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表題作ロマンスの黙秘権(1)

深見准己,無駄な仕事が嫌いなエリート弁護士
早瀬啓,誠実な人情派弁護士

その他の収録作品

  • glamorous days
  • あとがき

あらすじ

恩師の紹介で貧乏法律事務所に助っ人に来たエリート弁護士の准己。気は進まなかったものの引き受けた理由は一つ、大学卒業後もなぜか忘れられずにいた啓がいたから。だが想像以上に仕事内容はお粗末、環境は劣悪で、肝心の啓とも方針が合わずに口論ばかり。普段は傲慢な准己だが啓にはどうしても強く出られない。そんな時、所長の田上が倒れ、二人でワケありの事案を担当することになり…。

作品情報

作品名
ロマンスの黙秘権(1)
著者
うえだ真由 
イラスト
あさとえいり 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
ロマンスの黙秘権
発売日
ISBN
9784403521621
4

(37)

(15)

萌々

(9)

(12)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
147
評価数
37
平均
4 / 5
神率
40.5%

レビュー投稿数15

『お仕事BL』でいちばん好きな作品(シリーズ)。

これ読むと、『うえださんってとんでもなく上手い作家さんなんじゃ・・・』と感じます。いえ、もともと大好きな作家さんですし、上手いと思ってはいるんですが、なんというかそれ以上に。

本来、私は所謂『お仕事BL』が苦手な方なんですよ。仕事描写ばっかりだと、『BL読みたいんだよ!』とハラ立ってしまうこともあります。ですから、よっぽどでないと『お仕事BL』が好きになることはないんですが、その中でコレは別格と言っていいお気に入りです。

とにかく、仕事とラブのバランスが絶妙なんです。3部作ということもあるんでしょうが、これだけ仕事を詰め込んでおきながら、ラブがおろそかになってない。というか、両者が分かち難く絡み合ってて、どっちも満足できる、私にとってはホントに珍しい作品なんです。

それに、キャラクターも好みです。『俺様・傲慢攻』はキライなんですが、准己(攻)は確かに嫌味なくらい自信家の俺様ですが、そのハイスペック完璧男が初めての恋に迷って、内心おたおたするあたりがなんとも言えず楽しかったんです。完璧な攻はまったく好みじゃないんですが、こういう残念なヤツは大好きだ!
攻視点だから、その『残念さ』が余すところなく堪能できるところがまたいいんですよね。

これだけ考え方も背景も違う2人が、お互いを認め合い、わかり合って打ち解けて行き、恋愛にまで至る様子が、とても自然に描写されていて、すんなり入り込んで行けました。ここに無理があったら、私はまず醒めてたんじゃないかなあ、と思うので。

このシリーズは、うえださんのお仕事ものの最高峰だと思っています。

そして、あさとさんのイラストもとても素敵でした。イメージぴったり。
しかしBL小説って、一般的に『H度』は表紙イラスト<カラー口絵だと思うんですが(もちろん、一概には言えませんが)、このシリーズはそのセオリーをまる無視です(褒め言葉です)。なんとも言えない危うさ(?)を醸し出す表紙イラストを捲ると、カラー口絵はごくごく日常風景だったりするんです。ほのぼのした雰囲気がいい感じです。

7

kirara

むぼちさま。
コメントありがとうございました!

うえださんはどちらかというと地味な存在だと思いますが(ランキング上位になるタイプではありませんよね・・・)、私は大好きな作家さんですので、私のレビューをきっかけに読んでいただけたのはとても嬉しいです。

本当にありがとうございました。

むぼち

kiraraさんのレビューに共感することがあまりに多いので、きっとこの本も私に合うだろうと読んでみました。
同人誌はこれからですが、3冊読み終えたところで、どうしてもお礼が言いたくなりました。
普段はこちらでの評価ランクが上のものや、話題のものばかり読む私が、この本に出合えたのはkiraraさんのお陰です。
有難うございます。

9年越しの恋

弁護士ものです。が、大掛かりな法廷闘争とは無縁で、主に小さな案件ばかりを扱う事務所が舞台となっております。ロマンスだけでなく、弁護士のお仕事の場面もきっちり描かれていて、そこに色々な人間模様が垣間見えて大満足でした。

エリート弁護士准己は、大学の同期で、ずっと忘れられなかった啓がいるからという理由でとある貧乏事務所にやって来ます。こんな貧相な事務所に何で俺が、と思いつつ、脳裏に浮かぶ啓の姿に引き寄せられるように来てしまうのです。

傲慢攻めかと思いきや、彼の傲慢さ・自信家ぶりが、啓に対しては例外的に引っ込められているところがいいです。准己は、惚れた弱みから、啓にだけは、強くでられないんですよね。二人はたびたび方針をめぐって衝突し、口論しますが、准己は決して自分の方針を押し付けることはない。准己は理想主義的な啓を甘いと思いつつ、でもどこか眩しさを感じていて、否定することはできない。そして、それが彼の愛の勝利につながるのですよ。啓にとって准己は憧れの存在だったんですけど、その彼が自分の弁護士としての在り方を認めてくれたことがすごく嬉しかったんですね。こういうポリシーは違うけど、お互いに認め合っている、という関係は素敵です。

にしても、啓!彼は、天然・無自覚な小悪魔ですよ。とってもオネダリ上手。酔っていたとは言え、まだ恋人でもなかった相手にイキナリ抱きついてオネダリなんて!(別にやらしいオネダリではありません。あくまで仕事上。)

准己は、啓にメロメロになり、人生が決定されてしまうわけですが、自分の未来予想図にもご満悦の様子。一度は、啓から逃げ出そうとし、ヘタレたところも見せる准己ですが、いったん腹を括ったら、とても潔い。准己が啓に再会してから、恋心を明確に自覚するようになる過程も丁寧に描かれていてよかったです。 

ともあれ准己の9年越しの恋の成就に乾杯!

5

まだ読んでいない方へ

私は、読み終えた今、人生の損失を回避できた、というくらいの気持ちでいます。

普段はこちらのランキングを頼りに読むものを選び、大半を面白いと感じている、わりと一般的な趣味の私がこのように思うということは、きっとほかにも、読まずにいて損をしている大勢の人がいるに違いありません。

こちらのレビューのお陰で、幸運にもこの本に出会えた者の義務だと思って、これを書いています。

端正、王道や正統といった言葉に抵抗のない方、ぜひ「1」を読んでみてください。
「1」が面白かったら、「2」、「3」さらに同人誌まで、まとめて買ってよいと思います。(私がそうだったものですから)

そして私と、掘り出し物をした喜びを分かち合いましょう。




5

オススメします!

川原慶久さんが大好きで、こちらのBLCDを初めに聴きまして、あまりにも良かったので原作本と同人誌も購入しました。
私はBL歴が相当長いですが、こんなに魅力的な攻めは見たことがありません!
かっこいいのはもちろんのこと、受けにベタ惚れなとことか、素直じゃないところもステキです。
また、受けも綺麗で可愛くて真面目で天然で。最高のカップリングです。
一度読むとまずハマること間違いなしです!


3

サラダボール


----面白かった!!
小学生みたいな一文ですが、読了後の感想はこの一言に尽きます。

正直、自分にとってBL作品は『萌えられるかどうか』。
総てではないにしろ、そこに作品の評価の大部分が影響します。

でも、この作品のシリーズは萌えとか関係ないところで、単純にストーリーが面白かった!
BLらしさとか萌えが全くない訳ではないではなく、むしろ充分に萌えは補充されるんですが、とにかく弁護士として二人が抱える厄介な事案と、それを協力、時に反発しながら解決していく二人の掛け合いが面白い。
法曹界について少しでも関心がある方にもお勧めな作品です。

お仕事ものの作品って、中々配分が難しいところがあるんですが、(それに特化する余り、肝心のBLらしさが薄れたり)
この作品は、主役二人がワーカーホリックさながらに仕事しながらも、二人の恋愛進捗にお仕事描写が本当に上手く絡み合っています。
他の方達がレビューで書かれているように、お仕事モノとしても、人情モノとしても、恋愛作品モノとしても、見事に上手く消化させていると思います。

また、よくメロディーと歌詞がピタリと合った理想的な曲がありますが、この作品もそんな感じ。
この魅力的なキャラクターならではのストーリーだったと思うし、逆にこのストーリーならではのキャラだったとも言えます。
レビュータイトルは、それぞれの要素が上手く絡み合っているという意味で付けさせて貰いました。これからこのサラダをより美味しく召し上がる為にも、ドレッシングという名の同人誌にでも手を伸ばしそうな勢いです。

3

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