならではの関係を、縁を結んでいってほしい。

マコトがしのぶといることで、過去の感情を開放し、トラウマを克服できるのか。
二人でミドル世代の新たな時間をかさね、優しさに包まれた毎日を送ってほしい

2

牛の乳

4巻読み始めて、この作品はやっぱり通しで読まないと!と引き返しました。4巻だけ読んでも、マコちゃんの変化と苦労と苦悩が結局のところ分からない。1巻とマコちゃんすっかり別人。別人だけど根っこは変わらないからこそ(そして肉体と顔面のイケてる具合が変わらないから)10年経っててもマコちゃんはマコちゃんなのね。

東條先生に恨み節を吐いていた私ですが、こうなると幸せになって欲しくなるから不思議なもので。マコちゃんが真に幸せになるには、アプローチを続けない方が正解だと東條先生は理解していたのかしら…

読み返してると、しのぶが勝手に思えてきてしまう。しのぶとマコトの思いがストレートに描かれないこともあり、表情の読み取り方が読者それぞれで違いそうな作品な気がする。黄昏〜

2

読めば読むほど…なスルメBL

2人の10年の隔たりがもたらした影響の大きさをますます感じさせられる4巻でした。

恋人同士、一人は10年昏睡していて、もう一人は10年分の人生を生きてきた、その違いが生じさせている外からは見えない気持ちの温度差を見事に描き切ってて、もう本当に神だなと思ったのでした。もう、これBL的な着地すんのかな!?という気持ちでドキドキしてるんですが、BL的でなくても、それはそれで自然な気がしてます。。

相変わらず愉快な仲間もいて日々楽しそうなんですが、その合間にチラ見えする不安の影から10年が2人にとって、もはや呪縛でしかないのではないかと思えました。周囲に美談のようにもてはやされるのは結構きつそうなマコちゃん。しのぶとの出会いによって、やっと人生のいい面が見えるようになったマコちゃんにとって彼は、かけがえのない恩人で母親みたいな存在でもあるのかなと。そうなると、子供っていつか物理的に親から離れるものだし、母親と結婚はできないよなとか考えてしまいました。気持ちはずっと離れないんですけどね。

しのぶはしのぶで、焦り以上に後ろめたさや責任を感じる部分もあるんじゃないのかな~と思えたのでした。狭い社会しか知らず、世の中への不信感を露わにした少年のようだったマコが~、しっかり社会とつながる立場を築いて、成熟した大人の男の顔をしてて(実際男も知ってたし。)って、複雑な心境。というわけで、2人とも愛だけでつながっていられなくなっているわけで、恋愛の経年とはそういうものなんだなとしみじみ思う。本当に成人向けの作品ですね!!

私は東條ファンなんでw、東條とマコトいいわ…とかうっかり思ってしまったんですけど、マコトにとって彼と付き合っていたときは、いろんなプレッシャーから解放されたような安心感があったのではないかと思えるんですよね。つか、しのぶのときは攻だったのに、なんで東條にスルっと抱かれた?とかも気になってます。(体格?)

というわけで、結婚にためらいを見せたままマコは旅立ち、遠距離恋愛突入な2人なのですが、むしろこの距離が2人の関係において吉とでるんじゃないのかなとも思います。(現状維持だと早く限界点達しそうな…)3→4巻に3年ということですが、できればもう少し早いタイミングの5巻をお願いしたいです!!

2

10年の溝は深い

4巻はもう言い逃れできないレベルですれ違ってます…。
マコの過去と10年の溝でドロドロ。

東條問題はこれで終わりなのかな?
振ったのはマコだったけど、結構引き摺ってたし、
その未練?をマコが自ら断ち切ったわけじゃないのが引っ掛かりました。
しのぶが何をしようとしてたのかも…気になる…。

こんな思いを持ち続けるくらいならいっそ一度別れてみては…と思うよ…。
空港に向かうマコがほっとしてるような描写が辛いんだけど、
良かったなあとも思っちゃいました。

状況を考えたらいろんなことが仕方ないと諦めたくなるような、
現実味のあるキャラの感情に引き込まれます。
今更ですが、マコはしのぶに恋心を持っているんでしょうか。

どうやったら納得できる形で終われるのかな。
現実ならお互い別々の相手とくっつけば楽になれそうだと思っちゃう。
マコとしのぶの二人で最後を迎えられると良いな…。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP