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君の運命になれたなら~初恋オメガバース~

kimi no ummei ni naretanara hatsukoi omega verse

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表題作君の運命になれたなら~初恋オメガバース~

筧映月、朔の同級生で完璧なアルファ
深山朔、映月の執着で変転してしまうアルファ

その他の収録作品

  • たった一人の運命の番
  • あとがき

あらすじ

お前が好きだから、運命にしたかった
アルファ同士の淡い初恋は予期せぬ破綻を迎え…。運命の番を信じる隠れロマンチストアルファ×プライド高い努力家オメガの紆余曲折ラブ。

高校の入学式で映月を初めて見た瞬間、朔のアルファとしての自尊心は打ち砕かれた。新入生代表の映月は、あまりに完璧なアルファだった。敵愾心を抱く朔に、映月はなぜかなついてくる。いつしか友人関係となり、迎えた卒業式。急に様子がおかしくなった映月に襲われ、無理やり抱かれてしまう。朔はオメガに変転していたのだった。そのまま別々の人生を送り、七年が過ぎた頃。朔が勤める会社にやってきたのは、忘れもしない映月だった──。

作品情報

作品名
君の運命になれたなら~初恋オメガバース~
著者
春田梨野 
イラスト
榊空也 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576221762
4.1

(32)

(17)

萌々

(10)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
131
評価数
32
平均
4.1 / 5
神率
53.1%

レビュー投稿数7

No Title

これがデビュー作なのかな?すごく良かったです。切なさと2人のすれ違いと想いが伝わるまでのバランスがすごく良かった…。泣ける。

0

説得力を感じる

高校時代にα同士で出会い、ひと目でライバル認定し、ライバル関係から親友になり、卒業式の後に告白され、αのはずなのに突然のヒート。ヒートに当てられラットになった攻めの映月も抗いようがなく、そのまま教室で致してしまう。気がついたら病室で後天性Ωと診断される朔。それから連絡を断ち7年後、仕事で再会する2人。

オメガバース作品なんだけど、その設定で強引に片付けないところがすごく良かったです。もちろんフェロモンに抗えないとかそういう描写もありますが、感情の動きを丁寧に書かれている印象でした。

負けず嫌いで努力家な朔が高校入学式で映月に出会ってライバル視し、試験の度に努力して、それでも適わなくて憧れから嫌悪するけど、先入観とは違う相手の一面を知って打ち解けるのもすごく分かる。

Ωのシンママを見て育ってるから自分がαであることにすごく誇りもこだわりもあって、だからこそ自分がΩと診断されたことに対しての落ち込みもあって…。やんわりと好意を持っていた親友から告白されたのも素直に喜べないし、Ωになったから付き合おう!ってならないのも、言い方はおかしいけどオメガバの世界観をもっと日常に寄せてあるからすごく感情移入して読みやすかったです。

オメガバの話で性が変わる展開、たまに見るけどこの本はご都合主義でハッピーエンド♡ってすぐに着地せず、そこに至るまでの経緯や葛藤がすごく丁寧に書かれている印象で、すごく好感が持てました。

後書きで先生が投稿作だと書かれていて、デビュー作だと知ってよりびっくりでした。

4

貴方だから惹かれた

今回は名門高校に主席入学したアルファと
主席を目指すアルファのお話です。

高校時代に惹かれあいながらも攻様との離れた受様が
取引き先相手とした再会した攻様の番となるまで。

人には男女の他にアルファ、ベータ、オメガという
第二性が存在します。

人口の90%以上は一般的なベータが占め、
7.8%で経営者や政治家に多い優秀とされるアルファ、
極希少なオメガは根拠もなく劣等と差別されています。

それはオメガに発情期がある事
男女に関係なく妊娠・出産が可能な事、
オメガのフェロモンに充てられたオメガは
理性を失う事に起因しています。

受様はアルファですが
シングルで自分を生み育てたオメガの父のために
いい大学、いい会社を目指して
恩返ししたいと強く願っています。

受様は中学ではクラスで唯一のアルファで
自分をアルファらしいアルファと自負していましたが

進学した名門男子高校はアルファの在籍割合が多く
入学式で新入生総代表として壇上に立つ攻様を見た瞬間
受様は自分を差し置いてトップ入学した攻様への
敵愾心も忘れて見入ってしまいます。

受様は叱咤して攻様から首位を奪うべく努力しても
攻様に完全に勝てず、対抗心は増すばかりですが
攻様の方は積極的に友人関係を構築した為に
徐々に親しくなっていくのですが

卒業式の日、互いの想いが交錯した結果、
受様がオメガへと変転してしまい!?
オメガとなった受様を待ち受ける未来とは!?

アルファ一族に生まれで「運命の番」を信じる攻様と
オメガの父から生まれオメガ変転した受様の
オメガバースになります♪

オメガバースは基本設定の抑え方も
作家さんによってかなりアレンジされているので
初読み作家さんはかなり迷うのですが

サブタイトルについていた「初恋オメガバース」、
受様が尊大そうな(褒めてます!!)なカバーイラスト、
あらすじと帯から受様が変転する展開にひかれて
手にした結果、MYツボなお話で良かったです。

攻様との出来事で思い描いていた未来を
諦めなくてはいけなかった受様ですが

オメガの父や友人の存在が新たな道を示唆し
再開した攻様もまた受様と違う傷を負いながらも
受様を思い続けた強さにウルウルさせられました。

自分のした事の重さを後悔しながらも
受様を待たずにはいられなかった攻様の悶々も
読めたらもっと楽しかったかなとも思いましたが

変に両視点すると収拾がつかない事もありますし
続編では攻様事情も見えてきて
2人が番となったので読了感は良かったです。

5

切ない描写が良かった

気になるタイトルで、表紙が榊空也さんで、
帯『お前が好きだから、運命にしたかった』の一文。
これらの掛け合わせが良いなと思って購入しました。

読みながら何度か涙が込み上げて
ティッシュ箱をたぐり寄せながら読んだんですが…。
読み終わった後に「あれ?なんで泣いたんだっけ?」ってなったんですよね;

個人的には中盤あたりまでが好きだったんですが、
広げた風呂敷の回収がアッサリしてたなという印象です。

非常に切なさを感じたのは攻めの一途さですが、
同時になんか納得いかねぇな…と心残りも攻めという…。
攻め視点のお話があればガラッと印象が変わりそうだなと思いました。

というのも、
このお話は受けがαからΩに変異するのがキーになってて。
それまで受けはαとしてのプライドと山のような努力で
学力を維持し、目的を掲げ、すごく頑張って生きてます。

でもずっとライバル視してた友人への恋心を認めて
初めてキスをしたときに身体の中が変わってーーー。

急にΩなんて言われたらそりゃもぅパニック状態。
これからどうやって生きるかわからない焦燥感や、
何よりも攻めのライバルとして隣を歩けない辛さが非常に切なく描写されて。

α同士で切磋琢磨している関係を大事に思ってたこそ
関係が崩れてしまったことの悲しみが痛々しいのですね。

そんな悲しみに打ちひしがれる受けに対し、
攻めが発したのは「番になろう」「俺たちは運命だ」と。

これ、個人的にすごく無神経に感じました。
Ωになったから番になれるね!とでも思ったか!?
んなわけねーだろ!アホー!( `д´)⊂彡☆))Д´) パーン
今かける言葉はそうじゃねんだよ!!!!

(とか文句垂れながらも、)
(この言葉で傷ついてる受けが切なくて萌えたのですが←)

そんなこんなで攻めに対してモヤモヤしたけれど、
受けと再会するまでの攻めの一途さがすごく良かった!
手紙のくだりとかダパダパ涙流して読んだ…(;///;)

けれど受け視点だからアッサリなんですよね…。
手紙でしか攻めの心情が伝わらなかったのが残念でした。
7年もの間ずっと苦しんでたのならそれが読みたかった。

後半の攻めの家族と関わるお話もモヤり。
結局あれで解決なのか?これ解決なの…?わからん。

でも受けが絶対に折れないところが良かった!
身を引くとかそういうのは一切無くて、
愛し合ってるのになんで離れなきゃいけねーの?的な。
その上で理解を求めようと努力するところが良かったです。

評価が迷うなー…。
泣けた事実があるのは萌え×2。
読後感はなんかスッキリしなくて萌え。

萌え×2寄りの萌え評価であげます。
読みやすかったし切ない描写がグッとくるお話でした。

10

最後は素直な気持ちが一番

元々タイトルに惹かれていたのですが、
挿絵が榊先生と知り即予約しました。
オメガバースモノで、更に初恋モノとはいったいどんなお話なんだろう…と発売をとても楽しみにしていました。

出会いが高校生の頃で、その時は朔(受け)は映月(攻め)のことが嫌いでした。
その嫌いから、好きになるまでの感情の移り変わりが見れて嬉しかったです。

内容としてはすごく切ないオメガバースでした。
もっと早くに朔が自分の気持ちと向き合ってくれていたら…と思わずにはいられなかったです。

映月の「お前が好きだから、運命にしたかった」と言う言葉を聞いて
二人が運命の番だから惹かれたのかとか、
そういう細かいことはどうでもいいやって思っちゃいました。
とにかく、映月の気持ちが報われてよかったです。

その後も映月の家のことでもひと悶着ありますが
二人ならきっと大丈夫だと思いました。


二人の話とは別に、堀川くんのこともずっと気になっていたので
その後のお話を読むことが出来てよかったです。

切なさもあり、甘さもある素敵なお話でした。

5

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