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表題作パラフィリアの束縛

北方篤史、会社社長、Dom
塁、篤史の叔父の元パートナー、Sub

その他の収録作品

  • アフターケア(描き下ろし)
  • あとがき(カバー下)

あらすじ

「縛りたい、壊したい―――だけどお前を愛したい」
愛を知らないDom×SEXを知らないSub
欲と衝動に翻弄される二人のDom/Subユニバース

三大欲求のほかに支配欲を持つDomと従属欲を持つSubが存在する世界。
短期的なパートナーで欲求を満たす合理主義のDom・北方篤史は叔父の遺言により遺されたパートナーの面倒をみることになる。
酷くやつれた様子のSub・塁は欲求が満たされず飢餓状態に陥っていたが
「パートナーなんかもう要らねぇ」と攻撃的な態度で北方を拒絶する。
そんな塁に北方は新しいパートナーが決まるまでの応急処置としてプレイを施すことに。
だが、プレイを重ねるうちに塁への独占欲が生まれてしまい…この衝動は単なるDomの欲求か、それとも―――?

作品情報

作品名
パラフィリアの束縛
著者
鳥海よう子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784796415026
3.7

(28)

(7)

萌々

(10)

(9)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
104
評価数
28
平均
3.7 / 5
神率
25%

レビュー投稿数3

せめて独占欲拗らせてくれ

SMもそうなんですが 虐げられるような行為が無性にすきッ!とはなれず
かといって ムリムリムリぃ 絶対ムリッ! って訳でもなく

読んでる最中は あぁ惨いな 痛々しいな って気分的には薄目にはなるけど 目を背けたことはなく……


そんなこんなで Dom/Sub モノも節操なしのくせに 自然と後回しにしてきた次第で なのになぜ今回 さくさく手を出したのか?

わかりません もう夜中の自分に責任もてないわ マッタク


Dom/Sub 読むの2冊目っていう 読み方間違える上にド素人状態なんで心配はあったんですが 案外すんなりいけたな

タイトルの【パラフィリア】
その対象は誰でもよくて 合意のない苦痛や屈辱に性的興奮しちゃうアレ
ほらいるでしょ?露出狂さんとか チカンとか 自分では押さえられない衝動で本人がいくら止めたいって思っても繰返しその行為をってやつ


個人的に闇や病みは大好物 地味に恥ずかしいフェチ持ちだからですかね?タイトルに踊らされた感が否めない


飼い主を失った手負いの獣
そんな酷い状態の彼を託されたからではなく放っておけなかった


途中とんだ茶番は入るんだけど BDSMってところを言っちゃえばあまあまだし 苦痛に歪む顔に酷く興奮するわけでもない

プレイの制約がきちんと出来てるからって言われりゃごもっともなんだけど そこ見せなきゃダメなんだよね? 加虐欲よりがぜん庇護欲の方が勝ってるし 従属欲は多少は見えても 被虐欲や奉仕欲は感じられない プレイも Sub の欲を満たすだけ ってなると

あれ?って
身構えてたぶん肩透かし喰らったみたいな


Domの性に怯え 悩み 苦しむがゆえに本当の恋 愛しい相手を作れずにいたところに現れた 自分の性に揺るがない強いSub


溺愛攻めも 強がり受けもキライじゃないし 快楽だけにはしる激しいプレイもなくって悪くなかったんだけど なんか若干物足りなかった気がするのはなぜだ?

あれか? 篤史がそこまで本能を自覚して 嫌悪して苦しむ理由やら 原因みたいなものがなさすぎるからそう感じるのかな?

もっと束縛強めで貪欲に貪りあってくれたら満足できたのかな?
過去のパートナーと何があったかが詳しくあったらよかった?

いや そもそも この Dom/Sub 設定にそこまでの激しさはないのか?
そういや前に読んだ Dom/Sub モノもえらく優しいお話だったよな……


いかんせん はじめましての作家さま しかも自分が不馴れな設定
もっとしっかり学んでからじゃなきゃ読んじゃダメだったって事で 勉強してから再読してみます あしからず

0

シリアスと見せかけて、溺愛ものだった気がする

表紙の印象からダークシリアスなストーリーを想像していましたが、
結末は予想以上に穏やかかつ甘々で読後感がとてもよかったです。
総じて溺愛ものだったのかな、という印象でした。

ちなみにこちらはDom/Subユニバース作品で、
それぞれ攻めは庇護欲、受けは被虐欲強めの二人のお話でした。

物語は攻めの篤史視点で展開してゆきます。
ある日、Domの篤史に突然叔父の訃報が伝えられます。
そして、それと共に伝えられたのは篤史と同じDomの叔父と
生前パートナー契約を結んでいた青年・塁の存在でした。

“自分の死後、塁に新しいパートナーを見つけること”
叔父の遺言を守るために塁の元へ向かう篤史でしたが、
対面した塁は手負いの獣のように敵意むき出しで…。

はじめは警戒心バチバチな塁でしたがプレイになると、
途端に初々しい反応を見せ、にもかかわらず快楽には弱く、
普段の強気な姿とはかけ離れた意外な一面がありました。
そして、一度心を許すと相手に心も体も委ねる従順さや人懐こさが
だんだんと可愛らしく見えてきてしまうギャップ萌え受けでした♪

対して、そんな塁とは正反対で紳士然とはしているものの、
DomとSubの関係性についてはどこまでもドライな篤史。
彼にとってはパートナーとのプレイは愛情のやりとりではなく、
食欲や睡眠欲など三大欲求と同様で本能を満たすだけのものでした。

塁のことももはや溺愛といっても良い程甘やかしっぷりですが、
それでもパートナーはあくまでプレイ上での関係にすぎず、
そこに愛情を持ち込まないというスタンスなのです。
マイルールに縛られすぎて塁への恋心に無自覚なのがじれったい…!

けれど、自称・元パートナーに塁を奪われかけて芽生えた嫉妬心により、
篤史の塁に対する感情がパートナー以上のものに変わり始めます。
甘い庇護欲は狂暴な独占欲へと変化し、自らのDom性に怯える篤史。

外出を禁じ、常に自分の目の届く場所に塁を置こうとする
篤史の執着っぷりは確かにちょっとヤバさを感じますが、
執着攻め好きにはたまらない展開かもしれません。

そんな自分の中のDom性の暴走を自覚した篤史は塁からの逃亡を図ります。
ここにきて一転、スパダリ溺愛攻めだと思っていたらとんだヘタレ攻めでした!
逆に自分の気持ちに素直で真正面から篤史に想いをぶつけられる塁の方が
遥かに男前なのかも。

ただ、篤史が塁に自分の弱さを打ち明け、塁がその弱さを受け容れたことで
それまでは一方のみが甘やかす関係だったのが、互いを甘やかし合える
対等な関係性に変ってゆくのがよかったです。

Dom/Subものというと“本能”や“欲”がメインテーマとなりがちですが、
本作ではそれだけではなく二人の関係性が信頼や愛情重視で描かれ、
最後は予想外に甘やかな結末を迎え、温かい余韻に浸れました。

エロ度はDom/Subユニバースということで、かなり高めです。
そもそもはじめはエロもプレイの一環として描かれていたこともあり、
色々と実験的に行っていたりと、そこそこの過激さもありました。
ただ、プレイとはいっても鞭でぶっ叩いたり、縛ったりする程度なので
そこまでの痛々しさはありません。
全くSM耐性のない方はご注意を。

5

愛を知らないDom紳士

Dom/Subもの。

主人公は、会社社長の北方篤史。Dom。
ある日、叔父の渡が亡くなったので、と遺言書とカギを託され、その家に行ってみると一人の男と黒猫がいた…
…と始まります。
亡くなった叔父もDom。
思春期に自分のDom性に悩んでいた篤史に、本能との向き合い方を教えてくれて寄り添ってくれた温和で優しかった渡叔父。
その叔父が自分に後を託したのが、パートナSubの塁だったのだが。

従来のDom/Sub設定に加えて、本作の特徴は「食」の概念を加えている部分でしょうか。
DomとSubの本能、これらを満たすことは必須であり、つまりは「第二の食事」。
互いが満たされなければ「栄養」にはならない。
「『良い食事』を心がけねばいけないよ」…

叔父としてはお互い愛情深く、というのを「良い食事」と例えてたんだと思うけど、篤史は、プレイは娯楽ではない、食事だ、だからパートナーは契約相手であり恋愛の相手ではない、という解釈でこれまで心と本能を厳しく分けて生きてきたのです。
しかし、塁と出会い、プレイ中に夢中になってしまう自分を自覚した篤史は、好きな相手ほど痛めつけて束縛してしまう…と思い詰めるようになる。

塁ははじめは懐かないネコのように敵意剥き出しでしたが、理性的で紳士な篤史にどんどん惹かれて、なのに篤史が頑なで。というより怖がっているんですよね。
Dom/Subの性の在り方に誇りを持って、でも同時に自分の持つ加虐性を恐れている…

第二の性に囚われて愛を遠ざけていた2人が、お互い身も心も、のパートナーになっていく、そんなストーリーなのかな。
絵柄はかっこいい系で、塁はエロかわいい。HはやはりどうしてもSMみが強いです。

引っかかるところもチラホラ…
塁が叔父さんの前にもサディストと付き合ってて、なのにHした事無かったとか。
契約にうるさい篤史がはじめてのプレイでNG項目の挿入までしちゃうの?とか。

4

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