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宙出版後期の作品。最近公式本などが出ていますが、最後の単行本が出てからかれこれもう10年になるんですね。
初期の、不良ややくざなどの悪い人達やクズの内に宿る真の部分をえぐるようなセンスはそのままに、ハッピーやおバカなキャラも出だして色々なカップルが登場しています。
その中で共通しているのが、お互い好きだけど強がって素直になれず、ふざけたふりで体を重ねるというパターン。
初期の痛く切ない感じより、二人の恋の関係に焦点が移っている感じです。
最後の描き下ろし「穴」が秀逸。
ラストまで恋の予感を漂わせて盛り上げていったところで、あのラスト、というのが返って強く印象に残ります。さすが。
BLに限らず、文学でも映画でも何でも。
「出た時」に見なきゃ触れなきゃ!ていう作品たち、あると思う。
一方。
ずっと後で知っても、いつまでも衝撃的な作品たち…
もある。
この「語シスコ」先生作品はそんな作品たちだ。
本作の発表は、2007年。古いけど全く色褪せない。どころかマジ強力な短編集。
「あざとい好奇心」
高校生もの、なんだけどdeep。
援交してるクラスメイト。
を買う。当然深みにはまる。
レンアイとセックスとは別。
オンナ相手にはセックスのみで心ナシ。でもアイツにはどうなの?
4回目のセックスの後はオマエがオレを買ってくれよ…
ヒリヒリしすぎるぜ。
「Sweet Strawberry Emotion」
幼馴染とHなふれあい。
真意がわからずのモヤモヤ。自分でもどうしたらいいのかわかんないカオス。
壱吾くんはクリスマスケーキのイチゴみたいに喰われるよ、という可愛いお話。
「ラブモンスターとソウルサバイバー」
これ怖い。
受験戦争のストレスが人格を変えちゃうお話。勿論悪い方に。
性欲と強迫的な受験勉強のバランスが人格崩壊系になっていく。
両方手に入れてぇ…そんなの当たり前なのにそこを考えられなくなるのが受験地獄。
「もっともそうな2人の沸点」
相手の好意/行為を、ゲームなのかどうなのか訳わかんなくなる自意識。
勿論ゲームでこんな事させるわけない、分かれよ!そんな遅きに失した告白。
こういうストーリー、最近の作品ではなかなか無いんだよね。正に語シスコ節。
「ラバーズ・ナイト」
ふわふわとした恋愛関係とはウラハラに、お互い掘りあって肛門科のお世話になる…
リバのアプローチの斬新さ。
リアルとフィクションの面白すぎる融合。
「穴」
天井裏に誰かがいる⁉︎アノ人から覗かれてるのならいっそ乱れきりたい…!
というニア江戸川乱歩か?と思いきやの。
絵柄もストーリー展開も、非常に独創性がある。
古い?
そうかもしれないね。
でもいつ読んでも面白い普遍性のようなものがあると感じる。
先生今何されてるのかな…
いつもの語シスコ節というのか、
ハイセンスなギャグだったり絶妙なセリフ回しというのはあまり見当たらなく、
その分がっつり真正面から思春期を描いてどシリアス!
高校生たちの青く切なくだけどひたすら純粋な心情描写が刺さりまくりました。
受験生モノなんてその緊張感や追い詰められ感が半端無く、読んでるだけで苦しかったです。すごい・・・
逆に描きおろし作品はほのぼのギャグタッチでいつもの語節で軽く明るく読めます。
ひさびさの語さんw
毎度ばかばかしいお話が多い印象なんですが、こんかいちょっぴり真面目なテイストだったかなと思います。
>>あざとい好奇心
エンコーしてると噂の同級生。
1回関係をもってしまった、それから?
好きになってしまうから、金を間に挟まないと関係がもてない。
5回目のセックスで相手を好きになってしまったから、同じ相手とは4回しか寝ることができない。
ちょっとジンクスめいた部分がみえますが、これよくよく考えたらこの受・・・なんかかわいいぞwwと思ってしまう。
「バッカじゃない」の言葉の裏にある気持ちをちょっと考えてしまう
そんな受に夢中になっていく攻もなかなかに乙
>>SWEET STRAWBERRY
幼馴染。2人はキスをする関係
でもそれはトモダチ以上の関係ではない・・・!?
・・・いちごぜんざい。。。イチゴ大福がありならアリな気もするw
>>ラブモンスター
オヤジとラブホからでてくる同級生を目撃してしまう
普段、勉強もできて優秀なやつなのに・・・!?
受験勉強云々が主体になってるのでどーにも入っていけませんでした。
というか、攻必死すぎwwwこれ、普通にみればかわいいやつ・・とか思うはずなんだけどな(笑
>>もっともそうな~
どれかといえば、これが一番普通のお話かなという雑感。
なんでもないクラスメイトだった二人。いつのまにかキスするかんけいになって・・・・・あれよあれよと
>>ラバーズナイト
リバもの。アナルセックスで切れた尻を病院に~なコメディタッチ。
やりつやられつもそうですが、病院での2重の辱めww
一番好き
>>穴
あの人に見られてる・・・・・
興奮さめやらず一人で盛り上がった結果が!?
やっぱりといえばヤッパリなのですが、シュールすぎて
“待望の傑作短編集”と銘打って読みでのある1冊。
『あざとい好奇心』
『Sweet Strawberry Emotion』
『ラブモンスターとソウルサバイバー』
は、シリアス路線で
レンアイとセックスは別物なのか?と問うのですが
セックスから入った若者は、後から心が追いつくので
その違いに自分でも気がつかないのではないでしょうか?
けっこう絡みがクドイというかがっぷりですよ。
『ラバーズ・ナイト』『穴』
は、一転して脱力するようなギャグテイスト。
私は、こっちのほうが好きだなぁ。
アソコが切れてぶつぶつもできちゃって肛門科に行く話ってすごいw
とはいえ私の目的は『穴』です。
オチがどうなってるのか知りたくて知りたくてw
これは・・・・!!!衝撃のラストだった
老朽化したアパートに住む主人公は天井穴からの視線に気づき
気配を感じて妄想するんです。
姿が見えないということは、ものすごい妄想をかきたてるわけですw
『穴』の先には、ナニがあるのか?
たしかめていただきたい。
・・・少々誇張しましたw