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動物写真家×農家の青年。
動物写真家の成美が北海道に「妖精」の写真を撮りに来て、地元で農家をしている春樹と出会って恋に落ちる、一冬のお話でした。「妖精」はシマエナガのことです。
春樹は子供の頃に両親を大雪が原因の交通事故で失くしていて、冬が苦手です。隣におばあちゃんが住んでいて、幼馴染の友人もいますが、その幼馴染の友人二人が結婚するということで、孤独感も感じています。
そんな春樹の孤独に成美がそっと寄り添い、万年雪がゆっくりと溶かされてようやく春になるような、優しいお話でした。
成美は妖精の写真が撮れたら東京に帰る予定でしたが、帰る前に思いを伝え合って、最後は春樹の家に引っ越してきて、二人で暮らすことになります。
エチなしでしたが、好きな作品として心に残る素敵なお話でした。
ピュアな愛って感じで本当に素敵なお話でした!
作中でのカメラの使われ方が本当に上手で、写真には撮った本人の気持ちが映るというセリフには心打たれました;;
その後に出てきた写真に無意識の愛が写りすぎてて…
冬にトラウマがある受けの心を溶かして行く攻めの言葉や表情、行動が本当に素敵でした。
そしてとにかく情景描写が美しすぎる!動物たちの絵や風景が本当に綺麗で読んでて心も綺麗になるような作品でした!買って損は無いです!
お互いに惹かれていく過程が丁寧に描かれていて良かったです。
絵柄も綺麗だし展開も無駄がなく、最後まできゅんきゅんさせられました。
性描写はキスまでしかありませんが、ハグするだけでもドキドキしたしエロがなくても2人の控えめなラブラブな雰囲気?が尊くてもうそれだけで満足しちゃいました。
どちらかというとブロマンスに近いので、初心者の方におすすめしたい作品だなと思いました。
素敵な作品を作ってくださりありがとうございました!
すごく美しい冬の北海道の情景美。ストーリーを盛り上げるために欠かせない美麗で繊細な背景にうっとりしつつ、その中で育まれていく2人の恋心に心酔した一冊でした。
めちゃくちゃ寒い真冬の北海道なのに、恋に浸る成美と春樹の心の中はポカポカとあったか。恋を自覚しても、積極的にいけない恋のもどかしさが何とも焦ったいです。
期間限定での居候だから、いつか終わりのくる2人暮らしだから……恋の展望のその先にあるのは別れだと思ってしまう、成美と春樹それぞれの交錯する想いに胸がギュッと痛くなりました。
"妖精"を撮るまでの間の居候生活は、それはそれはもう温もりと幸せの塊のような時間で、2人暮らしにすっかり馴染んでしまった彼らの距離感がとても素敵でした。
切なげで苦しい心理描写によって、悲しい思いに引き寄せられてしまうシーンもありますが、大事な人たちを失った過去の悲しみを、大事な人を得た喜びと楽しみで徐々に上書きしていく春樹のピュアな恋心はキュンの大洪水です…(〃ω〃)
"妖精"を探しにきた成美は確かに妖精を見つけることができたけど、彼が見つけた妖精は成美が本来求めていた妖精よりもっと愛おしい存在の"妖精"。成美が写した雪の中に佇む妖精の姿は、無垢な美しさが輝いていました。
成美はきっと、この妖精に出会うためにここに来たんだなと…巡り合わされたんだなと。そう思わずにはいられません。
帰る場所がここにある。
迎える場所がここにある。
そんな2人の素敵なエンディングは多幸感の極み。素晴らしい読後感でした。
できるならその後の様子も見てみたい。もっと2人の愛に酔わせて欲しいです^ ^